(´・ω・`)ショボンのお店に憑く神様のようです('A`)
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/31(月) 01:54:52.88 ID:ymAPpfE80
人間と神様とには、見えない壁のような、触れてはいけない何かが必ず存在する。
必要以上の干渉。必要以上の手助け。
俺は、少なからず・・・・・・いや、大きく干渉している。
自分の好奇心で動いて、迷惑までかけてしまっている。
そして、自分の存在の迷惑さを解消するために必要以上の手助けをしている。
仕方ない。・・・・・・いや、仕方なくなんてない。我侭を言ってるだけだ。
でもよ、好きなんだよこの場所が。ショボンが。
この世界に、下界に落とされて、居場所をなくして、あまり変わりはしない表情ながらに唖然と、落胆していた。
そんな中で見つけられた唯一無二の新しい居場所が出来たんだ。
でも、
それでも忘れるな自分の存在を。自分の立場を。自分の在る意味を。
だからこそ、俺は・・・・・・
('A`)「オレンジジュースをくれ」
この店には、いつまでも居られない。
- 4: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 01:55:27.55 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)ショボンの
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/31(月) 01:56:15.25 ID:ymAPpfE80
私は何を思ってここにいるのだろう。
存在すれば、それだけで傍にいる者を病魔から守る働きがある。
だが、しかし、それだけだ。
決して病魔から身を守るからといっても、人と干渉していいというわけではない。
元々、神という存在は人にして人にならざる者。人とは全くの別物。
だからこそ人と接するわけにはいかない。接してはいけないのだから。
この世界のバランスを壊しかねない。最悪の結果だ。
しかしどうしてだ?どうして、しょぼんは私達を全く人間とは変わらず接してくれるのだ?
神だということも気付いているのに。認めてすらいるのに。
もしこの世界に『落とされた』というのであれば、それは神としての力を失った時。
なら、何故貧乏神は、力を持っている?何故私は、厄を寄せ付けないでいる?
・・・・・・理解に苦しむ。
一体何が起きているのだろうか。何故、私はここにいるのだろうか?
・・・・・・わかっている。だが、漠然とした答えがない。
川 ゚ -゚)「・・・・・・落ち着くだけでは、駄目だろうな」
理由があまりにも単純すぎるんだ。なにせその理由が
心底、居心地がいいというものなのだから。
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/31(月) 01:56:45.75 ID:ymAPpfE80
お店に憑く
- 7: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 01:57:16.52 ID:ymAPpfE80
仕事でもなく 私用というわけでもない。
私は、気がつけばそこにいた。
意味は持たない。意味のない存在。でもわかっていることはある。
人間に干渉して、過ぎたことをしてはいけない。
わかっているのに、どうしてこうもここは和み、落ち着くのだろう。
わからない。
ここはわからない。理解できない。
貧乏神 疫病神 。この二つの存在には驚いた。でも、問題はない。神同士が接することに、支障は来たさない。
lw´‐ _‐ノv「やれやれ米米だ」
いずれ、出なくちゃならないな。
元々、人間と神様は
関わりあっちゃいけない既定なのだから。
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/31(月) 01:58:01.01 ID:ymAPpfE80
神様のようです('A`)
※この前フリは多分本編に関係しません。多分。
- 13: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:03:09.08 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)「む・・・・・・」
絶好の洗濯日和。それほどに、お日様はさんさんと陽光を照らしている。
・・・・・・最も、日差しの射さない位置にあるこの店には関係のない話だけど。
('A`)「さあ・・・・・・どうする」
そんな日中、ドクオはバイトが休みで僕は仕事中といったところ。
ただ、お客さんが全く来ないので
川 ゚ -゚)「ふむ。ここでりーちだ」
(;´・ω・`)(;'A`)「な、なんだって!?」
lw´‐ _‐ノv「あ、それロン」
川;゚ -゚)「馬鹿な!!」
