ドラえもんがジョジョにハマったようです

3: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:09:18.40 ID:wEcd0r9w0
【残り7日】

「のび太くん。もうそろそろ起きなよ。」
出来杉の声が聞こえる……でも眠い………
「むにゃむにゃ……あと2時間…………」
「何言ってやがるんだ!起きやがれ!」

ドゴォ!
ジャイアンの蹴りでぼくは目が覚めた。
「いてててて……何するんだよ。ジャイアン…」
「バカヤロー!やるべきことはたくさんあるだろ!!」
まだ6時すぎじゃあないか………

ジャイアンの言うやるべきこととは、
朝飯等の用意やら、戦闘に対する用意やらいろいろだった。
ぼくは、それらの作業を全てサボり………そしてその分だけジャイアンに殴られるというオチが待っていた。
まあ、そんな用意も3人のおかげで、すぐに終わった。
なので、ぼくのやるべきことは、ご飯を食べることと、ジャイアンのサンドバックになることだけだった。
どうせぼくが手伝っても邪魔になるだけなのはわかってるくせに………



6: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:17:41.48 ID:wEcd0r9w0
さて、朝飯も食べ終わったけど、まだ7時だ。学校に行くにしても少し早いなあ……
よし、寝るか!
「おい!のび太!何してんだ!今からミーティングするんだぞ!」
えっ!?そうなの!?めんどくさいなあ……

ミーティングとは名ばかりで、出来杉がひたすらしゃべるだけだった。
ジャイアンとスネ夫はときどき質問をする程度で、
ぼくにいたってはまた眠気が………

ドゴォ!

またジャイアンに殴られた。



7: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:18:51.32 ID:wEcd0r9w0
そんなこんなで学校に向かった。
「学校なんて行く必要あるの?」
ぼくは尋ねた。
「特にないよ。でも学校の中なら比較的安全じゃあないか。人もたくさんいるし。」
「え?そうかな……」
「よく考えてみてよ。イタリア最大のギャング集団が日本の小学校でテロ行為を行ったとなれば、世界的大ニュースになる。
そうなれば、もう日本に居続けるのも困難だし、僕達を追うなんて不可能に近くなる。」
出来杉の意見は実に論理的だった。
「でも、昨日はギアッチョに……」
「放課後に人がいなくなった後だろ?それまで何事もなかったということは、やはりパッショーネは目立つ行為は避けたいんだよ。」
「な…なるほどザ・ワールド……」
「まあ…あくまでも……“比較的”安全だけどね……」
出来杉が少し心配そうな顔をした。
「大丈夫だよ。学校に行かない方が“比較的”危険なのは確かなんだし、明日は土曜日だ。今の内に学校があるありがたみをかみしめようよ。」
スネ夫が言った。確かにその通りだ。ああ、休日が来るのが憂鬱になるなんてな……
「あ〜あ、今週だけゆとり教育を廃止してくれないかな。」
スネ夫が続けて言う。出来杉はクスリと笑った。
「どうやら、2012年までも、ゆとり教育は続いてるらしいね。」
ゆとり教育って何だ?まあどうでもいいや。

あれ?さっきからジャイアンが静かだな………
「おい、ジャイアン。何ボーッとしてるの?」
「いや、今朝不吉なことがあってさ………」
「何?」
「朝目覚めて、時計を見たら、5時44分44秒だった………」
それなんて死亡フラグ?
「ハハ……4時44分44秒じゃあなかったから大丈夫だよ!………多分。」



9: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:30:04.73 ID:wEcd0r9w0


そうこうしている内に、学校に到着した。



どうやら、朝礼まで時間がありそうだし………寝るか!
そう思いながら、教室に入ると、中には数人もう来てたようだ。
しずかちゃんの席には、別の女の子が座っていた。
その女の子はこっちを見たあとわずかに顔を赤くし、そっぽを向いた。

……
………昨日の女の子だ………!
出来「どうしたんだい?」
のび「いや……昨日、あの女の子にジャイアンとの“アッー!”を見られたんだよ。」
スネ夫「待て!のび太お前……“アッー!”だったのかッ!?」
のび「違うよ!ジャイアンがむりやり……」
ジャイ「誤解を招く言い方はよせッ!まるで俺が“アッー!”みたいじゃないかッ!?」

女の子は何事もなかったように本を読み始めた。
ぼくと顔をあわせようとしない………100%勘違いされてる…………



11: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:38:19.94 ID:wEcd0r9w0


朝礼のあと、何故か席替えが始まった。
なぜ3月17日のこの時期にッ!誰かの悪意を感じるぞッ!

そしてぼくは、窓側の後ろから二番目というなかなかいいポジションを確保した。
だけど、僕の後ろには…………あの女の子がいた。
誰かの悪意を感じる………

他の人との会話を見て、女の子の名前は“しずか”だということがわかった……
しずかちゃんと同じ名前……これはしずかちゃんの代わりに存在しているからなのだろうか……
“しずか”という彼女は、近くで見ると本当にかわいいと思った。
発育がいいのだろうか、どこか大人びていていた。
まあ、そんなことはどうでもいい。
とにかく今は誤解をとかなければ………
でも“イタリアのギャングの特殊能力で凍りづけになった体を応急処置してた”なんて信じないだろうな………
いや、なんとかごまかすしかないッ!
のび「あの……」
シズカ「なに?」
のび「いや……その……」
シズカ「ようがないなら話しかけないでよ。」
彼女の口調は外見と違い、冷たかった。しずかちゃんとは似ても似つかない。やっぱぼくはしずかちゃんの方がいいや。
シズカ「………昨日はちょっと用があって学校を休んでて、宿題を取りに教室に入ったの。あのことは誰にも言ってないし、なんなら忘れてあげる。」
そして彼女は不機嫌そうな顔のまま、トドメの一言を放った。
ダメだ。誤解はとけそうもないや。もうあきらめるか………



12: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:42:28.89 ID:wEcd0r9w0
そんなわけで、次の授業の用意をする事にした。
だが、ここでぼくは重大な問題に気づいたッ!ランドセルの中に筆箱がないッ!
もっとよく探してみるけど、やっぱりないッ!
ううう……今朝に用意をサボってたからな……
せっかく遅刻しなかったのに………また先生に怒られる………

ぼくが慌てていると、後ろから尖ったものでぼくの背中をつつかれた。
シズカ「貸してあげるわ。シャーペン何本か持ってるから……」
“しずか”という名前の彼女だった。
のび「あの……」
シズカ「なに?礼だったら別にいいわよ。」
のび「いや、どうせなら消しゴムも………」
彼女は投げるようにぼくに消しゴムを渡し、そっぽを向いた。
愛想の悪いヤツだ……しずかちゃんが恋しい………

そんなこんなで授業は始まった。算数は苦手だったけど、たまにはまじめに授業を聞くことにした。
もしかしたら、今日を境にしばらく学校に行けなくなるかもしれない。
そう思うと、先生もこのクラスのみんなも、なんだかいとおしく感じた。
ちょっとだけだけどな。
何事もなく、一時間目は終わった。
先生は教室を出ていった。
出来杉から“あまり一人にならない方がいい”と言われてるので、教室でボーッとすることにした。


この時、先生が職員室に向かわず、職員トイレに向かったことにはだれも気づかなかった。
まあ、気づくわけもないだろう。みんな教室から出てなかったし、第一トイレに行くくらいいたって普通の行為だ。
便意でトイレに行ったのならばね………



14: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 01:53:47.37 ID:wEcd0r9w0
職員トイレに入った先生はすぐさまドアの陰にいた男から銃をつきつけられた。
前にたらした金髪の髪。右目を隠しているオレンジの眼帯。そして露出度の高い扇状的な服装。
どう見てもこの男は学校関係者には見えない。学校関係者が銃を持っているはずもない。
みるからに怪しいこの男はもちろんジョジョキャラ。
メローネだ。

メロ「……先生さん………席替えはしたのかい?」

先生「ああ……言われた通りにした。」

メロ「ベネ(良し)!それで席順はどのようにしたんだい?」

先生は席を書いた紙をメロに渡した。

メロ「注文通りだ!ベリッシモ(とても)いい!
特に、のび太のすぐ近くに“ヤツ”を潜ませる事ができたのがディ・モールト(非常に)いい!
やればできるじゃあないか。」

先生「………お前なにがしたいんだ?うちの生徒になにをするつもりだ?」

メロ「ああ!お前は別に何も知らなくていい!余計なことをするようなら……死んでもらう………」
メローネは先生の額に銃口を向けた。

先生「わ…わかった………言う事を聞く………」

メロ「ハハ…やはり大人は子供と違ってものわかりがいいね。」
そう言うと、むりやり先生のポケットに薄い札束をねじり込ませた。
メロ「何もしなければあなたは助かるんだ……」



16: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:04:47.53 ID:wEcd0r9w0
1時間目はいとおしく感じた授業だが、2時間目からは感動も薄れ、だるいだけだった。
ときどき夢の世界へと入りかけると、後ろの席の“しずか”という名の女の子がシャーペンでつついてくれたが、
ぼく的には、もう眠らせて欲しかった。授業なんてどうでも……

そんなこんなでもう4時間目まで何事もなく無事に終わり、先生が教室から出た。

まさにその時だった。


ドッチアッ!

のび太の隣の席にかけられてた水筒から、“何か”が飛び出してきた。

出来「あ…危ないッ!」
最初に気づいたのは出来杉だった。
だが、出来杉も、ジャイアンも、スネ夫も、のび太の席から離れていた。
攻撃から守ろうなんて、到底不可能だった。



ドキュウウウンッ!!!!



鈍い音が教室中に響いた。



18: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:07:12.76 ID:wEcd0r9w0


のび太は無事だった。
エンペラーの弾丸で、謎の攻撃をはじいていた。

スク「ば…なかな!完璧な暗殺のはずだったのに、まるで水筒の中から攻撃されることをあらかじめわかってたような動きだッ!」

出来「……計算通り。」

のび「あ…朝の出来杉のミーティング聞いててよかった……」


な…何をいってるかわからねーと思うが、
のび太が、朝のミーティングの描写を省いたからわかるはずがねー


そんなわけで回想にはいる。



19: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:09:08.96 ID:wEcd0r9w0
【回想】

出来「それではミーティングを始めるよ。まずは昨日、僕の尾行でわかったことから言うよ。
ナランチャのチームの代わりに配属されたチームは2つ。
1つめは、チョコラータのチーム。チョコラータとセッコの2人だけだ。セッコは倒したから、チョコラータだけと考えていい。
2つめは、メローネのチーム。メローネ、ギアッチョ、スクアーロ、ティッツアーノの4人。
ギアッチョは倒したし、ティッツアーノのスタンドは“ほんやくコンニャク”だとわかった。だから、残るはスクアーロとメローネ。
ジョジョキャラたちのスタンドがジョジョの奇妙な冒険の原作でのスタンドをベースにひみつ道具になってるのはみんな理解してると思う。
だから、この3人の原作でのスタンドを知っているのいないのでは、対処の仕方が全然変わる。」

ジャイ「つまり、オレらの一番の強みは“ジョジョの奇妙な冒険”という漫画を知っていることか。」

スネ夫「教えてくれ。その3人のスタンドを!」

出来「よし、それじゃあまず、“スタンドとはなんなのか”から話し始めよう。」

のび「そんなの知ってるよ、もう。」

出来「復習することは大切だと思うんだ。」



20: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:11:19.35 ID:wEcd0r9w0
『ジョジョの奇妙な冒険』において生物が引き出す精神的エネルギーのことを「スタンド」と言う。
この精神的エネルギーをだせる人間を「スタンド使い」という。
この『ジョジョの奇妙な冒険』内で「スタンド使い」は精神的エネルギーを映像として見る事ができる。
精神的エネルギーはさまざまなデザインをしており、「人型」だったり、「銃」のデザインをしていたり、道具や日常品に宿っていたりする。小さくてうじゃうじゃしているのもあれば、物質と同化しているのもある。

そしてスタンドには以下のルールが存在する。

@「スタンド」は「スタンド使い」にしか見えない。
A「スタンド」は「スタンド」でしか攻撃できない。
B「スタンド」が傷つけば、その「スタンド使い」も体の同じ箇所に同じダメージを受ける。
C「スタンド使い」が死ねば、その本人の「スタンド」も消滅する。
D逆に「スタンド」が消滅すれば、その「スタンド使い」も死ぬ。
E「スタンド」は1人につき1能力である。だが「スタンド」使いの成長により能力が変化することもある。
F「スタンド」のエネルギーの強さは【破棄力】【スピード】【射程距離】【持続力】【精密動作性】【成長性】の6つの項目に分類される。
Gこのエネルギーの強さは「スタンド使い」の精神力によって左右される。
Hある項目のエネルギーが強くなると、他の項目のエネルギーが弱くなったり弱点ができたりする。
(例;【破棄力】と【スピード】が上がると【射程距離】が下がる等)


