（ ＾ω＾）ブーンが本屋で働くようです
- 13：◆BASomtjNvg ：2006/05/18(木) 23:54:24.79 ID:y1gv7VCU0
- 【第１０話：小休止】
＝＝書店『バー本ハウス』 外＝＝
ε（, ,,（＾・ω・）「ふぅ…やっと着いた。
駅から少し遠いのは辛いだろうなぁ」
ε（, ,,（＾・ω・）「でも敷地もそこそこあるし、まだ大丈夫っぽいのに。
とにかくまずはちゃんと挨拶しないとな…名刺名刺…」
ε（, ,,（＾・ω・）「あったあった。
よし、最初が肝心だ。行くぞ！」
- 14：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:55:30.37 ID:y1gv7VCU0
- ＝＝書店『バー本ハウス』 レジ前＝＝
ε（, ,,（＾・ω・）「すみません！ わたくしチャーハンのトンキーと申ｓ」
(#ﾟーﾟ)「店長何で「外道戦記」が事務所で塔作ってるんですか！？
しかも「でかいけつソロリ」が平積みされてるし！ そこは「外道戦記」の席ですよ！」
(´･ω･｀)「フフフ、優しい読者さんがいらしたもんでね。何と「ﾜﾛｽ」のお言葉を下さったのさ。
ﾜﾛｽとまで言われたタイトルの本を返品するわけにはいかないなぁと、
ダンボール箱から密かに救出しておいたのだよ」
(#ﾟーﾟ)「くっ！ それじゃ伝票に書いた返品冊数が合わなくなるじゃないですか！」
(´･ω･｀)「安心したまえ、返品作業をした君に全責任が行く手はずになっているから」
(#ﾟーﾟ)「もー怒った！ 「外道戦記」全７巻セットアターック！」
(´･ω･｀)「痛！ それは本当に凶器だやめてくれって！」
ω・））））））「……」
- 15：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:55:57.37 ID:y1gv7VCU0
- （ ´∀｀）「どこのどなたか存じませんが、これしきの事で帰っては人生つまらないですよ」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「それならアタシは人生つまらなくていいと思います」
（ ´∀｀）「ツンさん、意外と辛口だね。
ところでそこの方、今チャーハンと仰いませんでしたか？」
ε（, ,,（＾・ω・）「あ、は、はい！
トンキーと申します。今年、チャーハンに新しく入社いたしました。
本日はこちらの店長さんにご挨拶に参ったのですが…もしや貴方が？」
- 16：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:56:31.01 ID:y1gv7VCU0
- （ ´∀｀）「期待を裏切って申し訳ないんですが、うちの店長は今、あそこで児童書を武器に応戦しているひとです」
ε（, ,,（；・ω・）（…こ、これが『バー本ハウス』…。
１番恐ろしいのは、こんな状況にお客さんたちですらすっかり馴染んでいるらしいことだ…！）
（ ´∀｀）「今、止めてきますね。
ツンさん、１人で大丈夫ですよね？」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「昨日のカリー・クッター祭りに比べたら何てことないです」
- 18：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:57:04.22 ID:y1gv7VCU0
- ＝＝書店『バー本ハウス』 児童書コーナー前＝＝
(#ﾟーﾟ)「くらえ「ノノタン」乱舞！」
(´･ω･｀)「何の「あべしのよるに」ガード！」
（ ´∀｀）「店長、チャーハンの方がお見えですよ」
(*ﾟーﾟ)「え、チャーハンって取次の？」
(´･ω･｀)「えー。どうせまたいろいろクドクド言われるんだ。後でいいよ」
（ ´∀｀）「……」
（ ´∀｀）「店長、よく見ればドクオ様に似てなくもないような気がする方でしたよ」
(´･ω･｀)「さぁ行こう」
- 19：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:57:41.24 ID:y1gv7VCU0
- ＝＝書店『バー本ハウス』 レジ前＝＝
ε（, ,,（＾・ω・）
(´･ω･｀)「全然似てないじゃないか。むしろブーンくん系じゃないか」
（ ´∀｀）「（むしろ店長系だと思うけど…）いや、ほら、こうすれば…」
ε（, ,,（＾・A・）「いてて、ほっぺた押さないで下さいよ！」
(´･ω･｀)「おぉ！ ちょっと似てる？
よし、じゃあ事務所でお話しましょう」
ε（, ,,（；・ω・）（何だこの店…まぁ、やっとまともな話ができるみたいだし、いいか）
- 20：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:58:20.24 ID:y1gv7VCU0
- ＝＝書店『バー本ハウス』 レジ内＝＝
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「あ、しぃさん」
(*ﾟーﾟ)「ふー、店長とのバトルは疲れちゃう。
…今日は火曜日だからあんまり人いないね」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「昨日はカリー・クッターの新作発売日で割とたくさん来てましたから、余計に少なく見えますね」
(*ﾟーﾟ)「ふふ、そうだね。