四人で仲良く麻雀をしていた。
- 14: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:05:09.55 ID:ymAPpfE80
- ※麻雀の役とかが結構出ますが、わかんない人は「おーなんか点数8000だってーすげー」
くらいで認識して貰えればいいです。ふいんき(何故か変換できない)で感じてもらえればふいんき(なry)で
- 15: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:05:55.19 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)「・・・・・・しかもそれ役満じゃない」
lw´‐ _‐ノv「だいしゃりーん」
マンズの牌が
二二三三四四伍伍六六七七八八
うんまあ、四人麻雀で出るもんじゃないね。
(;'A`)「うっわ・・・・・・ご愁傷様クー」
(;´・ω・`)「これはどんまいとしか良いようがないね」
川;゚ -゚)「くそ、くそ、有り得ない。有り得ない・・・・・・!」
流石のクーも冷静さを失って愕然と頭をかきむしりながら呟いていた。
・・・・・・良かった。あの時勝負に出なくて良かった。
lw´‐ _‐ノv「はっはっは。有り得ないなんてことはね」
lw`‐ _‐ノv「 有 り 得 な い !」
('A`)「(カッコイイなシュー・・・・・・)」
その箴言に、思わず聞きほれてしまったけど
冷静に考えると死神様がいうセリフじゃないよねコレ。
- 16: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:07:15.41 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)「で、どうする?クー。ハコっちゃったけど」
川 ゚ -゚)「いや、もう止めておく・・・・・・」
うん。当然の判断だと思う。
だってねぇ。これは完全に流れも糞もない。
このまま打てばシューの独壇場だろうし。僕も降りるねコレは。無理。
lw´‐ _‐ノv「甘い。今回の勝ち分を次局に乗せて―――――」
lw`‐ _‐ノv「倍プッシュだ」
眉を吊り上げながら、両手を重ね、か細い声ながらに強く言う。
その背中にはなんでか、なんでかわかんないけども青いオーラみたいなのが見えた。
川 ゚ -゚)「やらんぞ私は」
lw´‐ _‐ノv「いやいや。もし勝てば、クーは今回の負けも帳消し。お釣りまで出てくる可能性だってある。
何せ、この勝ち分を賭けての勝負なのだから」
川;゚ -゚)「ぐ・・・・・・」
('A`)「やるしかねぇよ。クー」
lw`‐ _‐ノv「さあ、卓に戻るんじゃ!」
ちなみに、卓と言ってもこれはただ単に捨てられていたコタツをひっくり返して卓に見せかけたまるっきりの偽者なのだが。
ただ、身内だけでやるのなら、この方法は非常に使える。いや、便利なものが落ちていて良かった。
- 18: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:09:25.92 ID:ymAPpfE80
僕は負けていないし、勝ってもいない。それでもし、僕が勝てば得だけが来るというこの勝負。
僕に否定する意味はない。
(´・ω・`)「それじゃ、やろうか」
('A`)「待て」
(´・ω・`)「・・・・・・何?」
('∀`)「決着、つけようぜショボン。いつまでも守りを固めてるんじゃねーよ」
(;´・ω・`)「な、なにを」
ドクオの持ちかけてきた話。
非常に嫌な予感がする。というか嫌な予感しかしない。何せ、笑いながら持ちかけてくるのだから。
あのドクオが。あの、気持ち悪い笑みを浮かべているドクオが。
('A`)「簡単だ。この勝負に限り、スタート時の全員の持ち点を10000まで繰り下げ、加えてこの勝負を最後にして決着をつける。
もし、半荘が終わった時に一位の得点が+30以下の場合は西入。北入も同等の条件で行く。
要するに、大勝するか、大敗するかの勝負。で、ここで守りを固めて2、3位を着実に取ってくる奴がいるだろうが、それを防ぐために
得点が-の者は皆4位と同じとする。つまり一位を取る以外勝ちの目はなし。そういう勝負だ。どうだ?」
(´・ω・`)「よく噛まずに喋れたね。すごい。・・・・・だが断る」
大体把握したけど堅守の僕からしたらそんな勝負する意味もないね。
というかこれ負けてもなくて勝ってもないから楽しくないからっていう完全にドクオの博打じゃないか。
そんなことに付き合う必要はない。
- 20: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:12:26.10 ID:ymAPpfE80
('A`)「なら俺は働いているアルバイト先を辞めるぜ!」
(;´・ω・`)「卑怯な―――――!」
いやいやいやいやいやいやいや!!