そして『この世界』においてさらに以下のルールが存在する。

@『僕達の世界』の人間は『ジョジョの奇妙な冒険の世界』で2012年までに死んだ(あるいはスタンドが使えなくなった)「スタンド使い」の「スタンド」を持つ。
A『ジョジョの奇妙な冒険の世界』の人間は『ジョジョの奇妙な冒険』の中での「スタンド」をベースに「ドラえもんのひみつ道具」を持ったデザインの「スタンド」を持つ。



21: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:12:26.60 ID:wEcd0r9w0




作者「いやあ…ジョジョを知らない人のために、スタンドの説明までするなんてメチャンコ親切だな。」
ドラ「今更か……こういうのは、最初の方でやることだぜ……」
作者「それにしてもうまくまとまった。まとめサイトの一番上に貼って欲しいくらいだ。」
ドラ「素直に言おうぜ。」
作者「えっと上の文の『僕達の世界』を『ドラえもんの世界』に変えて、まとめサイトに貼って下さい。お願いします。」




23: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:14:37.94 ID:wEcd0r9w0
のび「今、幻聴が聞こえなかったか!?」
スネ夫「何言ってるんだのび太……」
出来「そして、今注目すべきなのは、
ルールF「スタンド」のエネルギーの強さは【破棄力】【スピード】【射程距離】【持続力】【精密動作性】【成長性】の6つの項目に分類される。
ルールHある項目のエネルギーが強くなると、他の項目のエネルギーが弱くなる。
の2つだね。
基本的にジョジョでは破壊力、スピードと射程距離の2つの要素に絞って考えることが多いんだ。特に第3部。
破壊力とスピードが高くて、射程距離が短いスタンドを“近距離パワー型”。
破壊力とスピードが低くて、射程距離が大きいスタンドを“遠隔操作型”と言う。」

スネ夫「その辺は、第3部読んでたし何となくわかるよ。」

ジャイ「強いスタンドは、ほとんど近距離パワーだよな。」

出来「第3部まではね………第4部以降は、そうはいかないことも多くなるんだよ…
よし、話を戻しながら説明しよう。
僕達を追ってるスタンド使いの内の一人、チョコラータは“遠隔操作型”に近い。
原作でのスタンドの名前は“グリーンデイ”。細菌を広範囲にばらまく能力だ。」

ジャイ「広範囲にばらまくなら完全に“遠隔操作型”だろ。」

出来「いやそうもいかない。その細菌はなかなかのパワーを持っている。
グリーンデイは細菌をあえて条件下でしか発動しないようにし、人から人へと感染させて強さを持続させてるんだ。
似たようなスタンドに無条件でウイルスが発動する“近距離パワー型“パープルヘイズ”というスタンドがあるが、広範囲までウイルスが感染することは少ない。
そしてチョコラータは関係ない人を巻き込むのになんの罪悪感も感じない男だ。どんなに多くの人に感染しようが気にも止めないヤツだ。」



25: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:18:00.62 ID:wEcd0r9w0
スネ夫「やっかいなヤツだな……“グリーンデイ”に近いドラえもんのひみつ道具思いつく?」

出来「いや、思いつかない……」

のび「ぼくも……」

出来「だが、そのスタンドも“遠隔操作型”である可能性が高い。
“遠隔操作型”なら、チョコラータ本体を探し出して倒すのが一番効率がいい。
では、次にメローネだ。こいつもやっかいなスタンドで……」

ジャイ「“近距離パワー型”なのか?“遠隔操作型”なのか?」

出来「“自動追跡遠隔パワー型”だ。」

ジャイ「……!なんだそれは……!」

出来「簡単に言うと、破壊力があって、スピードがあって、射程距離もそうとう広い。」

スネ夫「さ…最強なんじゃあ……」

出来「もちろんこの型にもいろいろ弱点はある。(シアーハートアタックのように精密動作性が著しく減ったり)
だが、メローネの原作スタンド“ベイビィフェイス”というスタンドはほとんど弱点がないんだ。
だから、これもまたメローネ本体を探し出して倒すしかない。」

スネ夫「チョコラータより、やっかいかも……」

出来「だけど、一番やっかいなのはスクアーロかもしれない。」



26: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:21:53.35 ID:wEcd0r9w0
ジャイ「何ッ!?」

のび「スクアーロの原作スタンドの“クラッシュ”も遠隔操作型だから、本体を狙えば…」

出来「いや、スクアーロにはそれは通用しない。スクアーロのスタンドの目星はついてる。
“瞬間移動潜水艦”だ!!
“クラッシュ”とまったくいっしょで、『水から水へと瞬間移動する能力!』
だが、遠くから操る“クラッシュ”と違い、“瞬間移動潜水艦”は中に人が入る。
そう……スクアーロが入る。
必然的に“近距離パワー型”になり、スピードと破壊力が格段に上がる……
しかも、セッコやギアッチョと同じくやっかいな“スタンドを身にまとう近距離パワー型”だ…………」

のび「あの能力で“近距離パワー”なんて……」

出来「そして、僕達を暗殺するならば100%スクアーロがくるだろう……
死体ごと瞬間移動させて証拠隠滅できるしね。
しかし、対策はできる!
とにかく今日は“水”に気をつけるんだ!!
水が入ってるもの、水がでるものから目を離さないで!!!」



【回想終わり】



29: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:37:24.31 ID:wEcd0r9w0
出来「よし!のび太くん!その水筒から離れてくれ!」

急に破裂した水筒に何人かの児童が驚いた様子をみせたが、四時間目が終わって騒がしくなっていたので気づいた人間は少なかった。
水筒からこぼれた水には小さくなった“瞬間移動潜水艦”が浮いている。

スク「ここで予言をしてやる。まずジャイアン…」

ジャイ「!?」

潜水艦から声が聞こえる。どうやら中にスクアーロが入っているのは本当のようだ。

スク「きさまは……オレが手を下すことなく滅びるだろう…」

出来「ジャイアン…」

ジャイ「出来杉…手を出さなくていいぞ……この状況で何ができるっていうんだ。この部屋には他に水はない……
ザ・フールッ!!」

ドゴォ!!

ジャイアンは潜水艦に向かって、ザ・フールで殴りつけた。



31: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 02:49:41.84 ID:wEcd0r9w0
殴られる瞬間、スクアーロは潜水艦を瞬間移動させた。
水筒は破壊され、水が飛び散った。

スネ夫「おいッ!ジャイアン!」

ジャイ「大丈夫!飛び散る水ぐらい簡単に避けきるだろ?」

飛び散った水からまた潜水艦が現れた。

ジャイ「どうした?スクアーロ!!とくいの瞬間移動はしてこないのか!?してこないなら………
こっちからいくぞッホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラぁーッ!!」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド


ジャイアンの怒濤の攻撃にスクアーロは為す術もないように見えた。
出来杉はふと辺りを見回した。

出来「(ふう…みんな変な目でこっちをみてるな……ステンド使い以外には見えないからか……
恥ずかしいな………)」

そこで出来杉は気づいた。本当に偶然気づいた。運が良かったとしか思えない。

スネ夫に向かって、ゆっくり飛び散った水が動いていた……

出来「(こ…これは……いったい……)



35: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 03:08:09.20 ID:wEcd0r9w0
出来杉には珍しく考える前に体が動いた。

ハイエロファントグリーンでスネ夫に体当たりする。

飛び散った水は急に手の形に姿を変え……スネ夫を切り刻んだ。

ドピュキイン!

出来「ス…スネ夫!」

スネ夫「ハァハァ…出来杉のハイエロファントのおかげで、ち…致命傷は免れた……これはい…」

出来「てめー、そこで止まりやがれッ!」
出来杉はスネ夫の声を遮るように叫んだ。出来杉らしくない口調、彼の焦り具合を表していた。

??「……僕に言っているのか?出来杉くん……」

出来「教室にいるみんながジャイアンの奇行をポカンと見ているのに……お前は何事もないよう教室から出ようとした……」

??「…………」
帽子をかぶったその少年は立ち止まり黙っているままだった。

出来「僕のハイエロファントが見えているんだな!!安雄ッ!!!」

安雄「さあ?何のことだかわからないなあ……」
帽子をかぶったその少年は顔色一つ変えなかった。



42: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 03:25:44.01 ID:wEcd0r9w0
出来杉は予想もしていなかった展開に頭が混乱していた。
スネ夫とのび太もそうだろう……動くことすらできなかった。
そんな中、ジャイアンが標的を安雄に変え、走り出した。

ジャイ「出来杉ッ!こいつのスタンドは“ゲブ神”だッ!第3部の“水”を操る遠隔操作型スタンドだッ!
遠隔操作型のスタンドだから、本体を狙うのが一番いいッ!こいつを教室の外からは出さないッ!」

安雄「ふん…」

安雄はかるったバックの中から水筒を取りだし………
教室から出た後、教室のドアの部分に“水の壁”を作った!
水の壁からはスクアーロの潜水艦も見える………

のび「あッ!危ない!ジャイアン!」

ジャイ「なあ〜〜〜〜〜んだ……!びっくりさせるぜ…そんな水の壁を作っただけか………
      “なら問題はねーじゃあねーか”      」

ジャイアンはザ・フールを盾にした。

「………なら問題はない!てめーを殴り飛ばすのに何も問題はない!」

バッシャーーン!  ジャイアンは水の壁に突っ込んだ。
「いぜん問題はない!ホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラぁーッ」

ドンドンドンドンドンドン ドグオオン!



46: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 03:43:46.56 ID:wEcd0r9w0
のび太は……何故かいやな予感がよぎった。戦いの勘が出てきたというか何というか……
なんで、まず、都合よく僕の隣の席に水筒がかかってたんだ?
隣の席のヤツ………
…………はる夫?

ドーン!

スネ夫「ジャイアン!」

信じられない光景がそこにはあった。
水の中から第4部で出てくるスタンド“アクアネックレス”が出てきてジャイアンの口の中に入ろうとしていた。

アクア「勝ったッ!予想通りだぜジャイアンッ!壁をブチ破って、教室から出ようとすると思ってたぜ!」

のび「(き…気づくのが遅かった……)」

アクア「ウププッ!クケッ!ウプップププププ。競馬でも試験の問題でもよォ〜〜っ予想したことがそのとおおりハマってくれると
今のオレみてえにウププッってな笑いが腹の底からラッキーって感じで………!
込みあげてくるよなあ〜幸せってこういう気持ちを言うんだよなぁ〜〜ウプププッ ウププッ」



48: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 03:54:07.10 ID:wEcd0r9w0
スネ夫「しまったッ!」

ジャイ「うっ うぐう うぐおあ おおおおおおおっ」

スネ夫「ジャイアンッ!」

出来「アクアネックレスが……いやはる夫の今言ったことは……間違っているよ…ジャイアン。」

スネ夫「……………出来杉?」

出来「予想したことがそのとおりハマっても、
笑いなんてぜんぜん込みあげて来ませんよ。この“元”友達のヤツらにたいしてはねぇ!」

出来杉のハイエロファントのひもがジャイアンの耳の穴へと続いていた。
出来杉はジャイアンの“勇気”を見て冷静さを取り戻し、またいつものように策を練っていたのだッ!

出来「僕のハイエロファントグリーンはすでにジャイアンの体内の中に入っているッ!
お前の“遠隔操作型”のスタンドと、どっちの破壊力が強いかなッ!?」

アクア「ブギャーーッ」
出来杉のハイエロファントグリーン相手にパワーで負けると判断したアクアネックレスがジャイアンの口から出てきた。

のび「エンペラァァァアアアーーーっ!!!」

ドキュウンッ!!
そこをすかさずのび太が狙い撃ちした。



51: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 04:16:58.84 ID:wEcd0r9w0
しかしその攻撃は“瞬間移動潜水艦”によってはじかる。
“ゲブ神”によって集められた水に乗ってきている。

出来「(……ゲブ神を操ってるはずの安雄には、傷ひとつない………さっきジャイアンは“何を”殴ってたんだ?)」
その答えはすぐに明らかになった。
出来「(この“瞬間移動潜水艦”……さっきとパワーが全然違う……周りの水の量でパワーとスピードが変化するのかッ!)」

“ゲブ神”が運んできた水により大きくなった“瞬間移動潜水艦”のパワーでは、ザ・フールの攻撃を全て受け止めるくらいなんて事はなかったのだ。

スク「食い破れぇぇぇええええッ!!!“瞬間移動潜水艦”ッッッ!!!!」

ドゴドゴドゴドゴドゴ………

“瞬間移動潜水艦”の砲撃はジャイアンに思いっきりブチ当たった。

のび「エンペラァァァアアアーーーッッ!!」
さらにエンペラーの弾丸を瞬間移動潜水艦にブチ込もうとしたが、瞬間移動潜水艦は瞬間移動してどこかに消えてしまった。
安雄とはる夫の姿もない。

ジャイアンは無事だった。
スネ夫「イエローテンパランスの肉で防御した……フン、ぼくだけ何もしないのはかっこ悪いしね。」
スネ夫は自分への防御のための肉もジャイアンに使ったので、その間“アクアネックレス”の攻撃を受けていたようだ。
スネ夫の足から痛々しく血が流れていた……

出来「逃げられたな………」
ジャイ「ああ……」
状況がサッパリ飲み込めない他のクラスメートの前、4人の状況は本当にやばくなった……
“遠隔操作型”の本体を見失ってしまった………
だが、そんな絶望的な中でも4人の目は死んでいなかった……………



52: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 04:33:43.61 ID:wEcd0r9w0
??「まったく……あれだけ奇襲をかけたのに一人も殺せないなんて……アホどもめ。」
スク「ヤツらのチームプレイはなかなかのものだ……ヤツらが離ればなれになるような作戦で行く。」
??「ああ、そうしろ……」

スクアーロはとある男と携帯で電話をしていた。
その男はもう一つ携帯を取りだしメローネの電話をし始めた。
??「で?お前はいつになったら、準備が終わるんだ!?お前はヤツらが万が一学校の外に逃げた時にトドメを刺す役割だろ?」
メロ「まあ、あと少しだ……オレのスタンドは発動まで時間がかかるからな………」
チョコ「3分だけ待ってやるッ!」


そう……その男の名は…………・『チョコラータ』ッ!

