( ・∀・)は人類牧場を経営するようです
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 00:53:04.75 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)は人類牧場を経営するようです
第九話
容易すぎる忌み人
油断により生まれた予期せぬ権力 五
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 00:55:18.23 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「うえ、えぐ、ふぇ」
( ・∀・)「申し訳ありません。村長、ついカッとなってしまって」
/ ,; 3「うぇ、じゃぐ、ばぅわ」
( ・∀・)「大変失礼な事を致しました。本当に言い訳のしようがございません」
/ ,; 3「ひぐ、が、あぐぁ」
( ・∀・)「村長、この剛毅な私をどうかお許し下さい。てか許せよ」
/ ,; 3「あぁん!あぁん!もうイヤ!村長なんてイヤ!イヤイヤイヤイヤ!」
( ・∀・)「村長……………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!」
( ・∀・)「…………………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!」
( ・∀・)「…………………」
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 00:57:42.48 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!」
( ・∀・)「おい……………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!」
( ・∀・)「こら……………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!」
( ・∀・)「てめぇ…………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!」
( ・∀・)「…………………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!
(#・∀・)「…………………」
/ ,; 3「ウワアアアアアン!!ウワアアアアアン!!
∩(#・∀・)∩「そんちょおおおおおおおおおお!!おい!!こらああああああああ!!」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 00:59:32.02 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3 !!!!
(#・∀・)つ/ ,; 3「おいこら!!村長!!許してくれるよな!!この僕を許してくれるよな!!なあ!なああああああああ!!」
(;゚ω゚)ジョボボボボボボボボボボボボ
(#・∀・)つ/ ,; 3「なあ聞いてんのか!!あ!聞・い・て・ん・の・か!!おい!!許してくれるよな!!許さないなんて言わないよなぁ!!」
/ ,; 3「ひいいいいいい!!許します!!絶対許しますぅ!!だからやめて!!もうやめて!!虐めないでぇ!!」
(#・∀・)つ/ ,; 3「そうか!!許してくれるのか!!この僕を許してくれるのか!!そうか!!じゃあ許してくれるついでにもう一つ頼もうかなああああああ!!」
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:01:29.11 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「ひいいいいいい!!何でも聞きます!!聞いちゃいます!!だから助けて!!許してぇ!!」
(#・∀・)つ/ ,; 3「ここの村人全員に僕を紹介してくれるよな!!な!なああああああ!!嫌だって言わないよな!!嫌だって言わないよなぁ!!」
( ω)……………………
/ ,; 3「します!!しますします紹介します!!だからもうやめてぇ!!やめて!!わしを苦しめないでぇ!!」
( ・∀・)「……………………」
/ ,; 3「うえ、えぐ、ふぇ」
( ・∀・)「ありがとうございます村長、こんな仕打ちを犯した私を許して頂くばかりか、私をみなに紹介して頂けるなんて……なんと御礼を言って良いか」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:03:17.29 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「うえ、えぐ、ふぇ」
( ・∀・)「あなたのその優しさに触れ、私は感激しております。村長、私とあなた、共に協力してこの村を盛り上げていこうではありませんか」
/ ,; 3「うぐ、ひぐ、言う事を聞くから、ワシを虐めないで………」
( ・∀・)「では村長、村人の動員宜しくお願い致します。もしサボった場合は………わかるな」
/ ,; 3「はい………わかりました」
( ・∀・)「村長…………」
/ ,; 3「はい……………」
( ・∀・)「共に………未来を」
/ ,; 3「はい……………」
( ・∀・)「…………………」
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:07:29.37 ID:AeR15iXNO
- 容易い………
脆い…………
憐れ…………
これがこの村の長老たる者の姿か………
何とも情けない……何とも下らない……
彼女の言っていた事がよく分かった。
生きている価値が無い。
死んだも同然の老害。
その通りでは無いか………
この村長が少しでも彼女程の気概があったのなら殺す価値くらいはあったのだが、この村長にはその価値すら無い………
160年もの年月を重ねていながら、威厳が全く無いとはどう言う事だろうか……
何故そこまで怯える……
何故そこまで逃げる……
何故そんなに諦めるのか………
何故自民族の共同体の為に、少しでも抗いの言葉を吐くことが出来ないのか……
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:12:02.21 ID:AeR15iXNO
- 構わない………言う事を聞くまで徹底的に脅してやれ。
手加減は無用…………
今考えると彼女のこの言葉には、彼女なりのこの村長への苛立ちが込められていたのだろう。
/ ,; 3「ワシは悪くない………ワシは悪くない………仕方ない仕方ない仕方ないんだ」
( ・∀・)「…………………」
