('A`) ドクオは思い出すようです

35:題二話 :2007/07/05(木) 23:27:58.60 ID:PiGLfVKJ0

電車から見えるセメント色した世界も
僕らを照らすよ、溢れ出す思いで

まだまだ青いなぁて白髪のあなたに言われたって
あなたが灰にしか見えないってわらってやるよ

終わりは始まりな訳であってへこむ暇などないわけで
でもそれが人生のいいとこなんだって
誰かから聞いた気がする

この今という時に この今という場所で
この今というすばらしい季節に みんなと出会えた喜びは

何にも代えられることは できないよ僕の力では
他の誰でもなく絶対に あなた達と いきていきたい

                       ――野田さん



('A`) ドクオ思い出すようです 第二話



37:第二話 :2007/07/05(木) 23:33:10.60 ID:PiGLfVKJ0

桜の花びらが舞い踊る坂道
太陽が柔らかに俺を照らし
4月に入ったとはいえまだ少し肌寒い空気を暖めてくれる
('A`)「「あーねみぃ」
入学式のために坂道を登るおれ

なんという小春日和・・・・・
コレは間違いなく寝てしまいそうになる

例えるならば冬に微妙にあったまったコタツにはいりながら
ネコをはむはむしつつアイスを食べねこをはむはむするそんな昼下がり
寒いような暖かいような涼しいような
(*'A`)「フヒヒwww、ぬこたんもふもふ」

川 ;゚ -゚) 「ほんと寝てるかだるそうにしてるか妄想してるかだな、きみは」
隣にいる長い髪が特徴的な彼女がすこし引きながら呟く

('A`)「うるへー」
川 ゚ -゚)「最悪でも声にださないことだな、変態だと思われるぞ。事実だが」
隣にいる女はクー
性的関係ではない、ただの幼馴染というやつだ

川 ゚ -゚)「・・・しかし本当に気持ちいいものだな」
('A`)「だなー」
こいつといると何故か落ち着く
人と接するのが苦手なくせに人にかまってもらわないと気がすまない
そんなおれはキャラをつくりまくりんぐだった
こいつの前じゃ無理をしなくていい



39:第二話 :2007/07/05(木) 23:33:51.46 ID:PiGLfVKJ0
頬をなでるように涼しげな風が吹く
外気の涼しさと暖かい日差しが相まって風がいっそう柔らかく感じた
どうやら高校生活も楽しく過ごせそうだ

そんなあてにならない予感と共に学校へ向かう



42:第二話 :2007/07/05(木) 23:41:23.85 ID:PiGLfVKJ0

VIP学園高等部の入学式が体育館で行われていた

( -ω-)「ブルスコーブルスコォー」
校長の演説も挨拶の時点でブーンは意識を手放していた
おれの席から気持ちよさそうに眠る姿が見えるのがむかつく

こいつ入学式にすら遅れてきたのによく眠れるな
油まみれにして油谷さんにしてやろうかこのピザめ


おれはというとブーンと同じく寝てしまいたかったが隣に座ったクーがそれを許さなかった
中学と同じような他愛もない会話をしたのを覚えている

そんな他愛のない会話をするために無理やりクーのレベルの高校を受けたのだが
そこは秘密だ
ストーカー?ばれなきゃセーフだろwwwフヒヒ

――(´・ω・`)「・・・・・」

('A`)「・・ん?」
川 ゚ -゚)「どうかしたか?」
('A`)「いや、なんでもない」

一瞬しょぼくれた奴と目があったが気にしないことにした
演説はというと、いつのまにか禿げあがった校長から学年主任にMCは移っていて
そろそろ入学式は終わりそうだった
何故かしょぼくれ野郎の目が忘れられない
もしかしたらホモ!!ホモ!!!



