( ^ω^)は幻の大地の住人のようです

6: 49 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:42:16.66 ID:UgZh1aq80
*第五十話『ロールプレイング』*




  ブーンの かっこよさが あがった!



    ツンの 守備力が さがった!





7: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:43:51.19 ID:UgZh1aq80

 一夜明けて ひょうたん島。


ξ゚听)ξ「おはようブーン」

( ^ω^)「おはようございましたお、ツン」



ベジータ「ゆうべはお楽しみだったようだな!」

( ^ω^)「ベジータ! きさま! 見ていたなッ!」


ξ///)ξ「もう、ブーンのせいで守備力が下がっちゃったじゃない」

( ^ω^)「おっおっおwwブーンはなんだか、カッコ良さが上がったお」


 なんでしょうね このバカップルは。
 まったく どいつもこいつも。


ξ゚听)ξ「いつの間にか戻ってきたナレーターも、おはよう」

 はい おはようございました。



10: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:46:19.16 ID:UgZh1aq80

ξ゚听)ξ「あっ、そうだ。
       誕生日おめでとうブーン」


( ^ω^)「お? 今日は……ちょっと、日にちの感覚がわからないお」

ξ゚听)ξ「wwwww月1日よ。誕生日、今日でしょ?
       何もプレゼントにあげられる物がないけど、ごめん」

( ^ω^)「いいお。誕生日を覚えてくれていただけでもうれしいお。
      それにブーンはツンという最高のプレゼントを貰ったお」

ξ゚听)ξ「くせぇwwwwww」


( ^ω^)「これでブーンは19才かお。
      ところで、ツンの誕生日っていつだお?
      その、歳は……」

ξ゚听)ξ「誕生日は3ヶ月前。ex15月12日。
       歳は……さぁね、どうなのかしら。
       一応、アンタと同じ19歳って事にしといて」

( ^ω^)「お?」



14: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:48:36.95 ID:UgZh1aq80

ξ゚听)ξ「……あと、ちょっとでつくわ」

( ^ω^)「お、ツンの故郷かお?」

ξ゚听)ξ「そう、カルベローナへ」

( ^ω^)「お? どっかで聞いたことがあるお」


ξ゚听)ξ「ねぇ、ブーン。何があっても、私と一緒にいてくれる?」

( ^ω^)「これからブーンは何があっても、ツンとずっと一緒にいるお!」

ξ゚听)ξ「そう……」

( ^ω^)「?」


 一方、店の中では。
 電話をかけるものが一人。

ベジータ「ぶ、ブルマか。いや、用は無いがな。
     べ、別に声が聞きたくなったわけじゃないぞ!」


 この人も 若者二人に 気を当てられたようですね。



16: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:50:38.57 ID:UgZh1aq80
*カルベローナ*


ξ゚听)ξ「ついに、帰ってきたわ……」

( ^ω^)「おっおっおwwなんだか不思議な所だお」


 滅んでしまったはずの魔法都市。
 それが 今 二人の前にあった。

 辺りには 幻想的な光が舞い。
 不思議な空間を 作り上げている。

 二人は その都市の中へと 入っていった……。



  「お待ちしておりました、ツン様」



( ^ω^)「お?」



20: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:53:40.14 ID:UgZh1aq80
川*゚ -゚)「案内を務めるクーデレです」

ξ゚听)ξ(なんだか最近、似たような顔の人によく会うわ)

/⌒⌒ヽ
|  /ノノハリ
.`、||、゚ ^゚ノ|「私は凛デレだ。ついてこい」

( ^ω^)「おっ、どこかで見たことあるお。
      ドクオがやってたゲームで……
      たしか、鉄おとm――

、||、゚ ^゚ノ|「違う! 次に余計なことをしゃべったら、臓物をブチ撒けるぞ!」


(;^ω^)「テラオソロシス……ん? クーデレさんに、凛デレさん……それに、ツンデレ
      なんだか、デレだらけだお」

川*゚ -゚)「ここはデレ族が住む魔法都市カルベローナです」

、||、゚ ^゚ノ|「デレは苗字みたいなものと思えばいい」


( ^ω^)(って事は結婚したら、ツン内藤になるのかお?
       それとも、普通に内藤ツンなのかお?
       いや、そもそもトルッカの風習だと、ブーンのほうがホライズンデレ……?)

