( ^ω^)ブーンの妄想が現実になってから1年後

379: 名無しさん :2007/04/23(月) 00:13:01
  

('、`*川「けど、それを抜きにしてもラウンジっていつの間にそんな勢力を…」

ペニサスは考える。
自分が居た頃も、ラウンジはそれなりの勢力を誇っていた。
この世界にあるまじき技術は、大きな力だ。

6年前でも国の1つくらいは取れただろう。
やがては、今の状況のような、大国以外から始める世界征服紛いのことだって出来るくらいになったかもしれない。
だが、これでは育つのが早すぎる。

資金。人員。工作。諜報。
全てが足りない。
それこそ、願いをかなえる7つの玉でもない限りは不可能なはずだ。

('、`*川「願いをかなえる…か。けどアレはアイツが持って帰っ…アイツ…?」

まただ。アレの、DATのことを思い返し考えるたびに、どこか思考がおかしくなる。
ペニサスは気づきようもない。
それが、去り際に自らの存在した記憶を消していった少年の残した弊害だと。

6年の時を経て、その小さな矛盾は大きな害をなした。
かつて世界を渡った少年の記録は、この世界にはもうない。
それは都合が良すぎることなのだ。



380: 名無しさん :2007/04/23(月) 00:13:15
  

DATの存在した記録は消されていない。だが、それを持ち帰った少年の記録は消されている。
少年の記録に関連した、何故DATがこの世界に在ったのか。そもそもDATとは何か。
そういった事柄も間接的に消えている。

('、`*川「あぁもう、まぁいいわ。それより作業よ作業。ツンさんコーヒーいれてきて!脳がしびれるほど熱い奴!」
ξ゚听)ξ「はーい」

捻じれていたのだ。
少年の記録が消されたことで、それに関連するあらゆる知識、記憶が。
そして、それだけでは害にならないはずだった。

捻じれて消えた記録の中に、DATを追ってきたもう一人の人物の情報さえ含まれて居なければ、それは害にならなかった。
その人物が6年前、あるモノを拾っていなければ、それは害にならなかった。
その人物が、DATのもとあった世界の人間でなければ、それは害にならなかった。

ペニサスの捻じれた記憶の中、鮮明に残るあの事件。
手足と大切な人を。大切な人を「二人」失ったあの戦いの後、問題の人物は拾ってしまった。

DATから具現化され、名無しの少年の武器となったあの刃。
剣撃によって別たれた、傷だらけの懐中時計。
DATの時計刃は、世界の欠片であるDATの欠片。

誰も彼もが忘れ去った少年と戦った神殿騎士は、拾ってしまった。
DATの欠片の欠片を。
そう。

トロワの懐中時計を。

願いでもかなえない限りで着ないはずの成長を遂げたラウンジという組織に、未だその神殿騎士が居ることを。
ペニサスも、誰であろうとも、知りようもなかった。
ただ二人の例外を除いては。



401: 名無しさん :2007/05/13(日) 10:19:48
市長「にゃにぃ?」

気持ち良さそうに点滴を受けていた市長の声が裏返る。
市長の目の前には今しがた帰ってきたつーが立っており、ペニサスからの伝言を伝えたばかりだ。
つーは市長の返答に目を丸くしていた。

(*゚∀゚)「…イメチェン?」
市長「違うわ!」

市長は陥落した2つの受け入れ都市のことを良く知っていた。
一応市長だし。
あの世界で最も大きな受け入れ都市には、世界で最も厄介な人形遣いが住んでいる。

市長「アスキーアートがどうなろうが知ったこっちゃないが、シティ・メルボルンは勘弁してほしいな」
(*゚∀゚)「わぉ。ひどーい」
市長「もしあのハインリッヒがやる気になればこの街は崩壊…はせんが、えらいことになる」
(*゚∀゚)「今もえらいことだけど?」
市長「しかし…何が目的なのかわからんな。最初はホルダーの大量確保とかいう話だったが…」
(*゚∀゚)「…聞けよー」
市長「それほどの力があるなら、なぜ一思いにこの街も落とさん?」
(*゚∀゚)「聞ーけーよー」