43:第二話 :2007/07/05(木) 23:42:07.05 ID:PiGLfVKJ0
入学式を終え運動場へでるとクラス発表を行っていた



(  ゚ ω ゚ )「みとめん!!みとめん!!父さんみとめんお!!」
('A`)「・・・なにがだよ」
(#^ω^)「なにがってなんでクーさんとドクオが同じクラスでブーンだけ違うんだお!ずるいお!」
('A`)「お前のクラスだってツンがいるだろうが」
(#^ω^)「たしかに顔はかわいくてもあんな貧乳見る価値ないお!
       やっぱり鑑賞するにはクーさんくらいおっきくないと富士山じゃないと!!
       巨乳には夢がつまってるお!!夢と乳はでかいにこしたことないお!
       それになんだおあの巻き糞を意識した髪型
       貧     乳なんて観察してたら器のちいさな包茎ボーイになるんだおwwww」

('A`)「熱演中悪いがブーン」
(#^ω^)「ぁ!?どうしたお?やっと過ちに気づいたかおドクオ!」
間違った解釈をするブーンの背後を指さしてやる




  _, ._
ξ#゚д゚ )ξ・・・

(  ゚ ω ゚ )「アッーーーーー!!」
ブーンの背後には鬼が立っていた



45:第二話 :2007/07/05(木) 23:45:01.52 ID:PiGLfVKJ0
ドココココ・・・・グチャ!!
ギリギリギリッ・・・

その場に鈍い音が響く
クラス発表の結果に一喜一憂していた周囲もその惨劇に息をのんだ

()「えぇ、アレはお仕置きなんていうもんじゃないですよ・・・・一方的な虐殺っていうんですか?
   ・・・えぇ、なにがあったかしりませんが彼には同情します」
その場にいたクラスメイトも後にこう語っている



( #)ω(#)「あぁぁああ!乳首はやめてツンさま!!産業革命、産業革命しちゃうのォォオ!!」
ξ#゚听)ξ「うるさい・・万事に値する・・・」
そういいながらブーンの乳首をつねり、ひっぱっり歩くツン

川 ゚ -゚)「ツンも大変だな・・・」
(;'A`)「んだな・・・」

( #)ω(#)ノ「ば・・いぶー・・・だお・・ドクオ」
息も耐え耐えひきずられながらも健気にさよならを言ってくれるブーン
おそらくひきずられた先でもまだ惨劇は繰り返されるんだろうな

興奮しすぎで周りが見えなかったのと
おれが愛する貧乳をばかにした罰だと思え
さっきのが本当のさよならにならない事を祈るぞデカ乳フェチめ



49:第二話 :2007/07/05(木) 23:55:21.95 ID:PiGLfVKJ0
('A`)「・・・ちょい行ってくるわ」
川 ゚ -゚)「わかった」

毎度の事ながら心配になり見に行こうとするおれ
クーも慣れた事なんで瞬時に察してくれる
ツンが行った方向で人気がないのは体育館裏かな
フヒヒwwwwバーロー並の推理力wwww

と、思ったんだがいざ着いてみるとそこにはブーンどころか誰もいなかった
('A`)「おかしーな」
おれの推理は55パーは当たると評判なのに
仕方ないクーのとこまで戻るか・・



50:第二話 :2007/07/05(木) 23:55:54.52 ID:PiGLfVKJ0




カタッ・・

 Σ(;'A`)  ビクッ

帰ろうとしたその矢先目線の先にある草むらでなにかの気配を察知する
見ようとしてみるが草木が邪魔でよく見えない


(;'A`)「おいおい、草陰で虐殺かツン」

しかし彼が草陰で見たのは・・・・




(´・ω・`)「――ッ」
血で手足を紅に染めるさっきのしょぼくれの姿と
血まみれになっている生徒の姿だった



55:第2話 :2007/07/06(金) 00:10:59.12 ID:UhA+xfvv0
(´・ω・`)「――ッ」
血で手足を紅に染めるさっきのしょぼくれの姿と
血まみれになっている生徒の姿だった







しょぼくれ男の右拳からはねばねばした液体と共に血が地面つたっている
相当ボコボコにされたらしく男からはグゥの音もでてこない

しょぼくれた顔についている返り血が光を受け輝き
なぜかおれはそいつから目がはなせなかった


*    *    *    *

第2話 2年前      終わり



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