( ^ω^)ブーン達は歴史を変えるようです。

  
2:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:07:08.84 ID:Wx/aHcmG0
  
( ^ω^)「はぁ…」

また戻ってきた。今度は夜。それにしても道行く人は皆
おどおどしている。

(;^ω^)「何で皆おどおどしてんだお?」

( ^ω^)「誰かに声をかけてみるしかないお」

とはいっても周りの人は話を聞いてくれそうにない。
一旦大通りまで出て人の声をかけてみることにした。

( ^ω^)「おっ…綺麗な人…」

大通りに出たブーンは思わず立ち止まった。
年齢はブーンとは変わらないであろう
女性が立っていた。



  
3:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:08:09.15 ID:Wx/aHcmG0
  
( ^ω^)「すごく綺麗だお…」

ブーンは声をかけようとするがその女性は
何かを待っている様子でブーンには気づかない。

( ^ω^)「あのー…」

川 ゚ -゚)「ん…何だ?」

綺麗な女性。たとえるなら真珠。
澄んだ肌と澄んだ声、ツンのかわいさとはまた違う。
ブーンは今までにない緊張を味わった。
緊張を振り切り、声をかける。



  
4:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:09:29.94 ID:Wx/aHcmG0
  
( ^ω^)「あ…あの…この街って何かあったんですかお?」

川 ゚ -゚)「あぁ、殺人鬼が現れてな、みんなびくびくして過ごしてる」

( ^ω^)「だからかお…」

川 ゚ -゚)「…君、名前は?」

( ^ω^)「ブーンですお」

川 ゚ -゚)「どこかで会わなかったか?」

( ^ω^)「覚えてないお…」

ブーンは彼女の発言を真に受けていた。
クーという女性は売春婦でこの声のかけ方は良くある「呼び込み」
なのである。もちろん、彼女と彼は出会ったことなど一度もない。



  
6:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:11:56.60 ID:Wx/aHcmG0
  
川 ゚ -゚)「遊びに行かないか?」

( ^ω^)「えっ…この街初めてだお…」

川 ゚ -゚)「…ほかの街であったのかな。街案内もかねて、遊ぼうじゃないか」

( ^ω^)「把握したお!」

川 ゚ -゚)「手…つないでもいいか…?」

( ^ω^)(きっとクーは僕の事好きなんだお!間違いないお!)

ブーンは本当に馬鹿だ。
勘違いもいい加減にしてほしい。
手をつないで歩き出すブーン。路地裏へと入っていく。



  
7:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:13:39.49 ID:Wx/aHcmG0
  
川 ゚ -゚)「あのな、ブーン」

「hahahahahahahahahaha!!」

彼女が話そうとしたときに上から笑い声が聞こえた。

( ´∀`)「お前を殺すモナ。」

いきなりだ、空から人が振ってきて『殺す』と確かにそういったのだ。

川 ゚ -゚)「え…」

包丁を持ち黒いコートで身を隠した男がブーン達に包丁を向けている。

( ´∀`)「おっと、悲鳴は上げさせないモナよ、そこの男、じっとしてるモナ」

川 ゚ -゚)「い゛や゛ぁ゛ぁぁぁ」

クーが悲鳴にならない声を上げている。
そして今ブーンの目の前で、人が殺されかけている。
ブーンはただ硬直した、コロサレルコロサレルコロサレル…
男が包丁を振りかざす、コロサレルコロサレル…



  
9:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:14:45.87 ID:Wx/aHcmG0
  
(#`ω´)「何するお!!」

ブーンは我を忘れて男に飛び掛る。
ブーンの拳が運良く男の包丁に当たり包丁はガキンという音をたて宙に舞った。

(#´∀`)「許さないモナ…」

男は腕に手を当て何かを呟いた。
ブレスレットが包丁の形を成した。
あれは…自分と同じブレスレット!?男のは黒である。
男はブーンのブレスレットに気づいたようだった。

(#´∀`)「お前も能力者かモナ…」

(#`ω´)「意味がわからないお!」

(#´∀`)「…舐めてるのか?まさか…ブレスの使い方を知らない…?」

(#`ω´)「さっきからなんなんだお!」

(#´∀`)「もしここで覚醒されては困る…いったん引く」

男は意味不明なことを言い、ブーンのように鍵を出し、門を開け逃げてしまった。



  
11:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:16:06.21 ID:Wx/aHcmG0
  
(#`ω´)「…」

川 - )「…」

クーは失神していた。むしろ失神しないほうが不思議である。
だがブーンにはそれどころの話ではない。
状況が掴めないままブーンは倒れた。

目が覚めた、ここは…確か…

( ^ω^)「社長室…」

( ・∀・)「正解。君が倒れてるのを見つけてね。ここまで運んできたわけだ」

( ^ω^)「クーは!?クーはどこですかお!?」

( ・∀・)「おや、あの女性のことかな?彼女はこちらで治療中だ」

( ^ω^)「大丈夫なんですかお…?」

( ・∀・)「ああ、ただ精神的に不安定でね。もうしばらく治療を続ける」

( ^ω^)「良かったですお…」



  
13:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:17:49.88 ID:Wx/aHcmG0
  
( ・∀・)「それよりもブーン君、答えを聞かせてもらいたいんだ」

( ^ω^)「え!?まだ約束の日じゃ…」

( ・∀・)「君は丸2日寝たままだったのだよ?」

( ^ω^)「…え…」

あたりを確認するブーン。確かに、社長室の日めくりカレンダーは約束の日を示していた。
ふと見ると、腕につけたブレスレットが薄い光を放っていた。

( ・∀・)「!!…うーむ…ブレスレットのことを説明するべきか…」

( ^ω^)「そういえば僕たちを襲った奴も同じブレスレットをつけてたお…」

( ・∀・)「分かった。説明させてもらうよ」

モララーはゆっくりとブーンに話し始めた。
そのブレスレットは地球上ではモララーの先祖が7つだけ作ったブレスレットであること。
そのブレスレットは軍事兵器であること。
あまりにも力が強靭な為メダルにその力が込められていたこと
つい最近、そのブレスレットが倉庫から消えたということ。