つーは、顎に手をあて思考に埋没していた市長の頬をうにうに伸ばす。
もう柔らかくもない頬を引っ張られるのは存外に痛かったらしく、市長の眉間に皴が寄る。

市長「えぇい何だ!」
(*゚∀゚)「え?…なんだっけ?」
市長「知るかボケ!」

このとき、市長はまだ直接的な危機感を抱いていなかった。
件の厄介な変態ことハインリッヒは、未だ動いてはいないはずだと。

同時刻、ニュー速市の地下深くに大きな無人列車が到着する。
この時すでに、事態は最終局面にさしかかろうとしていた。



402: 名無しさん :2007/05/13(日) 10:20:03
シティ・メルボルンは世界で最も早く無条件で陥落した。
国力のない国が無駄な抵抗を続ける中で、まったくの無血でラウンジの傘下にくだった。
それはひとえに、ハインリッヒ高岡の一存である。

戦える者の少ないシティ・メルボルンは、それでも受け入れ都市で最高の軍事力をもっていた。
戦闘力ではなく、軍事力だ。
これも、ハインリッヒ高岡たった一人の力による。

シティ・メルボルンは別名、人形の街と呼ばれている。
民家には最低3,4つの人形があり、人形工場は無数に、あらゆる店先や公共施設に至るまで、人形を配置することを義務づけられた街。
すべて、ハインリッヒ高岡のためだ。

ハインリッヒ高岡の顔を見た人間はいない。シティ・メルボルンに本当に在住していたのかすら分からない。
しかし確かにハインリッヒというホルダーは存在した。
彼、あるいは彼女の能力は、それほど特異なものではなかった。人形を操る。

ポルターガイストや呪いの人形伝説のもとになったその能力は、決して珍しいものではない。
問題は、能力にも人それぞれに熟練度があり、ハインリッヒの能力の熟練度が異常だったところだ。
常人ならせいぜい数体の人形を操るのが限界だというのに、ハインリッヒが同時に操れる人形の数は万を軽く越える。

武装したマネキン、愛らしいヌイグルミ、骨董品の甲冑。
シティ・メルボルンを守り、外敵を数の力で押しつぶすその軍勢は、ラウンジには向けられなかった。
その軍勢は、ニュー速市の地下深くで蠢き。

今ゆっくりと、地上に向かっている。



403: 名無しさん :2007/05/13(日) 10:20:18
その背にたなびく金髪を乗せ、リリィが屹立と立っている。
ショボンの機転により偶然破壊されたスキル・エミュレータ・ドライブは、完全に修復されていた。
リリィは脳以外の電源をおとし、メンテナンスに身をゆだねている。

FOX「…はじまるか」

リリィのモニターで人形達の動きを察知したFOXは、ゆったりとシートに身を沈めた。
場所は市庁舎。
周囲ではモニュやその部下達が思い思いに時を潰している。

川 ゚ -゚)「………」

その中にプライベートタイムを終えたクーの姿もあった。
VIPブリッジを割った風の大太刀、最大出力で放たれた渾楔颯の負荷に耐えられずねじ切れた左腕には、予備の腕がつけられている。
明らかな反逆行為だったが、FOXは咎めるどころか反省し、クーは今、命あるまで待機という任務を遂行中だ。

(=゚ω゚)ノ 「なぁー旦那よー。いい加減どういうつもりか教えてくんねぇかなぁ。制圧じゃなかったのかよぅ?」
FOX「いやいや、確かに制圧だよ。ただ、それは目的じゃなく手段だけども」
(=゚ω゚)ノ 「俺ぁその目的が知りたいんだがね?」
FOX「ん…いやそれは分かってはいるんだが。何と言えばいいのか…難しいな」

リリィの背からモニュを見下ろし、FOXは困ったように眉を寄せる。
ドクオ達に向けていた態度とは違い、意外と仲間内ではそれほど尊大でもなければ威圧的でもない。
その表情を見たモニュは、話を終わらせ部下達に声をかけた。