スク「そういうお前は用意できたのかッ?」
チョコ「ずいぶんも前から発動してるよ……もうそろそろ効果が出るだろう。」
スク「よしッ!お前の能力さえあれば、オレら3人の“水”のスタンドは無敵になるッ!」
メロ「そして万が一に……いや億が一かな………?学校の外にはオレが待機する………」

チョコ「これでヤツらは将棋やチェスでいう「詰み(チェックメイト)」になったわけだッ!
ヤツらの目に見せてやるッ!我が“遠隔操作型”スタンドの能力をッ!」



54: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/11(水) 04:44:17.33 ID:wEcd0r9w0


「安雄」=『ゲブ神』(第3部)…………………………“水”を自由自在に操れる“遠隔操作型”スタンド。

「はる夫」=『アクアネックレス』(第4部)……………“水”や蒸気の中に潜める“遠隔操作型”スタンド

元スタンド『クラッシュ』(第5部)………………………“水”から“水”へと瞬間移動する“遠隔操作型”スタンド
「スクアーロ」=『瞬間移動潜水艦』(ドラえもん)……“水”から“水”へと瞬間移動する“近距離パワー型”スタンド

「チョコラータ」=『?????』(ドラえもん)………????????????“遠隔操作型”スタンド









6: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 02:50:19.64 ID:isJNRQ9Y0
ジャイ「まさか…出来杉………
このあと…学校の外に一時退却ってことはねえだろうな……
いっておくが出来杉ッ!おれはこのままおめおめと逃げ出すことはしねーからなッ!」

スネ夫「ぼ…ぼくもジャイアンと同じ気持ちだ…」

出来「僕だって君たちと同じ気持ちさ。しかし状況が変わった!
あいつらのスタンドの能力がわかったのに、あいつらを倒す勝機のカケラも見えない………
『山を登る時、ルートもわからない。頂上もどこにあるのかわからないでは遭難は確実なんだ!』
確実!そう風の強い時にションベンしたらズボンにかかるってことくらい確実なんだッ!」

出来「スクアーロたちはこれから必ず僕達を追ってくるッ!
学校から出る前に仕留めようとするだろう!
その間に必ずスクアーロたちのスタンドにスキが現れるチャンスがあるッ!
そのチャンスを待つんだッ!」

ジャイ「いやだッ!おれは逃げることはできねえッ!
安雄とはる夫は本当におれの友達だと信じていたッ!
出来杉、おまえの頭の良さはわかってるが逃げるって案だけは従えないッ!
理由はあったかもしれないが、おれらはヤツらに裏切られた!!
卑怯な手も使おう、地獄に落ちることもしよう、だが逃げるってことだけは……
しねーぜッ!」

そう言うとジャイアンは教室から出て行ってしまった。

スネ夫「待てェーーッ!ジャイアンッ!」

出来「スネ夫、もう止めても無駄だよ……」

スネ夫「のび太ッ!君の意見を聞こうッ!」



9: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 02:52:30.65 ID:isJNRQ9Y0
のび「……………………………
ぼくに意見を求めたのか?ただ視界に入ったんで眺めてただけなんだがな……
だが言わしてもらえるなら、ぼくでは決して倒せない…………あれじゃあ倒せないね。
逆に言うなら、あいつらを倒せたら人間を超えれるね。」

そう言ってのび太は教室から出て行ってしまった。
ジャイアンとは逆方向に走っている。

スネ夫「…………」
出来「…………」

今度は止める者はいなかった。

スネ夫「……やっぱり出来杉ッ!君の意見を聞こうッ!」

出来「……
……『ジャイアンは追いながらヤツと闘う』…………
……『のび太は逃げながらヤツと闘う』……
つまりハサミ討ちの形になるな…」

スネ夫「…!(さ…さすが出来杉………)」


スネ夫と出来杉は目で合図をし、出来杉はジャイアンを、スネ夫はのび太を追うことにした。



11: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 02:58:15.22 ID:isJNRQ9Y0
クラスは突然の出来事に呆然としていた。
先生もどこかに消えてるので、おそらく給食の準備は遅れるだろう……
しかし、給食の準備が遅れるのはこのクラスだけではないかもしれない………
チョコラータの攻撃はすでに始まっていた。






とぅるるるるる
ピッ
チョコ「どうした?スクアーロ」
スク「チャンスだぜ!ヤツらは仲間割れしたッ!個人個人で行動し始めたぜ!」
チョコ 「ああ、わかってる。願ってもないことだな。教室内でのヤツらの連携は目を見張るものがあった。
作戦的には、どうにかしてヤツらをバラバラにすることだったが……自らバラバラになってくれるとはありがたい。」
スク「一気に始末した方がいいな。」
チョコ「ああ、とにかくヤツらをもう一度合流させてるなッ!」



15: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:08:02.91 ID:isJNRQ9Y0
出来杉がジャイアンを追って、2階に降りた時、すでに異変は起こっていた。
廊下が水浸しになっていた。
安雄かはる夫の仕業か?そう思ったが、すぐに推理は覆された。
中学年の生徒たちが、廊下に水をまいていた。

出来「な…何やってるんだ!!君たち!!」
男A「何って……水まいてるんですよ……」
男B「知らないんですか?“流行ってる”ですよ。」
男C「ほら、花粉症の季節でしょ。こうすれば、花粉症対策になるらしいんですよ。」
出来「な…何を言って…」

出来杉はすぐにやめさせようとしたが、まかれた水の中に“アクアネックレス”がチラリと見えたので、3階に引き返すことにした。
しかし、3階もすでに手遅れだったようだ。
自分の隣のクラスの生徒たちも水をまいていた。
出来「な…何を……」
女A「あっ!出来杉くん知らないの?こうやって水をまくとね…空気中の水分が増えて、美容にもいいのよ。“流行ってる”のよ。」

廊下にまかれた水からまた“アクアネックレス”がチラリと見えた。

出来「ちっ!」
出来杉は逃げるように隣のクラスの教室の中に入った。



18: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:09:33.76 ID:isJNRQ9Y0
教室内には水はまかれてなかった。給食の準備をしている生徒を手で押しのけながら、隣のクラスの先生の元へ向かった。

出来「水をまいてるのをやめさせないんですか!?」
先生「…まあ“流行ってる”し、仕方ないだろ。
それに、水をまくとマイナスイオンも出て集中力が上がったり、リラックス効果があったり、いろいろといいらしいぞ。」
出来「……くッ………(だ…ダメだ………この先生もすでに“感染”している……)」

出来杉はすでにこの謎の現象が“スタンド能力”であることは、すぐに気がついていた。
そして“遠隔操作型”であることも………
出来「(探すべきスタンドの本体がもう一人増えたようだな……おそらく………チョコラータ!!)」



チョコ「オレの“流行性ネコシャクシビールス”の効果は抜群だな。」
スク「ああ廊下中水浸しだ。さっきからこっちの様子がわかってるようだが、“そこ”から廊下が見えるのか?」
チョコ「いや、この学校の至る所に監視カメラを設置した。人が死ぬ直前の絶望に落ちていく様を見るのが趣味でね。」
スク「おいおい。勝手なことするなよ。」
チョコ「別に構わないだろ?あった方がいろいろと便利だ。」
スク「まあそうだが……」

流行性ネコシャクシビールス(りゅうこうせいネコシャクシビールス)は、『流行性ネコシャクシビールス』(てんとう虫コミックス6巻)などに登場。
初登場は『流行性ネコシャクシビールス』。爆発的流行を表す表現である「猫も杓子も」から取られた名前である。
この話はアニメ版では2005年6月17日に放送されたが、「流行性ネコシャクシウィルス」と改められている。
ビールスを培養しながらある事を言い聞かせ、ある程度増殖したところで風に乗せ散布すると、ビールスは覚え込まされた事を実行する為、内容が流行するというもの。
当初はビールスの寿命は一日だったが、後に9巻『王かんコレクション』で登場したときは数日間延びた。
作中では、のび太はビールスの効き目が切れた後にビールスの効果が現れ、流行おくれとなった。
(Wikipedia参照)



19: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:21:28.41 ID:isJNRQ9Y0
【3階;5年教室;出来杉英才】
先生に水をまくのをやめさせようとした出来杉は気配に気づいた。

シュンシュンシュンシュン グオオオオオ

出来「………フン」
ドドドドドドド…
出来杉は給食のシチューの湯気に潜んでいた“アクアネックレス”を殴りつけた。
手応えは……ない……

出来「(そういえば……3つの水系スタンドのうち、こいつだけは湯気のなかにも潜めるんだったな……)」

アクア「うぐぐ…完璧に後ろから近づいたのに……なかなか勘が鋭いな……」

出来「どうも……(漫画で能力のこと知ってるしね)」

アクア「だが……見ろ……給食係のヤツらの手によって、シチューがトレイに入れられていくぞ。しばらくすれば教室中が湯気で充満するだろう……」

出来「………(これは防戦一方になりそうだな………湯気の中にいる以上、こちらの攻撃が当たることはない。)」


出来杉はアクアネックレスの攻撃をハイエロファントグリーンで防御し始めた。



20: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:22:56.88 ID:isJNRQ9Y0
アクア「ウプププ……オレは前からおめーのことが気にくわなかったんだよ。
頭も良くて、運動神経も良くて、女にももてるしよ〜〜うらやましいぜ!
おめーの人生と心と命を破滅させてやるぜ。
いつもおめーは野球にさそっても断るし、みんなとは離れて過ごしてて、
“自分は他のヤツとは違う”みたいな感じでいい気になってたのがオレは気にくわねえ。
いい気になってるやつが破滅するのは楽しいぜ。ヒヒ…。今のお前……スタンドが見えてねえこのクラスのヤツらから見たらさぞかしマヌケだろうな。」

出来「(まさかぼくが、そんな風に見られてたとはねえ……
まあ、人の見かけと中身は違うもんなのかな………こいつみたいに………)」

出来「(バラバラになったのは意外と正解だったのかもしれない。
相手の攻撃してくるスタンドが3人であるのに対し、こちらは4人………
残りの一人が『敵のスタンドの本体を倒す』そうすれば、形勢逆転だ。
みんな……がんばってくれ………このはる夫のアクアネックレスは僕が引き受けた!)」

出来杉はハイエロファントグリーンを構えた。
アクアネックレスの攻撃はやみそうにない。



21: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:27:05.31 ID:isJNRQ9Y0
出来「(ついでに、この学校の見取りを説明しよう。文章だと解りづらいので図で説明する)」

http://www.vipper.org/vip556834.jpg
http://www.vipper.org/vip556835.jpg



Q「何も書かれてない小部屋がいくつかあるんだけど……」
A「トイレです」

Q「特別教室って何?」
A「美術室とか音楽室とか理科室とか。」

Q「北はどっち?」
A「上が北だ。」

Q「この設定は公式?」
A「“ドラえもんがジョジョにハマったようです”内のみでの設定」

Q「2年教室の部分てきとうじゃね?階段ないし…」
A「脳内補完してください。」

Q「出来杉が降りた階段はどっち?」
A「東階段です。」



出来「(この学校のどこかに……スタンドの本体が隠れてるはずだ……)」



24: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:33:11.86 ID:isJNRQ9Y0
【2階;2年教室への渡り廊下;ジャイアン】
あいつらはオレらの教室から見て、左の方に逃げていった……
つまりは東階段を降りたわけだ……
そこからどこに向かったのだろうか?ここはあえて1年教室と2年教室がある別棟に向かったんじゃあないだろうか?
根拠は何もない。まあ、はずれだったまた移動すればいい。
片っ端から学校の隅々まで調べるのが頭のあまり良くないおれにとって一番効率がいい。




そして、正解だったようだ……トイレの中に“はる夫”がいた。
ジャイ「逃げられると思ってんのかはる夫〜〜〜ああ!
かかってこい!!てめーのアクアネックレス……つぶしてやるからよォ〜〜」


ブシャアアアアアアアアアッ!!!
ジャイ「うおおあッ!」
ジャイアンと隣にあった水道につながれたホースから水が勢いよく飛び出してきた。

ハル夫「ししっしししっオレらのスタンドはスゲェんだぜ!どんな水の中にも潜む事ができるッ!」



26: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:35:46.89 ID:isJNRQ9Y0
【2年教室への渡り廊下→2年教室横トイレ】


ジャイ「スゲェーつーなら………おれのザ・フールもなあ〜」

水はジャイアンに思いっきりかかった。だがジャイアンは平然とはる夫の方へと歩いていった。

ジャイ「体の周りにザ・フールを張り巡らしてるッ!
まあスネ夫のイエローテンパランスのパクリだし、強い攻撃はまったくふせげねーけど、てめーの貧弱なアクアネックレスくらいの攻撃は防げるぜ。」

はる夫は自分の身を守るために、自分のまわりにバケツで水をまきはじめた。

ジャイ「ムチャクチャむかついてるがよ〜〜……
今ならまだゆるしてやるぜッ!おめーの態度次第で7・8発ブン殴る程度だけでなあ〜〜〜っ!」

ハル夫「…………………言ったハズだぜ…………」

ギラッ!

