( ^ω^)の乳首がとんがりコーンになったようです

  
84: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:04 CKJZHpgOO   

その日、ショボンの腕には包帯が巻かれていた。

包帯は軽く血が滲んでいて腕が骨折などの類ではない事が用意にわかる。

ショボンは包帯については何も教えてくれなかった。そのかわり・・・


(´・ω・`)「僕には近づかないほうがいい」


そう、一言だけ呟いた・・・。



  
85: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:05 CKJZHpgOO
  

次の日になり、僕は昨日以上に驚く事になる。

ショボンの怪我が増えていた。
もう片方の腕にも包帯が巻かれていて、血が滲んでいる。
やはりショボンは何も教えてくれず、

(´・ω・`)「僕に関わらないでくれ」

そう、呟いた


僕は確信した。ショボンは誰かに虐められている。それと同時にこう思った。ショボンを救いたい・・・助けたい。


その日、ショボンがどこに行くのか尾行する事を決意した



  
86: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:06 CKJZHpgOO
  

学校が終わるとショボンは誰よりも早く教室を出た。
僕は30メートルほど距離をとりながらショボンを追いかける。

校舎を出て、商店街を抜け住宅街にやってきた。だがショボンの家は反対方向にある。

ショボンの家は金持ちで数百坪はあろうという巨大な屋敷に住んでいる。

きっと町の不良がショボンの小遣いを目当てにして虐めているんだ・・・。僕はそう思っていた。

でも、それは間違いだった



  
87: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:07 CKJZHpgOO
  

学校を出て20分は歩いた。ショボンはいったいどこに向かっているんだろう・・・。

そこで異変が起こった。ショボンが急に走りだした。

気づかれたか?

僕も同じように走った

曲がり角を曲がると、そこにショボンはいなかった。

かわりに・・・

真っ白い家があった。



  
88: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:08 CKJZHpgOO
  

その家は周りの家と違っていた。
まず、白い。壁だけではない。屋根も・・・カーテンも白かった。

そして、違和感を感じた。この場所だけが周りから切り離された空間のように思えた。

鳥の声も、風の音も聞こえない。
僕の足音が辺りに響いていた・・・。


ショボンはこの中にいる・・・。何故かはわからない。だが、僕はそう確信した



  
89: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:09 CKJZHpgOO
  

ギイィィィィィ・・・

小気味悪い音をたてながら扉が開いた。
僕は扉に触れていない。まるで家が僕を招いているようだった・・・。

何も考えず、吸い込まれるように僕は家に入った・・・。


人が住んでいる気配はなかった。
靴を脱ぎ家にあがる。ショボンの居場所を思考していると・・・


パリン

ガラスの割れる音が聞こえた。場所はたぶん、目の前に見えるドアの向こう。

人がいるのか?

恐る恐る僕はドアを開けた



  
90: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:10 CKJZHpgOO
  

(;´・ω・`)「うぐぅぅぅ」

ドアの先にはショボンがいた。
ショボンは足を押さえている。見るとショボンの足には無数のガラスの破片が刺さっていた。


僕は急いでショボンに近づき声をかけた。

「ショボン大丈夫かお!?」

ショボンは小さな声で大丈夫だと言った。
僕はショボンにここに来た経緯を告げ、ショボンがここにいる理由を聞いた。

するとショボンは信じられない事を言った



  
91: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:11 CKJZHpgOO
  

少女の首を探しているんだ。


見つかれば幸せになれる。でも、見つけられなければ死ぬ。


さらにショボンは詳細を教えてくれた。

この辺りじゃ有名な都市伝説さ・・・。知らない?少女バラバラ事件って・・・。

少女バラバラって言っても・・・バラバラになった少女は発見されていない・・・。いや、この家には誰もいなかったんだ。
元々は中年の男とその娘が住んでいたらしいよ。でもある日、忽然と姿を消した・・・。都市伝説を残して・・・。

僕はそんな話しは初めて聞いた。でもショボンが言うのだから本当なんだろう。

ショボン続けた。

火の無い所に煙りはたたぬって言うだろ?僕は興味本位でこの家に入ったんだ・・・。そしたら何があったと思う?