それにしてもツンちゃん、退屈そう」
- 21：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:58:48.41 ID:y1gv7VCU0
- ξﾟ⊿ﾟ)ξ「そう見えますか？
これでもレジの合間にＰＯＰ作ったりしてるんですけど…」
(*ﾟーﾟ)「ううん、そうじゃなくて。
いろいろ教えてあげる相手がお休みで残念そう、ってこと」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ
ξ///)ξ「なっ、何言ってるんですかしぃさん！
アタシはブーンのことなんて全然気にしてませんよっ！」
(*＾ー＾)「ツンちゃんは母性本能くすぐるようなタイプに弱いもんね。
失敗ばっかりしちゃって、でも一生懸命で…」
ξ///)ξ「違いますってー！」
- 22：◆BASomtjNvg ： 2006/05/18(木) 23:59:42.16 ID:y1gv7VCU0
- ｜Ａ´#>（な…何か知らんけどムカつくニダ、ブーンとやら）
｜∀´#>（ふん、でもすぐにこの本屋もろともホロン部ことに…）
｜Ａ´；>（…間違えたニダ、滅ぶことになるニダ）
- 23：◆BASomtjNvg ： 2006/05/19(金) 00:00:03.16 ID:genkGfVJ0
- ＝＝書店『バー本ハウス』 事務所内＝＝
ε（, ,,（＾・A・）「あのー、ずっとこうしてなくちゃいけないんですか？
これだと僕が誰なのかわかりにくいですし、喋りにくいんですけど」
(´･ω･｀)「うーん。じゃ、いいよ。また後でやってね」
ε（, ,,（＾・ω・）「ふぅ…。
とにかく、初めまして。チャーハンのトンキーと申します」
(´･ω･｀)「私は店長のショボンです」
- 24：◆BASomtjNvg ： 2006/05/19(金) 00:00:38.21 ID:genkGfVJ0
- ε（, ,,（＾・ω・）「…単刀直入に申しますと。
まだ経験の浅い僕が申し上げるのはおかしいんですが、上からの命令ですのでね…。
非常によろしくない、だそうです」
(´･ω･｀)「売上が、かな？」
ε（, ,,（＾・ω・）「評判もです。
この付近に住んでいるお客様方はすっかり慣れてしまったようですが、
クレーマーが定期的に騒ぎ立てていったり、店長と店員が商品を手にバトルしてたりするような店に
新規の客はつきにくい。僕の上司はそう言っていました」
- 25：◆BASomtjNvg ： 2006/05/19(金) 00:01:11.72 ID:genkGfVJ0
- (´･ω･｀)「バトルは滅多にやらないよ」
ε（, ,,（＾・ω・）「そう言われたらこう返せと言われました。『普通の店は全くやらない』」
(´･ω･｀)「…参ったなぁ。チャーハンさんには手の内見抜かれてるから…」
ε（, ,,（＾・ω・）「昨日発売になった「カリー・クッターと謎のスプーン」の売れ行きも芳しくないと聞きました。
入荷数300のうち50程度。発売日でこれではちょっと厳しいです」
(´･ω･｀)「例の帽子までかぶって頑張ったんだけどねえ。
何しろ６巻は５巻まで買ってる人じゃないと買ってくれないから」
- 26：◆BASomtjNvg ： 2006/05/19(金) 00:01:43.81 ID:genkGfVJ0
- (´･ω･｀)「まぁ、そちらが言いたい事はよくわかりました。
どうせ底辺なんです、少しは捨て身で頑張ってみますよ。
それに、新しい風も入ってきているのでね」
ε（, ,,（＾・ω・）「？」
(´･ω･｀)「いえ、こちらの話で。
ところで、さっきの口、もう１度いいかな？」
ε（, ,,（＾・A・）「ああ、どうぞ」
(´･ω･｀)「……」
- 27：◆BASomtjNvg ： 2006/05/19(金) 00:02:04.52 ID:genkGfVJ0
- ＝＝書店『バー本ハウス』 レジ内＝＝
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「あのトンキーってひと、随分長いこと話し込んでるみたいですね。もう４時間も経ちますよ」
(*ﾟーﾟ)「重要な話し合いしてるから入るなって店長に言われちゃった。
何か変なことしてなきゃいいけど…」
♪ｱｲﾜｰﾅｰﾋﾞｰｱｰﾋﾞｯﾌﾟｽﾀｰ ｷﾐｶﾞｽﾞｯﾄｰ
(*ﾟーﾟ)「あ、電話電話」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ（この着信音、やめた方が良いと思うなぁ…）
- 28：◆BASomtjNvg ： 2006/05/19(金) 00:02:35.56 ID:genkGfVJ0
- (*ﾟーﾟ)「はいお電話ありがとうございます、バー本ハウスでございますー」
< ・∀・> 『あの…そちらで、アルバイトの募集をしていると聞いたニ…いえ、ですが…』
(*ﾟーﾟ)「はい、募集しております。アルバイト希望の方ですか？」
< ・∀・> 『はい』
(*ﾟーﾟ)「でしたら…（今店長出られないよね）…お名前とお電話番号よろしいですか？
ただいま担当の者が不在ですので、後日改めてお電話させて頂きます。その際、面接などの日時を決めることになると思います」
< ・∀・> 『はい、わかったニ…ました。
えーと、僕はニダ……いえ、モララーと申します。電話番号は…』
【第１０話：糸冬了】
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