ハル夫「追ってきたら………『殺す』って…………!!」

ジャイ「!!……(言ってねぇーよッ!)」



30: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/15(日) 03:43:31.22 ID:isJNRQ9Y0
グサッ!
ジャイアンは何者かに引き裂かれた。

ジャイ「!?(バ…バカな……アクアネックレスのパワーじゃあ、ザ・フールを突き破って攻撃なんて………)」

ハル夫「いいか……ジャイアンッ!オレのスタンドは“遠隔操作型”なんだぜ……
そのスタンドが“オレのアクアネックレス”だと誰が言った?」

ジャイ「こ…これは………“安雄のゲブ神”ッ!(スタンドが出たら、目の前の敵のスタンドだろうという、心理的な部分をつかれたのか……)」

ジャイアンの左足からは気分が悪くなりそうな量の血が流れ出て来ていた。

ハル夫「まずは足を奪ってもらったッ!これで、お前はちょこまか動かれるとこちらも困るんでね……
そして……お前の体から流れ出てくる血がさらにお前自身を襲うッ!それじゃあ安雄……あとは任せたぜッ!」

はる夫は2階のトイレの窓から外へと出ようとしていた。
正直言ってその動きは、非常にぎこちなく鈍くさかった。
……だがジャイアンはそれを見るだけで精一杯だった。

ジャイアンの前では、今もまだホースから水が流れ出てきている……
ジャイアンの前にある水たまりが、人間の拳の形に姿を変えたッ!



7: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 01:54:15.67 ID:nJes+JdU0
ゲブ神は形を変えながらジャイアンに襲いかかってきた。

ジャイ「クッ…」
すぐにザ・フールで防御の構えを取る。
しかし、ゲブ神の狙いはそれではなかった。
ゲブ神は軌道を変え、ジャイアンの左隣にある水道の蛇口に向かって飛ぶ。
守りの体制に入っていたジャイアンはそれを防ぐことはできない。

シャアアアアアァァァァ……
破壊された水道の蛇口からおびただしい量の水が噴き出した。
水道の破壊を防げないことを瞬時に悟ったジャイアンは、ゲブ神が水道の破壊に向かった隙に、ザ・フールで体を引っ張りトイレから脱出した。

ジャイアンはトイレから脱出してすぐに、床に膝をついた。



8: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 01:55:36.23 ID:nJes+JdU0
ジャイ「……(これじゃあ、はる夫を追うのは無理そうだな)」

トイレから止めどなく流れる水と、負傷した自分の左足を見てそう思った。
左足の傷はザ・フールの砂で固めて止血している。おそらく…気休めにしかならないだろう。
もし、今この状況で100m走をするようなことがあればこの学校の誰よりも遅い自信がある。100m完走できないかもしれない。

それでも、自分の血が自分を襲うという最悪の状況は免れた。
一応確か、ゲブ神は水の中にしか潜むことしか出来ず、血の中には潜めないはずだ。(原作の漫画の中で花京院の血で攻撃する描写はなかった。)
しかし、“アクアネックレス”と“瞬間移動潜水艦”はそうはいかない。
こいつらはチームで闘ってきている。さっきと同じ過ちは繰り返したくはない。



9: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:00:57.82 ID:nJes+JdU0

ジャイアンは自分の息を整えるため、床にへたり込んだままでいた。
だが、相手は攻撃の手を緩めてはくれないらしい。
トイレの中から、水がまるで意志があるかのごとくジャイアンに向かって流れてきた。(おそらくゲブ神が操っているので本当に意志があるのだが)

ジャイ「ッ!ぅお!」
ジャイアンは痛みをこらえ、足を引きづりながら、渡り廊下の方へと向かった。


壊れたトイレの蛇口から流れる水は止まる気配を見せなかった。
水道から水が大量に出ていれば、普通ならば誰かが止めようとするだろう。
しかし、すでに“流行性ネコシャクシビールス”の感染はこの1、2年教室棟にも届いていた。
小学2年生の子供たちは、床に流れ出てる水に気にすることなく、給食を食べ続けた。
水は止まる気配を見せない。



10: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:06:42.55 ID:nJes+JdU0
【3階;6年教室前廊下;骨皮スネ夫】
時間軸的には、ジャイアンがゲブ神の攻撃を受けた時と、だいたい同時刻か、あるいはそれよりも前の時刻になるが、スネ夫が出来杉と反対方向(つまり西階段がある方)へと向かった後、スネ夫がのび太を見つけるのはすぐのことだった。
もちろんすぐ見つかった理由もスネ夫は、すぐにわかった。

のび太はすでに廊下でスクアーロの“瞬間移動潜水艦”と闘っていた。
廊下はすでに“流行性ネコシャクシビールス”の感染で水浸しになっている。
エンペラーと瞬間移動潜水艦の銃撃が飛び交う中、隣で給食の準備をしている光景は、スタンドは一般人には見えないからだとはわかっていても何ともシュールだった。
その中で、牛乳パックを運んできてるヤツに流れ弾が飛んで、牛乳パックが破裂し、すごく驚いているのが少し滑稽だった。

のび「エンペラァアアーーッ!」

ドゥン!ドゥン!ドゥン!……
のび太のエンペラーの銃口から、いくつもの弾丸が飛び出してくる。
廊下はすでに、エンペラーの弾丸が軌道を変えながら、ヒュンヒュンと飛び回っている。
……しかし……当たらない。
エンペラーの弾丸が当たる直前に瞬間移動して避け続けているように見えた



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/17(火) 02:09:24.42 ID:ZhHli0hWO 君が死ぬまで支援をやめないっ!!!!


12: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:14:01.70 ID:nJes+JdU0

スネ夫「(瞬間移動潜水艦は周りの水の量に比例して大きさを変える……
そしてパワーとスピードもそれに比例する……か………)」

瞬間移動潜水艦はよけるだけではなかった。隙を見て、のび太に攻撃する。
のび太はそれをエンペラーの弾丸で防御しているが、防御には向かないエンペラーのスタンド……
だんだんとエンペラーの防戦一方になるのは目に見えていた。


のび「うわわわわ……」

瞬間移動潜水艦が、またエンペラーの弾丸をよけ、瞬間移動した。

スネ夫「……瞬間移動潜水艦を攻撃しようとしても、水と水の間を瞬間移動して攻撃できないのであれば
……“水ごと攻撃すればいい”」

瞬間移動潜水艦が移動した水の先には、すでにイエローテンパランスの肉片が覆い被さろうとしていた。

スネ夫「イエローテンパランスッ!!床の水を全て飲み込めッ!」

スネ夫は自分の体の周りの肉を薄くのばし、床一面をイエローテンパランスの肉で覆い尽くした。

のび「やったッ!」

スネ夫「いやッ!まだだッ!イエローテンパランスで飲み込もうとした瞬間に、また移動された……
イエローテンパランスが飲み込みきれてない水たまりを凝視しろッ!」

スネ夫はイエローテンパランスを体に戻しながら叫んだ。



13: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:14:55.25 ID:nJes+JdU0

のび「ス…スネ夫ッ!下じゃあないッ!上だッ!」

地面を凝視していたスネ夫はハッと気がついたように上を向いた。
天井から、牛乳がしたたり落ちている。当然そこには瞬間移動潜水艦がいて……
スネ夫を撃ってきた。

スネ夫「…な……(なんであんな所に牛乳がかかってるんだッ!?
い……イエローテンパランスの肉片を戻すのが…間に合わないッ!!)」

のび「エンペラー……ッ!」
すでに、のび太はエンペラーを撃ちこんでいる。
瞬間移動潜水艦の銃撃をエンペラーではじき返すッ!
……が、はじききれなかった弾が一発………イエローテンパランスの肉のない無防備なスネ夫の肩に当たった。

スネ夫「ぐはぁぁああ………」
スネ夫は思わずうめき声を出した。
瞬間移動潜水艦は攻撃の手を緩める様子はない。
思わず、スネ夫はイエローテンパランスの肉片を回収しながら、6年教室の中に逃げ込んだ。

のび「スネ夫ッ!」
のび太はスネ夫の後をついて行こうとしたが、瞬間移動潜水艦はすでにのび太へと標的を変えていた。

のび「ううう……」
のび太はやむ追えず振り返り、またひたすら逃走への道を走り出した。
そして瞬間移動潜水艦はのび太の方をまた、追い始めた……



15: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:22:28.71 ID:nJes+JdU0
【3階;瞬間移動潜水艦の中;スクアーロ】
とぅるるるるる……
ピッ
スクアーロは安雄と携帯電話で会話をし始めた。

安雄「ジャイアンの足をとりあえず攻撃できました。ヤツはもうあまり動くことはできないはずです。」

スク「よくやった。ジャイアンはひとまず置いといて、6年教室内にいるスネ夫が今、ダメージを受けているからチャンスだ!」

安雄「つまり、僕がトドメを刺せ……と?」

スク「そうだ。オレは引き続きのび太を追う」

安雄「了解」



17: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:30:19.26 ID:nJes+JdU0
【3階;6年教室前廊下(西階段方面);野比のび太】
のび太は、西階段の方へと向かうつもりだった。
そっちに行けば、いろいろと道が開かれる……はずだ………
瞬間移動潜水艦の攻撃を防御しつつ、確実に西階段の方へと足を運んでいた。
その時だった。


バシャアアア!

のび太は6年生にいきなり水をかけられた。
……正確に言うとかけられそうになった。とっさに避けることができた。
しかし……左腕に、わずかに水がかかった。
のび太は思わず、辺りを見回した。

6年生たちが給食を食べるのを半ばにやめ、水のかけあいが始まっている。
みんな妙な笑みを浮かべながら、水気のあるものを、お互いの体にかけあっっている。
それはまさしく狂気の沙汰だった。

のび「こ…これは………」




チョコラータの「流行性ネコシャクシビールス」の第2段階目の攻撃が発動し始めた。



18: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:35:21.48 ID:nJes+JdU0
【???;???;チョコラータ】
とぅるるるるる
ピッ!

チョコ「どうしたッ!?ついに感染が広がったかッ!?」

スク「ああ、完璧だ。みんな水をかけ合っているよ。」

チョコ「なかなか発動しないから、もう一度ウイルスを最初から培養し直してた所だったが、成功したようだな。」

スク「ん?ウイルスが感染しないことなんてあるのか?」

チョコ「いや、基本的にないが、感染したとしてもあまりにヒドい内容だと、人間の理性がそれを抑えることが多く、人から人へと感染していかない。」

スク「なるほど…だが“人に水をかける”なんて行為は、人間の理性には反しないのか?」

チョコ「いや、反するだろう。だがその前に“水をまく”という行為を流行らせて、感覚を麻痺させたのだよ。それでもなかなかウイルスが広まらないから少し焦ったが……一度広まってしまったらこっちのものだッ!」

スク「6年のクラスの担任の教師から主に流行り始めたから、他の学年には広まってないが、他の学年にも感染するのは時間の問題だろう。」

チョコ「我々の勝利はほぼ確定したが油断はするなよッ!」

スク「ああ…」



19: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:42:05.88 ID:nJes+JdU0
【3階;6年教室前廊下;野比のび太】

のび「クソが…」
水がかかってしまった左腕から、スクアーロの瞬間移動潜水艦が出たのは当然のことだった。
出た瞬間にのび太は自分の左腕にエンペラーの弾丸をためらうことなく浴びせた。
自分の腕に当たる瞬間に弾丸を消せるので、自分の左腕にダメージを負うことはない。

ドゥシュウン!