ξ゚听)ξ「アンタ、そんなに真剣に何を考えてるの?」



22: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:56:19.90 ID:UgZh1aq80

 四人は 都市の奥へと 歩いていく。

( ^ω^)「さっきから、女の人しか見かけないけど
      男の人はいないのかお?」

、||、゚ ^゚ノ|「デレ族の子供は基本的に女子しか生まれない。
      そういう種族なのだ」

( ^ω^)「変わってるお。そんなんじゃ滅びてしまうお」

川*゚ -゚)「だからこの町から出て行ってしまう者が多いのです。
      他の町で結婚してそのままと言うわけです。
      たまにこの町に移り住む男性もいますが、例えば海原雄山さんなど」

、||、゚ ^゚ノ|「つまり、今ここに住んでいるのは
      そういった、変わり者の男の子孫だ。
      その数もどんどん減っているがな」


川*゚ -゚)「ところで、あなた。私と今夜どうですか」

(;^ω^)「えっ、ブーンにはツンがいるから。
      今夜もハッスルしまくりの予定だお」

ξ///)ξ「ちょっと、何言ってるのよブーン!」

川*゚ -゚)「冗談ですよ」

、||、゚ ^゚ノ|「エロスはほどほどにな」



26: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 22:59:02.89 ID:UgZh1aq80

川*゚ -゚)「この町は、大魔法使いツンデレラ様がおつくりになられました」

、||、゚ ^゚ノ|「ツンデレ様は現在、その唯一の直系子孫にあたる」

ξ゚听)ξ「…………」

( ^ω^)「へぇー、ツン凄いお」

川*゚ -゚)「それゆえ、辛い宿命をもっているのです」

、||、゚ ^゚ノ|「戻ってこられた、と言うことは覚悟は出来ておられるのですね」

ξ゚听)ξ「……うん」

 そうしている家に 四人は一つの建物の前へと たどり着いた。
 外観の様子から 中はそう広くないように思える。


川*゚ -゚)「つきました。この扉の向こうにて現在の族長、
      デレ=デレラ様がお待ちしております」

、||、゚ ^゚ノ|「失礼の無いようにな。特に男 。
      もし何かしでかしたら、地獄の痛みの中で殺してやる」

(;^ω^)「は、把握」

川*゚ -゚)「では、どうぞ」

ξ゚听)ξ「…………」



29: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:02:01.59 ID:UgZh1aq80
*???*


(;^ω^)「!? 家の中なのにとても広いお。
      よく見たら地面だし、木も生えてて
      それに空があるお! 太陽も!」

 外観からは 想像も出来ない内部。
 いや内部と言うよりは これは外と言った方がよかった。


 「ここは夢でも現実でもそのどちらでもない。
  別の時の流れにある空間。
  よく戻ってきたわねツンデレ」


ξ゚听)ξ「ただいま、おばあちゃん」

(;^ω^)「えっ、ツンのおばあちゃんかお!?」

 ブーンが驚くのも無理は無い
 その女性の容姿は どうみても20代にしか見えないのだから。


ξ(゚、゚*ξ「そう、私が現在のデレ族の族長。
       そして、ツンのおばあちゃんの『デレ=デレラ』よ
       デレって呼んでね」



31: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:04:09.45 ID:UgZh1aq80

ξ(゚、゚*ξ「この空間では、個人差もあるけど20代で成長が止まる。
       いや、老化が始まらないと言った方がいいかしら?
       だから、私はいつまでも若いままなの」