(=゚ω゚)ノ 「ま、俺らは給料貰えりゃ良いしなぁ。お前ら金はいったら何するよ?」
「遊ぶっす」「貯金?」「風俗いきてー。ここソープとかないかな」「あっても営業してねぇだろ」「あ、そうか」「ばーかばーか」
「そういう隊長は何するんで?」

(=゚ω゚)ノ 「そうさなぁ。んー、そうなぁ…ヒッキー何か欲しいもんあるかねぇ?どう思う?」
「…さぁ?」「相変わらずラブラブだわさ」「そうなん?」「ていうかヒッキーさんて男?女?」「しらね」「俺、女がいいなぁ」「燃やされるぞ」
「それより俺欲しいもんある」「てめぇで買えば?」「つか俺らの取り分あげてよ隊長」



404: 名無しさん :2007/05/13(日) 10:20:37
喧騒を増していくモニュ達を見て、FOXは嘆息する。
せっかく説明しようと考えていたのに、いつもこれだ。
そのくせすぐに同じ質問をしてくるのだから困る。

「ファンタジー、ですかな」
FOX「ん?」

朗々と、独り言のようにかけられた声に振り返る。
声の主は、天にむかって伸ばされたままのリリィのパイルバンカーに立ち、月を見上げていた。
狭い面積の中、器用に両足と杖をのせている。

「あなたの望むものを一言で言えば、そうなるのでは?」
FOX「ファンタジーね。まぁ…そうだな。その通りだ」

言いながら視線をモニターに戻す。ちょうど人形達が地上に出るところだった。
FOXが片手をあげる。
部下と無駄口を叩きながらもそれに気づいたモニュが仕切り声をあげ、その場にいた全員の目をFOXに向けさせた。

FOX「喜べ。お待ちかねの完全攻勢だ。おそらく彼らは半日と持たないだろう我々の一斉進行だ。それぞれ縁は作ってきたか?気に入った相手は見つけてきたか?」
(=゚ω゚)ノ 「おぉよ。それしか言われてねんだから、他にすることもあんめぇ?」
川 ゚ -゚)「…ふん。相変わらず悪趣味なことだ」
FOX「悪趣味でなければつとまらん役をせざるを得んのでね。本当は私も彼らの役をしたかったのだが?」
川 ゚ -゚)「その役とやらも自分で勝手に定めておいて?良くもまぁほざける」
(=゚ω゚)ノ 「んだよ姐さん、旦那が何する気かしってんの?」
川 ゚ -゚)「知らんが、見当はつくさ。お前は?」
(=゚ω゚)ノ 「ぜーんぜん」
川 ゚ -゚)「そうか。よかったな、お前は馬鹿ではないようだ」
(=゚ω゚)ノ 「…?そりゃどうも」

首を傾げながらも鈍色の腕に促され、モニュとその部下達はコンビニに行くかのような足取りで出撃していった。
それを見送ったパイルバンカーに立つ影も、その後をゆったりとついていく。

FOX「散歩でも?」
「ええ、散歩でも」

最後に、市庁舎の屋上に陣取っていたFOX直属の実験部隊が音もなく姿を消した。
一人だけ残ったFOXは、持参してきたコーヒー入りの水筒を取り出し、腰掛けた体からさらに力を抜く。
モニターを眺めるその表情は、なにかを期待しているようだった。



414: 名無しさん :2007/05/30(水) 04:30:51
ソレに気づいたのは、ほんの数人だった。

一人目はペニサス伊藤。
人形達の進行している場所、地下に作られた研究所の計器類が察知した不自然な反応。
小さな地震かとも思えるそれは、しかし地震ではない。

('、`*川「これは…?動体反応?まさか!」

二人目は、病院のベッドで点滴・輸血を受けていたショボンとそれに付き添った騎士の姉妹。
眠っていたはずのショボンが唐突に瞼を開いた。
ショボンの表情を見て、双騎士も大気に混ざり行く違和感を感じ取る。

