( ^ω^)はミュージカルをするようです
- 346: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:13:12.57 ID:nahE11ewO
※ ※ ※
(,,;゚Д゚)ノ『クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!』
手を伸ばした。
遥か先にいた。
(,,;゚Д゚)『どこに行くのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!?』
妻が猛スピードでトラックに牽引されていた。
三三三三三三三三三三三三(゚- ゚川――
タイミング良く通りかかったタクシーを止め、
前の車を追ってくれと頼むギコ。
運ちゃん『合点だ!そんな映画みたいな注文待ってたよ!!』
- 351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:15:35.15 ID:nahE11ewO
- 束の間のカーチェイス。
妻は椅子ごと激しく揺れる。
三三三三三三三三三三三三((((゚- ゚川――
運ちゃん『ウィンカーが点いたぜ!どうやら曲がるみてーだな!
体当たりでもするかい!?』
(,,#゚Д゚)『クーが死んじゃうからダメだゴルァ!!!』
トラックは、左折。
その結果、遠心力で大きく弧を描く車椅子は
横断歩道を自転車で渡る主婦らしき女にぶち当たる。
(,,;゚Д゚)『あああーーーーっ!!!』
舞い上がる、妻。
彼女は信号待ちしてたアウディのボンネットに落ちた。
- 352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:16:04.86 ID:nahE11ewO
- 運転手『うわああああっ!!!』
どうやら驚いて踏んでしまったらしいアクセルでアウディは急発進。
そのアウディは(ギコから見て)対向車であるパジェロの横っ腹に突っ込み、
更に妻が飛んだ。
運ちゃん『スーパーボールみたいなお姉ちゃんだねぇ』
(,,#゚Д゚)『うるせーよ!!!』
- 354: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:17:15.72 ID:nahE11ewO
- 四肢を伸ばして、まるで春の空を行くたんぽぽの綿毛みたいに優雅に飛ぶ妻は、
信号が青になった車線の軽トラの荷台に落ち、そのままの目の前を横に走り去る。
(,,;゚Д゚)『追え!!今すぐ追うんだゴルァ!!』
運ちゃん『お客さん、赤になっちまったからそいつは無理だよ』
(,,#゚Д゚)『ふざけんじゃねーぞゴルァ!!さっさと行けよ!!』
運ちゃん『ごめんな。オイラ、政治と信号だけはアカはダメって決めてるんだ』
(,,#゚Д゚)『んなこと知るか!!もういいんだゴルァ!!!』
タクシーを降りた。
すぐに駆け出した。
(,,;Д;)ノ『クゥゥゥゥゥゥちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!!』
遥か彼方に行く車。
速度に構わずギコは追う。
見えなくなっても愚直に、走り続けた。
- 358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:23:45.91 ID:nahE11ewO
※ ※ ※
ギコは微かに聞こえたドアが開く音で目を醒ました。
(,,;゚Д゚)(かかか帰ってきたのか……!?)
窓から差す日の光で、恐らくまだ早朝だろうと見当をつける。
(,,゚Д゚)(腹をくくれ……いくぞ!!)
廊下が軋む音が自室に近くなったところでギコは飛び出し、土下座した。
(,,゚Д゚)「すまんかった!!!」
(*´‐`)。゜「ふぃ?お父さん、どーしたの?」
(,,゚Д゚)「この通りだ!!許してくれ!!」
- 361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:27:15.76 ID:nahE11ewO
- (*´‐`)。゜「……心配かけちゃったのはごめんなさいだけど、
いまは眠いから、お話は後にしてくれる?」
(,,゚Д゚)「…………?」
(,,゚Д゚)(怒ってねーのか……?)
ふらふらと歩く娘は、
制服を脱いで洗濯機に放り込み、二階に上がって行った。
(,,*゚Д゚)「お、親の前で服を脱ぐなんてはしたないぞゴルァ……」
- 362: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:28:19.67 ID:nahE11ewO
- 娘の様子が、おかしかった。
制服はいつもクリーニング屋に預けるはずだ。
なのに、今日に限っては洗濯機?
寝惚けてるだけなのかもしれないが、
言い様のない不安を覚えたギコは、脱いだ制服をチェックしてみることにした。
(,,;゚Д゚)「うえぇぇっ!!イカくせぇ!!!??」
ショックだった。
男に抱かれたのが分かったからだ。
それも尋常じゃない回数をぶっかけられたのが瞬時に理解できたことが悲しかった。
- 363: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:29:11.32 ID:nahE11ewO
- (,, Д )「なんてこった……俺のせい……俺のせいかゴルァ……」
親の蛮行に自暴自棄になった娘は、
昼ドラによくある転落劇を一夜でやったに違いなかった。
(,,;Д;)「あ……ああ……」
お前はまだ子供だろ!そういうのは早すぎる!!
