(,,゚Д゚)彼女は年上なようです从'ー'从

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:45:17.93 ID:APKUgZWC0
第二話 『SMILE』


(,,゚Д゚)「――――」
入り口で呆然と立ち尽くしたまま、俺は微動だに出来なかった。

自分でも何が起きているのか全く判らない。
あの女の人を見ただけで、こんな風になってしまうなんて――

从'ー'从「あの〜」
気がつくと、女の人が俺の目の前に立っていた。

(;,,゚Д゚)「おわあッ!」
俺は驚愕して、思わず後ろにのけぞった。

やばい。
考え事してて、全然周りが見えてなかった。



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:46:30.05 ID:APKUgZWC0
从;'ー'从「ご、ごめんなさい!
      お客様かと思って声を掛けたんですが……
      驚かせてしまいましたか?」
女の人が、慌てた様子で俺に謝ってきた。

(;,,゚Д゚)「い、いえ、こちらこそすいません。
     ちょっとぼーっとしてたもんで……」
頭を掻いて謝りながら、俺は店の中に入っていった。

全く……なにやってんだ、俺。
こんなことで焦るなんて……



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:47:27.26 ID:APKUgZWC0
(,,゚Д゚)「…………」
気分を落ちるかせるように、俺はゆっくりと花屋の中を見回した。

こじんまりとした店ながらも、
内装はかなり行き届いている。

色とりどりの花が整然と並べられていて、
床にはゴミ一つ落ちていない。

それでいて、
店の雰囲気からはどこか暖かさが伝わってくる。

それらが、店主の人柄をそのまま表しているかのように感じて取れた。



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:48:27.01 ID:APKUgZWC0
(,,゚Д゚)「…………」
もう一度、視線を店主らしき女の人へと移す。

ロングの黒髪。
薄い桜色の上着に、ベージュのスカート。
背は、俺より少し低いくらいだから160センチくらいか。

年齢は……正確には判らない。
俺より年上なのは間違いないんだろうけど、
どこか少女みたいなあどけなさもあるし……

从'ー'从「? どうされましたか?」
俺の視線に気付いたのか、女の人が訊ねてきた。

まずい。
上手い言い訳を考えなければ。

何の理由も無く女性をじろじろ見てるなんて、単なる変態だ。



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:50:08.55 ID:APKUgZWC0
(;,,゚Д゚)「え、あ、いや、これから友達のお見舞いに行こうと思うんですけど、
     どんな花を持っていけばいいのかなーって……」
しどろもどろになりながら、
俺は何とかそう答えを取り繕って答えた。

从'ー'从「まあ、そうなんですか。
     でしたら、私に任せて下さればお見舞い用にアレンジメントいたしますよ。
     ご予算はどれ位ですか?」
予算と聞かれて、
俺は改めて自分の財布の中身を意識した。

俺の現在の全財産は五千円。
が、ここでその五千円を全て使い切るようなことは当然出来ない。

この前バイトも辞めてしまったし、
ここで必要以上の出費をするのはかなり苦しい。

よって、千円が妥協できるギリギリのラインだ。

しかし――
店にある花束とかの値段を見てみると、下でも二千円は超えている。

それなのに、「千円までしか出せません」とか言うのは正直かなり恥ずかしい。
だが、見栄など張っても一円にもならないのもまた事実。

どうする、俺。
男のプライドを取るか金を取るか――



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:51:05.79 ID:APKUgZWC0
(;,,゚Д゚)「……千円以内でお願い出来ないでしょうか」
恥を忍んで、俺は小さな声でそう告げた。

糞、みっともねえ。
絶対みみっちい男だとか思われてる……!