これはないだろう! これは酷い!
それはあまりに卑怯。卑劣。非道。
もしドクオがあの職場をやめてしまった場合どうなる?この四人全員を養う資金などどこにも存在しなくなる。
つまり、残された道は
破綻。破局。破滅。
それだけだ。
少し言いすぎだけども、それくらい考えておいてもおかしくないもの。
('A`)9m「お前はこの勝負、受けるしかない!」
(;´・ω・`)「うぐっ――――!」
- 21: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:13:48.00 ID:ymAPpfE80
川 ゚ -゚)「私は賛成しよう。この状況なら何が何でも一位を取らなくてはならないしな」
(;´・ω・`)「ちょ、クー!」
lw´‐ _‐ノv「私は面白そうだから賛成」
(;´・ω・`)「面白そうだからって・・・・・・!」
('∀`)「さあ、三対一だぜショボン」
(;´・ω・`)「くっ・・・・・・」
こんな、こんなこと・・・・・・!
(;´・ω・`)「受け入れるしか、ないじゃないか・・・・・・!」
('∀`)「それでいい」
こうして、最後の戦いが、最後の死合が始まった。
- 24: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:15:01.19 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)「(負けられない・・・・・・)」
ここで負ければ、ドクオと、クーと、シューのお小遣いが上がってしまう。
これ以上上がってしまうと、僕が困る。色々と困ってしまう。経営も勿論のことだけど、僕の個人的なアレもやばい。
だからこそ、ここまで必死になるんだ。必死になるしかないんだ。
でも待て。落ち着け。落ち着くんだ。
熱くなると負ける。勝負は冷静に、冷静に考えて、冷静に行動しなきゃだ。
もしも、ここで考えすぎて、勝手に一人熱くなって、頭が回らなくなってハコられたらどうしようもないじゃないか。
・・・・・・いや、負けるなんてことを考えてちゃ駄目だ。
勝つ。
絶対に、勝つ・・・・・・!!
で、まあこの辺の話はどうでもいいからすっ飛ばすんだけどね。
そして終局。
- 29: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:17:15.52 ID:ymAPpfE80
('A`)「・・・・・・あのショボンさん」
いつもより落ち込んでいるドクオ。
まあだってねぇ。
(´・ω・`)「ん?」
結果は
('A`)「・・・・・・なんでそんな大三元四暗刻単機とかいうダブル役満出せるんですか」
僕の圧勝だし。
(´・ω・`)「神様が味方したんじゃないかな」
(;A;)「バッキャロー!神様は俺だっての!」
川 ゚ -゚)「どくおは貧乏神だろ。始まる前から決まってた勝負じゃないか」
lw´‐ _‐ノv「ぷぷぷ。みじめでござるな」
(;A;)「ちくしょー!」
- 32: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:18:13.68 ID:ymAPpfE80
そういうわけで、ドクオのお小遣いは上がることなく決着がついた。というかボロ負けだから今週はオレンジジュース抜きだしね。
流石にかわいそうだから飴湯の一つでもあげようかな。
ちなみに、シューとクーは元からお小遣いなど必要としていなくてただ遊びで参加していたので全くというほど悔しがっていない。
というか完全にドクオと僕とでの勝負に近かったから二人はあまり被害がないんだよね。
で、僕はドクオのジュース代を払わなくてよくて、遊びだっただけの麻雀でちょっと儲けたわけだ。
(´・ω・`)「それで、この勝負で-98のドクオだけど」
(;'A`)「・・・・・・」
(´・ω・`)9m「罰ゲーム!」
- 35: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:20:41.32 ID:ymAPpfE80
第四話 主人公 強運お店の主ショボンくん!