何だろう………無性に彼女の声が聞きたくなった。
彼女の姿が見たくなった。
ここには,人,はいない。
いるのは家畜だけ……
そしてこの村で今の所,人,なのは彼女だけだ。
会いたい、だがまだ駄目だ………
まだ彼女から教わった彼らとの,接し方,は終わっていない。
それまで少しの間彼女はお預けだ。
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:13:47.69 ID:AeR15iXNO
- 数時間後
/;,' 3「ででで、ではご、ごごご紹介します。こここ、この村でい、医者をしてくださる」
/;,' 3「………だ、だだ誰?」
( ・∀・)「どうも、モララーと申します。皆様以後お見知り置きを」
(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他
川 ゚ -゚)(何か初めて名前聞いた気がするなぁ)
( ・∀・)「……………」
何だろう…子供にしか見えないこの忌み人達に囲まれていると、何だが小学校の新任教師になったような気分だ。
まぁそんな事はいいとして、僕はやっと原住民の内部観察作業に移る事が出来た。
これは彼女の助言と、村長の口添えがあってこそ出来た結果だ。
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:16:05.45 ID:AeR15iXNO
- このさい村長は置いておいて、彼女には本当に感謝しなければならないだろう。
彼女は僕を村に置くために様々な助言を行ってくれたばかりか、今の僕の、最大の観察対象になってくれたのだから………
僕はこれから彼女との共犯関係、いや絆をより深く築いていきながら、
この村の発展と彼らの意識改革を実行する………
それが僕と彼女との共通目的………
だが少し違うとしたら、彼女にとってはどうでも良いはずの僕の前者の言葉が、僕にとっては全てだと言う事だ。
- 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:18:03.11 ID:AeR15iXNO
- 僕からしたら村の発展と意識改革こそがどうでも良い,ついで,なのだ。
僕の主目的は彼女との絆を深め、彼女をより知る事にある。
その,ついで,が村の発展、または村民達との関係を深め、この地に眠る,何か,を探索する事……
そんな少し噛み合わない彼女との関係を上手く交わしていきながら、僕は僕の目的と,ついで,を片付けていく事になる。
まぁ気長にいくさ、気長に………
彼女も、僕も、村民達も、時間はたっぷりあるのだから
たっぷりと…………
/;,' 3「えええ、では何か言う事無い?なんか、なんかさ、あるよね、あるよね」
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:20:37.71 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)「……………」
/;,' 3「異議がある者はいない?いない?いるよね、ね?いるよね?ね?」
(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他川 ゚ -゚)……………………
/;,' 3「異議ないの?ないの?嘘だ?なんかあるなんかある、嫌だよ?僕嫌だよ?後でぐちぐち言われるの?」
(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他川 ゚ -゚)……………………
/;,' 3「ないんだ?ほんとにないんだ?嘘だ!ほんとはあるんだ!ほんとにないんなら異議なーし!!て言って異議なーしってほら、ほら」
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:23:20.49 ID:AeR15iXNO
- (;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他川 ゚ -゚)異議なーし
/;,' 3「……………嘘だ、声が小さいもん……嘘だほんとはあるんだ!異議ないならもっと声大きいはずだ!!」
(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他川 ゚ -゚)異議なーし!!!
/;,' 3「異議なしとか言ってまた影で愚痴る気なんだろ?あ、あの時みたいにさ、さ、賛成したくせに悪口言うんだ、また、また」
( ・∀・)「……………」
/;,' 3「異議あるはずだ、はずだ。不甲斐ないわしを攻めてるんだ、だ、わかってるんだぞ、ぞ」
( ・∀・)「……………」
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:29:31.65 ID:AeR15iXNO
- いい加減にして欲しい。
別にそんな事どうでも良いでは無いか………
何故そんなに自棄になって他の者の意見を聞きたがる。
これではただの道化だ……
実に見苦しい……
しかし、ここまでは彼女の言っていた通りに話は進んでいる。
/;,' 3「異議あるはずだ!無いなんておかしい!あるんだあるんだあるんだあるんだ!!」
( ・∀・)「……………」
うん、彼女の言っていた通りだ。
見事なまでに彼は取り乱し始めた。
計画通りならここら辺でしびれを切らした彼女が口を開く、筈だ。
川;゚ -゚)「村長!」
/;,' 3「な、何だ!!異議あるの!!あるの!!クー異議あるの!!」
( ・∀・)「……………」
- 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:31:46.04 ID:AeR15iXNO
- 何とも凄まじい食いつきぶり………
余程反論に飢えていたのだろう。
(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他……………………
彼女以外はやはりだんまりか…
関わり合いになりたくないのかもしれないな………
村長も村長ならこいつらもこいつらだ。
川;゚ -゚)「村長、何故こんな得体の知れない余所者を村に入れたりしたのですか!!こんないかにも変態みたいな奴!」
変態とは失礼な………
演技とはいえ、少し腹が立つ
君が犯人だ!君が黒幕だ!!とでも言ってやろうか!!言わないけど………
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:35:34.20 ID:AeR15iXNO
- /;,' 3「そ、それはね、ね、それはね、ね、あのね、理由があってね」
川;゚ -゚)「その理由とは何なのですか?」
( ・∀・)「……………」
さて、次のシナリオではこの後この村長がとんでもない言い訳をして、彼女が怒る!
