川 ゚ -゚) 少女クーは‘2’に棲まうモノ達と奇妙な旅をするようです

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:12:32.68 ID:8h8zvJsO0



Fツンと妹



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:15:20.24 ID:8h8zvJsO0

川 ゚ -゚) ・・・やぁ

(  ^ω^) あれ・・君は

ξ゚听)ξ ?

日本人形のように、美しい少女。
同時に日本人形の様に、若干近寄りがたい雰囲気もある少女。

以前、何度かお客として運んだ事がある。
いずれも、不可解な現象をブーンに残していきました。

ブーンにとって、それは
大事なツンさんに深く関わること。

だからかもしれませんが、
ブーンはこの少女に悪い印象はありませんでした。

しかし、ツンさんはというと



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:19:17.09 ID:8h8zvJsO0

ξ゚听)ξ ・・・誰? ブーン

(  ^ω^) ・・・以前、言わなかったかお?
       ツンさんと、初めて出会ったときに乗せていた・・・

ξ゚−゚)ξ あぁ、あの・・・

(  ^ω^) ・・・

ξ゚听)ξ ・・・無視していこ?

( ;^ω^) ・・・ぇ

ξ゚−゚)ξ すごく、嫌な感じがするの・・・

( ;^ω^) ・・・

川 ゚ -゚) ・・・



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:21:37.93 ID:8h8zvJsO0

ツンさんが凄く嫌がって、一人でもその場を立ち去ろうとする。
仕方なく、ツンさんの後を追うブーン。

少女はもう一度、遠慮がちにブーン達・・・いや

ツンさんに声をかけた。
やはり以前と同じく、見えているようで。

ツンさんは幽霊さん。
通常の人間なら、見えないはず。

ブーンも、ツンさんが見えるのは
いわゆる霊感・・・とやらがあるかららしくて。

この少女の存在は、やはり、常人の域から出るものらしいお。



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:23:40.70 ID:8h8zvJsO0

川 ゚ -゚) 君に話があって、やって来たんだ。
     ツンさん

ξ゚听)ξ ・・・

(  ^ω^) ・・・

ξ゚听)ξ 貴方、何で私の名前を知ってるの?

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚−゚)ξ ・・・

川 ゚ -゚) ・・・その前に、自己紹介が遅れたな
     私の名前は、物部天獄という

ξ゚听)ξ ・・・変な名前。嘘でしょ?

川 ゚ -゚) うむ。偽名だ

( ;^ω^) ・・・



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:25:29.76 ID:8h8zvJsO0

ξ゚听)ξ ・・・で、その物部さんとやらが、何の用?

川 ゚ -゚) ・・・ふむ。君の今の状態を、実際に会って確かめたくてな

ξ゚−゚)ξ ・・・?

川 ゚ -゚) ・・・私は、君の様に生命が通常たどるルートから外れたモノを
     観察し、管理する仕事をしている

ξ゚听)ξ かんり・・・

川 ゚ -゚) そうだ

ξ゚听)ξ ・・・私を、成仏させに来たの?

川 ゚ -゚) それは違う

ξ゚−゚)ξ ・・・じゃ、どうする気よ?



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:28:20.37 ID:8h8zvJsO0

川 ゚ -゚) 私は、特別な力を持たない存在だ

ξ゚听)ξ ?

川 ゚ -゚) もっと上の、本当に力を持つ奴らに報告するだけだ。
     君をどうこうする権利も力もない

ξ゚−゚)ξ ・・・

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚听)ξ ・・・私が、何か報告されなきゃいけないような事をしたって言うの?

Σ( ;^ω^) !

川 ゚ -゚) いや・・・

ξ゚听)ξ じゃぁ、なによ?

川 ゚ -゚) さっきも言っただろう? それを確かめに来たんだ



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:29:43.86 ID:8h8zvJsO0

( ;^ω^) ・・・具体的に、何を?

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚听)ξ ・・・

川 ゚ -゚) ・・・それがツンさん自分で分からねば、
     ツンさんについて報告することはない

ξ゚−゚)ξ ・・・

( ;^ω^) ・・・ほっ

川 ゚ -゚) 問題ないようで良かった。
     これ以上いても意味はなかろう。
     去る事にする

ξ゚听)ξ ・・・やっぱり、待ちなさい



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:32:14.56 ID:8h8zvJsO0

川 ゚ -゚) ・・・なんだ?

ξ゚听)ξ あんた・・・私の事、知ってるんじゃない?

(  ^ω^) ?

