/ ,' 3荒巻は高校生なようです

305:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:08:30.04 ID:2MVl1ncW0
  

第二話

正直学校は憂鬱だ。
きゃいきゃいはしゃぐドブス共も、
群れなきゃ何も出来ないDQNも、
偉そうに説教たれる先生も皆気に食わない。

/ ,' 3「……着いた」

このドアを開けて教室に入る。
この作業がなかなかに嫌いだ。
一瞬こっちをチラッと見て、興味なさそうにすぐに目を逸らす。
その瞬間反吐が出そうになる。



307:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:10:52.80 ID:2MVl1ncW0
  

……別にいじめられてるわけじゃない。
別に誰にも干渉されない。
俺はあいつらにとって空気みたいなモンなんだろう。

いや違う、俺以外のヤツは空気みたいなもんだ。ただのかぼちゃだ。菜食主義者万歳。

このドアを開けたら……ほら見ろ。誰も話しかけてきやしない。
はぁ……早くあの河原に行きたい。



('A`)「お、マッキー。おはよ〜さん」

男子生徒「!!」
女子生徒「!?」
女子生徒「!!??」
クラス中「!!!!?!?!!?!?」

/ ,' 3「あ……おは、おあひょう」



309:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:18:00.83 ID:2MVl1ncW0
  

( ^ω^)「おあひょうwwwwwwwwwwww」

('A`)「なんだマッキー、低血圧か?」

( ^ω^)「覇気とは無縁のドクオに言われたくないって顔してるおwwwww」

('A`)「むむむ」

/ ,' 3「いや……べ、べつぇに……」

( ^ω^)「噛みまくりんぐwwwwwwwwwww」



310:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:29:00.05 ID:2MVl1ncW0
  

なんだよこいつら……なんで話しかけてくんだよ。
噛んじゃったじゃねぇか馬鹿野郎。

男子生徒1「おい、あいつドクオ達と仲良かったのか?」

男子生徒2「知らない……っつかアイツ誰よ?」

男子生徒1「なんだっけ。ホラ、あの……わかんね」

なにこれ視線が痛い。
刺さるように痛い。
こんな痛いもんだって知らなかった。
ちょ、マジ痛い。
痛い視線痛いたたたちょマジいてたいたたたたた

/ ,' 3「ちょ、何すんだよ!!」

( ^ω^)「針治療」

('A`)「針っていうよりシャーペンの芯治療」

一回ぶん殴ろうかな。
うん、そうしよう。



313:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:40:16.66 ID:2MVl1ncW0
  

/ ,' 3「あ、そういえば……」

('A`)「?」

/ ,' 3「僕のパソコンは……?」

('A`)( ^ω^)「……」

( ^ω^)「それが……」

/ ,' 3「?」

( ^ω^)「詳しくは番外編を見てくれお」



314:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:40:47.44 ID:2MVl1ncW0
  

/ ,' 3「……」

(;^ω^)「しょ、正直すまんかったお!!」

('A`)「マッキー、コイツは全く反省してないぜ」

(;^ω^)「してるお!! ホラ、この1万はマッキーの取り分だお!!」

/ ,' 3「い、いらないよ……それよりニダーくんからパソコン買い戻してきてよ」

( ^ω^)「それが……」



315:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:41:14.06 ID:2MVl1ncW0
  

<ヽ`∀´>「ジョルジュに売ったニダ」



( ゚∀゚)「モナーに売ったぜ」



(#´∀`)「叩き壊したモナ」


( ^ω^)「皆エロゲがやりたかったみたいだおね……」

/ ,' 3「……」

だおねじゃねぇよその遠い目はなんだよ。
マジ最悪だよ……。



316:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:54:39.40 ID:2MVl1ncW0
  

女子生徒1「ちょっと〜あれ誰? ドクオくんと仲良いなんて聞いてないわよ」

女子生徒2「確か荒巻って人。話してるとこ初めて見たよ」

女子生徒1「mjd? ドクオくんの事は大体チェックできてると思ってたのにな……」

/ ,' 3「……」

なんだ……あいつもてるんだな。
まぁ根暗そうなわりには顔はなかなかだしな。



318:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/26(水) 23:56:38.51 ID:2MVl1ncW0
  