らしい…………
/;,' 3「妖精がね、ね、わ、わしに話しかけてきてね、ね、わしの心を奪ってね、勝手に話を進めたの………だから、わ、わし悪く無いの」
(;・∀・)「……………」
だ、駄目だ、こいつ…早く何とかしないと………
しないけど……
川;゚ -゚)「村長!!そんな戯れ言を!!」
/;,' 3「戯れ言じゃ無いの!!ほんとなの!ほんとの事なの!だからわし悪く無いの!!無いの!!」
- 36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:37:28.75 ID:AeR15iXNO
- うわぁ、もう何か、さすがの僕でもこれは引くわ…………
まぁ気を取り直して次彼女の台詞
川;゚ -゚)「即刻追い出すべきです!!この余所者を!!邪魔なだけです!!目障りです!変態です!!無能です!!馬鹿です!!」
何だよぉ………傷つくぞぉ………
本当に演技なのかねぇ?演技じゃ無かったら泣いちゃうぞ、僕
/;,' 3「う、うるさい!うるさい!!わ、わわしが村長だ!わしが、い、一番偉いんだ!」
川;゚ -゚)「村長、考え直して下さい!!」
∩/ ,; 3∩「ああああああああああああああああ!聞こえない!聞こえない!!あああああああああああああああ!!」
( ・∀・)「……………」
- 38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:40:33.31 ID:AeR15iXNO
- うん、予定通り村長は発狂した。
では計画通り僕の恫喝開始。
( ・∀・)「すいません村長、少し宜しいですか?」
/ ,; 3「ああああああああああああああああ、くそおおおおお!馬鹿にしてえええええ」
( ・∀・)「そーんちょーう」
/ ,; 3「くそ!くそおおおおお!!わしだって好きで村長やってるんじゃない!!皆死んじゃったからわしがやってるだけだ!わしは悪く無い!無いんだ!」
( ・∀・)「おーい」
- 39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:42:28.84 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「あ、あの時だってそ、そうだ!!わ、わしは悪くない!!み、みんな賛成した!それなのに!!それなのに!」
/ ,; 3「わしだけの責任じゃない!!わしのせいじゃない!!ああ!ああああああああああああああああ!」
( ・∀・)「……………」
よし、やるか……
/ ,; 3「ああああああああああああああああ!!ああああああああああああああああ!」
∩(#・∀・)∩「そんちょおおおおおおおおおお!!おい!!こらああああああああ!!」
/ ,; 3(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他 !!!!!!!!
川 ゚ -゚)…………………
- 40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:44:38.72 ID:AeR15iXNO
- 僕は取り敢えず彼女に言われた通り、憤慨して大声をあげた
彼女に予め大丈夫だと言われていたものの、他の村民達が恐怖で逃げるのではないかと心配したが、彼らはただ地べたにへたり込みガタガタと震えているだけだ。
(#・∀・)つ/ ,; 3「ふははははは!村長!お願いがあるんだけど!お願いがああああ!!」
/ ,; 3「は、はい!は、はいいいいい!!何でも聞きます!聞きます!!」
(#・∀・)つ/ ,; 3「本当か?本当に聞くのか!!なあ!!なあああああ!」
/ ,; 3「はい、はい!何なりと聞きます!だからやめて!怒鳴らないで……」
( ・∀・)「…そうですか?それはありがたい事です。いや何から何まで本当に申し訳ない」
- 42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:46:44.24 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「何でも言う事聞くからわ、わしだけは助けて………」
(;゚ω゚)ξ;゚听)ξ(;゚_ゝ゚)(゚<_゚;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他ガタガタブルブル
川 ゚ -゚)………………
( ・∀・)「……………」
彼女を含め、他の村民達が一塊になってブルブル震えている。
その様子は何だか可愛いらしかったが、だからといってどうなる事でも無い………
( ・∀・)「では御言葉に甘えて私の御願いを聞いて頂きたい」
/ ,; 3「はい……聞きます聞きます……今から私はあなたの奴隷にな……だから……助けて」
( ・∀・)「私はこちらで医者として行動するにあたり、やはり私を補佐する助手が必要だと思っております」
- 43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:49:22.12 ID:AeR15iXNO
- / ,; 3「はい……はい」
( ・∀・)「だから助手くれよ、助手」
あ、つい敬語を忘れちゃった。
まぁこんな臆病者に愛想を売る必要は無いか……
川 ゚ -゚)じー
彼女が睨んでる………
はいはい分かってますよぉ、基本敬語でしょー
もう、こんなのに敬語なんてやだなぁ………
( ・∀・)「ですから村長、私に村民の一人を助手として献上しては頂けないでしょうか?」
献上、献上だよ、貸すんじゃ無いよ、あげるんだよ?
これならこんな酷い村長でも、さすがに心が揺れるんじゃないだろうか?
/ ,; 3「はい………良いです……わし以外なら誰でも良いです」
- 44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:51:20.15 ID:AeR15iXNO
- あ、揺れなかった。あっさり認めた。
まぁ、良いけど………
( ・∀・)「そうですか、それはありがたい事です。では折角皆さんにこうして集まって頂いているのですから、私の裁量で助手となる者を選ばせて頂きます」
(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;´_ゝ`)(´<_`;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他!!!!!!
川 ゚ -゚)「……………」
あ、怯えてる怯えてる……こうして見ると皆可愛いな。
一人だけ怯えてないのがいるけど、気にしない気にしない……
( ・∀・)つ「そちらにいらっしゃる先程私を侮辱なさったあなた、 あなたに私の助手となって頂きます」
川;゚ -゚)「えっ!そ、そんな!私ですか!?」
- 46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:55:52.43 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)つ「そうです、あなたです。あなたには私の助手になって頂きます」
川;゚ -゚)「そ、そんな………何故、何故私なんですか!」
( ・∀・)つ「あなたは私を侮辱し、私と理想を同じくする盟友たる村長に逆らいました。そんなあなたは私の助手となり、私の教育を受ける義務があるのです」
うん、どうみても悪者です。
本当にありがとうございました。
川;゚ -゚)「嫌、嫌です!村長!た、助けて下さい!」
おぉ、彼女ノリノリだなぁ。さすがに主犯
さぁ村長はどうでる?
