( ^Д^)と(*゚∀゚)は魔界のならず者のようです 特別編

440: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 19:42 avuXyZvqO

『衝撃的な事実?』



川д川「うーん…今日は実に変な日ね…」

荒野の地下にある右に傾いた家にて、家主である貞子は不思議そうに呟く。
というのも、先程まで数少ない来客が妙な目的で出入りしていたからだ。
今は貞子と使い魔のジエンしかいないために再び静まってはいるが、それにしても変だ。

(・∀・)「コウイウヘンナヒハモウ、オフデオk!」
川д川「…そうしようかな」


と、そのとき突如としてドアを叩く音。
その叩きようからして相当慌てているようだ。

川д川「また…」

呆然として入り口に目を遣っているうちに、ドアを開けて家に飛び込んできたのは

( ;Д;)「マスターッ!!」

涙目のタカラだった。



441: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 19:45 avuXyZvqO

川;д川「…ちょ、急にどうしたんですか!
     ついでに言うと今日は何時もと呼び方違いますよ?」
( ;Д;)「そんなことどうでもいい、頼むから今すぐ店で一番美味い血をワイングラス一杯分くれ!」
川;д川「いつも血を毒薬みたいな見方してる貴方が…自棄起こしたんですか? 早まらないで下さいよ」
( ;Д;)「そうじゃねえんだよ! 持ってこいって脅迫されてんだよ!」
川;д川「…とりあえず状況をkwsk」
( ;Д;)「斯く斯くしかじか」
川д川「…把握しました。しかし貴方らしくありませんね」
( ;Д;)「だってあいつ、十分で持ってこないと俺がよく忍び込んでる現世のバーの連中に、俺がしょっちゅう酒やワイン盗んでることを言いふらすって突きつけてきやがった!
     現世の人間全てを俺の敵に回すつもりなんだ!」
川;д川「……」

幾ら何でもそれは考え過ぎだろう、と貞子は思う。
何時の間にか店内にいたでぃも、タカラに悟られぬようにくすくすと笑っているのがわかる。



442: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 19:48 avuXyZvqO

川д川「…しかし貴方までこんな形でいらっしゃるとはね…やっぱり不思議ですよ」
( ^Д^)「…え?」
川д川「貴方達が来る前にモナーさんと高岡さんが来て、何か御菓子をくれるよう頼んできたんですよ。
    まあ私も一応現世の飴やチョコレートを幾らか貯め込んでいたんで、それらを差し上げた訳ですが」
( ^Д^)「そ、そうだったのか…!
     ってことはつまり、これとかは貞子ちゃんからの頂き物か」

宝箱に入れていた飴玉を取り出して見せる。
でぃもまた、自らが入った箱からチョコレートを取り出してみせた。

川д川「(呼び方戻った…)そういうことになりますね」

大方予想はできているので、貞子は敢えて入手した経緯を聞かなかった。
そして今度はタカラがモナーや高岡と同じ状況に立たされていることも同時に察知できた。



443: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 19:55 avuXyZvqO

が、タカラからしてみればいつものように話している場合ではない。
ある意味己の未来がかかっているのだから。
そう思い出したとき

川д川「…まあ、ハロウィンですからね。貴方にも助け舟を出すとしますよ」
( ^Д^)「あ、ありがとう」

思わずストレートにお礼の言葉を述べる。
が、それを見て貞子は小さく笑い

川д川「でも、何というか…貴方達が面白いです」
( ^Д^)「ちょ、何をいきなり」
川д川「だって……元々ハロウィンというのは、厄払いみたいな行事なんですよ…?」
( ^Д^)「…え?」



444: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 20:01 avuXyZvqO

川д川「…ですから、現世では人間の子供達が『厄払い』みたいな形で幽霊や魔女の仮装をして家を一軒一軒廻るんです」
( ^Д^)「………そうなの?」
川д川「はい…作者の脳内情報が正しければ。
    …それで、要は存在自体が人間の厄になりかねないあなた方が、先程まで厄払いの行事をしていたということになるんですが」
( ^Д^)「……」

( ゚Д゚)

(゚Д゚)




…その後、貞子が無言で差し出した血入りのグラスを受け取り、さらにそれをつーへと届け、再びこの場に戻ってくるまでタカラは無表情のまま何一つ口にしなかったという。




(#゚;;-゚)「…次からは止めとくべきだね…私達妖怪なんだし」
( ^Д^)「……じゃあクリスマs」
川д川「それはキリストが産まれた日です」
( ^Д^)「…俺達って、結構不遇な立場なんだな」
(#゚;;-゚)川д川「…ドンマイ」


終わり



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