- 36: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:22:03.22 ID:ymAPpfE80
(;A;)「ぢぐじょおお・・・・・・」
(´・ω・`)「はっはっは」
買出しの際にいつもなんだかんだで買ってあげているオレンジジュースを今回は買って来ず帰って来た。
結局なんだかんだで買っている分、今回買わなかったのでドクオは珍しく・・・・・・もないけど泣いていた。
まあ
その辺考えて流石に可哀相だから他の物を買ってきたんだけどね。
lw´‐ _‐ノv「甘い。甘甘だよショボンマスター」
(;´・ω・`)「どうして何も言ってないのにわかるのかなぁ」
川 ゚ -゚)「なんだ。結局買ってきてやったのか」
(´・ω・`)「まあね。でも・・・・・・」
この会話の一部始終というか、『買ってきた』という言葉に反応したドクオ。
落胆していた暗い表情から一転。僕の方へと駆け寄ってきた。
- 39: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:23:37.38 ID:ymAPpfE80
(*'A`)「なんだかんだでお前は!」
(´・ω・`)「うん。まずは落ち着いて欲しい。これをよく見てくれ」
('A`)「あん?」
(´・ω・`)つ【完全無果汁! オレンジ100%】
袋から取り出した1000mlのパックジュースをドクオの前へと突き出す。
('A`)「・・・・・・」
ここまで予想通りの反応してくれると嬉しくもなるもんだ。
(´・ω・`)「勝負には負けたから文句は言えないよね」
(;A;)「ぢぐじょおお・・・・・・!」
lw´‐ _‐ノv「ははははは実に滑稽なり」
川 ゚ -゚)「まあ、しょぼんは悪くないな」
(´・ω・`)v「いえい。ぴーすぴーす」
いやあ、気持ちいい。勝者の優越というか、なんというか。
これだけの大勝だ。気持ちよくないわけがない。最高だ。
- 40: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:24:38.29 ID:ymAPpfE80
(;A;)「ジョボオオオオン!!」
(;´・ω・`)「え、何?」
予想以上に怒っている、というか泣き叫んでいるドクオにあまりにもびっくりした。
いやはや、まさかここまで怒るとは思ってなかった。
確かに多少なりと煽ったのは事実なんだけども。
(;A;)「東風赤二枚サンマで勝負じろ!!」
うわ、鼻水まで垂らしてる。そこまでなのか、そこまで腹立たしいのか。
- 43: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:25:45.44 ID:ymAPpfE80
(;´・ω・`)「分かったよやるよ。サンマだからとりあえずもう一人はクーでいい?」
('A`)「・・・・・・へ、引っかかったなショボン」
ずず、っと垂れた鼻水を吸いながら、鼻の下をこするドクオ。
あれ、これもしかしてはめられた?
川 ゚ -゚)「演技とは思えなかったぞ。まあ、私はやる分に問題ないが」
(;´・ω・`)「やっぱ今の・・・・・・」
('A`)「まさか、今のナシ。なんていわないよな? 男に二言はないよな?」
(;´・ω・`)「・・・・・・やれやれ。とことん君は可哀相な男だよ。わかった。やろう」
結局、もう一回することになった。
まあ、言っても・・・・・・
終局。
- 46: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:30:15.80 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)v「天和ー親の役満で48000点ー」
(;A;)「ふっざけんなボケえええ!!」
(´・ω・`)v「どうやら麻雀の神様が降りたみたいだね」
川 ゚ -゚)「さっきのはねまん直撃が痛いなドクオ」
(;A;)「だあっらしゃい!もう一局だ!! 納得できねぇよ!」
(´・ω・`)v「負ける気がしないね」
(;A;)「今に見てろおおおおおおおお!!」
そして再び始まる半荘のサンマ。
とはいっても、本当に神様が舞い降りてるのか・・・・・・
終局。
- 49: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:32:06.65 ID:ymAPpfE80