( ^ω^)「ツンのお母さんとかはいないのかお?」

ξ゚听)ξ「…………」

ξ(゚、゚*ξ「……それは、後々話すとして。
       ツン。覚悟は決まったの?」

ξ゚听)ξ「私は、自分の役割を演じるわ」


ξ(゚、゚*ξ「……そう。
       これでやっと、私の役割が終わるのね」

( ^ω^)「演じるとか、役割とか何の話だお?」

ξ(゚、゚*ξ「彼が、アナタの選んだパートナー?」

ξ゚听)ξ「うん。ブーンって言うの」

( ^ω^)「内藤ホライズンですお!」

ξ(゚、゚*ξ「なら、ブーン君に話さないとね。
       デレ族の演じる『役割』であり『宿命』を……」



34: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:06:25.35 ID:UgZh1aq80

ξ(゚、゚*ξ「デレ族はツンデレラ様がおつくりになった、
       究極の秘呪文を守る使命を持つ一族」

( ^ω^)「なんだか、凄そうだお」

ξ(゚、゚*ξ「『マダンテ』という呪文を知ってるかしら?」

ξ゚听)ξ「使用者一人が持つ全魔法力を解き放ち、そのまま攻撃に転化し
       町一個ぐらい簡単に吹き飛ばせる威力を持つ呪文」

(;^ω^)「なんだか怖い呪文だお」

ξ(゚、゚*ξ「よくできましたツン」

ξ゚听)ξ「小さい頃、何度も聞かされてんだから当然よ」


ξ(゚、゚*ξ「ブーン君の言うとおり、恐ろしい呪文です。
       ですが、デレ族に伝わってきた秘呪文はさらに協力で強力なのです。
       それが……」


ξ゚听)ξ「夢の水……『アクア・ドリーム』
      パーティ全員の経験・即ちレベルそのものを攻撃へと変え解き放つ呪文」



37: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:08:36.00 ID:UgZh1aq80

( ^ω^)「経験を、攻撃呪文に変える?」

ξ(゚、゚*ξ「この呪文に参加した者が、これまでに見てきた、経験してきたこと。
       それによって得た成長そのものを解き放つのです」

(;^ω^)「なんだかよくわからないお」


ξ(゚、゚*ξ「少し話がそれますが、かつてツンデレラ様は大魔王・デスタムーアと戦いました。
       そのとき、使われたのはマダンテ。
       しかし、それでは大魔王を完全に倒すことは出来なかったのです」

ξ゚听)ξ「そして、再び大魔王が現れるときの為に
       この呪文を作った。威力は理論上、マダンテの数百倍」

( ^ω^)「おっ、それは凄いお。きっと大魔王もイチコロだお」

ξ゚听)ξ「ただし、この呪文には欠点がある」

ξ(゚、゚*ξ「そう。この呪文は一度しか使えない。
       使用者達のレベルは1に戻ってしまうから」

( ^ω^)「どういうことだお」



38: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:10:37.94 ID:UgZh1aq80

ξ゚听)ξ「わかりやすく言うとね、ブーン。
       アナタはここまで旅をしてきて、いろんな呪文を使えるようになったでしょ。
       剣の腕だって少しはマシになった」