川 ゚ -゚) ・・・知ってるとも。君はツンさん
     ここに100年近くものあいだ、住み着いている幽霊・・・

ξ゚听)ξ そういうことじゃないわ

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚听)ξ 私の生前の・・・ことよ。私、記憶喪失してるのよね

(  ^ω^) ・・・

川 ゚ -゚) ・・・さてね。扱ってる案件が多すぎて
     そこまでは、把握しきれてないな

ξ゚−゚)ξ ・・・



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:34:43.48 ID:8h8zvJsO0

ξ゚听)ξ ・・・あのさ

川 ゚ -゚) む?

ξ゚听)ξ 私には、妹がいたらしいんだけど・・・?

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚−゚)ξ それも、知らないの・・・?

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚−゚)ξ ・・・

川 ゚ -゚) ・・・どこで、それを?

Σξ゚听)ξ やっぱ、知ってるの!?

川 ゚ -゚) 知っている。知ってはいるが・・・まず聞かせてくれ

ξ;゚听)ξ なによ!



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:39:42.18 ID:8h8zvJsO0

川 ゚ -゚) 思い出したのか? それとも、誰かから聞いたのか?

ξ;゚听)ξ そんなの、どっちでもいいでしょ!

川 ゚ -゚) よくない。非常に重要な問題なのだ。さあ、どっちだ?

ξ゚听)ξ ・・・聞いたのよ

川 ゚ -゚) ふむ。どんな外見だった?

ξ゚听)ξ 傷だらけの、おばあちゃんよ
      ちょっと前に、ここに来たの・・・

川 ゚ -゚) 傷だらけの・・・おばあちゃん?

ξ゚听)ξ ・・・えぇ

川 ゚ -゚) もう少し、詳しく聞かせろ



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:41:13.40 ID:8h8zvJsO0

ξ゚听)ξ 「主は、ツンか? 片割れのことを覚えているか?」って

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚听)ξ 片割れって誰って、私が聞くと「主の妹の事だ」って

川 ゚ -゚) ふむ

ξ゚听)ξ どうしてるの、何処にいるのって聞いたら

川 ゚ -゚) 転生し、普通の人として暮している。
     遇う事は叶わない

ξ゚−゚)ξ ・・・そうよ。そう、言ったわ。
     やっぱり、知ってるのね

川 ゚ -゚) ・・・ああ

ξ゚听)ξ 教えなさいよって、問い詰めたら
     「次に来た時に教えてやろう。それまで、待て」ってさ



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:43:05.99 ID:8h8zvJsO0

川 ゚ -゚) ・・・

ξ゚听)ξ 何なの? あのお婆さんは、貴方の上司か何か?
      一体、私と妹に、何があったっていうの?

川 ゚ -゚) ・・・君と妹の差は、罪の意識の違い

ξ゚听)ξ え?

川 ゚ -゚) そして、君が今ここにいて、記憶がないのは
     他の者の、せめてもの罪滅ぼし・・・のつもりだろう

ξ゚−゚)ξ ・・・

川 ゚ -゚) ・・・君の妹は、とりあえずは幸せそうだったよ。
     普通に生活してる

ξ゚听)ξ ちょっと、どういうこと? 罪の意識の違いって何?

川 ゚ -゚) 同じ罪を犯しても、感じる意識には人によって差があるということだ



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:45:14.20 ID:8h8zvJsO0

ξ#゚听)ξ わからないわよ! 私が何の罪を犯したっていうのよ!

川 ゚ -゚) ・・・すまない。言い過ぎたようだ

ξ#゚听)ξ 謝んなくていいわよ! 教えなさいよっ!

川 ゚ -゚) 言う事はできない

ξ#゚听)ξ なんでよ!!!

川 ゚ -゚) 私にその権利はない

ξ#゚听)ξ 馬鹿にしてるの!?

川 ゚ -゚) ・・・それが、互いのためなんだ

ξ゚听)ξ ・・・!?



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:48:18.72 ID:8h8zvJsO0

少女が、初めて表情を変えたお。

何とも不思議な表情。

泣くのを堪えているのか
それとも涙が流せないだけで、泣いているのか

その顔は、明らかに何かを悔いている顔。

ブーンの目にはまるで、少女がツンさんに謝っているように見えました。
この二人には、何か関係があるのかもしれないお。

ブーンは二人の脇で話に全くついていけない中
ぼんやりとそんな事を考えていました。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/28(月) 21:50:29.94 ID:8h8zvJsO0

少女は

「調べる事が出来た。
 その老婆と同じく、私も次に会うときに、話すことがあると思う」

そう、言った。

ツンさんは、なおも追及しようとした。

しかし、少女はツンさんを無視し
崖のほうに向かう。

「「あっ」」

ツンさんとブーンは二人で声を上げた。
少女はガードレールを乗り越え、崖へと・・・姿を消した。

その言葉、そのままに
崖の下でも、どこにでもなく。



戻るG