・・・右手さ。


その時、僕は思ったんだ・・・もうゲームは始まっている。

必死になって探したよ・・・左手を・・・足を・・・首を・・・。


そしてあとは首だけだ・・・。みてごらん


ショボンが床を指さした。割れた床からは足が片方みえている。


足は・・・綺麗だった。まるで生きている人間のように綺麗な足だった・・・。

なんだか吐き気がした。



  
92: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:12 CKJZHpgOO
  

こっちにおいで・・・


ショボンは僕に笑いかけた・・・。怪我した足をかばう事もなく、さきほど見つけた足を持って歩いていく。

僕は急いでショボンを追いかけた。


早くおいで・・・


ショボンの歩くペースは速い。見失ったとしてもしょせん家の中・・・だけど一人にはなりたくなかった・・・

「ま、まってほしいお!」


ふふふふ・・・


僕は走った。古い家なのか、走るとギシギシと音が響く。

ショボンが連れてきたのは、二階の一番奥の部屋だった。



  
93: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:13 CKJZHpgOO
  

赫い部屋だった。


壁と床が真っ赫な部屋・・・。しかし天井だけは白い、不思議な部屋・・・。

ショボンは部屋の奥から旅行用のトランクを出してきた。


面白い物が入ってるよ・・・あけてごらん


何が入っているのか・・・僕には想像がついた。しかし好奇心・・・なのだろうか?僕はトランクを開けてしまった。


中には・・・首の無い女の子の身体・・・いや、身体だった物が入っていた。

やはりどれもが綺麗で・・・気持ち悪かった。


胃液がこみ上げてくるのを感じる



  
94: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:13 CKJZHpgOO
  

僕は一つ不自然な物を見つけた。少女の死体は先ほどまで生きていたかのように美しいのに、指先だけは潰れて血塗れになっていた。

「ショボン・・・指先が・・・」


言い終わらないうちにショボンは僕にいった。


壁や床をよく見ればわかるよ・・・


赫い部屋・・・それはただ赫いわけではなかった。部屋全体が赫く見えるほどに字が書いてあった。


「お父さんここから出して」



そうか・・・少女を殺したのは・・・




僕の夢ってなんだと思う?


ショボンの言葉に僕は突然、現実に戻された。


「見当もつかないお。いったい何だお?」


そうだ。都市伝説が全て本当なら・・・ショボンは何を願うんだろう?

ショボンは続ける。


僕はね・・・恋をしたんだ・・・



  
95: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:16 CKJZHpgOO
  

その女の子は僕をみてくれない・・・。見ることが出来ない。だから僕は願うんだ・・・



これは一階で見つけたんだよ・・・

いつの間に用意したのか、ショボンの手には包丁が握られていた。普通の包丁よりも大きいそれは、昔テレビで見た肉切り包丁を思い出した。


首が見つからないんだ・・・


ショボンの目は光を失っていた。力任せに肉切り包丁を振り回す。

スッ・・・

肉切り包丁が僕の肩にかすった。


「うわあぁぁぁ!」


情けないね・・・かすっただけなのにさ。これから首を切るんだよ?もっともっと痛いよ?


ショボンの目線は僕に向いていたが、ショボンには僕なんて見えていなかった。ただ先にある幸せを見ていた・・・



殺される、殺される、殺される、殺される、殺される


死にたくない。



  
96: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:17 CKJZHpgOO
  

僕は恐怖に支配されていた。体中が震えて寒い・・・歯がガタガタ鳴った。
何か喋ろうと思ったが声が出ない。やっとの思いで絞り出した言葉は・・・

「なんで・・・」



ショボンは笑った。

何でだって?言っただろ・・・首が見つから無いんだ。だから君の首を使う。


「く、狂ってるお!女くらい自分でどうにかするお!!」


ショボンの笑みはいっそう強くなった。


出来ないんだ・・・だって、その女の子はもう死んでるんだもん



  
97: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:18 CKJZHpgOO
  

ショボンはまた包丁を振り下ろした。紙一重で避けたが、肩に包丁が半分くらいまでめり込んでいた。


「ひあぁぁぁ!」

声にならない声が響くのと同時に肩から大量の血が飛び散った。


飛び散った血はショボンの目に入り一瞬だがショボンの視界を遮った。


ショボンが目を押さえるのと同時に僕は飛びついた。

ショボンは床に倒れ僕は馬乗りの形になった。

肉切り包丁はショボンの手を離れ床に転がっている・・・。



僕はショボンを見下ろした・・・。ショボンの目はやはり僕をみていない。

ショボンの手が動く。包丁に指先が触れる・・・


僕はショボンを殴った。無意識の内に殴っていた。殴った、殴った、殴った、殴った、殴った・・・


それはショボンが動かなくなっても終わる事がない。



  
98: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:19 CKJZHpgOO
  

30分か・・・1時間か・・・どれだけたったかはわからない。

気がついた時にはショボンの顔は原型をとどめていなかった。

僕は転がった肉切り包丁を手に取り・・・ショボンの首を切った。






その後、僕は走って家に帰った。

血塗れの服を着替えベッドに潜り込んだ。
肩の傷は痛かったが・・・病院に行く気にはならなかった。
僕は思い出していた。ショボンを殺した事を・・・。




楽しかった





次の日、何事もなかったように学校に向かう。
深かったはずの傷は跡も残らず消えていた。


教室に入ると、そこにいるはずの無い人間がいた。

(´・ω・`)「おはよう」


死んでいない?

顔が変形するまで殴ったのに?

首を切ったのに?


その後、彼は土産といって変なお面を手渡した。
彼曰くハワイ旅行の土産だと言う。

不思議な事にクラスメートに聞いても、先生に聞いても、ショボン本人に聞いても同じ事を言う。



数日間は旅行に行ってたよ



これまでの事が何だったのかはわからない。でも嬉しい事が一つだけある・・・






もう一度、彼を・・・殺す事ができる・・・。


ドッキン!白い館編、完



  
101: ◆qN/NuPH40c :12/29(金) 18:25 CKJZHpgOO
  

この話しは作者の無計画の元になりたっています。あしからず



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