瞬間移動潜水艦は瞬間移動しながら、それを避け、自らものび太の額に向かって銃撃を発した。
エンペラーの弾丸で防ごうにも、距離が距離だ。

ガッキィイイン

スクアーロは自分の銃撃が当たったと思った。

が、のび太はエンペラーの銃身で瞬間移動潜水艦の弾をはじき飛ばした。
この場合、銃口が瞬間移動潜水艦へと向けることができなくなるが……
自由自在に弾丸が動くエンペラーの場合、問題ない。

スク「っちッ!」
スクアーロはエンペラーの弾丸が当たりそうになったので、仕方なくのび太の左腕からまた瞬間移動した。



21: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:44:56.03 ID:nJes+JdU0
のび太は自分の攻撃の手応えのなさにいらだっていた。エンペラーの弾丸は一発も当たっていない…………。

6年「何こいつwww全然濡れてねぇーじゃんwwwオレが頭から水をぶっかけてやるよ。」
のび「やかましいッうっおとしいぞォ!」

ドゥン!  バシャアア!
のび太はエンペラーの弾丸で6年生の男の指をかすらせて、水の入ったコップを奪い、目に向かって水をぶっかけた。

のび「許せ…流行ってんだろ?」
水が目にかかりもがいてるうちに、6年生の男の服の濡れてない所を破り取り、自分の左腕の水を拭き取った。

水のかけあいは依然、続いてる。



23: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:52:39.46 ID:nJes+JdU0
のび「(早く、ここから逃げないと……)」
もう、西階段はすぐだったので、思い切ってダッシュで突っ込むことにした。

6年生がかけてくる水を何とか避けながら、西階段へと向かおうとした。
しかし、西階段にもすでに6年生たちが牛乳パックを持って、投げ合いをしていた。

のび「くっ…(これじゃあ降りられない……)」
のび太はここで立ち止まるのは危険と判断し、西階段を通り過ぎようとする。

のび「(ま…待て!西階段を通りすぎたら、もうこれ以上先に階段はないッ!あるのは音楽室に…パソコン室に…とにかく行き止まりだッ!どうする?危険を省みず西階段に突っ込むか?それとも………)」


ひとまず、のび太は階段横のトイレの中へと逃げ込んだ。
だが、トイレの中にも人がいた。
考え事をしていたのび太は、咄嗟のことに反応できなかった。
トイレにいた6年生はのび太にバケツで水をかけてきた。
のび太の銃のスタンド“エンペラー”じゃあ水を跳ね返すことなんてできない。



のび「人生オワタ\(^o^)/」
のび太はちょっぴり死を覚悟した。



27: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:56:55.47 ID:nJes+JdU0
しかし、水は空中で“何か”に遮られた。
こういう表現をするのはつまり……“何か”がなにかわからないわけであって……
水は空中で止まって地面に落ちて……少し、水が空中で滴っている。
そんなことを考えていると、目の前の6年生が急に気を失って倒れた。

――そして……どこからともなく声が聞こえてきた。

??「もう、ちょっとあんた逃げてばっかじゃない…」

――この声はまさか………

??「今のは私のスタンドの“片づけラッカー”よ……」

―― Aドラえもんのひみつ道具の名前を持ったスタンドからこいつが『ジョジョの奇妙な冒険の世界の人間』であることは間違いない……しかし………

??「この学校に転校してきてから、もう一年が経とうとしてたのに…まさかあんた達がスタンド使いだなんて思いもしなかったわ……」

のび「お前はだれだ?」
――答えは知っている。だけど一応聞いてしまった。

??「何よ…声でわかんないの?“しずか”よ。あんたのクラスの“静・ジョースター”」


ふぅうう…
とため息をついた、物語はここにきて初めて「ジョジョ」が現れた……
少し…遅すぎる気もするが………



28: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 02:58:43.57 ID:nJes+JdU0
静「なにしてんのよ!早くしないと、またあの変な潜水艦がくるわよ!」

ぼくはしずか……ちゃん(?)に引っ張られるままに、トイレの前を後にした。




【静・ジョースター】
静・ジョースター【しずか - 】≪34/37〜38/40/47≫(1999?-)スタンド使い。生後約半年の捨て子。通称透明の赤ちゃん。
自身のスタンド能力により常に透明な姿だったが、ジョセフが偶然発見する。露伴と大柳 賢との戦いではその能力で露伴を救った。ジョセフにのみ心を開き、後に養子となる。特徴は大きなサングラス。
(ジョジョ百科事典参照)
漫画の中でのスタンドはアクトン・ベイビー

余談だが、「静」という字は「ジョ」とも読むことができる。


【片づけラッカー】
片づけラッカー(かた -)は、『かたづけラッカー』(てんとう虫コミックス17巻に収録)などに登場する。
スプレー缶状の道具。このラッカーを物にかけると、物は見えなくなってしまう。効果は4時間続く。見えなくなった物は、専用の虫眼鏡を使うと見ることができる。
ラッカーおとし(大山のぶ代版アニメ『かたづけラッカー』では「あらわしラッカー」)をかければ、効果を即座に解除することもできる。急な来客のときなど、散らかった部屋を見かけだけ綺麗にするのが本来の目的。人間に対しても使用可能。
『のび太の宇宙小戦争』では、敵に見つからないよう姿を消すために使われた。以来、本来の目的ではなく、体にかけて透明人間となるために使用されることの方が多い。
(Wikipedia参照)

スタンドとなったので、透明になったのを解除するのは、しずかの意志で自由にできる。



29: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 03:08:11.94 ID:nJes+JdU0
【3階;女子トイレ個室;野比のび太】
女の子といっしょに女子トイレの個室に入ってるって言い方をすると少しいやらしいが、お互いの姿が見えていないので、どうもそういう気分にはなれない。
そういう気分になってしまったらしまったでヤバいけど。

のび「つまり、透明にした傘で水をはじいたってわけか……」
小声でぼくたちは話始めた。

静「意外と洞察力が鋭いのね。私の能力が“透明化”ということを説明する前に気づくなんて……」

のび「ハハ…(まあ漫画読んでるからね…)それより大丈夫?」

静「……?私は攻撃くらってないけど?」

のび「いや………なんで君はこれから自分が命の危険をさらすかもしれないのに、ぼくを助けた…?」

静「さあね…そこんとこだけど私にもよくわかんない。」

のび「………」
なんとなくぼくは“ああ、本当にこの人はジョジョだなあ”と感じた。

静「それより、私が来たからにはもう安心よ。透明になって敵の本体を倒して、一件落着じゃないッ!」

のび「そううまく……」

静「大丈夫。絶対うまくいくからッ!だって敵は私のこと知らないんだから!」

しずかちゃん(?)は戦いに慣れてない感じがあった。
ぼくが乗り越えてきた戦いは多くないけど、そううまくいく気はしない虫の知らせがビンビンと働いている。



30: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 03:17:34.18 ID:nJes+JdU0
【???;???;安雄】
とぅるるるる
ピッ!

スク「安雄ッ!スネ夫は倒したか?」

安雄「スイマセェン、スネ夫は3階の窓から飛び降りて逃げられました。でも地面に落ちる衝撃を完全に受け止めきれないほど弱ってました。仕留めるのは時間の問題です。」

スク「そうか……」

安雄「どうかしたんですか?」

スク「いや…のび太のヤツが急に消えてな……お前に加勢してもらおうと思って…」

安雄「……のび太が“消えた”?」

スク「ああ。消えたんだ。何らかのトリックを…」

安雄「もしかして…新たなスタンド使いじゃあないんですか?」



31: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/17(火) 03:18:39.31 ID:nJes+JdU0
スク「どうしてそう思う?」

安雄「いや、単なる小学生的発想ですよ。あの状況から逃げ切れるわけないし、それなら新しいスタンド使いがいるんじゃあないんですか?」

スク「お前の意見は、一見ムチャクチャだが……」

安雄「スネ夫にトドメを刺すのは、スクアーロさんが行ってください。ちょっとのび太は僕に任せて…」

スク「大丈夫か?」

安雄「大丈夫です。」

ピッ!

そう言って、安雄はスクアーロとの電話を切り、チョコラータに電話をかけた。

とぅるるるる…

チョコ「どうした?安雄……」

安雄「スイマセェン…今から2種類“ウイルス”をお願いしたいんですが、かまいませんねッ!」



6: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:09:28.94 ID:IA0oH3hi0
【現在の状況】


野比のび太(エンペラー)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3階、PC室
出来杉英才(ハイエロファントグリーン)・・・・・・・・・・・・・・・3階、5年教室
剛田武(ザ・フール)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2階、2年教室前廊下
骨川スネ夫(イエローテンパランス)・・・・・・・・・・・・・・・・・1階、花壇
静ジョースター(片づけラッカー)・・・・・・・・・・・・・・・・・・3階、PC室



スクアーロ(瞬間移動潜水艦)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・???
チョコラータ(流行性ネコシャクシビールス)・・・・・・・・・・・・・???
田中安雄(ゲブ神)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・???
はる夫(アクアネックレス)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・???



9: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:14:01.84 ID:IA0oH3hi0
【1階;花壇前;骨川スネ夫】
スネ夫の“いつも”のイエローテンパランスならば3階から飛び降りてもダメージなんてまったくない。その十倍の30階から落ちても無事でいられるくらいの自信を持っている。
しかし、今、スネ夫は3階から落ちる衝撃を完全に受け止めきれなかった………
それくらい、スネ夫の体の周りの肉の量は失いかけていた。
教室でジャイアンの傷を塞いだ肉片、廊下でばらまいて回収しきれなかった肉片…
肉を消費しすぎた………
しかし、いつまでも地面にはいつくばっているわけにはいかない……
ぼくは体に力を込め立ち上がった。


グラウンドにはスプリンクラーがいくつも取り付けられてある。
……まあ…やつらならこれくらい普通にできるだろう。
そしてそのグラウンドをぬければ……

スネ夫「(出口だーッ!ぼくたちが学校に入ってきた門だ!しかし、あそこから出て行くわけにはいかない………
今ぼくは逃げているんじゃねえ……)
本体の野郎に近づくために走っているんだッ!」

スネ夫は走り出した。1階の特別教室の方へと走り出した。



10: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:14:43.22 ID:IA0oH3hi0
スネ夫はグラウンドの水たまりに“瞬間移動潜水艦”が潜んでいた事には気づかなかった…

スク「…………………………………………
門へ向かうと思ったが………フフ、おしい。」

おそらく、スネ夫が逃げようとしたら、間違いなく待ち伏せしていた瞬間移動潜水艦に攻撃されていただろう………

フッ…

瞬間移動潜水艦はまた瞬間移動して…消えた。



12: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:21:08.13 ID:IA0oH3hi0
【3階;5年教室;出来杉英才】
出来杉はアクアネックレスとずっと闘っていた。
とはいえ、出来杉のハイエロファントグリーンの攻撃が当たることはない。
ひたすら迫り来るアクアネックレスの攻撃をハイエロファントグリーンが防ぐという図式。
このままでは出来杉のじり貧になるのは目に見えてた。
だが………

出来「(このままでいい……このままがいいッ!
この部屋から脱出しようとすれば、できる可能性もある……だがしないッ!
ここで逃げても、アクアネックレスは倒したことにはならない………
それよりも、本体を探すのは3人の誰かに任せて、僕は確実にアクアネックレスの相手をする。それがお互いに連絡がとれない中でのベストッ!)」

ドクゥゥ…
今度は足下の水たまりからアクアネックレスが攻撃してきた。ハイエロファントグリーンでガードする。

アクア「おいおい……防御ばかりじゃ勝てないぜ?ほらほら攻撃してごらんよ?」

出来「(無視だ……今しゃべったらこのクラスの人からは、独り言を言ってるようにしか聞こえない。スタンドの声は一般人には聞こえないからね……
とにかく、これ以上変人に思われるのは嫌だ。それに…攻撃してもどうせ当たらない。
はじめからこのアクアネックレスに対して僕のハイエロファントグリーンは勝ち目なんかなかった。
だけどいい。ぼくがこうやってアクアネックレスの足止めをしている間に、ジャイアン、スネ夫、のび太の誰かが絶対に本体の安雄、はる夫、チョコラータを見つけてくれるはずだ。
彼ら3人なら絶対にやってくれる。だから僕も勝ち目のない闘いを続けられる。
そんな無言の信頼感が僕らにはあるッ!
連携は全くとれていないけど、これが僕たち流の……“チームプレイ”ッ!)」



13: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:28:29.36 ID:IA0oH3hi0
アクア「ほらほら攻撃してこないんならあ、こっちから攻撃するぞ〜〜〜?いつまで耐えられるかなああぁぁ〜〜〜ッ!?」

出来「(耐えろッ!ここで僕がやられたら全てが無駄になる……
それに…僕が請け給った役割は“ひとつじゃあない”…………)」

アクアネックレスは出来杉のハイエロファントグリーンの足がほどかれて、その“ひも”がベランダから下の階へと向かっていることに〈気づいていない〉………
出来杉がアクアネックレスに見られないように上手く体で隠しているからだ。
だが同時に出来杉もまた……6年教室から“人に水をかけたくなるウイルス”がだんだんと5年教室の方へと感染してきていることに〈気づいていない〉………
アクアネックレスが出来杉の気をそらすためにひたすら話しかけてるからだ。

ひたすら迫り来るアクアネックレスの攻撃を出来杉はハイエロファントグリーンで防御し続けた。



15: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:35:32.68 ID:IA0oH3hi0
【3階;女子トイレ→PC室→準備室→音楽室;野比のび太と静ジョースター】
ぼくとしずかちゃん(?)は、本体を探し回っていた。

静「あッ!勝手に手を離さないでよッ!?」

何故か仲良く手をつなぎながら……

静「ほらッ!お互いにはぐれたら大変じゃない!?しっかりしなさいよ……まったく……」

別にツンデレだとかそんなのではない。
よく考えてみてくれ、しずかちゃん(?)の能力“片づけラッカー”の効果によって二人とも透明になってるわけだ。
そりゃあ、手でもつながないとすぐにはぐれてしまう。
だいたい、生きるか死ぬかの状況になれば、カエルを食べたり尿を飲んだり平気でするのがジョジョだ。別に手をつなぐぐらい……