∩/ ,; 3∩「知らん知らん!聞こえない!聞こえない!聞こえない!ああああああああああ!ああああああああああ!」
- 47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 01:58:25.68 ID:AeR15iXNO
- あらら、本当に駄目な子だ………
( ・∀・)つ「さぁ、来なさい!色々と準備があるので一旦私の家に帰りましょう!今からあなたは私の物です!逆らう事は許されません!」
川;゚ -゚)「嫌!いやあああああああ!!いやあああああああ!」
(#・∀・)つ「うるせえええええええ!来るんだよおお!!おらあああああああ!!」
川;゚ -゚)「きゃああああああああああああああああああああ!!」
∩/ ,; 3∩「わしは悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない!ああああああああああ!ああああああああああ!」
(;゚ω゚)ξ;゚听)ξ(;゚_ゝ゚)(゚<_゚;)(;゚∀゚) (;*゚ー゚)(;*゚∀゚)他ガクガクブルブル
- 48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:02:41.13 ID:AeR15iXNO
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)つ「おかわり」
( ・∀・)つ「……………」
- 51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:07:42.55 ID:AeR15iXNO
- あれから拠点に帰ってきた僕は、彼女のお腹がすいたという願いに従い彼女に手料理を振る舞っていた。
即席でつくってあげたスプーンを手にとり、普通だの、平凡な味などと文句を垂れながらも、自分の料理に次々と手をつけ頬張る彼女は実に微笑ましかった。
( ・∀・)「おいしい?」
川 ゚ -゚)「普通」
( ・∀・)「そうかそうか」
今日何度目かの会話を交わしながら、彼女は僕が出した新しい料理の皿に手をつけはじめた。
- 52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:09:20.35 ID:AeR15iXNO
川 ゚ -゚)「うむ、さすがにもう入らないな」
( ・∀・)「終わりかな?」
川 ゚ -゚)「ああ、もう終わりだ」
( ・∀・)「美味しかった?」
川 ゚ -゚)「………普通」
( ・∀・)「そうかそうか」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
- 55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:11:14.95 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)つ「ねぇねえ」
川 ゚ -゚)「何だ?」
- 56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:13:29.56 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)「村での事で色々と聞きたい事があるんだけど……」
川 ゚ -゚)「何だ?」
( ・∀・)「まず君が企んだあの茶番の事な……」
川 ゚ -゚)「お前という存在を利用して後の私の発言力を高める為の布石だよ」
( ・∀・)「………まだ言い出したばかりなんだけど……」
川 ゚ -゚)「あそこまで話されたらお前が何を聞きたいのかくらい大体想像はつく。あの茶番に何の意味があったのか、と聞きたかったのだろう?」
( ・∀・)「まぁ、当たってるけど……」
川 ゚ -゚)「私は今から正式にお前の物になったんだ。だから今やお前の物である私の言葉は、お前の言葉にもなるわけだ」
- 59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:15:30.18 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)「虎の威を借る狐、ならぬ猫ってわけか………僕を利用して村人を思うように動かそうってわけね……」
川 ゚ -゚)「前者の言葉の意味が何なのかは私には解らないが、大体お前の考えている通りだろう」
( ・∀・)「ふーん」
川 ゚ -゚)「何だ、何か文句でもあるのか?」
( ・∀・)「いや、別に………」
川 ゚ -゚)「そうか……」
( ・∀・)「うん……」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「じー」
川 ゚ -゚)「何だよ……」
- 61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:17:40.64 ID:AeR15iXNO
- 彼女は僕を冷たい目で眺めながら、怪訝そうに顔を歪めた。
川 ゚ -゚)「何だよ、言いたい事があるなら言えば良いだろう?」
( ・∀・)「…………」
うん、その言葉を待っていた。
彼女の事だ。あのまま彼女と話を続けても、何の見返りも無しに二回目の質問は受けてはくれなかっただろう。
考えすぎかも知れないが、用心は必要だ。
( ・∀・)「じゃあ聞くけど………」
川 ゚ -゚)「あぁ、話して見ろ」
( ・∀・)「………君達は一体何者なの?」
川 ゚ -゚)「?………どういう意味だ?」
( ・∀・)「言葉通りの意味だよ」
川 ゚ -゚)「……………」
- 63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:20:48.04 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)「どう考えてもおかしいじゃない?こんな不自然な土地に住む長命の亜人なんてさ、しかも忌み人なんて呼ばれて周りから軽視され、疎まれている」
川 ゚ -゚)「………何が言いたいんだ……」
( ・∀・)「君達は何でこの世界に存在しているのかって事だよ」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「君達忌み人が人類の進化の過程で派生した別の種族って訳でも無さそうだし、こんなに周りから浮いた存在の種族なんて本当に変なんだよ」
川 ゚ -゚)「……つまり何が言いたい」
( ・∀・)「つまり君達は何者で、一体どこから来たのかって事だよ…」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
- 64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:22:39.75 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「おーい」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「まぁ、分からないなら…」
川 ゚ -゚)「お前が言っている事はあべこべなんだよ」