川 ゚ -゚)「凄いなしょぼん。今度はとりぷる役満か」
lw´‐ _‐ノv「お見事なり」
(;A;)「ありえねーよ! なんで今度は字一色四暗刻小四喜とかお前どこの脱衣麻雀の世界だよ!」
(´・ω・`)v「なんで脱衣麻雀を知ってるかはあえて聞かないでおくけど、まあ今の僕に勝とうってのがまず無理なのさ」
(;A;)「最初に満貫出して「よっしゃああああ!」叫んだ俺が惨めすぎるだろうが!」
(´・ω・`)v「苦しゅうない。苦しゅうないぞドクオ」
(;A;)「だああああああ!!ちくしょおおおお!!」
泣いたり、怒ったり、怒鳴ったり、忙しいねドクオは。
とか思ってると、いきなり立ち上がってパックジュースを手に取り、口を開けて飲み始める。
【完全無果汁 オレンジ100%】
まあ、我ながらぶっ壊れたもん買ってきたなと思った。
コレは最早嫌がらせ以外何者でもないだろうしね。
- 54: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:35:25.99 ID:ymAPpfE80
(;A;)「げほっ! ごほっ!」
咽てるし。
(;A;)「不味い! 薄い! 甘くない! 砂糖水じゃねーか!」
とか文句言いながら喉を鳴らし、ごくごくと飲むドクオ。
何かもう悲惨というか、ねえ。
lw´‐ _‐ノv「勝てない勝負は挑むものではないのだよくかか」
(;A;)「じぐじょお! うるせえ! もう一回だ! 今度は四麻で!」
(+´・ω・`)v「もう止めた方が良いと思うけどね」
(;A;)「るせえー!」
もう言うまでもないと思うけども
- 55: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:35:58.49 ID:ymAPpfE80
東一局
(´・ω・`)「ツモ。親倍で6000オール」
('A`)「まだだ・・・・・・まだわからんぞ・・・・・・! 俺はここからあがる!」
(´・ω・`)v「貧乏神には厳しいんじゃない?」
('A`)「るせえ! 見てろ! 今に見てやがれ!」
川 ゚ -゚)「まんがん以上は厳しいぞ」
('A`)「やるしかねえだろ! オレンジジュースかかってんだよ!」
川 ゚ -゚)「頑張れどくお」
(´・ω・`)v「はっはっは負ける気がしないよ」
- 59: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:37:10.84 ID:ymAPpfE80
東二局
lw`‐ _‐ノv「ツモ。子の三倍満で6000オール」
(´・ω・`)「やるね、シュー」
lw´‐ _‐ノv「ふははは」
(;A;)「なんだよコレ!」
川;゚ -゚)「頭が痛い・・・・・・」
- 67: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:40:14.65 ID:ymAPpfE80
東三局
川 ゚ -゚)「おお、来た。つも」
('A`)「ん?」
これまでツキが全くなかったドクオとクー。
しかしそれを覆す一手。
川 ゚ -゚)「こくしむそうだ」
(´・ω・`)「おおー」
lw´‐ _‐ノv「あっぱれ」
(;A;)「ハコったわボケナス!」
川 ゚ -゚)「すまんな」
(;A;)「そんななぐざべっ、噛んだ! 言い直す! そんな慰めの言葉いらねえよ! 惨めじゃねーか!」
lw´‐ _‐ノv「はっはっは惨めなり惨めなリぐはは」
(;A;)「ぢぐじょおお!」
というわけで終局。
- 75: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:45:31.65 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)v「やったねクー」
川 ゚ -゚)「一矢報いたよ」
lw´‐ _‐ノv「愉快爽快痛快なり」
普通にだんらんとしている中で、明らかに雰囲気の違う一人。
まあ、誰の目からも明らかだけども
( A )「ふーりそそーぐひーかりのあめにとけてほしになーる」
ドクオが完全に放心状態になっていた。
そんなドクオを見ながら僕とクーとシューは笑いを必死に堪えていたりなんやり。
そんな中で
『からん ころん』
- 77: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:47:23.08 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)「あれ? いらっしゃい。今日は早いね」