( ^ω^)「お、ルーラやヒャド系呪文を使いこなせるようになってきたお。
      魔法力もあがってきて、フリスクなしでも結構いけるようになったお」

ξ゚听)ξ「レベルが1に戻ると言うことは、それらが使えなくなってしまう。
      魔法力や剣の腕も元通り、弱くなる」

(;^ω^)「もう二度と使えなくなってしまうのかお」

ξ(゚、゚*ξ「同じ期間、修行や旅をすれば。
       それらはまた身につくでしょう」

ξ゚听)ξ「でもアクアドリーム自体は別。
       この呪文の原理はツンデレラ様しか知らない」

ξ(゚、゚*ξ「私たちはそれを受け継いできただけなの。
       一度使い、使えなくなってしまったらもう再現しようが無い」

ξ゚听)ξ「そして、その名のが示すとおり。
       使えば『水』のように力は流れ出だし、『夢』のように消える」

(;^ω^)「思い出や、記憶はどうなってしまうんだお!?」



42: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:12:44.28 ID:UgZh1aq80

ξ(゚、゚*ξ「そういうのは残るわ。
      あくまで元に戻るのは肉体的、魔力的なもの」

( ^ω^)「そうなのかお」

ξ゚听)ξ「別にブーンが使うわけじゃないんだから気にしなくていいじゃない。
       ま、勇者とかのパーティに志願して、参加するって言うのなら別だけど」

ξ(゚、゚*ξ「ずいぶん人事みたいに言うのねツン。
       この呪文を今から受け継ぐのはアナタだと言うのに」

(;^ω^)「お!?」


ξ(゚、゚*ξ「そして、この呪文を継ぐ者に課せられる宿命。
       それは、この空間に閉じ込められる」

( ^ω^)「それは、どういう……」

ξ(゚、゚*ξ「ここにいれば、年をとることは無い。死ぬことも無い。
       ただし、外の情報も得られないこの空間でずっと生きていく」

(;^ω^)「そんなの、つらすぎるお……」



43: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:15:29.37 ID:UgZh1aq80

ξ(゚、゚*ξ「ただし十年に一度、一年間だけ出ることを許されるわ。
       その間に男か子供を作り、もどってくるの」

( ^ω^)「それは、どうしてだお」

ξ゚听)ξ「この辛い役割を終えるために、残された最後の手段だから」


ξ(゚、゚*ξ「この使命を終える方法は二つ。
       大魔王のところまで導いてくれる勇者が迎えに来てくれるまで待つか。
       次のものに呪文を受け継がせるか」

ξ゚听)ξ「子供を産めば、その子が次の候補になる」

ξ(゚、゚*ξ「でも、アンタのお母さんはこの使命から逃げ出した。
       子供のアンタをこの町に残してね。次はこの子に受け継がせろと。
       我が娘ながら、酷い親ね」

ξ゚听)ξ「…………」

(;^ω^)「そんな言い方……」

ξ(゚、゚*ξ「もちろんそれもアリだわ、あの娘の人生はあの娘自身のものだもの。
       最優先されるのは、受け継ぐものの意思。自殺でもされたら困るもの。
       だけど、そのせいで私はさらに多くの時をここで過ごすはめになった」

ξ゚听)ξ「私はちゃんと受け継ぐ。お母さんとは違う。
       そして、私の子供が生まれてもこんな辛い運命与えない。
       何十年だろうと、私が勇者が現れるその日まで待つ」



44: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:17:36.64 ID:UgZh1aq80
ξ(゚、゚*ξ「いい覚悟ね。
       流石、ツンデレラ様と同じツンの名を与えられただけあるわ。
       でも、ブーン君はどうかしら?」

(;^ω^)「お?」


ξ(゚、゚*ξ「あなたはツンがえらんだパートナー。
       ツンと一緒にいることを望むなら、同じ運命が課せられる。
       ツンと二人だけで、何十年……いや、何百年かもしれない時をここで過ごすことになるわ」

( ^ω^)「ブーンは……」

ξ゚听)ξ「ブーン。嫌なら、断ってもかまわないのよ」

ξ(゚、゚*ξ「私の彼、つまりツンのおじいさんは、十年でこの生活が嫌になり逃げ出した。
       だけど、10年といえど世界は変わる。家族も友人も。
       ブーン君、アナタは耐えられる?」

( ^ω^)「ブーンはツンを護るお。何があっても護ると決めたお。
      ツンが望むなら、ブーンはずっと一緒にいるお。
      ツンだけのために走るブーンであり続けるお」

ξ゚听)ξ「ブーン……」

( ^ω^)「カーチャンが言ってたお。
      『生き物には演じるべき役割がある』」

ξ(゚、゚*ξ「そうね。これはまさに、デレ族が演じるべき役割」



49: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:20:32.63 ID:UgZh1aq80

( ^ω^)「でも、その役割は他人から与えられる物では無いんだお。
      何をするべきなのか自分自身で決めて、それを演じる。
      それが自分だけの、その人だけのが演じられる、誰一つ同じものがない人生」