( ・∀・)「?……どういう事?」
川 ゚ -゚)「本来なら我々忌み人がこの世界の頂点を極めた種族だったんだ」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「だが突然この世界に現れた大VIP神率いる天軍に我々は敗れ、この世界の王座を大VIP神の臣民に奪われた………」
- 66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:24:51.68 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「そして敗れた我々忌み人はこの忌み地に追いやられ、今に至るっと言う訳だ……」
( ・∀・)「……その話はもしかして君達忌み人の神話か何かの伝承話?」
川 ゚ -゚)「そうだな……そんな所だ。過去の恨みを忘れずに今まで語り継がれてきた我々の唯一の歴史……みたいな物だな」
( ・∀・)「全く誇れない歴史だねぇ」
川 ゚ -゚)「……そうだな、確かにあまり聞きたくはない話だな。だからこの話をする年寄り達は決まって最後にこんな話をするんだ」
( ・∀・)「どんな話?」
川 ゚ -゚)「いつか我々の神様がやってきて悪しき異種族を滅ぼし、我々の大地を取り戻してくださる、とな」
( ・∀・)「ふーん……」
- 68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:27:40.39 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「まぁ、最後のこの話は、私は先祖が明日の一族の為についた嘘だと思っているけどな、得体の知れない異民族に敗れ、不自由な生活を強いられるようになったままの人生なんて悲しいからな」
( ・∀・)「いずれ救ってくれる存在をよすがに明日を生きられるようにって事だろうね」
川 ゚ -゚)「そんなとこだろうな……」
( ・∀・)∩「貴重な話ありがとーう」
川 ゚ -゚)「ああ………」
( ・∀・)「……………」
- 69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:31:04.55 ID:AeR15iXNO
- なるほど、彼女の話から察するに元々彼女らがこの地に住んでいた先住民であり、
この忌み地からでた外の人間達はどこからともなくやって来た侵略者、といった所か………
忌み人達の性格から察するに、彼らはこの土地の生存競争に敗れ、この忌み地に追いやられたのだろう……
そして天軍や大VIP神やらの言葉は無惨に負けた彼らの先祖達が、のちの子孫に自分達は圧倒的な何かに敗れたのだと嘯く為の言い訳のような物なのだろう。
うん、なんとなく彼らの事が少しわかった気がする。
まだまだ彼らには謎な点は残ってはいるが、今はこのくらいで満足するとしよう。
- 70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:34:11.24 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「他に聞きたい事はないのか?」
( ・∀・)「うん、今の所は無いよ」
川 ゚ -゚)「そうか、じゃあ私は寝る」
( ・∀・)「え?もう寝るの?まだ明るいよ?」
川 ゚ -゚)「起きた頃には日は暮れているだろう。そしたら飯を食べてまた寝るさ」
( ・∀・)「……………」
なんと自堕落な…………まぁ、此処にはこれといった娯楽は無いし、僕の物になった以上彼女は村に降りる事も出来ないだろう。
彼女がする事は今の所無いし……そうすると確かに寝るしかないのかも知れない。ならば………
∩( ・∀・)∩「じゃあ僕も一緒に寝るー」
川 ゚ -゚)つ「お前は床で寝ろ」
∩( ・∀・)∩「………………」
- 73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:36:44.57 ID:AeR15iXNO
- ああ、一蹴された。何だよ………ケチ
( ・∀・)∩「………僕のベットだぞー」
川 ゚ -゚)「そんなの関係ないだろう。屁理屈はよせ」
( ・∀・)∩「………………」
屁理屈?そんな筈は無いだろう………
ムムム……彼女はすっかり僕の事を舐めているようだ。
彼女にガツンと言ってやりたいが、何となく彼女のその傍若無人な態度を見せられると、不可思議な感情の変化に見舞われ、一瞬言葉を失ってしまう。
一体どういう事なのだろう。
( ・∀・)「………屁理屈は君の方だろう。ここは僕の拠点だぞー」
川 ゚ -゚)「なぁ、モララー?」
あれ?初めて名前呼ばれた気がする。
( ・∀・)「何だよー」
- 77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:43:31.64 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「私はお前の物だ………」
( ・∀・)「まぁ、そうだねぇ」
川 ゚ -゚)「物という物は大事に扱わねばならない」
( ・∀・)「まぁ………そうだねぇ」
川 ゚ -゚)「という事はお前の物である私はお前に大事に扱われる責任があるわけだ」
( ・∀・)「そうなの?」
川 ゚ -゚)「そうだ。つまり大事に扱われる義務がある私は、このベットとやらでのびのびと一人で寝る責任があるわけだ」
( ・∀・)「そうなの?」
川 ゚ -゚)「そうだ」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「何か変じゃない」
- 79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:45:35.65 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「変じゃない。正論だろ?」
( ・∀・)「いや、絶対変だって」
川# ゚ -゚)つ「うるさいな!お前は化け物なんだから床で寝れば良いだろ!今からこのベットは私の物だ!文句は言わせないぞ!」
(# ・∀・)「………………」
何だよ……化け物化け物って!
確かに僕は化け物ではあるが、君の前で化け物の姿で現れた覚えは無いぞ!
よくよく考えたら彼女にはちょっと心の隙間に入り込んで誘惑しただけじゃないか!
納得がいかない!抗議しなければならない!
(# ・∀・)∩「何だよ!化け物化け物ってさ!ちょっと誘惑したくらいで化け物扱いなんて酷いぞ!」
- 82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:49:58.04 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「ん?ならお前は自分が化け物では無いとでも言うつもりか?」
(# ・∀・)∩「そうだそうだ!少なくともこれといって化け物呼ばわりされる理由は無いぞ!」
川 ゚ -゚)「理由ならあるさ」
(# ・∀・)∩「何だよー!」
川 ゚ -゚)「この家に下にいる化け物は何なんだ?」
( ・∀・)「え?」
この家の下にいる化け物?