从'ー'从「はい、出来ますよ」
しかし女の人は少しも嫌な顔をすることなく、
笑顔で俺にそう答えた。

从'ー'从「お見舞い用でしたら鉢植えは失礼になりますから、花篭にしますね。
      ええと……ガーベラなんかがいいかしら――」
女の人は少し考えるような素振りを見せた後、
陳列されている商品からいくつかの花を選び出し、
手際よく篭に盛り付けていった。

程なくして、女の人の手の中で小さめの花篭が出来上がる。
俺は、そこまでの女の人の手さばきを呆けた様に見つめていた。



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:51:55.64 ID:APKUgZWC0
从'ー'从「お待たせしました。 千円になります」
(,,゚Д゚)「あ、どうも」
財布の中から千円札を一枚抜き出し、女の人に渡した。

女の人は千円札をレジに入れ、俺に花篭を差し出して、
从'ー'从「ありがとうございました。
      お友達の方、早く良くなるといいですね」
そう言って、にっこりと微笑んだ。

(,,゚Д゚)「――――」
その笑顔に、俺は一瞬戸惑った。

それは、一見何気ない普通の笑顔のように見えて――
なのにどこか、心の奥底にひっかかりを感じるような。
そんな、不思議な笑顔だった。



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:52:16.03 ID:APKUgZWC0


    * ここで一旦コマーシャル *


 @@@
、@#_、_@
 (  ノ`)「……ここに姉者と妹者が?」

突然行方不明になった姉者と妹者を探しているうちに、
スラムにある廃屋へと辿り着いた母者。

だがそれは、
兄者と弟者によって周到に張り巡らされた罠だった――!



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:52:59.64 ID:APKUgZWC0
 @@@
、@#_、_@
 (  ノ`)「あんた達! こんなことをしてただで済むと思ってるの!?」

( ´_ゝ`)「くくくくく…… その威勢がどこまでもつのかな?」

(´<_` )「慌てるなよ兄者。 夜はまだこれからだ」


 @@@
、@#_、_@
 (  ノ`)「うむッ……! ふちゅ、ぶむぅ!!」

(´<_` )「ヒャハハハハ! 見ろよこの女!
      ザーメン飲みながらイってるぜ!!(退魔忍アサギに出てくるレイプ男風の声で)」

( ´_ゝ`)「なんていやらしい体なんだァ。
      糞ッ! もう我慢出来ねえ!!」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:54:11.94 ID:APKUgZWC0
 @@@
、@#_、_@
 (  ノ`)「!? 嫌! 駄目!
     それだけはやめてェ!!」

( ´_ゝ`)「そうかそんなに挿れてほしいのか。
      だったらすぐにでもぶち込んでやるよ!!」

 @@@
、@#_、_@
 (  ノ`)「痛ッ……! やァ…… 痛い……!!」

( ´_ゝ`)「こいつは傑作だ! この女、処女だぜ!
      お堅い女だと思ってたが、本当に処女だったなんてなあ!!」

(´<_` )(俺達産んでる筈なのに何で処女なんだろう……)



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:55:45.52 ID:APKUgZWC0
 @@@
、@#_、_@
 (  ノ`)「こんな奴らにイかされるなんて、悔しい……!
     でも……感じちゃう!」ビクンビクン

淫欲の夜は更けていく。
果たして、母者は兄者や弟者に孕まされてしまうのか――!?



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21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:56:21.70 ID:APKUgZWC0



   ∩∩
   | | | |
  ( ゚ω゚)  <こまーしゃる ここまで
  。ノДヽ。    
   bb



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:57:29.10 ID:APKUgZWC0


  _
( ゚∀゚)  「お、来たか」
俺が病院に到着したときには、既にジョルジュが待っていた。

(,,゚Д゚)「悪ぃ。 待ったか?」
  _
( ゚∀゚)「いや、俺もさっき来たばっかだ」
言って、ジョルジュは俺の手元の花篭を覗き込んだ。
  _
( ゚∀゚)「何だぁ? お前にしちゃ随分品のいいヤツ持って来たじゃんか」
(,,゚Д゚)「ちげーよ。 店の人がやってくれたんだよ。
    お前こそ何だよそのバナナの山は」
ジョルジュの持って来た果物篭の中には、
これでもかという程のバナナで一杯だった。