「ああ、今日は休みでね。少し私用を済ましていたら気がつけば夕方になっていたよ」
いつもの人だ。
いわば常連さん。ドクオが凄く世話になってたりする人で、この前はこの前でクーにおみやげとラムネやら色々と貰ったり
「おお、マスター。両手に華とはこのことだな」とか言いながら
「このお嬢ちゃんは初めて見るね・・・・・・今度何か持ってくるかな」
と言った瞬間に
lw`‐ _‐ノv「米」
と即答して、本当に後日コシヒカリを持ってきてくれたなんというか、本当にありがたいようで、なんとも申し訳ない気持ちになる人だ。
・・・・・・あのお米はみんなで美味しく頂きました。
炊き上げたのも食べたけども、何故かシューだけ生でぽりぽり音を立てながら食べてた。何でも「生が一番」だそうで。
死神の好物というか、趣味はよくわかんないね。というか神様の趣味がわかんない。
考えたら全員麻雀知ってるしさ。
おかしな集まりだなあ、なんて。
- 78: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:49:18.32 ID:ymAPpfE80
「それで、ドクオ君はどうしたんだ? この有様は一体・・・・・・」
( A )「それでもーさーいごにあーいしたひとーがー」
(´・ω・`)「ああ・・・・・・。ドクオの座ってる席の手前に麻雀の牌が転がってるから大体それで判ると思うよ」
「ああ、なるほどな。 ドクオ君は麻雀で盛大に負けたということか」
(;A;)「悔しい・・・・・・」
川 ゚ -゚)「まあ、運が悪かった。というか、貧乏神なんだから仕方ない」
(;A;)「ですよねー」
確かに、貧乏神が運否天賦と呼んでも過言ではない麻雀を、それもサンマだとかをやる時点でもう負けは目に見えていたと思う。
おかげで大勝させてもらえたんだけどもね。
- 80: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:51:38.81 ID:ymAPpfE80
lw´‐ _‐ノv「くかかか」
(;A;)「シュー。その笑い止めろ。すっごい腹立つわ」
lw´‐ _‐ノv「ぐははは」
(;A;)「もういいよ・・・・・・」
「ということは、ここにいるみんなは麻雀が打てるということか。
どれ、私も参加させてもらえないだろうか」
(´・ω・`)「おお。打てるのかい?」
「ふふ、まあ、それなりにね」
lw`‐ _‐ノv「みくみくにしてやんよ」
「みく・・・・・・?よくわからないが、やろうか」
川 ゚ -゚)「どうするドクオ。めんつも変わったし、やってみてはどうだ? 私は少し観戦に回りたいんだが」
- 82: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:53:10.35 ID:ymAPpfE80
そんなクーの声を聞くや否や、涙で溢れかえっていた目を薄汚れている黒のロングTシャツでごしごしと拭く。
どうやらやる気みたいだ。
('A`)「よし! やんぞ!」
(´・ω・`)「はは、立ち直りが早いね」
('A`)「・・・・・・もうあんな運麻雀は出来ないはず。出来るわけがないんだ・・・・・・」
「ははは。よっぽどやられたみたいだね。これは楽しみだ・・・・・・それじゃ、やろうか」
('A`)「うっしゃ!」
そして始まる半荘戦。
- 85: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:54:03.12 ID:ymAPpfE80
東一局
「おっとドクオ君。その牌だよ。ロン」
(;'A`)「ええ!? だってその牌は2枚出てるし、何より筋が・・・・・・」
「はは、地獄単騎って奴だよ。イッツーホンイツドラドラ赤ドラ一枚。18000、かな?」
(;A;)「んなアホな・・・・・・」
- 87: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:56:09.07 ID:ymAPpfE80
東二局
(´・ω・`)v「ツモ。タンヤオ、三暗刻、チンイツドラ1で6000オール」
「おお・・・・・・これはすさまじいね」
('A`)「ありえねぇ・・・・・・」
lw*´‐ _‐ノv「勝てる気がしない」
(;´・ω・`)「何で頬を染めるの・・・・・・」