静「なにボケッとしてんの……誰かが急に襲ってきたらどうすんのよ!」

のび「いや……スタンドがなければ普通の人間と同じだし、大丈夫だよ。」

静「なに適当なことを…いい!?私の“片付けラッカー”は戦闘能力は0なの!襲われても対処できないの!相手が武器を持ってるかもしれないじゃない!?」

のび「………じゃあ、もし万が一、ぼくたちが敵に気づかず1m先のところから襲ってきたとしよう。たとえ敵が襲ってきた向きがきみの方向でぼくにとって死角であったとしても……“確実に4発はブチ込む”自信がある。それがぼくの“エンペラー”の能力。」

静「……信じていいの?」

のび「どうぞ……そういやぼくのエンペラーの能力の説明するの忘れてたけど、ぼくのエンペラーは弾丸の軌道を自由に変えられるんだ。」

静「………ふん……まあ期待はしないでおくわ。どうせ私の片づけラッカーで居場所がバレることはないだろうし……」

のび「…………」



16: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:40:05.02 ID:IA0oH3hi0
【2階;2年教室前→渡り廊下;ジャイアン】
ジャイアンは足の痛みを我慢しながら、渡り廊下の方へと歩いていた。
本当は一年教室への階段で下に降りたいが、トイレから溢れる水がそうはさせてくれない。だから、東階段から降りようと思ったのだ。
ザ・フールで飛ぶという手もあるが、人目が多い場所でやるもんじゃあないし、スタンドパワーを消費しすぎる。

ふと前を見ると、出来杉のハイエロファントグリーンのひもが前から現れた。
ひもだけという事は……出来杉は今動けない状況にいるってことか?
出来杉はハイエロファントグリーンのひもを使って話しかけてきた。

ひも「ジャイアンか?」
ジャイ「ああ……どうしたんだ?出来杉!!」
ひも「今、アクアネックレスと闘っている最中なんだ。」

闘いながら、ひもを伸ばしてるなんてさすが出来杉だな……

ジャイ「それで、闘いながらも狙ってるものはなんなんだ?」
ひも「この学校の水道を止める……」
ジャイ「どうやって?」
ひも「一年教室の裏に、水道の元栓みたいなのが存在する……それを破壊する。」
ジャイ「そんなんで水道が止まるのか?」
ひも「さあ?やってみないとわからない……」
ジャイ「そんなにひもを伸ばしてたら、アクアネックレスの方にやられるじゃあねーか……」
ひも「だが………」
ジャイ「その仕事……オレが引き受けた!」



17: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:44:38.30 ID:IA0oH3hi0
【1階;花壇→家庭科室;骨川スネ夫】
花壇から家庭科室の外に設置されているドアから家庭科室に入ったとき、すでに中は蛇口が破壊され水浸しになっていた。

スネ夫「くッ……ここは教室から離れてるから大丈夫だと思ったのに……」

家庭科室から出ようとしたが、外のグラウンドの水たまりから瞬間移動潜水艦が現れた。

スク「てめーはもう包囲されてんだぜ……?」

スネ夫「うぐう…」

スネ夫はドアを閉め、廊下側のドアに向かって走り出した。
瞬間移動潜水艦の攻撃がスネ夫に降り注ぐ。

スネ夫「イエロォォオーテンパランスッッッ!!!」

スク「クククック。そのボロボロの体でいつまで保つとおもう?ウクククウププププクククケケケケコ。」

スネ夫「(なんかアクアネックレスの笑い方がチョコラータと関係なく感染してやがる…)」

スク「追いつめたぜ。仕上げにかかるか………クケカカカカカカカッ!」

スネ夫「クックックックックックッ」

スク「?」

スネ夫「フッフッフッホハハハフフフフヘハハハハフホホアハハハ!
ハハハハフフフフハハックックックッヒヒヒヒヒケケケケケノォホホノォホ」



19: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:48:53.30 ID:IA0oH3hi0
スク「なにがおかしい?追いつめられちまったんだぜ!」

スネ夫「しかしですねスクアーロ!こんな部屋にここまで念入りに水がまかれてるということは、“本体”のだれかが近くにいるということでスよ。
グレートでスよ、こいつはぁ〜〜〜〜っ!」

スク「………それをオレがさせると思う……か?」

スネ夫「やってみないとわからないねッ!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……………

スク「瞬間移動潜水艦ッッッッッッッ!!!」

スネ夫「イエロォォオーテンパランスッ!!!」

ズドドドドドドドドドド バキッ バキッ メシャアアアア!!

スク「ホラホラぁあぁああああ!!!どうした!?イエローテンパランスが防ぎきれてないぞ!!」

スネ夫「(あの場所へ…あの場所へ行きさえすれば………)」



21: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:53:51.59 ID:IA0oH3hi0
スネ夫は瞬間移動潜水艦の攻撃をイエローテンパランスでガードしながら、廊下へと出る事ができた。
しかしボロボロになっているこの状態で完全にイエローテンパランスで瞬間移動潜水艦の攻撃を防御することはできず………もはや瀕死の状態は近かった。

スネ夫「ぐぐっぐぐぐぐ!あの場所へ!あの場所へ!…………行きさえすればッ」

しかし家庭科準備室への道にはすでに瞬間移動潜水艦が待ちかまえていた。

スク「こっちは満員だ……はる夫のヤツを攻撃することは………できねーぜ………」

スネ夫「………」

スク「あきらめるんだなスネ夫。」

スネ夫「………………………!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……



22: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:57:30.75 ID:IA0oH3hi0

ゴゴ…
ゴゴゴ…
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

スネ夫「イエローテン……」

スク「食い破れッッッ!瞬間移動潜水艦ッ!!」

ドバ ドバ ドバ ドバ ドバ……
ドッバアーーッ!

スネ夫「ブァガッ」

スネ夫は瞬間移動潜水艦の攻撃をもろにくらい、イエローテンパランスでガードしつつも吹っ飛ばされる。

スネ夫「 か か っ た な !スクアーロ!!これがぼくの『逃走経路』だ…
最初から本体を狙うつもりはなかったし、本体のことをしゃべりだしたのは罠だった。
きさまはこのSUNEOとの知恵比べに負けたのだッ!」

吹っ飛ばされながらスネ夫はスネ夫は叫んだ!相変わらずかなり早口なのはジョジョ仕様です。



23: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 14:59:57.95 ID:IA0oH3hi0
ズドグアオン!
スネ夫は家庭科準備室とは反対の“ある部屋”へ吹っ飛ばされた。

スク「………あ…あの部屋は………ま…まさか……………」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

スネ夫「そうだ。
コンテナ室の給食で完全回復するための
『逃走経路』だ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………



24: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 15:00:42.14 ID:IA0oH3hi0
スク「こっ…こんな偶然がッ!!」

スネ夫「偶然なんかじゃあない…これは「賭け」だ!ぼくが「賭け」たんだッ!!
うちのクラスはあんなことがあったから給食準備が遅れてるかもしれない……
そこに「賭け」たんだッ!(そして来た!)」

ドドドドドドドドドドドドドドド……
スネ夫はおよそ40人分の給食を一瞬にして吸収し、その身長は2mに達しようとしていた。
いやあえて2mに留めていた。スネ夫の足下には余った肉がウジュルウジュル蠢いている。

スク「(……大丈夫だ……落ち着け……オレの瞬間移動潜水艦は水の量だけ強くなる………この水の量なら勝ち目はある……)」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………



26: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/07/22(日) 15:08:39.91 ID:IA0oH3hi0
【3階;5年教室;出来杉英才】
出来「(ジャイアンのおかげでもうこの部屋にとどまる理由はなくなった。この部屋から……脱出するッ!)」

アクア「ウププップププップクケケケケ」

出来「…………?」

スゥ……
後ろから5年生の一人が水をかけようとしてきた。

出来「……ッ!?」

ハイエロファントグリーンで手を押さえつけたが…どうやら水気があるものをかけようとしてくるのは一人だけじゃあないようだ……

出来「…ッ!??」

アクア「もうお前はおしまいだ……ついに“人に水をかけたくなるウイルス”がついにここにも感染してきたッ!カカカフフフフッフッフププップププ。」

出来「うッ!(な…なんだとッ!?)」

アクア「ウププップ!はたしてお前は同級生を攻撃することができるかな?」


出来杉はハイエロファントグリーンを構えようとしたが、急にこのクラスの人間が水気のあるものかけようとするのをやめ、席に戻った。

アクア「うッ……もう安雄が提案した第一のウイルスが発動したのか……空気読めよ……」

出来杉はの頭の中には“良かった”という感情より“不気味だ”という感情が強くよぎった。

出来「こ…これは……いったい……」



7: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:03:12.22 ID:tLUC5zLQ0
【2階;美術室前;野比のび太と静ジョースター】

のび「……………」
ぼくとしずかちゃん(?)は、3階の特別教室に敵の本体が潜んでいない事を念入りに確認した後、
2階へと移動して、引き続き敵の本体の捜索をしている。

のび「…………」
ぼくはキョロキョロと辺りを見回していた。

静「用心深すぎね。そんな見える所にあいつらが潜んでるわけないじゃない。」

のび「用心する事に超した事はないよ。いつ敵が襲ってくるかもわからないし……」

静「敵が襲ってくる?何を言ってるの?透明になってるんだから敵に見つかるわけないじゃない。」

のび「いや、でも……」

しずかちゃん(?)が言ってる事はよくわかる。
だけど言葉で言い表せない何かが背中から這ってきている。そんな感覚をしていた。



8: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:04:04.59 ID:tLUC5zLQ0
静「びくびくしてるだけにしか見えないわよ?」

のび「だけど………」

静「あーーもう!男の子らしくない!あんたの友達は今も闘ってる最中なんでしょ!?
そのためにも、一刻も早く敵の本体を見つけなきゃ!ウジウジしないの!」

のび「………」

静「だから、今みたいに物陰に隠れながら移動するのも何の意味もないわ。
もっと堂々と歩いててもいいじゃない?透明になってるのにさらに隠れようとするなんてナンセンスじゃない…」

のび「そうだけど……」

静「………もう、早く行くよ!!」



10: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:05:07.05 ID:tLUC5zLQ0
ぼくは敵にびくびくしてるのだろうか?
いや、なんとなく感じるんだ。……嫌な予感が…………
このまま透明になったまま…敵の本体を倒して…それで敵のスタンド能力も消えて…
そんなにうまく事が運ぶのだろうか……?
いや、やはりぼくの考えすぎなのだろうか………

のび「ふぅ…」
軽くため息をつきながらふと手をついている壁を見ると、落書きがあるのを発見した。

“このラクガキを見て…”

のび「!?」

“うしろを ふり向いた時 おまえらは”

続きは自分の左手の親指で隠れている………

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ……

おそるおそる自分の親指を左にずらした…


“死ぬ”


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ………



15: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:06:23.35 ID:tLUC5zLQ0
素早く後ろを振り向く。何も変わったところは何もない。

のび「(何をびびってるんだ?あのラクガキはぼくが昨日の美術の時間に暇つぶしに書いたやつだ。
……自分のラクガキにびびるなんて……)」

いや…違う。
水たまりの数が変わってないか?
さっきこの部屋に入るときに……
あそこに水たまりがあったか?



………いやない!