こいつは、ショボンを猿か何かと勘違いしているのだろうか。
  _
( ゚∀゚)「いや、ショボンはバナナ好きそうだと思ったから。
     その、形とか」
…………?
こいつは何を言っているのだろうか。
  _
( ゚∀゚)「ま、細かいことはどうでもいいだろ。
     それより、早くショボンの病室まで行こうぜ」
(,,゚Д゚)「だな」
そんなこんなで、俺達はショボンの入院している病室まで行くことにするのだった。



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:58:33.29 ID:APKUgZWC0



(´・ω・`)「やあ、二人とも来てくれたんだ。
      とても嬉しいよ、ありがとう」
ショボンは寝巻き姿でベッドの上に座っていた。

少し疲れているいるような印象はあるものの、
ショボンの顔色はすこぶる良くなっており、
倒れていた時のあの蒼白な顔の翳りも無い。
  _
( ゚∀゚)「思ってたより元気そうじゃん。 安心したぜ」
(´・ω・`)「まあね。
     病院に着くのがあと1時間遅れてたらやばかったみたいだけど」
冗談めかしたふうにショボンは言った。

(,,゚Д゚)「すまなかったな、ショボン。
    お前が苦しんでる時、寝てて気がつかなくて……」
もしもう少し俺とジョルジュが目覚めるのが遅かったら、
と思うと余りにもぞっとしない話だ。

(´・ω・`)「いや、別にいいよ。
      ほとんど僕の責任だし」
僕の責任って、ショボンが何か悪いことでもしたのだろうか?
よく判らない。



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 20:59:30.08 ID:APKUgZWC0
  _
( ゚∀゚)「あ、そういや忘れるところだった。
     これ、お見舞いな」
そう言いながら、ジョルジュがバナナだらけの果物篭をショボンに手渡した。

(´・ω・`)「そんな、そこまで気を遣ってくれなくていいのに」
  _
( ゚∀゚)「気にすんなって。
     次俺が病気になった時にお返ししてくれりゃいいさ」
(´・ω・`)「ありがとう。 それじゃ、遠慮無く戴くよ。
      好きなんだ、バナナ。
      特に、形とか」
…………?
ジョルジュもこいつも、
バナナの形とかさっきから何訳の判らないことを言っているのだろう。



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:00:22.91 ID:APKUgZWC0
(,,゚Д゚)「あ、そうだ。
    俺も渡す物があったんだ」
俺はショボンに買っておいた花篭を差し出した。

(´・ω・`)「へえ……
     こう言っちゃ悪い気もするけど、
     ギコって結構センスが良かったんだ」
ショボンが花篭をまじまじと眺めながら呟くように言った。

(,,゚Д゚)「い、、いや、ジョルジュにも言ったんだけどさ、
    花屋の人が勝手にやってくれただけだから」
そう言って否定していると、
あの女の人の顔が脳裏をちらついていた。

さっきからどうしたんだ、俺。
こんなこと、今までには無かったのに。

(´・ω・`)「そうなんだ。
      じゃあ僕も、折があればそこの花屋を利用させてもらおうかな。
      その時は、案内を頼むよ」
(,,゚Д゚)「あ、ああ……」
俺は語尾を濁しながらそう答えた。

……何でだろう。
何でも無いことの筈なのに、
何であの花屋のことを誰にも知られたくないんだろう。



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:01:16.73 ID:APKUgZWC0
  _
( ゚∀゚)「あ」
と、ジョルジュが何かに気づいたかのように病室の外を見る。

(,,゚Д゚)「? どうした、ジョルジュ」
俺はジョルジュに訊ねた。
  _
( ゚∀゚)「ふおおおおおおおお!
    童顔巨乳ナースだーーー!!」
叫びながら、ジョルジュが病室を飛び出していった。
  _
( ゚∀゚)「お姉さああああああああん!
     あなたのブラは何カップですかあああああああああああああ!?」
思いっきりセクハラそのものの発言が病室の外から聞こえてくる。
俺とショボンは、明日の新聞に悪い意味でジョルジュが載らないことを祈るしか出来なかった。