世の父親ならこう説教するはずだ。
しかし、そんなことが言えるはずもない。
娘を汚した白濁色は、自分が発射したのも同然なのだから。
(,, Д )(…………)
寝直すことも出来ず、かといって食欲もわかず、
ただただ自室で正座して時を過ごすギコ。
介錯人がいれば腹を切らんとばかりの面構え。
彼は、追い詰められていた。
- 368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:31:28.38 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)(あ……もうこんな時間……)
壁時計で娘が登校する時刻に気付いたギコは二階に行き、
彼女の部屋をノックした。
(,,゚Д゚)「あの……しぃさん、そろそろ学校の方へ……」
(*´ー`)..,zzZ「グゴオオオオオオッ!!ズピイイイイイイイッ!!!」
(,,゚Д゚)「……しぃさん……」
(*´ー`)..,zzZ「ゴアアアアアアアアッ!!!ズワワワワワァーーーッ!!!」
諦めた。
(,, Д )(セックス三昧に授業のサボり……立派な不良になっちまったんだゴルァ……)
少し発想が明後日の方向へ飛躍するきらいはあるが、
根は素直で賢い器量良し。
そんな娘が堕落した原因は、自分にある。
繊細な硝子細工を扱うように育ててきたのを、
あの電話のやり取りだけで瓦解させてしまったのだ。
- 371: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:33:05.00 ID:nahE11ewO
- (,, Д )「……はぁ……」
以前、満員電車にも関わらず我が物顔で床に座る女の子達の顔面に
股間を押し当てたことがあった。
彼女達からは痴漢呼ばわりされたのだが、
「股の位置に顔があるのはおかしい」と主張。
たまたまその場に居合わせた裁判官、弁護士、
検事の職につく方々による略式裁判が開廷。
結果、無罪を勝ち取れた。
が、このままでは自分の娘が
そんなことに巻き込まれるんじゃないかと気が気じゃなかった。
(,,゚Д゚)(……とりあえず……店でも開けるか……)
気分転換になるかもしれないし、
体を動かしているうちに良い考えだって思い付く可能性もあるじゃないか、
と軽い気持ちで早めに開店。
するとしばらくして顔見知りの少女が現れたので、
愛想良くユーモアたっぷりに挨拶した。
すると――
- 372: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:34:38.20 ID:nahE11ewO
- ミセ# ゚Д゚)リ「朝からうっせぇぇんだよ!このド変態がっ!」
Σ(,,;゚Д゚)「!!?」
返事は、罵倒。
わけが分からなかった。
(,,;゚Д゚)(ど、どうしてなんだゴルァ!?なんで俺にそんな酷いことを……)
なぜなんだと頭を抱え、答えがすぐに出た。
昨日、娘の部屋で被ったパンツがそのままだったのだ。
(,,;Д;)「ゴルァアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ド変態。
その通り。
自分は正真正銘のクズだ。
- 376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:37:03.36 ID:nahE11ewO
- (,, Д )「……どうしてこう俺ってやつはこう……」
下着を投げ捨て、力なく座る椅子。
とめどない自己嫌悪が彼を襲う。
(,,;Д;)(……しぃ……ごめんな……ごめんよぉ……)
憐れだった。
自分ではない。
娘だ。
こんな父親を持つ彼女が可哀想で仕方なかった。
そして、妻。
自分を信頼し、娘を預けてくれた彼女に面目がたたなかった。
(,, Д )(…………)
やっぱり、入院するか。
何もかも放棄することになるが、それしかないような気がした。
- 381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:42:25.98 ID:nahE11ewO
※ ※ ※
(,,;゚Д゚)『やっと見つけたあああああああああ!!!』
息も切れ切れ汗かいて、ようやく発見、デパート前。
暢気に鼻唄なんか歌いつつ、駆け寄るこちらに手を振る妻。
(,,;゚Д゚)『どこ行ってたんだゴルァ!心配してたんだぞ!!』
川 ゚ー゚)『やあ、すまんね。でももう少し早く来てくれれば良かったのに』
(,,゚Д゚)『早く?』
川 ゚ー゚)『うん。さっきまで面白いことをやってる連中がいたんだ』