のび「静ァーッ!!危ないッ!」

バギャアッ!
ぼくは静ジョースターを突き飛ばした。
それとほぼ同時に水が自分に向かって襲ってくる。

のび「エンペラァーッ!」

その水が自分に降りかかる前に、銃弾ではじき飛ばす。

のび「これは……ゲブ神ッ!」



17: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:07:54.45 ID:tLUC5zLQ0
静「え?」

突き飛ばされた静ジョースターは唖然としていた。
自分の手を握っていた男の子に急に突き飛ばされ、
銃声が部屋中に響き渡っている……

目の前はただ飛び散る水しぶき………
そしてその中にわずかに赤い色が混じって飛んでいた…………

静「…………………………
な…なにやってるの?ま…まさか………今のはいったい?」

自分にも水が飛びかかろうとしているが、飛んでくる銃弾がそれを防いでいた。
(スタンドまでは透明にできない)

いつしか、自分と美術室のドアまでの道が空いているような感じになった。

のび「先に行け………
…………………
後から行く
3mで……部屋から出られる…」

また赤い色が飛んだような気がした。



19: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:09:39.26 ID:tLUC5zLQ0
静「ま…まさか……
あんた ウソでしょう?負傷したの?ど…どこを?
数秒前あたしを突き飛ばした?そのせい?」

のび「いいか……聞くんだ。」

静「や……やられたの?ど…どこをよッ!
なんでかわせなかったのよッ!」

のび「いいから聞け。先に行くんだ。
このゲブ神は音を探知することができるスタンドだ。
(原作では本体が盲目の人間だから、音を探知するのだと思っていたが、このゲブ神もそうらしい。
基本的に能力はスタンド本体に関わらず原作といっしょってわけか……)
だが逆に言えば、このスタンドから視覚的情報を手に入れる事は出来ない。
つまりこのスタンドは盲目で、音だけを頼りに追ってくる。」

のび「そしてこのスタンドは、今の状況では本体を狙うことでしか倒す方法がない。
わかるな?言ってる事が……」

静「…………」



25: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:11:15.92 ID:tLUC5zLQ0
静「え…?」

のび「敵の本体さえ見つかれば後はなんとかなる。
そしてジャイアン、スネ夫、出来杉がなんとかしてくれる……
わかったなら……」

のび「行け……静……ちゃん」

静「こ…これって……
あたし………さっき………
これって!!そんな……」

のび「学校でこんな事になった時から……
静…………ちゃん……だけはこの戦いに巻き込んではいけないと思っていた。」

静「…………………………」

空中から出る赤い色の量が少しずつ増えているように感じる…

静「な…なによそれッ!ま…まさか!
そ…その体……そ…そんな……」



27: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:12:20.33 ID:tLUC5zLQ0
のび「行け!!静…
血が少し出てるだけだ……すぐに後から行く…」

静「ウソよッ!
今あんたはあたしをかばってスタンド攻撃を受けた…
そして、『銃弾』じゃあ『水』は倒せないッ!!!」

のび「…………
(それはわかってる……そして覚悟も出来ている………)」



のび「(だが、どうして安雄はぼくたちの居場所がわかったんだ?
ここは砂漠のど真ん中でもないし、学校中がパニックになってる中、小声で話してる僕たちの声だけを探し聞き取るのは困難だ。
たまたま聞き取ったのか?それにしてもタイミングが悪かった……
静の言葉から、物陰でこそこそ移動するのをやめたタイミングにこれだ………
これも、たまたまなのか?)」



29: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:14:24.32 ID:tLUC5zLQ0
安雄「(………この声は静ジョースターか……
フン……安っぽいドラマのようなシーンを見せつけやがって……
いつからそんな関係になってたんだ?ただの吊り橋効果か?
まあどうでもいい……自分の作戦がここまでうまくいくとは………)」

安雄「(自分がチョコラータさんに頼んだ“流行性ネコシャクシビールス”のウイルスは2種類……

一つめは『広いところに居たくなるウイルス』
物陰に隠れられるとこちらも水をかけにくく、こちらの攻撃も防御されやすいからな。
基本的に“流行性ネコシャクシビールス”は理性によって抑えることができる。
だから、強い意志を持った“出来杉たち”には感染されにくいので、関係のないこの学校の生徒にウイルスを感染させるのが主流だった。
しかし、理性の及ばない無意識の範囲ならどうだろう?“ヤツら”は水に関することには敏感になり、そっち系のウイルスには絶対に感染されないだろうが、
水に関係のしないウイルスで、戦闘に直接関係のないウイルスだとしたら?
もしかしたら無意識のうちにウイルスに操られるかもしれない。
そして“のび太と静ジョースター”は感染した。無意識のうちにウイルスに操られていたのだ。

そしてもう一つは『食事中は静かにしようとするウイルス』
このウイルスを発生させると、『人に水をかけたくなるウイルス』の効果が台無しになる恐れがあったが別にどうってことない。
あんな人間の理性に反するウイルスは広まりにくかったし、もうそんなことで止められるような“ヤツら”じゃない。
それに比べてこのウイルス……なんと理性的なのだろう。すぐに感染して今までのウイルスを帳消しにする。
まあ、水は十分に学校中にまかれたから役に立ってくれたし、もう用無しだ。
これによって本来この昼食の時間である時に、声や音を出してるヤツは、騒動によって給食の準備ができなかった自分のクラスの人間のみ。
そしてこのクラスの人間は先生の指示により、教室で待機している。
そんな中、外を出歩いてるヤツは“始末すべきヤツら”しかいない……)」



32: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:15:36.90 ID:tLUC5zLQ0
とぅるるるるる……

安雄はスクアーロに携帯電話で連絡をとった。

安雄「ヤツら全員の居場所がわかりました。
出来杉は5年教室で戦闘中ままですね……
骨川スネ夫はコンテナ室で戦闘中なんですよね?
はい。残りの剛田武は今、中庭(1,2年教室棟と本棟の間)にいます。
おそらく本体を探しているのだと思いますが検討違いの場所なので緊急性はないでしょう。
逃げることはないと思います。もし逃げてもスペアポケットは持っていないから心配ないです。
そしてのび太は2階美術室の中です。ゲブ神で闘っている最中です。
あっ!そしてのび太は静ジョースターという人物と一緒にいます。
あーそうでうねえ……能力は不明です。スタンドを持ってるかどうかも不明です。
えーー……いや戦闘能力は0に等しいと思います。はいはい。
そうですか、のび太を始末するのはは時間の問題です。
はい。のび太を始末した後は出来杉ですね?要注意人物ですか………
はい。とりあえず、そっちもちゃっちゃとスネ夫を始末して下さい。
それじゃあまた……」

つーつーつー……



34: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:16:19.09 ID:tLUC5zLQ0
ふぅとため息をついた。
スタンドを闘わせながら電話するのは精神を消耗する……
だが弱音をはくのは、こっちじゃあない。ヤツらの方だ。
そう自分言い聞かせながら、またのび太との戦闘、そして音を探知することに集中力を注いだ。



36: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:18:32.47 ID:tLUC5zLQ0
【1階;コンテナ室前廊下;骨川スネ夫】

スク「(ちゃっちゃとスネ夫を倒すと言っても、相手のスタンドはそうとう強い……
だがこっちにも運は回ってきているッ!)」

スク「この廊下には火災消火用のスプリンクラーがあるッ!」

スクアーロはスプリンクラーを撃って、発動。
まるで土砂降りの日のように水が降り始めた………

スク「“瞬間移動潜水艦”は周りの水の量で大きさとパワーが変わるスタンドだ………
この水の量によるパワーにどこまでその無敵の防御力が耐えきれるかな?」

スクアーロの瞬間移動潜水艦がスネ夫に攻撃を始める……
そのパワーは……先ほどまでとは桁が違った。

スネ夫も隙を見て攻撃しようとするが………

スク「のろいぜスネ夫!」

相手は瞬間移動できるのだ……攻撃は当たらない………

スク「いつまで耐えきれるかな?スネ夫ーーーッ!」



39: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:21:27.98 ID:tLUC5zLQ0
【2階;美術室;のび太と静ジョースター】

静「(さっきまでの少しなよなよした態度とはうってかわってスゴイスゴ味であたしを逃がすように説得された……
でもこれでいいの?あたしのせいでこんなことになったのに?
いや感情論なんかじゃあない。
もし、ここですぐにのび太がやられたら、それでお終いじゃない!!)」

静は“片付けラッカー”の能力を解除し、のび太の手を引っ張りながら美術室の出口に向かった。

のび「な!?」

のび太はゲブ神の攻撃を弾丸ではじくのに精一杯で、静に引っ張られながら後ろ向きにいっしょに出口に走り出す。

のび「バ…バカなッ!!
何をやっているんだッ!!静ちゃんまで命の危険にさらされるッ!」

静「ええ!さらされるわッ!
“ぼくを置いて逃げて”なんて スットロい事やってたら
いずれ全員命の危険にさらされるわよ どっちみち!」

そうこうしているうちにもう階段の前だ。

静「本体を探すのよーッのび太ッ」

のび「血迷ったことを 静ちゃん!!」



43: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:23:49.11 ID:tLUC5zLQ0


階段の前にはすでにゲブ神が待ちかまえていた。

のび「くッ…エンペラァァアアーーッ」

のび太がエンペラーの弾丸で敵の攻撃をはじいていく。

のび「ゲブ神がいるのは上に上る階段の方だ!!
だから、下に降りる階段と廊下の2つルートがある……
今からでも遅くないッ!ぼくがエンペラーの弾丸の音でごまかすから……」

そこまで言って、のび太の口を静の手が塞ぐ。

静「さっきからずっと言いたかったけど……」

静がスーッと息を吸った。

静「スットロいこと言ってんじゃあないわよッ!!
いい!そんなにあたしを守りたいんなら、ずっとあたしの側にいなさい!!」

のび太はその言葉に目が覚めたような気がした。



44: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:26:54.93 ID:tLUC5zLQ0

静「いい!?よく考えてみて?なぜゲブ神は私たちを攻撃せずに回り込んで待ちかまえるなんてことをやったかッ!」

のび「何が言いたいんだ…」

静「逆に言うと無意識的にしろ回り込む理由があるって事よ!それは…」

そう言いながらなんと静はゲブ神の待ちかまえる上り階段の方へと突っ込んだ!

のび「何ィ〜ッ!」

静ジョースターにゲブ神の攻撃が迫り来る!!

ズドドドドド………

のび「静ちゃんッ!」

そしてのび太もハッと気づく。

のび「わかったぜッ!『エンペラー』」

のび太はエンペラーの弾丸でゲブ神の攻撃を跳ね返した。



45: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:28:20.22 ID:tLUC5zLQ0

のび「プッツンしてるぜ〜
…………静ジョースター……
そのブッ飛んでる根性…」

そして二人はゲブ神の攻撃をはじきながら3階に上った。傷は軽傷。

のび「まじに女の子かよ…」

静「あんたの自信満々の早撃ちに、き…期待してなきゃあできないわよ。
それにあんたは死んじゃあダメなの…
あんたが死んだら、あたしなんて簡単にやられてあいつは自由になる…
いずれあんたの友達も殺される…みんな殺される…」

【???;???;安雄】
安雄「いや…死ぬよ…
その“早撃ち”、ゲブ神の攻撃を全部跳ね返すまでのスピードとは…
最もじゃまな能力という事を改めて認識したよ……
まずのび太だったのだッ!
のび太を始末してしまえば全ては終わるって事がよくわかった!
“ゲブ神”ッッ!!」



50: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:31:33.92 ID:tLUC5zLQ0
【3階;西階段;野比のび太と静ジョースター】
静「ちょっとのび太!ヤツがまた攻撃してくるわよ!」

ゲブ神とのび太の激しい攻防はまだ続いていた。

【???;???;安雄】
安雄「お前らの探索はここで終了だ。
(ここにたどり着けるわけがない……)」

【3階;西階段;野比のび太と静ジョースター】
静「いやもう探索は終了してるわ」

【???;???;安雄】
安雄「何ィッ!」

【3階;西階段;野比のび太と静ジョースター】
静「急にのび太をつれて走り出すという奇行にでたあたしに焦ったのがアンタの敗因ね……
3階はくまなく探したから、もう残った場所はそこしかないじゃない。」

【???;???;安雄】
安雄「(いや待て……これはブラフだ……完全に自分がここにいるとバレてるわけじゃあ……)」

【3階;西階段;野比のび太と静ジョースター】
静「もうバレてるから、スタンド動かすのに夢中になってないでこっちを見たらどう?もうアンタの姿が丸見えよ?」



53: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:33:47.80 ID:tLUC5zLQ0
【???;???;安雄】
安雄「なッ!」
安雄は自分の目を疑った。
ゲブ神を闘わせている方向の地面にポッカリ穴のようなものが開いているのだ。

【3階;西階段;野比のび太と静ジョースター】
静「そうアンタは学校の屋上にいる。
“片付けラッカー”で天井を透明にした。
そしてこの角度からはアンタは丸見え。」

【屋上;安雄】
安雄「ちぃッ!」
バレてしまった……いやまだ大丈夫だ………
この学校は屋上に上る手段がない!ヤツらじゃあ屋上に上ってこれない!」

【3階;西階段;野比のび太と静ジョースター】
のび「どうやら、生徒の連中を静かにさせたみたいだな……
それでぼくたちの居場所がバレたのだが……今はこの状態がいい……
静かなのがディ・モールトいいッ!!」

そしてのび太と静はお互いの目を軽く見つめ合った。
そのアイコンタクトで意思を疎通しあったようだ。
そして二人は叫んだ。

のび&静「「安雄の本体は屋上だァーーッ!」」



55: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:35:37.28 ID:tLUC5zLQ0
静「とりあえず敵の本体を見つけたけどこれで本当に戦況が一気にひっくり返るの?
あたしにはさっきと状況が変わったようには見えないんだけど……」

のび「大丈夫!僕たちは敵の本体を見つけた!後はジャイアンかスネ夫か出来杉が何とかしてくれる!!
そう!!ぼくには心強い仲間ってやつがついてるんだ!!」

のび太はエンペラーでゲブ神の攻撃を抑えつつ、陽気な声で返事をした。

静「そう……あんたがそう言うのならあたしも信じる。」



【3階;5年教室;出来杉英才】

出来「(よくやった!!のび太くん!)」

遠くからのび太の声が聞こえた。なるほど屋上か……
おそらく、この情報を得るために彼は死ぬような思いをしたのかもしれない。
僕はその思いにこたえる必要がある。

出来「ハイエロファントグリーン!!」

すかさずハイエロファントグリーンをひも状にのばす。

アクア「させるかァーッ」
出来「邪魔だ!レロレロレロレロレロレロレロレロレロ!!」

アクアネックレスをはじき飛ばした。思わずなんかかけ声を出してみたけどレロレロはないな……
そういやジャイアンは“ホラホラ”って言ってたな……のび太くんとスネ夫くんはかけ声はまだ決まってなかったよな……
かっこいいかけ声が欲しい……



59: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:37:52.11 ID:tLUC5zLQ0
【屋上;出来杉英才】

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド……

出来「(エメラルドスプラッシュ!!)」

ドバァーーーーッ!!