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:01:58.94 ID:APKUgZWC0



(´・ω・`)「……ジョルジュ、行っちゃったね」
(,,゚Д゚)「ああ。 一度死んだ方がいいな、あいつ」
限りなく本音に近い発言だった。

(,,゚Д゚)「そういやショボン、俺には経験が無いからよく判んないんだけど、
    入院生活って不便じゃないのか?」
(´・ω・`)「いや、自由に動けないってのはあるけど、そこまで不便じゃないよ」
ショボンがベッドの脇に備え付けられてある袖机の上にあった水を飲みながら答えた。

(,,゚Д゚)「本当に大丈夫か?
    何か俺に手伝えることがあるならやるぜ?」
(´・ω・`)「いや、別に大丈夫だよ」
ショボンがやんわりと断った。

(,,゚Д゚)「遠慮すんなって。
    救急車呼んでやるのが遅れた分、何でもするからさ」
(´・ω・`)「本当かい? それじゃあ……」
そう言って、ショボンは一旦言葉を切った。
少しの沈黙。
そして静かに、ショボンが口を開く。



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:02:34.37 ID:APKUgZWC0





(´・ω・`)「おしっこがしたいから、そこの尿瓶で手伝ってくれ。
      トイレに行こうにも、医者からベッドから降りるなって言われてるんだ」
ショボンから出たお願いは、
およそ俺の許容範囲を遥かに超えるものだった。



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:04:54.54 ID:APKUgZWC0
(;,,゚Д゚)「え、ええ〜!?」
いきなり何を言い出すんだこいつは。

何でもするとは確かに言ったが、
ものには限度というものがあるだろう。

(´・ω・`)「駄目かい?」
(;,,゚Д゚)「当たり前だろ! お前何考えてんだよ!?
     そういうのは看護婦さんに頼めっての!」
いや、今は看護士と言わなきゃセクハラになるんだったか。
って、今はそんなことどうでもいい。

ここは何としても、
ショボンに今のお願いを取り消させて……

(´;ω;`)「…………」
(;,,゚Д゚)「!?」
と、俺は驚きに目を見開いた。

ショボンが、泣いていたのだ。

何で、一体どうして――



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:05:30.62 ID:APKUgZWC0
(´;ω;`)「ごめんよ、ギコ君……
      僕だって、本当はこんなこと頼みたくない。
      でも……どうしても嫌なんだ!
      いくら相手が看護士さんだからって、自分の排尿を知らない女性に見られるなんて、
      恥ずかしくて耐えられない。
      それぐらいなら、親友である君に見られる方がまだマシなんだ……!」
(,,゚Д゚)「――――!」
俺は馬鹿だ。
何でこんなことが、すぐに判らなかったのか。

ショボンの言う通り、年頃の男である俺達が、
知らない女性に排泄を手伝ってもらうなんて、
耐え難い恥辱としか言いようが無いだろう。

本来なら、俺に頼むのだって恥ずかしくて仕方が無かった筈だ。
それなのに、ショボンは勇気を振り絞って言ったのだ。

俺は、友達失格だ。
そんなショボンの気持ちを、察してやることが出来なかったなんて……!



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:06:55.94 ID:APKUgZWC0
(,,゚Д゚)「ごめん、ショボン。
    気づいてやれなくて……
    俺で良ければお安い御用さ」
(´;ω;`)「ほ、本当かい?」
(,,゚Д゚)「ああ、本当だ」
俺は迷うことなく頷いた。
これぐらいしか、俺はショボンの為に何かをしてやれないのいだから。

(´゚ω゚`)「……計画通り!」
(,,゚Д゚)「え?」
(´・ω・`)「いや、何でもないよ。
      悪いけどギコ君、そろそろ我慢の限界が近づいてきててね。
      急いでくれると嬉しいんだが」
(,,゚Д゚)「あ、ああ……」
何だろう。
今、ショボンの雰囲気が一瞬豹変したような……