( ^ω^)「ぶーんwwwwっうぇうぇうぇうぇうぇうぇうぇうぇうぇうぇうぇwwww」

男子生徒「きめえwwwwww」

女子生徒「ホント見てて飽きないわ〜」

アイツはまぁ……見た目どうりだな。



324:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 00:08:45.47 ID:I+bU3EK10
  

/ ,' 3「はぁ……」

('A`)「そういやマッキーだけ俺らと席遠いよなー」

なんでわざわざ俺の前の席に座んだよ。
自分の席行けよ。


( ^ω^)「マッキーもこっち来たらいいお!! ブーン達は自主的に席替えしたんだお!!」

なんだよソレそんなの聞いたことねぇよ。
ってか俺の机に座んなよマジきめえよ。



325:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 00:09:37.26 ID:I+bU3EK10
  

( ^ω^)「教室窓側左端の席は最高だお!! ツンも一緒だお!!」

/ ,' 3「……」

……昨夜は結局あの女にメールしなかった。
借りなんか作ったら、これから先利用されまくる人生が待ってるに違いない。

('A`)「ツンならそろそろ来るぜ」

/ ,' 3「え?」

('A`)「いや知りたそうな顔してたから」

/ ,' 3「な、なんだよそれ……」



329:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 00:23:27.40 ID:I+bU3EK10
  

ガラッ

ξ゚听)ξ「うわ〜間に合った!!」

男子生徒全員「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

('A`)「おはようさん」

( ^ω^)「おはようさんこん!!」

ξ゚听)ξ「おはよー」

('A`)「今朝も遅刻ギリギリだな」

ξ゚听)ξ「パンくわえて曲がり角で転入生とどかーん!! ……とは行かなかったわ」

女子生徒「ツンおはよー」

ξ゚听)ξ「おはよー」

/ ,' 3「……」

すごいな……あらためて見るとめちゃめちゃ人気あるんだな。
僕とは正反対の視線が集中してるよ。



331:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 00:25:20.29 ID:I+bU3EK10
  

男子生徒1「ああ……マジ可愛すぎる……」

男子生徒2「あ、あのツンさん、あの、おは

ξ゚ー゚)ξ「あ、マッキーくんおはよう!!」


男子生徒2「なっ……!!」

クラス中「「「「なっ……!!」」」」



332:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 00:25:54.70 ID:I+bU3EK10
  

男子生徒2「なっ……!!」

クラス中「「「「なっ……!!」」」」


/ ,' 3「お、おはよう……」

あ、新しいタイプの視線を感じる……。

('A`)「へぇ〜……」

/ ,' 3「な、なに?」

('A`)「いや? 別に〜」

/ ,' 3「……」



336:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 00:28:36.54 ID:I+bU3EK10
  

男子生徒1「な、なぜだ!! なぜあんな地味なヤツとツンさんが……!!」

男子生徒2「い、いやツンさんのことだ!! ドクオ達と一緒にいるから挨拶してやったに違いない……」


ξ゚ー゚)ξ「昨日はおうち押しかけちゃってごめんね。いきなりは迷惑だったね」

男子生徒2「ぬわーーーーーっ!!」

男子生徒1「だ、男子生徒2!!しっかりしろ男子生徒2!!」

('A`)「テラパパスwwww」



361:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 01:35:26.64 ID:I+bU3EK10
  

〜一時間目〜

/ ,' 3「……」

男子生徒1「……」

うっわすっごいこっち睨んでる……。

男子生徒全員「「「……」」」

ああ……居心地悪い……。



363:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 01:36:02.21 ID:I+bU3EK10
  