………もしかして彼女は
( ・∀・)「ゼアフォーたんの事知ってるの?」
川 ゚ -゚)「そのゼアフォーたんが誰なのかは私には解らないが、この家の下には凄まじい憎悪と苦痛にまみれた人の意思と、それを統率するかのような無機質な何かの意思がある」
( ・∀・)「………………」
- 83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:52:31.59 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「そんな化け物の上に住んでいて、なおかつその存在を知っているお前が化け物以外の何だと言うのだ」
川 ゚ -゚)「あれは一体何なんだ?」
( ・∀・)「…………ゼアフォーたんは僕のペットだよ」
川 ゚ -゚)「あんな物をペットにしている時点で既にお前は化け物じゃないか」
( ・∀・)「うぬぬ………」
そういえば彼女はエスパーだった。
だとしたら一応生き物であるゼアフォーたんの心を読むくらい簡単の事なのだろう。
それにゼアフォーたんに取り込んでいる愉快な仲間達の心も彼女は読めているのだろう。
- 86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:55:23.27 ID:AeR15iXNO
- 確かにゼアフォーたんの存在が知られているのであれば、彼女が僕の事を化け物と呼ぶのは割と自然な事なのかもしれない。
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「何か他に言う事はあるか?」
( ・∀・)「特に無いです」
川 ゚ -゚)「なら私は寝る」
( ・∀・)「添い寝したかったなぁ」
川 ゚ -゚)「無理」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「じゃあ私は寝るからな」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
( ・∀・)ショボーン
- 88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:57:49.65 ID:AeR15iXNO
そして夜
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
- 91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 02:59:33.89 ID:AeR15iXNO
- すっかり日が暮れた頃、僕は起床した彼女に夕食を食べさせていた。
彼女は相変わらず素っ気ない態度を取りながらも、僕の作った料理を平らげていた。
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)モグモグ
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「もしかして気にしているのか?」
( ・∀・)「え?何が?」
- 93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:02:22.77 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「寝る前に私が言った言葉だよ」
( ・∀・)「………そうかも知れないね」
川 ゚ -゚)「そうかも知れない?随分曖昧だな」
( ・∀・)「まぁ、ねぇ…………」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「ねぇ………」
川 ゚ -゚)「何だ?」
( ・∀・)「君が望むのであればゼアフォーたんの事処分しても良いんだよ?」
川 ゚ -゚)「処分?」
( ・∀・)「そう、処分……テレパス能力者である君にゼアフォーたんとその仲間達の感情は苦痛でしょ?」
川 ゚ -゚)「苦痛…………か」
( ・∀・)「そう……………」
川 ゚ -゚)「別に苦痛では無いさ………」
( ・∀・)「え?」
- 94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:04:15.71 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「お前には私達が外の連中に敗北してここに追いやられたと話をしたはずだ」
( ・∀・)「うん………そうだねぇ」
川 ゚ -゚)「お前が飼っているあの化け物についている,物,の中に私の同胞はいない」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「だとすると、あそこにいる,物,の中にいるのは私達を追い出した憎いVIPの民だけだ」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ ー゚)「だから,ザマーミロ,という感覚しか生まれないんだよ」
( ・∀・)「……ザマーミロ?」
川 ゚ ー゚)「そう……ザマーミロだ」
( ・∀・)「……………」
- 95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:07:17.04 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)「君は変わってるねぇ………」
川 ゚ -゚)「あんな化け物を飼っているお前に言われたくない言葉だな」
( ・∀・)「アハハ、そうかもね」
( ・∀・)「……………」
やはり彼女は面白い子だ……
ゼアフォーたんは人ならば誰もが嫌悪する気質と器量を兼ね備えた僕が作った創造物だ。
そんなゼアフォーたんの存在を知っておきながらこうも平然と僕と会話を交わしていたなんて……
あぁ………久々にゼアフォーたんを使って遊びに出掛けてみたくなってきた………
彼女がゼアフォーたんに取り付けた,あれ,に喜んでくれるのであれば僕はとても嬉しい。
- 97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:09:26.93 ID:AeR15iXNO
- だからもっと,あれ,を集め,あれ,の声を聞かせて、彼女を喜ばせてあげようじゃないか!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
( ・∀・)「ねぇ…………」
川 ゚ -゚)「………何だ?」
( ・∀・)「僕ちょっと出掛けてくるよ」
川 ゚ -゚)「出掛ける?何処に?」
( ・∀・)「ちょっと忌み地の外に………」
川 ゚ -゚)「外?何しに行くんだ?」
( ・∀・)「君のせいで僕の拠点の食料庫が尽きそうだし、収奪も兼ねてちょっと遊びに……」
川 ゚ -゚)「収奪……か」
( ・∀・)「うん、収奪」
- 98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:10:51.85 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)「……………」
川 ゚ -゚)「私が朝飯を欲している頃には帰って来いよ」
( ・∀・)∩「あーい!」
川 ゚ -゚)「……………」
( ・∀・)∩「じゃあ行ってきまーす!」
川 ゚ -゚)「ああ…………」
川 ゚ -゚)「……………」
- 99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:12:16.52 ID:AeR15iXNO
- 川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「化け物め…」
- 105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:16:57.36 ID:AeR15iXNO
- あああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああ!