(´・ω・`)「なんだ?」
爪゚∀゚)「何かが…」
爪゚ー゚)「来る…?」

さらに同じく市長の病室を出て、病院のロビーにいたつー。
つーは自らの能力で鋭敏化された5感で、その存在を感じ取っていた。

(*゚∀゚)「…人間じゃない?それに数が…多い…」

地下から続く道を抜け地上に出た人形達は、すでにVIPブリッジを越えている。
千を優に越える大群が、我先にと病院を、人のいる場所を目指す。
無数の無機質な足音が連続し、その音はなにか得体の知れない化け物の嘶きのように聞こえた。

(,,゚Д゚)「おっほー。こいつぁやべー…」

屋上でくつろいでいたギコの指から煙草が落ちる。
橋を越えゆっくりと、いや、そう見えるだけで確実に病院に迫り来る人形の群れを、ギコは呆然と眺めていた。
人の歩く速度にやや勝る程度のスピードだが、それを補って余りある数が、心臓に警鐘を鳴らしている。

(,,゚Д゚)「うひぃ…全員で閉じこもって窓にはバリケードしてシャッター閉めてー…あぁ、もつかなそれで」


人形達が地下を上っていった振動で異変を察知したペニサスが、椅子から立ち上がって数十分。
大攻勢に気づいた双騎士が装備を整えた頃。
ギコが息を切らしてショボンの元に報告に来て、涼しげな目でさっさと働けと言われた頃。

人形達は、病院に殺到した。



415: 名無しさん :2007/05/30(水) 04:31:34
この病院は、つい最近全面改築された大規模な総合病院だ。
円筒状の建物の中央にある正面入り口に大きな階段があり、四方にある入り口は何とか封鎖した。
人形たちが中に入るには、資材がなく封鎖できなかった階段をのぼるしかない。

爪゚ー゚)「ふー…何体斬った、姉上」
爪゚∀゚)「100から先は数えていないな…減った気はしないが」

その階段の麓で、リーゼとレーゼは背中を並べて息を整えた。
周囲に散らばるのは人形の残骸。
二人分あわせて500は超えているだろう人形達の残骸がうずたかく積もっているが、それでも二人を取り囲む人形の垣根は損なわれたようには見えなかった。

爪゚ー゚)「キリがない」
爪゚∀゚)「…明日は筋肉痛だな」

短い呼気を吐き出して、白刃が奔る。
飛び掛ってきたぬいぐるみ二体が真っ二つに割られ、残骸の海に落ちていった。
それを合図に一斉に飛び掛ってくる人形達を、無数の斬撃で迎撃する。

この作業がどれほどの時間続いたかわからない。
まだ余裕があるが、やがては体力が尽きるだろう。

人形一体ずつの力は大したものではない。せいぜい成人男性程度のものだ。
コートを外装に使用し偽装した鎧は、その程度の攻撃ではビクともしない。
だから、剣を振るう力が尽き、囲まれたら。

鎧を纏っていない頭部を数体がかりでねじ切られるか、それとも無数の人形に押し乗られ圧死するか。
そのどちらかといったところだろう。

爪゚∀゚)「テレビでみたが、銀河鉄道というものに乗れば機械の体が手に入るらしい」
爪゚ー゚)「姉上、それはフィクションだ」

剣という武器は、ある意味この状況に適しているといえなくもない。
なにせ弾切れを起こさない。人形が相手ならば切れ味の心配もそれほどではない。
問題は人間が直接振り回さねばならないということだけだが、それが今もっとも大きな問題だった。



416: 名無しさん :2007/05/30(水) 04:32:13
階段の下では双騎士が奮戦している。
それでもいくらかの人形は双騎士に向かわずに、階段を上ってきた。

(*゚∀゚)「しっ!」

その生き残りは階段の半ばほどで、つーの細剣に刺し穿たれる。
人間と違い臓器などはないため、それだけでは動きをとめない。
細剣では間接部分を続けさまに突き、動きをとめるのが精一杯。当然打ちもらしが出てくる。