ξ(゚、゚*ξ「…………」

( ^ω^)「カーチャンはこうも言ってたお。
       『欲張っちゃダメなのよ』」

ξ゚听)ξ「…………」

( ^ω^)「ブーンは今まで、目の前にいる皆を護りたいとか考えていたお。
      でも、一人に出来ることなんて、高が知れてるお」

ξ(゚、゚*ξ「そうね。全ての人を護りたいなんて
       所詮、漫画やアニメ、物語の世界の話。絵空事だわ」


( ^ω^)「だから、ブーンが演じるべき役割はツンを護ること。
      すぐ隣にいるたった一人の女の子を護り抜く。
      それなら、ブーンにだって出来るはずだお」

ξ゚听)ξ「なら、私は……私の本当の想いはあなたを護るわ」


ξ(゚、゚*ξ「そうやって皆がみんな、誰か一人を護れば
       全ての人が救われる……か」



54: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:22:54.58 ID:UgZh1aq80

ξ(゚、゚*ξ「ロールプレイングブーン。
       ロールプレイングツン。
       いいでしょう。あとは、役割を演じるあなた達に任せるわ」

ξ゚听)ξ「はい」

( ^ω^)「はいだお」


ξ(゚、゚*ξ「ツン、こっちへ来なさい。
       私の手を握って」

ξ゚听)ξ「ふあっ!」

 ツンがデレの手を握ると ツンの体から微かに魔力がほとばしった。


ξ(゚、゚*ξ「これで、引継ぎは完了よ。
       最後に、私が行く前にブーン君に
       この都市や、ツンの事について話しておきましょうかしら」

( ^ω^)「何で、ブーンにそんなことを……?」

ξ(゚、゚*ξ「さぁ、何ででしょうね。
       知っておいて欲しくなったから?
       まぁ、私の気まぐれよ」



57: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:24:56.69 ID:UgZh1aq80
ξ(゚、゚*ξ「この役割を受け継ぐ子供は
       10代の後半から、20歳ぐらいまでにかけて旅に出される」

ξ゚听)ξ「経験をつんでレベルを上げるためにね」

ξ(゚、゚*ξ「でも、ツンの場合は少し事情が違ったの
       この町が遥か昔に滅んだってのはご存知?」

( ^ω^)「あっ、今、思い出したお!
      『魔法都市カルベローナの伝説!!』
      ヤル夫に頼まれて、探した本だお!」

ξ(゚、゚*ξ「へぇー、今じゃそんな本まで出てるのね」

(;^ω^)「蘇生呪文!! 昔この町にあったって言う蘇生呪文はどうなったんだお」

ξ(゚、゚*ξ「残念だけど、それが使えたのはツンデレラ様の時代のごくわずかの人間ね。
       もう、失われてるわ」

( ^ω^)「そう……かお」

ξ(゚、゚*ξ「話を戻すわよ。
       滅んだって言うのは、間違い。
       実際は封印された。ある一人の魔王の手によってね」

ξ゚听)ξ「私が12〜13才の頃かしら」

ξ(゚、゚*ξ「そう、1000年近く前の話だけどね」

(;^ω^)「お!?」



59: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:27:02.81 ID:UgZh1aq80

ξ(゚、゚*ξ「デレ族に伝わってきたもう一つの技術。
      それは、時の砂の秘法」

( ^ω^)「時の砂?」

ξ(゚、゚*ξ「時間を操れる砂ね
       時間を少し戻したり、kskさせたり、消し飛ばしたり、止めたりできるわ
       この空間もその技術の応用で、内部の老化を止められてる」

( ^ω^)「4部、6部、5部、3部」

ξ゚听)ξ「なに言ってるの?」


ξ(゚、゚*ξ「そして、この都市が封印される直前に、
       ツンの周りの時間だけ約1000年消し飛ばした。
       都市中の時の砂のほぼ全てを使うほどの大仕事だったわ」

( ^ω^)「じゃあ、ツンは」

ξ゚听)ξ「そう、私は約1000年前の人間。
       はるか多くの時間を消し飛ばされて、この時代にやってきた」

ξ(゚、゚*ξ「未来にてツンが発達した技術や魔法を用いてあの魔王を倒し、
       この町の封印をといてくれることを期待して飛ばしたんだけどね。
       だけど、直前でツンの記憶も封印されてしまった。しかも、時空が乱れ下の世界に飛ばされた」