- 107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:19:37.43 ID:AeR15iXNO
- 悲鳴、怒号、哀願、憎悪
様々な感情が伝わってくるかのようなそれぞれの反応を見せながら、今この,狩場,となったこの哀れな集落で,人,だった者が,物,となる瞬間を迎えている。
「た、助けて!助けてぇ…………」
( ・∀・)「……………」
今目の前に男がいる………
手を切り取られ、脚を引きちぎられ、男はさながら芋虫のようになった体をくねらせながら、目に涙を溜め、苦悶の表情を浮かべながら僕に助けを懇願している。
もし僕がここで情けを見せ彼を素通りしたとしても、既に手足が存在しない彼が生きていけるとは到底思えない。
- 109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:21:30.89 ID:AeR15iXNO
- 生存したとしても無様に、ゆっくりと死を迎えるだけだというのに彼は僕に,生かして欲しい,と懇願している。
滑稽な事だ………すでに彼は死んでいる。
しかし彼はそれでも生きたいのだ。
( ・∀・)「……………」
人は死を嫌う者が多い………
死にたくない死にたくない…………もっと生きたい……
中には永遠に生きたい……などという者もいる。
自らの死を望む者も、実際に死の恐怖を味わうような瞬間には、やはり死を恐れる。
だから僕は彼ら、人から死の恐怖を取り払ってあげなければならない。
死ぬのが怖いなら、死なないようにしてあげなければならない。
- 111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:23:35.70 ID:AeR15iXNO
- 詭弁だろ………………
何かがそう呟いた。
そう詭弁だよ。実は別にどうでも良い
僕はただ楽しければ良いのさ………
楽しければ………
「ああああああああああああああああああああああああ!」
僕は男にのしかかると、男の首に炎熱カッターを当て、ゆっくりと男の首を切り裂いていく。
ジュージューという肉の焼ける音を響かせながら、男の首が胴から段々と離れていく。
「ああああああああああああああああああああああああああああ!」
首を刃で切り落とされていくという激痛で、男はひたすらに絶叫を上げ、目を真っ赤に充血させながら苦悶の表情で歯を食いしばらせる。
- 114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:26:15.26 ID:AeR15iXNO
- 「ああああああああああああああああああああああああ!」
(´゚∀゚`)「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
ゆっくりと……ゆっくりと………
どうせもう楽になんてなりはしないのだから、今のうちに苦痛に耐えておく事も良いだろう。
これは僕の優しさでもあるのだ。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
あぁ、この男は今一体何を考えているのだろうか?
刃向かう事が不可能な相手に手足をもがれ、ただ家族や同郷の者達が惨殺されていくのを見ているだけの存在となったばかりか、こうして今僕に組み伏せられ、自身もまた朽ち果てようとしている。
- 115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:28:29.35 ID:AeR15iXNO
- ほんの数時間前まではまだ彼にも日常があった。
平穏が、幸せが、明日もまた同じ日が来ると信じていた筈だ。
だが僕のせいで皆殺され、奪われ、家族も、仲間も、大事だった物が全て壊されていく瞬間を眺める日が、壊されていく時が、日常の崩壊が突然やってきたのだ。
そんな男が今感じているのは一体どんな感情なのだろう…………
悲しい?悔しい?痛い?憎い?怖ろしい?
僕には検討がつかない。
彼女なら分かるのだろうか………
「ああああああああ……………」
突然男の息の根が止まった。
男は死んだのだ。男は死んだ。
いや…………
生まれ変わるのだ。死なない存在に………
- 116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:30:34.89 ID:AeR15iXNO
- (´゚∀゚`)うふふふふふふふふふふ」
僕は切り落とした男の首を拠点から持ち出した大きな袋の中に詰め込んだ。
既に袋の中には僕が収穫した沢山の首がぎっしりと詰まっている。
これは後に僕の大事なコレクション……
,愉快な仲間達,に組み込まれる。
楽しい、楽しい仲間達の中に彼らも組み込まれていくのだ。
だが………その前に残しておいた最後の獲物を刈り取りにいくとしよう。
- 118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:34:29.59 ID:AeR15iXNO
- (´゚∀゚`)「こんばんは」
僕はとある小さな一軒家の中に入り込んだ。
「ひっ」
(´゚∀゚`)「うふふふふふふふふふふ」
女がいた。子供を抱えている。
女には足が無い………僕が切り落としたのだ。
最後の獲物にと、とっておいた極上の獲物だ………
「殺したいなら、殺すといいわ。でも、この子は………この子だけは助けて………」
女は震えた声で気丈にもそう言い放った。
子供だけは助けて欲しい………
何とも泣かせる話じゃないか………
そうだねぇ………子供だけは助けてあげようじゃないか………
助けて…………さ
- 120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:36:36.68 ID:AeR15iXNO
- (´゚∀゚`)「アハハ」
僕は女のそばによると抱えている子供を無理やり引き離そうとした。
「いや!駄目!子供だけは!子供だけは助けて!」
女は喚いた。抵抗した。だがこの僕にかなうわけは無い。
僕は抵抗する女の手を掴むと、力任せにぶちぶちと女の手を引きちぎった。
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!」
男と同じような悲鳴を上げながら、女は子供から唯一残った手を離した。
「子供は………子供は………」
苦痛と恐怖で一杯になった顔を浮かべながらも、女はただ子供の事を気にかけていた。
美しい親子愛じゃないか………
- 125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:38:39.23 ID:AeR15iXNO
- 大丈夫………この子はちゃんと,救って,あげるよ……
(´゚∀゚`)「……………」
僕は抱えた子供の頭を掴むと………
「やめて…………子供は子供だけは………」
思いっきり握り潰した………
「!」
(´゚∀゚`)「……………」
ぐしゃりという小気味良い音と共に、子供の頭があった箇所は見事なまでの肉塊に変わっていた。
「あああ………………」
僕は彼女が望むとおりにこの子を,救って,あげたのだ。
彼女の子は死の恐怖を感じる隙も無く、一瞬で命を断ったのだ。