(,,゚Д゚)(まあ、気にする程のことでもないか)
そう考えながら、俺は尿瓶を持ってショボンの下座の方へと移動した。



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:08:53.11 ID:APKUgZWC0
(,,゚Д゚)「んじゃ、始めるぞ」
(´・ω・`)「悪いね。
     それじゃあ君の口……じゃなくて、
     尿瓶の口に僕のちんこの先端を入れてくれないか?」
(,,゚Д゚)「ああ、判った」
布団をはぎ、ショボンのズボンの裾へと手をかける。

かなり恥ずかしい気もするが、仕方が無い。
ショボンは、もっと恥ずかしい筈なのだから。

そんなことを思いつつ、俺はズボンを下ろそうと――



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:09:39.32 ID:APKUgZWC0
看護婦「あ、ショボンさーん。
     先生が今日からもう歩いて良いって言ってましたよー」




(´゚ω゚`)



53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:11:42.56 ID:APKUgZWC0
(,,゚Д゚)「良かったな、ショボン!
    これで自分で便所に行けるぞ!」
俺はショボンの手を取り、喜びの言葉を伝えた。

良かった。
これで俺もショボンも、恥ずかしい思いをしなくて済む。
本当に、良かった。

(´゚ω゚`)「…………」
が、ショボンの様子がどうもおかしい。
無言のまま、体をわなわなと震わせている。

(´゚ω゚`)「てめえええええええええええええええええええ!!
     このマン腐れ看護婦がああああああああああああああああああああ!!
     余計な事言ってんじゃねええええええええええええええええええええええええ!!!」
ショボンがいきなりキレた。

何だ!?
一体ショボンに何があった!?

(´゚ω゚`)「もう許さん!!
     貴様だけは絶対にぶっ殺して――」
ショボンが看護士に襲い掛かろうとした瞬間――



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:13:17.36 ID:APKUgZWC0
(;´゚'ω゚'`)「――アバッ!?」
突然、ショボンがその動きを止めた。

:(;´゚'ω゚'`): 「アババ!! ババッ!! ババッバアッババ!!!」
ショボンの腹部がみるみるうちに赤く染まっていく。

まさか、これは――

看護婦「せ、先生、大変です!
     ショボンさんの手術痕が開きました!!」
慌てて看護士が担当の先生を呼びに駆け出す。

ドサリと倒れるショボン。
俺はそんなショボンの体を急いで抱き起こした。

(,,゚Д゚)「ショボン!
    しっかりしろ!!
    ショボーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!」
俺の腕の中で、ショボンの体はどんどん冷たくなっていくのだった。


〜To be continued...〜



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:14:46.41 ID:APKUgZWC0
次回予告





――誓え。
その身体の一欠片まで余すことなく、忠義という名の剣になり、
その心の一切を残すことなく、忠誠という名の盾になり、
我の唯一無二の従僕とならんことを。



65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:16:49.37 ID:APKUgZWC0
……この世界には、二つの支配者がいる。

一つは人間。
他ならぬ、私達自身のことだ。

人間は、その知能と文明を以って、
この世の昼の領域を支配する。

そしてもう一つは、『貴族』という名の魔性の者。
闇から闇へ、影から影へと暗躍する、異形にして化外の存在。

彼らはその異能を以って、
この世のもう半分、夜の領域を支配する。

そしてその異能の一つに、
絶対の服従と永遠の忠誠とを代償に、
貴族の力を他者にも分け与える、
『血の盟約』というものがあった。

そして、その『血の盟約』により闇の力を手に入れた、
人にして人ならざる者、魔にして魔ならざる者を、
人や魔は『騎士』と呼んだ――



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:18:06.61 ID:APKUgZWC0



(,,゚Д゚)「絶対に許さねえ……
    例えこの身を闇に堕としてでも、ぶっ殺してやる……!」
何者かに両親を殺された少年、ギコ。

彼は、まるで何かに取り憑かれたかのように、
いずこにいるかも知れない仇を探し続けていた。



li イ ゚ -゚ノl|「――待ちわびたぞ、ギコ。
      在りし日の契約に従い、我が臣下となって貰う」
そのギコの前に、雪苺と名乗る謎の女が現れる!