ξ゚听)ξ「そのせいで、私はこの時代を何もわからないまま生きることになった」



63: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:30:54.40 ID:UgZh1aq80

( ^ω^)「でもツンの記憶も戻って、この都市の封印も解けたって事は……」

ξ(゚、゚*ξ「この時代において、誰かがあの魔王を倒してくれたんでしょうね。
       これは、勇者が迎えにくる日も近いかもね」

( ^ω^)(きっと、ドクオやしぃちゃん達だお……でも、勇者はもょもと……)

ξ(゚、゚*ξ「そんな感じでこの都市やツンは、1000年近く前の存在ってわけ。
       まぁ、この1000年で技術や人間もそんなに変わらなかったみたいだけど。
       魔法に関してはむしろ、退化してるみたいね」


ξ゚听)ξ「だから、私は越えてきた時間で言えば1000歳に近いわ。
       そんな私でも、愛してくれる? ブーン?」

( ^ω^)「ツンがいつの時代の人間か、何歳かなんて関係ないお。
      ツンはここにこうして生きているお。ブーンの隣にいるお。
      むしろ、1000年のときを超えたからこそ、ブーン達は出会えたんだお」

ξ゚听)ξ「…………ありがとう。ブーン……」


ξ(゚、゚*ξ「さてと、これで私に与えられた役割は終わった。
       これからは自分自身で考えた役割を演じてみると、しましょうかね。
       ブーン君、あなたが言ったようにね……」



68: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:33:37.37 ID:UgZh1aq80

 デレが この空間へとつながる扉を 開く。
 外には この都市に住む人間が 集まっていた!


ξ(゚、゚*ξ「引継ぎは無事完了したわ!
       今、このときを持って私は族長の役割を終え
       デレデレへと戻ることになる!」

  周囲の人たちが 静寂に包まれる。


ξ(゚、゚*ξ「そして、遥か1000年のときを超え
       我が孫、ツンが新たな族長となるわ!
       新たな族長『ツン=デレラ』の誕生に祝福を!」


ξ゚听)ξ「よろしくね。皆」


 「わー! わー!」
 「ツン=デレラ様〜!」
 「デレさまもご苦労様ですー」


( ^ω^)「おめでとうだお、えっと。ツン……=デレラ?様」

ξ゚听)ξ「やめてよね。そんな他人行儀なのは
       今までどおり私は、ツンデレ。あなただけのツンよ。
       ただ、他の人の呼び方が変わるそれだけの話」



73: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:35:54.42 ID:UgZh1aq80

川*゚ -゚)「これからは、私たちが二人のお世話をすることになります
      もっとも、お会いできるのは非常時を除き、10年に一度ですが」

ξ゚听)ξ「そんなに、長くならないことを望むわ」


、||、゚ ^゚ノ|「男。ツン=デレラ様のことは任せた」

( ^ω^)「把握!」


川*゚ -゚)「食料はあらゆるものを20年分近く運び入れてあります。
      腐らないから安心してください」


( ^ω^)「一つだけ、お願いがありますお」

、||、゚ ^゚ノ|「なんだ」

( ^ω^)「お墓を、ホイミンのお墓をここに移したいんですお」

ξ゚听)ξ「ブーン……」

、||、゚ ^゚ノ|「任せろ」

( ^ω^)「よろしくお願いしますお」



74: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:37:56.29 ID:UgZh1aq80

 ホイミンのお墓は無事に移され と言うよりは
 ちゃんとしたものが作られた。


( ^ω^)「ホイミン。ちゃんとしたお墓が出来てよかったお」

 ブーンはそこにホイミンが残してくれた 雷神玉と手紙を供えた。


川*゚ -゚)「それでは、扉の鍵を閉めさせていただきます。
      そのあとで、さらに時の砂の結界を張りますので
      10年たつか、鍵をもつ勇者が現れるまでは開きません」