とても、とても喜ばしいじゃないか………
「あああ…………何で………」
- 126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:40:16.85 ID:AeR15iXNO
- せっかく救ってやったというのに、女はただ呆然と子供の頭があった箇所を見つめている。
そこには潰れた肉の塊しかないじゃないか……
どうやら女は、子が死んだ事を受け入れずにいるらしい………
なら、分からせてやるだけだ………
(´゚∀゚`)「いひひひひひひひひひ」
僕は肉塊とかした子供の体を持ち上げると、片方の手を大きく変異させ、その手の中に優しく子供をしまい込んだ。
そしてもう片方の手も大きく変異させ…………
- 128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:43:26.21 ID:AeR15iXNO
- ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ
ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ
ぐりぐりと石鹸で手を洗うかのような動きをさせながら、中にある子供の体を女の頭の上でぐちゃぐちゃとすり潰した。
「あ………………………」
自分の子の肉が、臓物が、血が、女の体にしきりに降り注いでいく。
女の体が赤く、赤く、染まっていく。
我が子の肉で赤く、赤く、汚れていく。
これでわかっただろう?
君の子は死んだんだよ?
「あああ………」
「ああああああ……」
「あああああああああ……」
あああああああああああああああああああああああああああ!
あああああああああああああああああああああああああああ!
- 130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:45:12.80 ID:AeR15iXNO
- 女が突然気が触れたかのように発狂した。
どうやら子供の死をようやく理解したらしい……
とても良い事だ………
(´゚∀゚`)「………………」
僕は未だに気狂いした声で絶叫をあげる女に、小さなプレゼントをしてあげる事にした。
僕は道中で拾った小さな短刀を女に放り投げてあげた。
「あああ?ああ………あああああああああああああああああああああああああ」
(´゚∀゚`)「……………」
彼女はこれを使ってどんな行動に出るのだろうか?………
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
彼女は短刀を掴むと……………
- 133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:46:47.23 ID:AeR15iXNO
- グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ
グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ
グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ
グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ
グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ
- 137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:48:50.29 ID:AeR15iXNO
- 女は一心不乱に自分の体を短刀で突き始めた。
部屋中に彼女の鮮血が辺りに飛び散っていく。
救えなかった子供の罪滅ぼしでもしているのだろうか?
「いひ、いひひ、いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!」
(´゚∀゚`)「………………」
女は笑っていた。ただ笑っていた………
一体何が可笑しいのだろう………
「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!」
泣きながら、女は泣きながら笑い、ただひたすらに自分を傷つけている。
何だか楽しそうだ。僕も一緒に笑うとしよう。
(´゚∀゚`)「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
- 138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:50:04.99 ID:AeR15iXNO
- 「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
(´゚∀゚`)「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
(´゚∀゚`)「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
(´゚∀゚`)「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
「いひひひひひひひひひひ」
(´゚∀゚`)「いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ」
「いひ………」
(´゚∀゚`)「いひ?」
- 143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:52:27.52 ID:AeR15iXNO
- ( ・∀・)「あれ?」
「………………………」
( ・∀・)「おーい」
「………………………」
( ・∀・)「ちぇっ終わりか………」
女は息絶えてしまった。
まぁ、あれだけ自分の体を傷つけてたのだから、当然といえば当然か………
僕は死んでしまった女の首を素早く切り落とすと、他の首と同様に女の首を袋の中に詰め込んだ。
( ・∀・)「ゲーム終了か………結構早かったなぁ」
これでこの集落の人間は全て刈り取ってしまった。
もうここで狩りを楽しむ事は出来ない。
あとはゼアフォーたんを呼んで後片付けと、収穫した首に,仲間の儀式,を行うだけだ。
ふふふふふふふふ………
- 149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/10/03(金) 03:55:51.15 ID:AeR15iXNO
- あぁ…………楽しかった
第九話 終わり
次回第十話
( ・∀・)「ゼアフォーたんは相変わらず可愛いね」
(;^ω^)「仕方ないんだお………僕達は駄目な子だから…」
ξ゚听)ξ「あなたは私たちの味方なの?敵なの?」
(*゚∀゚)(*゚ー゚)「いつか神様が私達を救ってくれるんだよ」
( ´_ゝ`)「神なんているわけ無いだろ……」
(´<_` )「馬鹿だな………本当に馬鹿だ」
( ゚∀゚)「死んだ人は生き返らない。奪われた物は取り返せない……それが真実だろ」
川 ゚ -゚)「優しさなんて見せるな………お前は冷たくあればいい」
明日への不信 終わりなき虐殺の晴天
戻る