まるで昔からギコのことを知っているかのような口調の雪苺。
ギコはそんな彼女に不信感を抱きつつも、
復讐の『力』を得る為に、彼女と血の契約を交わすのだった。

だが彼は知らなかった。
雪苺が日本の夜全てを支配する、
貴族の中でも超絶の力を持つ王族であり、
今まさに、昼と夜二つの世界を巻き込んだ闘いが始まろうとしていることを――



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:18:45.92 ID:APKUgZWC0



――困惑。


(,,゚Д゚)「答えやがれ!!
    この『力』は一体何だ!?
    お前達は、一体何者なんだ!?」

( ・∀・)「その答えは、ここから生き延びて帰ることが出来たら教えてやろう。
      ――やれ、シナー。
      あの少年を血祭りにあげろ」



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:19:31.54 ID:APKUgZWC0



――共闘。


( ´_ゝ`)「……どうやら、ここでいがみ合っていてはお互いに危ないようだな。
      一先ずここは休戦として、一時的にではあるが手を組むぞ、ハイン」

从 ゚∀从「おい! 勝手に話を進めてんじゃねえよ!!」

(´<_` )「そう言うな。
     決着が付けられなくて残念なのは、こっちも一緒なんだ。
     ハイン、右のニワトリ野郎はお前に任せる。
     俺達は、左の刃物キチガイを叩こう。
     準備はいいか、兄者?」

( ´_ゝ`)「ああ、いつでも行ける」

从#゚∀从「だから勝手に話を進めんなって言ってんだろうが!!」

( ´_ゝ`)「「流石だよな、俺ら」」(´<_` )



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:20:47.68 ID:APKUgZWC0



――疑惑。

  _
( ゚∀゚)「ハッ! お目出度い奴だぜ!!
    都合良く利用されてるだけってことにも気が付かないでなァ!!」

(,,゚Д゚)「何だと!!
    それはどういう意味だ!?」
  _
( ゚∀゚)「教えてやるぜ!
     お前の両親を殺したのはなあ――」



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:21:26.13 ID:APKUgZWC0



――疑念。


(;^Д^)「このデータ……
      まさか、彼女は本気で『箱舟計画』を――!?」



75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:22:04.06 ID:APKUgZWC0



――すれ違い。


li イ ゚ -゚ノl|「止めを刺せ、ギコ!
      殺らねば、お前が殺られるぞ!!」

(,,゚Д゚)「出来ない!
    こいつを殺すなんて、俺には……!」

li イ ゚ -゚ノl|「……已むを得ん。
      ギコ、汝の主として命ずる。
      その者を、屠れ」

(,,゚Д゚)「!? か、身体が勝手に!?
    やめろ、やめてくれーーーーーーーーーーーーーーー!!!」



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:22:50.85 ID:APKUgZWC0



――策謀。


lw´‐ _‐ノv「……全てが私の手の平の上。
      過去も、現在も、未来も、全て――」

('A`)「全く、恐ろしい女だよ、あんたは。
   そうやって自分では決して手を下さないまま、全部皆殺しにしていくんだな」

lw´‐ _‐ノv「……米」

(;'A`)「え?」



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:23:45.19 ID:APKUgZWC0



――復讐。


(,,゚Д゚)「復讐からは何も生まれない!?
     そんなことをしても死んだ人は返って来ない!?
     知った風なことをほざいてんじゃねえ!!
     両親をゴミクズのように殺されて――
     それを黙って許して、殺した奴をこの世にのさばらせておけっていうのかよ!!
     それが、本当に正しいことなのかよ!!」