(*゚ー゚)「やぁ!」
(,,゚Д゚)「よいしょーっ!」
市長「あーしんど…」

それを、最後にギコ、しぃと市長、そして病院にいた元気な男集がモップやイスで打ち壊していた。
こうしてどうにか病院内への侵入を防いでいる。
中には、怪我人や動かすに動かせない病人などがいる。
もし抜かれれば、その時点で負けが確定するのだ。

(,,゚Д゚)「ふぅ…市長さんよ、人力じゃ長いこと保たんよこりゃ。何かないの?こういうこともあろうかと!みたいな」
市長「そこまで予算がないんだよウチは」
(*゚ー゚)「どこか工事現場からブルドーザーでも持ってくればどう?」
市長「一人で外に出て死なれでもしたら責任は俺なんだぞ…勘弁してくれ」
(,,゚Д゚)「けどよ…どうする?篭城ってのは援軍があるから成り立つんだぜ」

そんなことを言っているうちに次が来た。
人形は痛みを感じない。故に恐れもない。だというのに数は無数にあり、疲れもしらないのだ。
人間が相手ならば、2,3割を撃破すれば撤退もしてくれるだろうが、そうはいかない。

(*゚ー゚)「せめて何か…武器じゃなくて兵器みたいなものがあれば…」
(,,゚Д゚)「ま、どこにもないわけじゃないんだけどなぁ」

と、その時。視界の端で人形達の一角が吹き飛んだ。
人形達を吹き飛ばした二つの竜巻は階段手前までの人形を綺麗に粉砕し、消えた。
何体もの人形の破片が降り注ぐ。

それはまさしく、兵器といっていい破壊力をもった存在の到着だった。
味方では、なかったが。



417: 名無しさん :2007/05/30(水) 04:32:32
川 ゚ -゚)「道をあけることくらいできんのか、これは」

人形の破片が降り注ぐ中、クー・クーデルカが歩みを進める。
目指すは病院、正面入り口。その背後に続くのは、いつか港で見た不審な集団。
肉体の硬質化に再生能力をも発揮した、ホルダーと思われる謎の一団。

男女混合のその一団は、FOX直属の実験部隊。
皮膚は硬質化し、感覚は鋭敏化され、強化された肉体の背中には、まるで鬼の貌のような筋肉の隆起がある。
白状してしまうが。
彼らは、ジョルジュ長岡の簡易量産型だった。

川 ゚ -゚)「お前達は人形どもと連携し正面玄関を落とせ」
量産型「あなたは?」
川 ゚ -゚)「私は私の敵を待つ」
量産型「了解」

モーゼの十戒さながらに掻き分けられた人形の海の真ん中にできた一筋の道を、ジョルジュ量産型十数名が悠々と進んでいく。
人形達は、いや正しくは、人形達を操るハインリッヒは、その進行を眺めていた。

爪゚∀゚)「奴らはいつぞやの…」
爪゚ー゚)「いかにも不味いな。アレどもには剣が通じなかった…それにくわえ人形に、あの女…」
(*゚∀゚)「奇しくも相手をするのは港と同じ私達3人だけ。みんな剣だねぇ」

階段を下りてきて双騎士と並んだつーが、苦笑いを浮かべる。
つーが担当していた階段の半ばには市長が代わりにたっていた。
ショボンは動けない。市長も全力を出せるほど回復していない。ギコとしぃは玄関の守りから動けない。

相手を出来るのは3人だけ。
敵は十数人のジョルジュ量産型に、いくらか減ったとはいえまだ無数にいる人形。
倒されても、病院の中に入られてもこちらの負けだ。

(*゚∀゚)「港でも感じたけど…ジョルジュ長岡と同じようなタイプ。さすがに力は劣るだろうけど、そういってもねぇ」
爪゚ー゚)「こういう状況は何と言うべきかな」
爪゚∀゚)「いわゆる…絶体絶命、か」



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