lw*´‐ _‐ノv「いやん」
(;´・ω・`)「牌混ぜるよー」
- 88: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 02:57:37.30 ID:ymAPpfE80
東三局
('A`)「よっしゃ! ロン!」
ようやくドクオのあがり。
('A`)「タンヤオ!」
「・・・・・・ほう」
lw´‐ _‐ノv「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・で、のみ?」
('A`)「赤ドラ1!」
(´・ω・`)「はいはいゴミ手ゴミ手2000点ね」
(;A;)「普通だろうが! お前らがおかしいんだよ! バーカ! バーカ!」
lw´‐ _‐ノv「・・・・・・ぷっ」
(;A;)「どちくしょおおおおお!!」
- 91: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:01:24.23 ID:ymAPpfE80
東四局
(´・ω・`)v「ツモ。親の倍満ではたまた6000オール」
「なかなか・・・・・・マスター、すごいじゃないか」
(´・ω・`)v「運は昔から凄くてね」
川 ゚ -゚)「そんなところで運を浪費するから駄目なんだろう」
(´・ω・`)v「ふははは。負け犬の遠吠えにしか聞こえないよ」
川;゚ -゚)「ち、ちがうぞ!」
(´・ω・`)v「ふははは」
川;゚ -゚)「う、うるさい! 黙れ!」
「まあまあ」
lw´‐ _‐ノv「今回ばかりはくーに同情」
(´・ω・`)「はは、すまないね。でも大車輪出しただけでもかなり凄いよ」
「ほう。大車輪を出したのか」
川 ゚ -゚)「それ私ではないぞ・・・・・・」
- 95: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:06:06.84 ID:ymAPpfE80
「ほう。大車輪を出したのか」
(´・ω・`)「それも7順目だからびっくりだよ」
lw`‐ _‐ノv「おなかいっぱい」
(´・ω・`)「はは。シューは凄いね」
「ああ、ほんとだね」
川 ゚ -゚)「・・・・・・煽られるドクオの気持ちが少し分かった気がした」
「ははは、すまないね」
(´・ω・`)「ごめんごめん」
「・・・・・・ん、ドクオ君どうしたんだ?」
('A`)「あ、あれ」
(´・ω・`)v「ハコったね」
(;A;)「・・・・・・もう参りました」
というわけで終局。
- 97: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:08:00.27 ID:ymAPpfE80
(´・ω・`)「やれやれ話にならないね」
('A`)「俺が本気になれば全員の運気を消すことだって可能なんだぞ」
(;´・ω・`)「ほとんど遊びの麻雀にそういうの乱用しないでよ」
('A`)「してねーよ! だからお前大勝だったろ。・・・・・・ありえないけど」
「はは、確かにね。三倍満はなかなか・・・・・・」
(;´・ω・`)「いいながら倍満を見事に決めたじゃないか」
「ははは。まあ、勝てたのだからいいじゃないか」
川 ゚ -゚)「私は空気とかいうれべるじゃなかったけどな」
(´・ω・`)「あれ、クー珍しく怒ってるのかな?」
川 ゚ -゚)「怒ってなどいない」
(´・ω・`)v「ぶい」
川 ゚ -゚)「てんぼーねじりこむぞ」
(;´・ω・`)「ごめんなさい・・・・・・」
(;'A`)「(怒ってらっしゃる・・・・・・)」
- 98: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:09:43.41 ID:ymAPpfE80
lw´‐ _‐ノv「くー。すまいるすまいる」
川 ゚ -゚)「なんだすまいるって」
(´・ω・`)「笑顔笑顔」
川 ゚ -゚)「笑う気分じゃない」
「ふむ・・・・・・。これではどうだろう」
と、ここでかばんから取り出した一つの瓶。
それは、クーの大好物で・・・・・・
川;゚ -゚)「も、物で釣られるものか」
ラムネだ。
というか、あの人のかばんの中はどうなっているのやら。
「はは。では、もう一本追加しよう」
もう一本かばんからラムネが姿を現す。
ほんとどうなってるんだあのかばん。そこまで大きくないよあれ・・・・・・
- 99: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:11:34.05 ID:ymAPpfE80