※ ※ ※
(,,゚Д゚)「……なんだ?」
- 384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:44:24.69 ID:nahE11ewO
- ずっとぼんやりしていた。
客だって無視していた。
しかしあまりの騒がしさに目をやった。そこには、号泣している男がいた。
地面に突っ伏して、みっともなくわんわんと泣いている痩せた男。
そんな彼に、手を差し伸べる青年がいた。
柔和な表情で。
※ ※ ※
川 ゚ー゚)『スゲーことがあったんだよ』
(,,゚Д゚)『……スゲー?』
川 ゚ー゚)『そうだよ、あの少年が言った通り、スゲーことが起きてたんだ』
- 385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:46:05.23 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)『少年ってあのぶん投げられてる奴か?』
妻はその問いに答えず、そのまま言った。
川 ゚ー゚)『ギコ君、私は悔しいよ。本当に悔しい。
なんだか恥ずかしくて二の足を踏んでしまった自分に
腹が立って仕方がないよ』
(,,゚Д゚)『……クー?』
- 388 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [>>386dです] 投稿日: 2008/02/13(水) 04:47:51.44 ID:nahE11ewO
- 川 ゚ー゚)『もう私にはそれほど長い時間は残されていない。
だからこんな機会には巡り合えないかもしれない。
でも、君がいる。私の代わりになってくれる人がいる』
※ ※ ※
青年の伸ばした手は道で横になる男に払われてしまった。
しかしそれを気に止めず、青年は歌を口ずさんだ。
- 390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:49:02.53 ID:nahE11ewO
- 尻を振って楽しそうに。
優雅に、華麗に、テンポ良く。
※ ※ ※
川 ゚ー゚)『それを踏まえてお願いがある。必ず叶えて欲しいことだ。
もし、馬鹿みたいに道の真ん中で歌い出す奴がいたら、
私の代わりに君が参加して欲しいんだ』
※ ※ ※
泣いていた男が立ち上がった。
そして、歌った。
- 395: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:50:50.23 ID:nahE11ewO
- 自身に降り被った不幸を嘆いているようだった。
※ ※ ※
参加するって具体的にどうすりゃいいんだ、と聞いてみた。
妻は笑みを深くして応えた。
※ ※ ※
泣いて、泣いて、嘆き続け。それでも歌う痩せた男。
川 ゚ー゚)『なんといっても二人分だ、出来るだけ派手なのが良いだろうな』
その悲痛な歌を聞いていると、いてもたってもいられなくなった。
- 397: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:51:27.97 ID:nahE11ewO
- 川 ゚ー゚)『そう、例えば……いや、これしかないか』
立ち上がり、構えた。すぐにでもそこに行けるように。
川 ゚ー゚)『うん。君にやって欲しいことが決まったよ。それは――』
訪れた、契機。迷わず一気に駆け出した。
その方法は、
(,,゚Д゚)川 ゚ー゚)「 『 ス ラ イ ディ ン グ 』 だ あ あ あ あ あ っ ! ! 」
- 400: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:52:25.48 ID:nahE11ewO
- 服が削られて焼け焦げた。
それに構わず歌うギコ。
(,,゚Д゚)「そうだよ見てるよ、俺だって〜♪」
痩せた男は驚いた。
しかしそれも一瞬だけだ。
どこからか大きく跳躍してきたスーツ姿の男が、
自分に続いて歌ったからだ。
( ゚∀゚)「私も見てる♪いつだって〜♪」
傍観していた通行人達。
全員、合唱した。
皆さん『みんな君を見ているよ♪君のために歌いたい♪』
- 402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:53:35.75 ID:nahE11ewO
- 痩せた男は嬉しそうだった。
お礼を言っていた。
歌で。
ギコは改めて、確信した。
(,,゚Д゚)(これがクーの言ってたことなのか!!!)
