( ^ω^)ブーンが甲子園を目指すようです
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/07(月) 23:29:43.58 ID:Hli1ATWiO
- 番外編「ジョルジュ長岡」
ある6月の暑い日。
今日は珍しくモララーが学校を休んだ。
そんな中行われたノックでのこと
「センター行ったぞ!!」
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( ゚∀゚)「オーライオーライ!!」
パシッ ポロッ
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( ゚∀゚)「?ヤベ、グラブの網が破けちまった。参ったな……」
( ^ω^)「ジョルジュ、このグラブもうボロボロだお。こんなグラブで良くプレイができたおね」
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( ゚∀゚)「……貰い物だからな」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/07(月) 23:35:22.50 ID:Hli1ATWiO
- ( ^ω^)「おっ?これ貰い物なのかお?」
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( ゚∀゚)「近所の兄ちゃんに中3のときもらったんだ。大事にしてたけどもう買い替えなきゃな」
( ^ω^)「今日はどうするのかお?」
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( ゚∀゚)「今日はスペアのグラブ使うわ。……ってさらにボロいんだけどな」
そう言うとジョルジュはボロボロのグラブをカバンからとり出し、その日はそのグラブでプレイした
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/07(月) 23:40:56.80 ID:Hli1ATWiO
- しかし、それから数日間、ジョルジュはずっとスペアのグラブを使っていた。
本人曰く金が無いらしい。
そしてジョルジュのグラブが破れてから2週間がたったある日
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( ゚∀゚)「今日俺の誕生日なんだ。」
( ^ω^)「それはおめでとうだお。ってことは新しいグラブ買って貰えるんじゃないかお?」
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( ゚∀゚)「……そうだといいんだけどな」
( ^ω^)「?何か言ったかお?」
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( ゚∀゚)「!!いや何でもないんだ……」
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/07(月) 23:47:28.32 ID:Hli1ATWiO
- その日の練習終わり
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( ゚∀゚)「ブーン、一緒に帰らないか?」
( ^ω^)「でもモララーが……」
( ・∀・)「僕はいいよ。ジョルジュのお祝いしてあげな」
( ^ω^)「じゃあおことばに甘えて」
帰りにジョルジュはコンビニに立ち寄った。 _
( ゚∀゚)「ほれ、おにぎり。」
( ^ω^)「ありがとうだお」
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( ゚∀゚)「じゃあ俺の16回目の誕生日を記念して……」
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( ゚∀゚)「頂きます!!」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/07(月) 23:52:25.69 ID:Hli1ATWiO
- ( ^ω^)「これでやっとグラブが買えるおね」
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( ゚∀゚)「そのことだがなブーン……多分おれはグラブを買って貰えない」
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( ゚∀゚)「それは……」
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( ゚∀゚)「俺んちが貧乏だからだ!!」
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( ゚∀゚)「俺の母さんはもう死んでるし、親父は安月給で工場労働だ」
( ^ω^)「知らなかったお……」
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( ゚∀゚)「分かったか?ブーン。じゃあそろそろ帰るわ。また明日な」
( ^ω^)「待ってくれお!!ジョルジュ」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/07(月) 23:57:38.73 ID:Hli1ATWiO
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( ゚∀゚)「なんだ?」
( ^ω^)「親父さんのこと、信じてやってくれお……」
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( ゚∀゚)「分かったよ……じゃあな」
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( ゚∀゚)(でも親父は俺の誕生日覚えてないんだぞ……)
ジョルジュはここ何年も誕生日に何かを貰うということが無かった。
更にここ最近はジョルジュの父親がジョルジュが寝てから帰り、起きる前に出かけるので顔も合わさなくなっていた。
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/08(火) 00:03:47.17 ID:XTJT6KSUO
- 家に帰るといつものように冷凍食品をレンジで温めて食べる
最早食事は空腹を紛らわせる為にしか存在しなかった。
食事を終えたジョルジュは特にすることもないため寝ることにした。
二階の自分の部屋に入る。ここまではいつもと同じだった。
しかしジョルジュの机の上には何かが置いてあった。
それはジョルジュが欲しがっていたミズノプロの黒の外野手用グラブ。そして一枚の手紙。
ジョルジュは手紙を読んだ
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/08(火) 00:16:12.69 ID:XTJT6KSUO
- “大切な息子ジョルジュへ
ここ最近誕生日プレゼントあげられなくてゴメンな。
だからその分奮発したぞ。
母さんが死んでからは苦労させたな。
これからも一緒に頑張ろうな。
夏の大会頑張れよ。見に行くからな。
父より”
手紙は最後の方が涙でにじんでいた
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( ;∀;)「覚えててくれたんだ……うっ、」
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( ;∀;)「ありがとう父さん」
その日ジョルジュはグラブを抱いて寝た。
その翌日
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( ゚∀゚)「行って来ます」
誰もいない家に言うジョルジュ。いつもの光景だ。
しかしすこし違うのは彼が真新しいグラブを持っていること、彼の表情がとても晴れやかだということだ
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