〜休み時間〜

( ^ω^)「そういやマッキー、レポート終わったかお?」

/ ,' 3「え? ああ、うん」

('A`)「あのあと一人で終わらせたの? 誰にも聞かずに?」

ξ゚−゚)ξ「……」

ついにこっちに集まり出したよこいつら。

なんか他のクラスの奴らも集まってきてるし。
確かにこの3人に僕は異色だよな……。



366:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 01:49:03.45 ID:I+bU3EK10
  

〜二時間目〜

(lli゚ω゚)「ふおおおおおおおおおおっ!!」

ξ゚听)ξ「うわ、どしたのブーン!?」

(lli゚ω゚)「れれれれrぽぽぽろえpろえぽ」

('A`)「おk。時に落ち着けブーン」


「 レ ポ ー ト 忘 れ た お お お お お お お お ! ! 」



367:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 01:49:32.39 ID:I+bU3EK10
  

先生「ちょ、うるさいぞブーン!! レポート忘れたくらいで叫ぶな!!」

(lli゚ω゚)「だって……このレポート出さなかったら……」

先生「夏休み補習ktkr」

ξ゚听)ξ('A`)「ktkrwwwwww」

(lli゚ω゚)「ktkrええええええええええええええ!!」



371:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 01:59:33.59 ID:I+bU3EK10
  

/ ,' 3「……あの」

(lli゚ω゚)「ktkr……」


/ ,' 3「ちょっと」

(lli゚ω゚)「kt……kr……?」


/ ,' 3「きみ、うちにレポート忘れてったよ。ホラ」

( ^ω^)「!?」


(*^ω^)「ktkr!!」



372:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 01:59:56.79 ID:I+bU3EK10
  

〜休み時間〜

('A`)「いや〜ブーン運が良かったね〜」

(*^ω^)「神現るお!!」

ξ゚听)ξ「さすがマッキーくんしっかりしてるよね〜。うちのブーンが迷惑かけてごめんね?」

/ ,' 3「いや……」


うちのブーン……。


ん? いやいやどうでもいいこった。
所有欲が強い女だな全く。



379:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 02:11:59.66 ID:I+bU3EK10
  

女子生徒1「ていうかさ、あの荒巻ってヤツなんなの?」

女子生徒2「ああいうのってマジうざいよね。絶対調子こいてるよ」

/ ,' 3「……!!」

……僕だってそう思うさ。
昨日まで僕だってそっち側の人間だったんだ。
別に僕が好きでこいつらと一緒にいるわけじゃない。
ただこいつらが勝手に……。

女子生徒1「こいてるよね〜。ドクオ君達はただ同情で一緒に居てあげてるだけなのに、気づいてないよね」

女子生徒2「ちょ、声でかいって……」

/ ,' 3「……」



387:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 02:16:41.70 ID:I+bU3EK10
  

/ ,' 3「あの……」

決めた。

('A`)「ん? どうしたマッキー」


/ ,' 3「休み時間になるたびこっちに来るの、やめてもらえないかな」

もう、はっきり言おう。
僕はお前らに迷惑してるんだ。



391:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 02:23:38.56 ID:I+bU3EK10
  

ξ゚听)ξ「マッキーくん……?」

/ ,' 3「その……君たちだって面倒だろ?」

('A`)「……いや、おい……」

/ ,' 3「じゃあ僕はこれで……」

( ^ω^)「マッキー……」

/ ,' 3「……」



393:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 02:28:58.94 ID:I+bU3EK10
  

( ^ω^)「ブーン達は……マッキーに気を使わせてたのかお……」

('A`)「ブーン……」

ξ゚听)ξ「……」

( ^ω^)「……」


( ^ω^)「明日からはマッキーに気を使わせないようにするお」



394:◆7rA2Jd1DxQ :2006/07/27(木) 02:29:29.51 ID:I+bU3EK10
  

〜翌日〜

/ ,' 3「あれ? これ僕の机じゃない……」

( ^ω^)「あ、マッキーこっちだお!!」

/ ,' 3「は? え??」



( ^ω^) ξ゚听)ξ

 / ,' 3  ('A`)



/ ,' 3「……なにこの席順」



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