( ^ω^)はミュージカルをするようです
- 291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:27:54.14 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)「さて……っと」
( ´_ゝ`)「やはり戦いは避けられないか?」
(,,゚Д゚)「あたりまえだゴルァ!!」
飛び退いて離れる二人。
親の敵のごとく睨み合う。
(,,゚Д゚)「…………」
( ´_ゝ`)「……残念なお知らせがある」
(,,゚Д゚)「あ?」
( ´_ゝ`)「実はもう、点火させてもらったんだ。
ニダーが爆死した時には、すでに」
Σ(,,;゚Д゚)「ゴルァ!!?」
慌てて爆竹を見た。
確かに、言う通り。
導火線は燃えていた。
- 292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:29:20.73 ID:6+RFxGZm0
- どうでもいいけど、破裂音ってあれだよな・・・
ケツがビクンビクン跳ねながらパンパン言ってるわけか・・!!ヒュー!!
- 293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:29:36.12 ID:ZsvHxlPnO
- どう出るっ……!
- 294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:30:13.81 ID:op8uGPMTO
- ヒュー!!
- 295: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:30:46.11 ID:nahE11ewO
- (,,;゚Д゚)「クソッ……」
( ´_ゝ`)「クックックッ……流石だろ?」
(,,゚Д゚)「まさか相討ち、とはな」
(;´_ゝ`)「なんだと貴様ああああああ!!?」
振り返る兄者。
確認し、諦念をただよわせた表情でギコを見た。
- 296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:32:14.84 ID:nahE11ewO
- ( ´_ゝ`)「……こんな幕切れか。まったく、やれやれだ」
(,,゚Д゚)「でもよ、それほど悪い気分じゃねーのは何でだろうな?」
( ´_ゝ`)「全力を出し切り、戦い切った……からかもな」
歯を見せて笑うギコ。
拳を流石に突き出した。
流石は苦笑して、ギコに倣って腕を伸ばし、拳をぶつけた。
- 297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:33:12.72 ID:ZsvHxlPnO
- えらく爽やかだなwww
- 298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:34:10.85 ID:nahE11ewO
- ( ´_ゝ`)「それじゃあ」
(,,゚Д゚)「あばよ」
重なる、爆発。
二人の尻が火を吹いた。
(,, Д )
( _ゝ )
(,,゚Д゚)「……あれ?」
( ´_ゝ`)「なんだか……」
(,,*゚Д゚)(* ´_ゝ`)「「気持ちいいかも……」」
- 299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:34:51.24 ID:ZsvHxlPnO
- ちょwwwwwwどんだけマゾなんだよwwwwww
- 300: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:35:04.72 ID:op8uGPMTO
- 流石だなwww
- 301: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:35:41.76 ID:6KIP57yJ0
- 変態すぎるwwwwwww
- 302: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:36:18.78 ID:6+RFxGZm0
- 娘も親も、股間に危険物をいれたがる性癖でもあんのかwwwww
- 303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:37:02.93 ID:nahE11ewO
- ギコ達はこれを『爆炎アナニー』と名付けて新境地の獲得を神に感謝した。
※ ※ ※
風のない日だった。
でも雲が流れていた。
不思議な速度だな、と思った。
早過ぎず、遅過ぎず。
撫でるように進み、
滑るように動く。
(,,゚Д゚)『くう』
川 ゚ -゚)『?』
(,,゚Д゚)『クーと同じで、空もくうって言うんだよな』
川 ゚ -゚)『……そうだね。私と同じだ』
- 305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:40:24.09 ID:nahE11ewO
- ギコ達は公園を出て、散歩を再開していた。
車の多い道を避けてゆっくり歩き、
なだらか時間を共に過ごしていた。
川 ゚ -゚)『……お金の心配はしなくていい』
(,,゚Д゚)『ゴルァ?』
川 ゚ -゚)『音楽をやっていた頃に稼いだのが、六億ほど庭に埋めてある。
困ったことがあったらそれを使うといいよ』
(,,゚Д゚)『四億ってダッチワイフ何体分なんだ?』
川 ゚ -゚)『さあ、どうだろう。千個くらいは買えるんじゃないか?』
Σ(,,゚Д゚)『そりゃスゲーな!!!』
日曜日だった。
仕事はあった。
でも気が向いたから会っていた。
店番は鳩に任せていたから大丈夫。
だから今を噛み締めた。
- 306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:41:22.74 ID:6KIP57yJ0
- 鳩wwwwwwww
- 307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:42:05.16 ID:nahE11ewO
- 川 ´ -゚)
川 - -)
Σ川 ゚ -゚)
川 う-゚)
久方ぶりの外出に疲れたからか、妻はうつらうつらと船を漕いでいた。
病院に帰ろうかな、とギコは方向転換。
そこで和菓子屋が目に飛び込んだ。
(,,*゚Д゚)(クーの大好きなきんつばとお団子でも買っといてやるか!)