  
14:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:19:20.32 ID:Wx/aHcmG0
  
( ^ω^)「でも…僕が一度門に吸い込まれたときは何故か腕についてたお?」

( ・∀・)「その原因がわからないんだよ…」

( ^ω^)「…頭こんがらがるお…」

( ・∀・)「うーむ、まぁそこはよしとしようじゃないか、本題はだ、なぜそのブレスレットが 軍 事 兵 器 なのか」

( ^ω^)「…僕たちを襲った奴が覚醒とかなんとか…」

( ・∀・)「そうなんだ、そのブレスレットは人との連携により覚醒する」

( ^ω^)「…そいつがブレスレットの形を変えていたお?」

( ・∀・)「そうなんだ、色によって種類は違うがこのブレスレットは形状を変える」

( ^ω^)「僕のもですかお…?」

( ・∀・)「覚醒すれば、の話なのだが」

( ^ω^)「…」

そう聞くとブーンはだんだん怖くなってきた。
今すぐにでもこのブレスレットをはずして帰りたい…カエリタイカエリタイ…
ブーンの意識はここで途切れた。



  
17:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:21:26.80 ID:Wx/aHcmG0
  
(  ω )「…」

( ・∀・)「おい!ブーン君!おいお前たち!ブーン君を運べ!」

「はい!」

( ・∀・)「まったく…いきなりだな…」

モララーの側に立っていたスーツを着た大柄な男が返事をした。

ドスッ…
ドスッ…
「おきろよお前!」

意識を失ったブーンは何者かの蹴りによって目を覚ます。

(,,゚Д゚)「おい!目ぇ覚ませよ!」

( ^ω^)「あうあう…えっと…ここは?」

(,,゚Д゚)「とぼけてんじゃねぇ。 お 前 の 中 だ 」

( ^ω^)「…お前は誰だお?」



  
18:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:22:27.60 ID:Wx/aHcmG0
  
(,,゚Д゚)「あ?何ぬかしてんだ俺の名は―――だ!」

( ^ω^)「?聞こえなかったお…」

(,,゚Д゚)「俺は―――だ!」

( ^ω^)「聞こえないお…」

(,,゚Д゚)「…そうか…そうなのか…」

( ^ω^)「?」

(,,゚Д゚)「おいブーン!お前俺に勝てるものがあるかッ!あれば言ってみろ。無ければ 殺 す」

何を言っているんだこいつは…殺す?
こいつに勝てるもの…?
確かに僕は腕っ節は強くない、口げんかも弱いし足も遅い。
なんだ、死ぬのかな。ここで。
いやまてよ、僕にはあるじゃないか。昔からツンたちに言われてきた。

「―――きっとブーンは人を思いやる気持ちは誰にも負けないだろうね」

( ^ω^)「お前は確かに強そうだお。
      でも!人を思いやる気持ちは誰にも負けないお!」

(,,゚Д゚)「いいや違う。お前の強さはそれではないだろ」



  
19:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:23:46.96 ID:Wx/aHcmG0
  
( ^ω^)「…」

「―――でも、ブーン怒ると怖いよね、なんか悪は許せないって感じ?そっちのほうが人一倍強いかも」

(,,゚Д゚)「そうだよ!それだ!」

(,,゚Д゚)「お前は悪が許せない。だろ?悪は嫌いだ。違うか?」

( ^ω^)「そうだお…」

(,,゚Д゚)「今、目の前に悪を倒せと言う奴がいる!それでもお前は逃げるのか!見捨てるのか!」

( ;ω;)「グスッ…ウゥゥ…怖…いお…グスッ…」

(,,゚Д゚)「そのための俺がいる!」

( ;ω;)「…」

(,,゚Д゚)「もう一度言う!俺の名は―――」

 ギ コ 

( ;ω;)「ギコ…よろしくだお…」



  
20:歌手(京都府) :2007/03/31(土) 22:25:08.06 ID:Wx/aHcmG0
  
ここでまた意識が飛ぶ。

( ・∀・)「おめでとう、覚醒成功だ。」

気づくと病室らしき部屋ののベットで寝ていた。
服が汗でびっしょりだ。

( ^ω^)「…」

腕のブレスレットがギコだとブーンは分かった。

( ^ω^)「ギコ…よろしくだお…」

( ・∀・)「さて、落ち着いたところで答えを聞こうか。
      協 力 し て く れ る か ね ? 」

( ^ω^)「もちろんですお!!」

( ・∀・)「やはりね、ではまず最初の仕事なのだが…」

モララーの声が病室に響いた。

―第二話・前編―終―



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