安雄「ゲブ神!!」

ドゥルウウウウ!!

ガッシイィィン!!

ババッ!!



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ…
 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ………

安雄「そうか」

出来「……………………………………」



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ……



62: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:38:56.81 ID:tLUC5zLQ0
出来杉は背中を向けていた安雄に対しエメラルドスプラッシュを放ったが、
ゲブ神によってはじかれた。

安雄「こんなにも早く来るとは…
もしこの“水のスタンド”を自分の所まで戻して周囲をガードしていなかったなら
すでに背後からおまえに倒されていたということか…」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

安雄「もはや このつえで音を探知する必要は…………
なくなったようだがこのつえは帰るときに………………」

安雄「必要」














安雄「ない」

アクア「アクアァァーーネックレスッ!!!」



66: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:41:49.76 ID:tLUC5zLQ0
不意にアクアネックレスが後ろから攻撃してくる。
卑怯なんて言ってられない。ハイエロファントグリーンの左肘ではねとばす。
アクアネックレスにダメージはない。水だから。

アクア「ウププププ…安雄を見つけたからといって俺を倒した事にはならな〜〜い!!
なぜなら、俺の本体は見つかっていな〜〜い!!」

安雄「そして、挟み打ちの形になったワケだ!!」

アクアネックレスとゲブ神が同時に襲いかかってくる。

出来「フン……」

しかし、それをハイエロファントグリーンではじき飛ばした。
出来杉の表情にはわずかに余裕さえ見える。

出来「(どんなに能力が驚異的でも、所詮2人とも“遠隔操作型スタンド”なんだよ………
必然的にパワーは落ちる。まあ僕のスタンドもパワーはそんなに強くないけどね……)」

両手で2つのスタンドを相手にしながら、足からは体をひも状にして安雄に迫っていた。



68: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:44:11.34 ID:tLUC5zLQ0
【3階;西階段;野比のび太の静ジョースター】
静「ゲブ神の攻撃止んだわね…」

のび「ほら上ッ!出来杉が闘っているッ!」

静「叫んでから1分も経ってないのに……」

のび「やっぱ出来杉は頼りになるなあ……」

静「…………」

のび「どうしたの?」

静「ほら……さっきはひどいこと言ってゴメン……ちょっぴり無我夢中になってたし……」

のび「いやいや、ぼくの方が言葉遣いが汚かったよ……」

そして、二人はお互いの顔を見ながら軽く笑いあった。











いや、お前ら出来杉のフォローしろよ。



70: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:46:08.54 ID:tLUC5zLQ0
【屋上;出来杉英才】
安雄「ウグ…」

安雄は自分の体を這っていたハイエロファントグリーンのひもをゲブ神で切断した。
その隙をみて、ハイエロファントグリーンのエメラルドスプラッシュが安雄を襲う。

アクア「させるか!」

アクアネックレスがそれを全身全霊を使ってはじく。

しかし、アクアネックレスは気づいていない。
安雄の背後から、エンペラーの弾丸が飛んできている事を……

のび「空気が読める男ッ!ノヴィノヴィータッ!」

だが、それすらもゲブ神にはじかれる。

出来「なかなか粘るなぁ……
(ゲブ神は“遠隔操作型スタンド”の割に高いスピードとパワーを持っている。原作でそうだった。
おそらく、スタンドの視覚情報を削った分が移動したのだろう……
それにしてもやっかいだ。音で探知するということは死角がないという事。
ハイエロファントのひももエンペラーの弾丸も気づかれた。おまけに本体は目で探知できる。
だがそれも………)」

出来「時間の問題」

安雄はただ攻撃から逃げるしかなかった。



72: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:49:16.14 ID:tLUC5zLQ0
出来「エメラルドスプラッシュ!!」

安雄は懸命に逃げながらも、ついにある場所で倒れ込んでしまった。

出来「どうした?降参か?」

安雄「………いや」

安雄はニヤリと笑った。

安雄「疲れたから座っただけさ。」

出来「すぐに楽になる。」

安雄「バカめ!俺の背中をよく見ろ!!給水タンクだッ!!
水さえあれば………お前に勝てるッ!」

出来「ほぅ……やってみろよ」

安雄「ゲブ神ッ!給水タンクに穴を空けろッ!!」

シュバァ!



74: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:53:40.10 ID:tLUC5zLQ0
見事に給水タンクに穴が空いた。
しかし……

安雄「なんでだ………」

中に水は入ってなく空っぽだった。

出来「よく見てみろよ……すでに穴がもう一つ空いているだろ?
すでに僕が中の水を出しておいた………」

安雄「バカなッ!じゃあ中の水はどこにいったんだ!?」

出来杉はポケットから小さな白い布きれを取り出した。

安雄「そ…それはスペアポケットッ!!
いやッ!でもッ!その中に入ってるものは取り出せないはず……」

出来「そう……取り出せない……だが 入 れ る 事 ならできる。
あらかじめお前に悪用されないように給水タンクの水を全部ポケットの中にぶち込んだのさ!
お前に襲いかかる前にな……」

安雄「発想のスケールのでかさで……負けた。」

そう言うとまた、安雄は走り出した。

出来「………?」

安雄「(まあいい。最初から出来杉が何かしてるのは音で聞いてたから、最初から期待なんてしてなかった。
それよりも……時間を稼ぐ事が出来た……)」



75: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:55:49.70 ID:tLUC5zLQ0
そして、安雄は驚くべき行為をとった。
屋上から飛び降りたのである!

出来「な…なにッ!」

そして3階の窓から“男”が現れて外に水をばらまいた。
そいて安雄はその水を階段状にして……
逃げた!

その“男”の顔は知らない……だがその“男”の正体はわかるッ!!

出来「“アクアネックレス”ッ!!」

アクア「ウププププ…」

アクアネックレスは僕と安雄がいざこざをやっている間に下に降り…
スープか何かに潜んで男の体内に入り込んで、男の体を操ったのだッ!

アクア「ばーーか!」

安雄に逃げられる………
しかし、のび太くんが作ってくれたこのチャンスを逃すわけにはいかない。



77: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 03:58:14.12 ID:tLUC5zLQ0
出来「エメラルドスプラッシュ!!」

だが最後のエメラルドスプラッシュもなんなくはじかれ、
結局は安雄に逃げられてしまった………


しかし……
のび太くんが作ってくれたチャンスを、ぼくは逃すことはできないッ!

ポケットから携帯電話を取り出す。
ハイエロファントグリーンのひもを安雄に伸ばしたときに、
安雄から奪った安雄の携帯電話………

出来「あーえーいーおーうー。やあ僕は安雄!」

安雄の声マネの練習をする。
そこまで似てないが、電話越しならバレないだろう。
だいたいそんなに長いつきあいじゃあないだろうし………

電話の相手は“チョコラータ”

とぅるるるるるる……

電話のコールが鳴り始めた………

こっから先は ず っ と 僕 の タ ー ン !

……多分



80: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 04:00:40.19 ID:tLUC5zLQ0
【中庭;ジャイアン】

やった。ついに学校の水道を止めたぞ!!
地味な役回りだが重要な仕事に違いない!!
縁の下の力持ちッ!
頼れる男ッ!
みんなのヒーローッ!
その名はジャイアン様だッ!
ああ!気分はhighだッ!
歌でもひとつ歌ってみたい気分だ!
………どこかでやめろという声が聞こえたな…
そうだな!戦闘の最中だし、歌うのはまた今度にするぜ!
よ〜〜し、この調子で大活躍するぞ〜〜〜!!




【屋上;出来杉英才】
とぅるるるるる……ピッ!

チョコ「ああ、また安雄か……」

出来「ああ、すいませぇん……もう一つウイルスお願い出来ますか?」



83: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 04:04:21.39 ID:tLUC5zLQ0
チョコ「またか?言ってみろ………」

出来「『自分の体に水をかけたくなるウイルス』です。」

チョコ「なんだそれは?意味あるのか?」

出来「はい!やはりヤツらを倒すのに地面に溜まった水たまりだけじゃあ手こずります。
立体的な動きが出来ればヤツらを瞬殺できますよ。」

チョコ「『食事中は静かにしようとするウイルス』の効果がなくなるけどいいか?」

出来「はい。ヤツらの位置は完璧に把握しているから大丈夫です。」

チョコ「そうか……しかしなかなか感染しにくいとは思うぞ?」

出来「そこでですが提案があります……
チョコラータさんが今いる場所から移動すれば、感染スピードも速くなるんじゃないでしょうか?」

チョコ「…………」

出来「(やっぱまずかったか……)」

チョコ「そうだな。移動することにしよう………」

出来「(よしッ!チョコラータは校舎から離れたところで安全に過ごしているという推理は正解だった。
これで、チョコラータを校舎に呼び出すことができる!)」



84: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 04:06:21.77 ID:tLUC5zLQ0
つーつーつー……
電話が切れた。

まずいところはなかったはずだ…………
チョコラータを倒せば少しは戦況が楽になるだろう………

ジャイ「お〜い!出来杉〜〜!屋上で何やってるんだよ〜〜!?
こっちは、ちゃんと水道を止めてきたぜ〜〜?」

ベネ!ナイスなタイミングでジャイアンが来てくれたッ!
これで、水道を止められ、貯水タンクも空になったからこれ以上水が流れることはない………

出来「そのまま学校周りをグルグルパトロールしてくれないかな!?」

ジャイ「なんでだ?」

出来「多分、敵の本体が現れるとおもうから!」

ジャイ「わかったぜ!」

出来「(今から敵は“自分の体に水をかけたくなる”。おそらく……自分の体を防御するため無意識的に……
だけど学校内には水が出ない……だから学校の周りの水道で水を浴びようとする………
まあ、はる夫くらいは引っかかってくれそうな気がする。)」



86: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 04:11:02.02 ID:tLUC5zLQ0
【2階;4年教室前;野比のび太と静ジョースター】

また“片づけラッカー”で透明化した僕たちは敵の本体を探し始めていた。
当然、お互い透明なので、はぐれないように手を握っている。
さっきよりぎこちなさが減ったのは、多分気のせいじゃあないだろう。

チョコ「お〜〜い、安雄〜〜!少し護衛についてくれないか?」

しめた!チョコラータの声だ!階段を上ってきている!
戦闘の最中に大声を出すなんて、なんてバカなのだろう……
ここからなら死角だ……
エンペラーの弾丸を喰らいやがれ!!

ドグッ!

よし、間違いなく人間に当たった音ッ!
ヤツはダメージを受けたはずだ………トドメを刺す!
走りながら、東階段の方へと走った。

ドゥグシャ!

その瞬間、前から何かが飛んできた!!
この感触は…………肉?

チョコ「ぉう!早速釣りにかかったヤツがいるなあ。それにしてもやっぱり1年生はいいねぇ……
投 げ や す い ! !」

背筋から虫が這ってくるような感覚を覚えた……



88: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 04:12:31.41 ID:tLUC5zLQ0
ぼくの右腕は震えていた……

静「落ち着いて……逆上しないで……こういうタイプは熱くなったら負けよ…」

静ちゃんは小声でそう言った…………だけど……
その光景は異様だった………
言うなればチョコラータを囲む肉の壁………
そしてその肉はこの学校の子供達………

チョコ「“直”は素早いんだぜ。パワー全開だぁ〜〜〜
『流行性ネコシャクシビールス』の“直”ざわりはよおおお」

まさか……流行性ネコシャクシビールスで直接洗脳しているのか?

チョコ「そして、“一匹”早くも役に立った……
エンペラーの弾丸を防いでくれた上に、自らの血で透明になってるのび太らにマーキングしてくれた………」

のび「(静ちゃんは……決して逆上するなと言った…
しかし……それは……
無理ってもんだッ!)」

のび「こんなことを見せられて頭に来ねえヤツはいねえッ!」

ぼくは力の限り叫んだ!!



90: 1 ◆H76jRE4ZFc :2007/09/17(月) 04:13:49.69 ID:tLUC5zLQ0
のび「エンペラァァァアアアーーーッ!!!」

今度は、子供の子供の隙間を縫うように弾丸を正確無比にコントロールした……
しかし、やはりチョコラータは児童を使ってガードする。

のび「くッ……」

咄嗟に能力解除して弾丸を消すも、一人の児童の腕が軽く…だけども割れていた。

のび「うおおおおおおおお!!」

今度は当たらないように上に向かって銃弾を撃ち、そこから弾丸の軌跡を操作した。
しかし、チョコラータは……平然と防御するために児童を投げる。

のび「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ
なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ……!!
自分の利益だけのために利用する事だ…
なにも知らぬ『小学生』を!!
てめーだけの都合でッ!」

のび太の怒りは最高点に達しようとしていた。



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