( ^ω^)「だ・か・ら♪」
( ^ω^)「死んじゃダメお♪ダメダメお♪」
(,,゚Д゚)「君が死んだら悲しいお♪」
皆さん『きっと寂しい♪泣いちゃうお♪』
( ^ω^)「だからダメお♪ダメダメお♪」
犬「ワン!」
- 403: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:54:22.19 ID:nahE11ewO
- 青年が歩く。
揺れる。
後列が続く。
右なら右に。
左なら左に。
そして尻を振りながら後ろに下がれば、
全員揃ってヒップをシェイクした。
(,,゚Д゚)(……こいつの言う通りだゴルァ)
手をひらひらさせる。
腕を振り上げる。
斜めの方向へ移動し、
靴の滑り進む音がザッと鳴る。
- 408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:59:41.27 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)(死んだって……問題を丸投げしたって上手くいくはずねーんだゴルァ……)
雑多な生活音。
それがリズムに乗って音楽になっている。
ギコもその音に乗って、踊り続けた。
( ^ω^)「だからダメお♪ダメダメ♪」
('A`)犬「ワン♪」
(,,゚Д゚)(……俺、頑張るよ。もっとちゃんとした親父になるよ……だから――)
ギコは以前彼女が否定したものを信じることにした。
その方が、このふざけた場面に合う気がしたからだ。
- 409: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 05:00:34.87 ID:nahE11ewO
- そして小さく、空に向かってギコは呟やいた。
(,,゚Д゚)「俺達を見守っておいてくれよな、クー」
届けばいいな、この声。
そんな風に思いながら。
―――――
もう一曲頼むと青年にお願いしたが、急ぎの用があるらしく、断れてしまった。
それなら仕方がないので立ち去ろうとしたら、青年は短く歌って謝ってくれた。
- 411: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 05:02:14.84 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)「ギコハハハハwwwwwおめーはいい奴だな!!」
( ^ω^)「……この程度しか出来なくてすみませんお」
(,,゚Д゚)「いーよいーよ!気にすんなって!サンキューだゴルァ!」
スーツ姿の男と青年を置いて、ギコはゆっくり歩き出した。
(,,゚Д゚)(さーて、ご報告だゴルァ!!)
行き先は勿論、彼女の場所だ。
いつもの習慣、と開き直っていた場所にだ。
生前の彼女はとかく心霊だのオカルトだのの類いを
信じるなと口を酸っぱくしてギコに言った。
それは無宗教とか無神論者だといった理由からではなく、
自分が居なくなることにより傷付き、
打ちのめされるであろうギコの為に言っていたのだ。
墓参りなんかしてもそこには自分は居ないから。
死んでしまった自分なんか放っておいていいから。
だからさっさと忘れて幸せになってくれていいから、と。
- 415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 05:03:55.27 ID:nahE11ewO
- しかしギコは、あいつはそう言ってたけど、
俺はただ気が向いたから――つまり習慣っつーやつのために、
ここに来ているんだ、という子供のよう屁理屈を正当化していた。
でも、今日は――
(,,;゚Д゚)「ぐはぁぁっ!」
ギコを襲う衝撃。
何かが頭に当たったようだった。
(,,;゚Д゚)「な、なんだゴルァ!?」
辺りを見渡す。
自分に用がありそうな人間はいなかった。
(,,゚Д゚)「おいおい、まさか……」
天を仰いだ。
お前がやったのか、と聞いてみる。
- 418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 05:06:34.60 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)(そういえばなんだか生臭い匂いが……)
なるほど、定番だ。
でも昼間に出るのはルール違反な気がした。
もちろん、現実に起きたことならこれほど喜ばしいこともないのだが。
(,,;゚Д゚)(いやいやいや……は?……マジでか?……本当にお前が……)
(,,゚Д゚)(ん?ちょっと待てよ……
もしあいつがガチでやったなら、なんで俺が叩かれなくちゃ……)
Σ(,,゚Д゚)(アッー!しぃか!!自分のとこに来る前にまずはしぃってか!!)
うっかりしていた。
熟睡する不良娘がいるじゃないか。
彼女を、叩き起こさなければならない。
精一杯、父親らしく。
- 420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 05:08:39.96 ID:nahE11ewO
- (((((,,゚Д゚)))))「よっしゃあ!!見てろよおおおおおおおお!!
ビシッと言って来てやるんだゴルアアアアアア!!!」
多少空回りしても、頑張るぜ。
心中でそう呟きながらギコは行く。
(,,゚Д゚)「ウオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!
んだらっしゃどっこいしょだゴルァアアアアアア!!!」
先ほど感じられた彼女の気配。
それは何かの思い違いや錯覚かもしれない。
でも、構わない。
信じられる方が、なんだか楽しくなるからだ。
だから、傍にいるに違いないと、ギコは思うことにした。
- 423: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 05:09:29.46 ID:nahE11ewO
空一面が青く輝くような晴れの下、
相も変わらず困った人だと近くで笑われた気がしたが、
きっとそれも気のせいなんかじゃないはずだ。
十曲目・完
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