ξ゚听)ξ「うん、ありがとう」

、||、゚ ^゚ノ|「早期の再会を願っている」

 そうして 静かに扉は閉じられた。


ξ゚听)ξ「これで、二人だけね」

( ^ω^)「でも、ツンと一緒ならブーンは何百年、何千年だって耐えられるお」

ξ゚听)ξ「私もよ……ブーン」


 こうして ブーンとツンは 自分自身の役割を演じていくことになる。



78: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:40:02.52 ID:UgZh1aq80

       “役割を演じる”
 
   それは彼ら 二人だけではない。


川д( ゚∀゚)「おっぱいちんぽっぽスペシャル出来上がり!」

(´・ω・`)「……まずい、やりなおし」

(*‘ω‘ *)「ジョルジュ、がんばるっぽ」


('A`;)「はぁ、もう疲れた……」

(。 ` ー´)「なんだ、ドクオはだらしねぇなぁw」

( ゚,_ノ゚)「おいてイっちまうぞ」

(*゚ー゚)「ほらドクオ君、私と手をつないでいこっ」

('A`*)「あっ、うん」


 ∧ ∧
(‐ロ∀ロ)「♪月曜日だから機嫌悪いっスよ……う〜んwwなんか違うっスねぇww」


∩゚∀゚)')「しぬよ! なおるよ!」('(゚∀゚∩



87: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:43:26.47 ID:UgZh1aq80

 “ロールプレイ”=“役割を演じる”

 ロールプレイングジョルジュ
 ロールプレイングショボン
 ロールプレイングドクオ

 その他 この世界に生きる全ての者 そして私も
 自らの 役割を演じる彼ら なのだ。


 ホイミン ギコ ブーンの母 ドクオの両親 でぃ ちんぽっぽの姉
 
 彼女らも 自らの役割を演じた末に眠りへとついた……
 中には志半ばで 眠りについたものもいる。

 でも その 『想いを』 『意思を』 『役割を』 それを受け継ぐものがいる限り それは無駄ではない。

 ブーンは 言った。
 その役割は他人から与えられる者ではなく 自分自身で決めるものだと。



 だが 世の中には 自分自身では どうしようもない『要素』と言うものがある。
 それは 突然現れ 日常を 役割を 滅茶苦茶にする。


              その名は“運命”



91: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:45:31.88 ID:UgZh1aq80
 NQ暦964年 ex11月
 あれから 半年後――。

*隔離されし空間*
 
 そこには元気に走り回るブーンの姿が!


   ⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン


ξ゚听)ξ「ブーン! ご飯できたわよー」


 二人はこの空間で バーロー王より貰った カプセルハウスで生活していた。
 ここでは 擬似太陽による 発電もつかえ
 ハウス内には 娯楽も充実しているため そんなに退屈はしてなかった。


ξ゚听)ξ「今日は、海がめのスプーよ」

( ^ω^)「これ食べてみたかったんだお!」

ξ///)ξ「べ、別にアンタの為に作ったんじゃないんだからね!
       私が食べたかっただけなんだから!」

( ^ω^)「はいはい、いただきますお」


 その時 トビラが開いた……



94: 50 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/08(火) 23:47:36.03 ID:UgZh1aq80

 二人以外には 誰もいないはずの空間。
 ただ一つの例外を除き 入ってこれないはずの空間。
 そこに来客者が現れた!

 トビラを開いた その者は ドクオ。


('A`;メメ)「はぁ、はぁ……ツン? それにブーン!?」

ξ;゚听)ξ「ドクオ!」

( ^ω^)「えっ?」


('A`;メメ)「しぃさんが、っ――……」

 その言葉の途中で ドクオは気を失い倒れた。

(;^ω^)「ドクオー―――ッ!!」



     その名は“運命”



  /|__________
 < TO BE CONTINUED… N
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147: ◆WOkutRzuoQ :2007/05/09(水) 00:22:50.09 ID:PVvly1HN0

『海がめのスプー』って何やねん!

これも誤字だわww
でも、面白いからこのままでいいやwww



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