なんて気の効く男だろうと自分に感心。
目を覚ましたら泣いて喜ぶかもと想像して、思わず顔が綻んだ。
- 311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:44:33.42 ID:nahE11ewO
- 川 - -)..,zzZ
(,,゚Д゚)(あっ……でもお店に車椅子は入れねーよなぁ……
つっても、このまま置いといてクーが盗まれちゃっても困るし……)
(,,゚Д゚)(そうだ!)
ギコはズボンを脱ぎ、
その裾を車椅子と路上駐車していたトラックに結んだ。
(,,゚Д゚)『これでバッチリだゴルァ!!』
意気揚々と和菓子を購入。
軽い足取りで妻のところへ戻ろうとする。
そこで、目を疑った。
それは発車したトラックに引き摺られていく妻の姿が見えたからだった。
※ ※ ※
生き残った兄者と飲み直すことになったので台所へ行き、
氷やグラス、ウィスキーを用意するギコ。
- 312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:45:46.50 ID:ZsvHxlPnO
- ちょwwwwww何やってんだギコwwwwww
- 313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:46:15.31 ID:6KIP57yJ0
- ギwwwコwwwwwww
- 314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:46:34.29 ID:nahE11ewO
- つまみはチーズにしようと探してみるがどこにも無いので、
卵を電子レンジで加熱すればそうなるんじゃないかと
試してみたら爆発した。
(,,゚Д゚)「なんでこうなるんだゴルァ……」
普段は朝夕と娘に作ってもらい、昼飯はコンビニ弁当や店屋物。
料理が出来る自信など欠片もなかったが、ここまで酷いとは思わなかった。
(,,゚Д゚)(……今ごろなにしてんだゴルァ)
ギコはいつまで経っても家に帰らぬ娘を心配していた。
寒い思いをしてないか、お腹が空いてないか、
寂しい思いはしていないか、と。
だが、父親失格の自分にそんなことを考える資格があるのかは懐疑的だ。
合わす顔がない、とも言えるが。
- 316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:47:55.84 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)(……ゴルァ?)
つまみは諦めることにして
酒を盆で運んで居間に入ると兄者が煙草を吸っていた。
自身も喫煙者だし、
灰皿もあるので構うことはなかったのだが、部屋の匂いが気になった。
紫煙に混ざる、このお香のような――
(,,゚Д゚)(……あれかゴルァ)
納得して座したギコ。
二つのグラスに酒をつぐ。
(,,゚Д゚)「わざわざ悪いな」
( ´_ゝ`)「ん?」
(,,゚Д゚)「線香」
( ´_ゝ`)「ああ……」
ギコは隅にある仏壇を一瞥し、グラスを口許に傾けた。
- 319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:50:42.04 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)「……一度な、化けて出てくれって頼んだことがあるんだ。
そしたら霊なんかいねーって言われちまったんだゴルァ」
( ´_ゝ`)「身も蓋もないが、あの人らしいっちゃあの人らしい」
(,,゚Д゚)「でもな、もし幽霊とかあの世的なものが無くても、
やっぱあいつに顔向けできねーと思うんだよ」
( ´_ゝ`)「……さっきチラッと言ってたことか。娘さん云々の」
(,,゚Д゚)「そう、それだよ」
( ´_ゝ`)「そういえばずいぶん静かだな。
あれだけ騒いだんだから文句の一つでも言いにきそうなものなのに」
(,,゚Д゚)「家出しちまったんだゴルァ」
( ´_ゝ`)「……多感な年頃ってやつか。思春期って奴が原因だろうな」
(,,゚Д゚)「いや、俺がマスかいたのが原因だろ?」
( ´_ゝ`)「まあ、聞けって」
そう言うと一口酒を飲む兄者。
- 323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:54:29.21 ID:nahE11ewO
- ( ´_ゝ`)「俺もよく弟者が実家に女連れ込んだ時は
押し入れに隠れてシュッシュッしてたよ。
もちろんそれで関係が悪くなった時期もあったが、
時の流れ、互いの成長、
そういった物が風化させてくれたもんだ」
(,,゚Д゚)「…………」
( ´_ゝ`)「それにVIPのスレを見てみろよ?
