( ^ω^)ブーンが神候補から能力を受け取ったようです

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:29:25.72 ID:x988AJuWO
モララーが車から出ると、アルタイムが駆け寄ってきた。
10人ほどを引き連れている。
 
(`・ι・´)「馬鹿と言ったので、怒ったのか?」
 
( ・∀・)「馬鹿だな、と私も思った。」
 
(`・ι・´)「おかしなやつだ。お前のようなやつでもシャキンの仲間になれるのか」
 
アルタイムはバイクを降りようとしなかった。
良い目をしている。
 
(`・ι・´)「お前のその武器」
 
( ・∀・)「私の触れた物を武器に変える能力で作った棍棒だ。これが一番しっくりくる」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:30:29.84 ID:x988AJuWO

 
第十六話 「モララー」
 



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:32:09.56 ID:x988AJuWO
(`・ι・´)「武器化能力か。俺の能力は触れている物に軽(フワ)を加える能力。」
 
鉄の棒で、先端は尖っている。
20キロはありそうだったが、いくら重かろうと能力で関係ないのだろう。
 
( ・∀・)「シャキン様の下で働いてみないか、アルタイム。
もっともそうなれば好き勝手は出来ないが」
 
(`・ι・´)「俺は、闘いがしたい。
ただ、俺より弱いやつの下で闘いたくないのだ。
俺より強いやつなどいない。シャキンなどただの腰抜けだろう」
 
( ・∀・)「お前のようなやつは、すぐにリタイアする」
 
(`・ι・´)「なんだと」



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:32:41.94 ID:x988AJuWO
 
( ・∀・)「一騎打ちが望みらしいじゃないか。
一つ私とやってみるかい?」
 
(`・ι・´)「ほう。馬鹿な上に、命知らずか。」
 
( ・∀・)「ひとつ断っておくが、男の勝負だ。命のやり取りだぞ。それは、わかっているな?」
 
(`・ι・´)「見くびるな。一騎打ちで俺が負けたからといって、俺の部下が手を出すこともない」
 
( ・∀・)「良いだろう。どこからでもかかって来たまえ」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:33:31.48 ID:x988AJuWO
 
アルタイムが奇声をあげて突っ込んできた。
武器の扱いは巧みだ。
片手で左右に振っている。
最初の一撃はかわしただけだが、風が別の者のようにモララーの顔を打った。
 
突っ込んできた。
すれ違いざま、モララーは棍棒の柄でアルタイムの鳩尾を突いた。
転がったアルタイムが、顔を真っ赤にして立ち上がる。
武器の扱いは、やはり巧みだった。
 
ほとんど隙もない。
 
しばらくあしらった。
それから、アルタイムの武器を、棍棒で叩き落とした。
 
茫然としてアルタイムが立ち尽くしている。
モララーは棍棒を置いた。



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:35:21.34 ID:x988AJuWO
 
( ・∀・)「アルタイム、素手で来てみろ」
 
アルタイムの顔に、再び覇気が漲った。
突っ込んでくるアルタイムを、持ち上げては地面に叩きつけた。
五回ほどそれを繰り返すと、アルタイムは動かなくなった。
 
( ・∀・)「水でもぶっかけてやれ」
 
モララーはそう言い放つと乗ってきた車へと踵を返した。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:36:22.75 ID:x988AJuWO
――――――帰りの車中
 
圧倒的だった。
アルタイムが弱いわけではない。
モララーが強すぎたのだ。
そのモララーが恐れ、崇拝するシャキン。
どのくらい強いのかも見当もつかない。
考えるだけで体が震えた。
 
( ・∀・)「緊張したかい?」
 
運転しながら、モララーがそう言った。
 
( ・∀・)「シャキン様を倒しにやってくる能力者なんて、みんなあんな程度さ。
次のやつが来たら、キミがやってみるといい。
経験は力になる」
 
( ^ω^)「はいですお…………」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/16(金) 22:37:34.85 ID:x988AJuWO
能力者闘ったばかりだというのに、まったく疲れが見えなかった。
能力だけではない、素手であれだけ闘えるのだ。
自分も鍛えなければならない。
ツンを守るために。
 
( ・∀・)「焦らず訓練するといい」
 
モララーが僕の心を見透かしたように言った。
 
( ・∀・)「帰ったら僕が訓練をつけてあげるよ。
同朋が強くなるのはシャキン様のためにもなるしね」
 
( ^ω^)「お願いしますお!」
 
そうだ、焦らず行けば良い。
まずはモララーに勝てるくらい強くなる。
そうでなければツンを守り抜くことはできない。
その為には何だって利用してやる。
そう、強く決意した。
 
 
第十六話 おわり



戻る