川;゚ -゚)「何本だって同じだぞ!」
「ではでは、二倍で四本だ」
川;゚ -゚)「ぐ・・・・・・」
まさかの四本。流石にクーも度肝を抜かれているようで、いつものポーカフェイスがない。
自分のプライドみたいなものと、物欲と戦っているのだろう。
川;- -)「敵わんよ全く・・・・・・」
と、ため息交じりに呟いた。
いうなれば、大好きなものが目の前に出されて、それが倍、倍となっていったのだから。
僕も折れるよアレは。
- 100: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:13:08.85 ID:ymAPpfE80
「おっと、電話だ。少し失礼するよ」
突然鳴り響いた携帯電話の着信音。クーは少しびくりと身体を強張らせ、
シューは・・・・・・なんでか知らないけどウルトラマンのポーズを取っている。多分ウルトラマンなんて知らないんだろうけど。
ドクオはというと、怯えながらクーの後ろで巫女服の袖を掴んでいる。・・・・・・情けなさ過ぎる。
と、まあぼうっと三人を見ていると、電話が終わったみたいで帰って来た。
「ふう」
(´・ω・`)「電話の内容は、大よそ察しがつくけど一応聞いてみるよ。
仕事かい? なら無理せず・・・・・・」
「はは、気遣いどうも。ただ、できることなら一杯くらいは飲みたかったんだが」
(´・ω・`)「まあまあ。またいつでも来ればいいよ。いつでも大歓迎だから」
「それは、何よりだ。やれやれ。また上司が色々としくじってしまったみたいでね」
(´・ω・`)「大変だね」
「ああ、大変さ」
- 102: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:14:33.20 ID:ymAPpfE80
川 ゚ -゚)「また来てくれよ」
('A`)「いつでも歓迎だから。・・・・・・麻雀は二度としたくないけど」
lw´‐ _‐ノv「米てんきゅー」
(´・ω・`)「この通り、全員揃って大歓迎だから」
「はは。嬉しいことだ。それじゃ、すまないねマスター。立ち寄っただけみたいになってしまったようで」
(´・ω・`)「気にしなくていいよ。また来てくれたらそれで十分だからね」
「ありがとう。では、また」
(´・ω・`)「また」
がちゃん。と、静かに扉が閉まった。
('A`)「あれ」
(´・ω・`)「どうしたの?」
ドクオは何かに気付いたように僕へ視線を向け目を見開く。
- 104: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:16:08.02 ID:ymAPpfE80
('A`)「俺、今日あの人に麻雀で負けただけじゃん・・・・・・」
(´・ω・`)「遅いよ」
川 ゚ -゚)「今頃気付いたのか」
lw´‐ _‐ノv「wwww」
('A`)「あー何かこの事実に気付いたら腹立ってきた」
(´・ω・`)v「でも僕にボロ負けだからオレンジジュースなしだよ」
(;'A`)「・・・・・・さっき勝負の約束な」
(´・ω・`)v「まさか、勝負前の約束ナシ。なんていわないよね? 男に二言はないよね?」
川 ゚ -゚)「ドクオの言ったことだな」
(;A;)「ぢぐじょおお・・・・・・!」
lw´‐ _‐ノv「哀れなり哀れなり」
(´・ω・`)v「ぶい」
(;A;)「ぐうううう! 毒を食らわば皿まで! もう一局だショボン!」
(´・ω・`)v「ふははは構わぬぞ」
- 108: ◆fMqrvr1rTs :2007/12/31(月) 03:18:05.24 ID:ymAPpfE80
結局、また僕の勝ちでドクオは容姿だけではなくて、身も心もズタボロになった。
久しぶりの休みが、まさか好物没収の罰ゲームだけだったという状況。
流石に今度ばっかりはもう一局とは言わず
(;A;)「もういい! 寝る!」
と不貞腐れながら、不貞寝してしまった。
流石にボロボロにし過ぎたと我ながら酷いと思ったのでコンビニで
今度こそ完全な果汁100%のオレンジジュースを購入してきて寝元に置いて店を閉めた。
クーとシューに少し怒られてしまったけど、いつも頑張って働いてくれてるんだからこれくらいはいいだろう。
うん。今日もまた、平和な一日だった。
第四話 おわり
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