li イ ゚ -゚ノl|「…………」

(,,;Д;)「……返って来ないんだ。
    お父さんとお母さんは、もう何をしたって返ってこないんだ……!」



79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:24:32.75 ID:APKUgZWC0



――狂気。


川 - )「…………」

(;´∀`)「!!!
     ク、クー姉!?
     一体だれがこんなことを!?」

ノパ听)「……お帰りなさい、お兄ちゃん」

(;´∀`)「――――!
      ヒ、ヒート!!
      何があったモナ!?
      その手に持っている血塗れの包丁は何モナ!?」

ノパ听)「お兄ちゃんが悪いんだよ……
     お姉ちゃんばっか見て、私のこと全然見てくれないから……」

(;´∀`)「ヒ、ヒート!?」

ノパ∀゚)「だから、私を見てくれない悪いおめめなんか要らないよねええええええええええええええええええ!!!」



81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:25:18.07 ID:APKUgZWC0



――死闘。


ミ;,,゚Д゚彡「!!? な、何だこれは!?
      傷口が、ひとりでに広がって……!」

(メ._凵j「――これが私の異能、『執念深き呪い(ヴェンデッタ・ウーンズ)』だ。
     その傷は、お前の身体を両断するまで広がり続けるぞ」



82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:26:24.39 ID:APKUgZWC0



――後悔。


li イ ゚ -゚ノl|「……フィレンクト。 私は、間違っているのだろうな。
      ギコを、こんなことに巻き込んでしまって……」

('_L')「……姫、どうかそのような事をおっしゃらないで下さい。
     全ては、運命だったのです」

li イ ゚ -゚ノl|「――『運命』、か。
      都合の良い責任逃れの言葉だな……」



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:26:48.74 ID:APKUgZWC0



――信念。


( ФωФ)「血の盟約などという明確な『形』が無ければ不安か。
       ならば我輩はそれを全身全霊を持って否定しよう!
       そんなものに縋らねば成り立たないような主従関係などに、価値は無い!!」



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:27:24.93 ID:APKUgZWC0



――絆。


ξ゚听)ξ「アタシはあんたを信じるわ、ブーン。
      ――だから、さよならは言わない。
      あんたは、絶対に帰って来るって信じてるから……!」

( ^ω^)「僕も君を信じるお、ツン。
      君が、僕を真に想ってくれていることを。
      だから――僕もさよならは言わないお」

ξ゚听)ξ「…………!
      ブーン、絶対に負けるんじゃないわよ!
      無様な姿見せたら、ただじゃおかないんだから!!」

( ^ω^)「おっおっおっ。
      任せてくれお、ツン。 僕は絶対に勝つお。
      君が今まで傍にいてくれた。
      それだけで、僕は百人力だお」



89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:28:03.90 ID:APKUgZWC0



――愛。


N| "゚'` {"゚`lリ「やらないか」

(´・ω・`)「ウホッ! いい男……」



91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:28:50.66 ID:APKUgZWC0



――約束。


「泣かないで!
 ボクが、お姉ちゃんと一緒にいるから!
 絶対、絶対にずっと一緒にいてあげるから!!」

li イ ゚ -゚ノl|「――そうか。
      ありがとう、坊や……」



93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:29:32.50 ID:APKUgZWC0



――決意。


(,,゚Д゚)「させるかよ!!
    雪苺は俺が護る!!
    テメエらなんかには、指一本触れさせねえッ!!!」

爪'ー`)「愚かな――
     それこそが、血の盟約の呪縛だというのに。
     仮初の忠義に命を捧げるか」

(,,゚Д゚)「違う!!
    契約だとか命令だとか、そんなことは関係無い!!
    これは――
    これは、俺の意思だ!!!」



95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:30:27.14 ID:APKUgZWC0



忠義を『力』に、約束を『強さ』に変えて、
少年は闘い続ける。

血と涙と野望と裏切りと絆と信頼と闘いの果てに――
何がギコを待ち受けるのか!?



97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/23(金) 21:31:02.92 ID:APKUgZWC0





(,,゚Д゚)「――誓う。
    この身体の一欠片まで余すことなく、忠義という名の剣になり、
    この心の一切を残すことなく、、忠誠という名の盾になり、
    貴女の唯一無二の従僕とならんことを」





新感覚現代冒険活劇、



(,,゚Д゚)騎士と姫のようですli イ ゚ -゚ノl|



毎週水曜日午後6時から、大人気放映中!!



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