みんなして妹だの姉だので大騒ぎじゃないか。
きっと家族ってやつはそういうもんなんだよ。
オナりオナられ許し合う、それが――」
( ´_ゝ`)「ファミリー……ファミリーだ……!」
(,,゚Д゚)「何が言いてーのかよく分からねーなぁ」
( ´_ゝ`)「俺もだ」
ぶつかる、グラス。
二人がしたのは乾杯だ。
- 330: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 03:58:21.27 ID:nahE11ewO
- (,,゚Д゚)「まっ、慰めてくれてるのには感謝するんだゴルァ」
( ´_ゝ`)「え?……あー、いや……」
(,,゚Д゚)「らしくねーけどなw」
( ´_ゝ`)「うるせーぞバカ。茶化しやがって」
流石はウィスキーを一気に飲み干した。
細く息を吐き、立ち上がる。
( ´_ゝ`)「そろそろ俺は帰る。明日も仕事だ」
(,,゚Д゚)「だな。お開きにすっか」
気絶していたニダーとビロードを起こし、ギコは玄関まで見送った。
(;><)「頭とお尻が痛いんです……」
(,,゚Д゚)「大人になった証だゴルァ!!」
<ヽ`∀´>「そうニダよ!顔付きも男らしくなったニダ!!」
(;><)「嬉しくないんです……」
( ´_ゝ`)「安心しろ。寝れば治る」
(;><)「この調子じゃ寝れそうにないんです!」
- 343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:11:53.12 ID:nahE11ewO
- 帰りに何を食おう、ラーメンだそばだお茶漬けだと話し合う三人。
(,,゚Д゚)「流石」
( ´_ゝ`)「ん?」
(,,゚Д゚)「ありがとな」
背を向ける兄者。
片手をひらひらと振って、そのまま先を行く二人を追って歩き去った。
(,,゚Д゚)(スカしやがって……w)
片付けでもするか、と居間に足を踏み入れるとズボンとパンツが四組あった。
(,,゚Д゚)(そっか……俺らフルチンだったっけ……)
彼にとっては些細なことなので、特に気にせず後片付けを開始した。
- 346: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:13:12.57 ID:nahE11ewO
※ ※ ※
(,,;゚Д゚)ノ『クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!』
手を伸ばした。
遥か先にいた。
(,,;゚Д゚)『どこに行くのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!?』
妻が猛スピードでトラックに牽引されていた。
三三三三三三三三三三三三(゚- ゚川――
タイミング良く通りかかったタクシーを止め、
前の車を追ってくれと頼むギコ。
運ちゃん『合点だ!そんな映画みたいな注文待ってたよ!!』
- 347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:14:21.85 ID:ZsvHxlPnO
- この運ちゃんノリノリである
- 349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:14:49.97 ID:6KIP57yJ0
- どんな映画だよwwww
- 350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:14:54.18 ID:giXoTa43O
- 運ちゃんww
- 351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:15:35.15 ID:nahE11ewO
- 束の間のカーチェイス。
妻は椅子ごと激しく揺れる。
三三三三三三三三三三三三((((゚- ゚川――
運ちゃん『ウィンカーが点いたぜ!どうやら曲がるみてーだな!
体当たりでもするかい!?』
(,,#゚Д゚)『クーが死んじゃうからダメだゴルァ!!!』
トラックは、左折。
その結果、遠心力で大きく弧を描く車椅子は
横断歩道を自転車で渡る主婦らしき女にぶち当たる。
(,,;゚Д゚)『あああーーーーっ!!!』
舞い上がる、妻。
彼女は信号待ちしてたアウディのボンネットに落ちた。
- 352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:16:04.86 ID:nahE11ewO
- 運転手『うわああああっ!!!』
どうやら驚いて踏んでしまったらしいアクセルでアウディは急発進。
そのアウディは(ギコから見て)対向車であるパジェロの横っ腹に突っ込み、
更に妻が飛んだ。
運ちゃん『スーパーボールみたいなお姉ちゃんだねぇ』
(,,#゚Д゚)『うるせーよ!!!』
- 353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:17:05.73 ID:ZsvHxlPnO
- ちょwwwwww
- 354: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:17:15.72 ID:nahE11ewO
- 四肢を伸ばして、まるで春の空を行くたんぽぽの綿毛みたいに優雅に飛ぶ妻は、
信号が青になった車線の軽トラの荷台に落ち、そのままの目の前を横に走り去る。
(,,;゚Д゚)『追え!!今すぐ追うんだゴルァ!!』
運ちゃん『お客さん、赤になっちまったからそいつは無理だよ』
(,,#゚Д゚)『ふざけんじゃねーぞゴルァ!!さっさと行けよ!!』
運ちゃん『ごめんな。オイラ、政治と信号だけはアカはダメって決めてるんだ』
(,,#゚Д゚)『んなこと知るか!!もういいんだゴルァ!!!』
タクシーを降りた。
すぐに駆け出した。
(,,;Д;)ノ『クゥゥゥゥゥゥちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!!』
遥か彼方に行く車。
速度に構わずギコは追う。
見えなくなっても愚直に、走り続けた。
- 358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:23:45.91 ID:nahE11ewO
※ ※ ※
ギコは微かに聞こえたドアが開く音で目を醒ました。
(,,;゚Д゚)(かかか帰ってきたのか……!?)
窓から差す日の光で、恐らくまだ早朝だろうと見当をつける。
(,,゚Д゚)(腹をくくれ……いくぞ!!)
廊下が軋む音が自室に近くなったところでギコは飛び出し、土下座した。
(,,゚Д゚)「すまんかった!!!」
(*´‐`)。゜「ふぃ?お父さん、どーしたの?」
(,,゚Д゚)「この通りだ!!許してくれ!!」
- 361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/13(水) 04:27:15.76 ID:nahE11ewO
- (*´‐`)。゜「……心配かけちゃったのはごめんなさいだけど、
いまは眠いから、お話は後にしてくれる?」
(,,゚Д゚)「…………?」
(,,゚Д゚)(怒ってねーのか……?)
ふらふらと歩く娘は、
制服を脱いで洗濯機に放り込み、二階に上がって行った。
(,,*゚Д゚)「お、親の前で服を脱ぐなんてはしたないぞゴルァ……」
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