('A`)は川 ゚ -゚)と繋がるようです
- 72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/26(土) 23:57:33.25 ID:LTHS9D+k0
- 第三話
「ドクー、ごはんよー」
('A`)「今いくー」
昨日立てたスレがまとめられたコピペブログを閲覧しながら、
俺は悦に浸っていた。 俺が昨日妄想した少女が、俺の後ろの席にいるんだぜ。
お前ら、うらやましいだろう。ふふふふ…
('A`)「素直、空ちゃんか…」
('A`)「最高だよ」
- 73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/27(日) 00:01:23.43 ID:OYYVe6LP0
- 目を閉じて、彼女の笑顔をまた思い返してみる。
少し鮮度が落ちてきたようだ。 では次は、凛とした平常の顔を再生。うん、やっぱりこれもいい。
あの子は、他の低俗な奴らとは違うんだ。
他の奴らよりずっと大人で、きっといろんなことを知っている。
そして、俺のことを何より分かってくれるんだ。
なんで、そんな妄想の産物が現実になったかは知らないけど、
俺はその子と実際に会話を交わしたんだ。これは確かなんだ。
('A`)「だからなんだって話だけどな…」
('A`)「その子と付き合えるとか思ってもダメだな」
('A`)「汚れるわ」
- 74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/27(日) 00:03:38.64 ID:OYYVe6LP0
- ('A`)(あ、そういえば素直さんから本借りてたんだっけ)
('A`)(まあいいや。後回し後回し)
俺はワープロソフトを立ち上げ、或るファイルを開いた。
詰められた文字が俺を迎える。
('A`)「よし、今日は上機嫌だからいつまでも書ける気がするわ」
俺に備わった特別なもの。敢えて挙げるとすれば文才か。
小説を書き溜めることは、オナニー以外の俺の唯一の趣味だ。
だが、小説を書くことも所詮自己満足。 オナニーに帰結するんだけどな。
- 75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/27(日) 00:07:33.06 ID:OYYVe6LP0
- ('A`)「オナニー塗れのイカ野郎だな… 俺は」
('A`)「今日は、気分転換に恋愛小説でも書いてみるか」
そう思い、白紙の原稿用紙をディスプレイの向こうに準備した。
さっそく取り掛かる。
10分で挫折。
(;'A`)(やっぱり小説って経験がモノを言うな…)
そんなわけで、俺はファンタジーだのバトルだのしか書き綴ることが出来ないのであった。
なぁに、妄想の力も中々強大だと俺は思っている。
- 79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/27(日) 00:13:24.90 ID:APeS0Hmp0
- ('A`)「それじゃあみなぎる妄想を糧に素直クールのSS…」
('A`)「…っ ダメだ! 汚しちゃう! ダメだ!」
などと一人で自己嫌悪に浸っていると、カーチャンの声が再度俺を呼んだ。
('A`)「あーもう、うるせぇな…」
- 80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/27(日) 00:13:38.60 ID:APeS0Hmp0
- ディスプレイの電源だけを消し、俺は居間へと向かおうとした。
その前に、もう一度だけ、素直さんのあの笑顔を思い出してみる。
あの笑顔は、俺とくそったれな世界を繋ぐ唯一のもの。
そんな気がしてならなかった。
('A`)(…そのうち、メールアドレスとか訊いてみよう)
(続く)
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