( ^ω^)ブーン達はマインスイーパに集められたようです

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 22:38:51.93 ID:HwpMsRPa0
「試合開始・ルール説明」

突然、部屋の天井にあったスピーカーから声が響いた。
というか、それまでは誰も天井にスピーカーがあるなんて気づいていなかった。

(;´・ω・`)な、なんでしょうか?

(;´∀`)お、落ち着くんだモナ。
      ルール説明。って言ってたモナ。
      きっとここから出るための条件みたいなもの……じゃないモナか?

( ・∀・)そうでしょうね。だから静かに聞いておくべきかと

モララーさんの一言で、皆が黙った。
スピーカーの声は、説明を始める

「まず、突然拉致などして、申し訳ない。非礼を詫びよう」

川 ゚ -゚)(このような小説を、読んだことがあるな)
( ・∀・)(こんな推理小説、読んだことあるなあ)



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 22:44:29.75 ID:HwpMsRPa0
「君たちは、突然拉致されてどう思った?きっと驚いただろう」
「悲しんだり、悔しがったり、怒ったものもいるだろうな」

「だが、すぐには殺さないから、安心して良い」
「拷問なんてものも、私は好かないから、安心しなさい」
  _,
( ゚∀゚)……

「君たちがここから出られるようになる条件は、二つだ」
「一つは、我々の提示する条件をクリアすること」
「もう一つは、死ぬことだ」

('A`)ブーン。相手は思ったよりも過激じゃない。
   けどな、俺たちがピンチなのは変わりないんだ。油断だけはするなよ

僕は、ドクオさんの言葉で、少しだけ気を引き締めた。
油断は、禁物。

「君たちがゲームをし、クリアすれば君らの勝ちだ」

(*゚ー゚)それだけ?

「そうとも、単純明快だろう?」
「ああ、君たちの声はこちらにも届いているから、質問があれば受け付けよう」



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 22:47:37.45 ID:HwpMsRPa0
(*゚ー゚)クリアすれば、帰してくれるんでしょうね?

「ああ、もちろんだとも」
「だが、君らの家まで、というわけには行かない。せいぜい最寄り駅くらいまでだな」

从 ゚∀从ゲームをしなかったら、どうなるんだ?

「君らは、殺される」
「その部屋の中でね」

( ^ω^)じゃあ、質問ですお。やるのは、何のゲームですかお?

「そこのパソコンに出てるだろう?」





「マインスイーパだ」



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 22:53:05.68 ID:HwpMsRPa0
('A`)('、`*川川 ゚ -゚)( ・∀・)( ^ω^)
       マインスイーパ!
( ´∀`)(*゚ー゚)(´・ω・`)( ゚∀゚)从 ゚∀从

全員が、喜んだような声を合わせた。
まさか

( ・∀・)おや?みんなマインスイーパは上級者かい?

('A`)まあ、上級くらいなら、大体クリアできるな

ドクオさんが、自分の実力を言うと、みんなも明かしていった。
だいたいはドクオさんと同じくらいだが、ペニサスさんとモララーさんだけは飛び抜けてうまいとのことだった。
自称だが、自信に満ちあふれた口調だったから、かなりのものだろう

( ´∀`)制限時間は?

「ナシだ。時計が999になっても、クリアさえすれば良い」

(´・ω・`)これは見たところ、一番新しいマインスイーパですが…

「そのパソコンはマインスイーパ用でね、昔の表示の方が良いならそっちでもできるよ」



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 22:59:07.06 ID:HwpMsRPa0
('、`*川 一番大事なことを聞くわね

そうだ。僕らが出られるかどうかが決まる大事な要素がある。
ペニサスさんが口を開いた。

('、`*川 難易度は?

「設定で決めさせてもらっている」
「初級を3回、中級を3回、上級を3回。そして、オリジナル盤で1回クリアすれば君らの勝ちだ」
「オリジナル盤の設定は、盤面最大・地雷数200だ」

(;・∀・)「にひゃっ……?」('、`;川

とんでも無い数だ。
きっと、「不可予知」も出てくる。
そんなの、クリアできるハズが無い。

('、`#川 そんなの…!

「クリアしてもらう。」
「いくら失敗しても良いから、クリアしてもらおう」
「返事は?」



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:04:15.84 ID:HwpMsRPa0
(#゚ー゚)わかったわよ!やってやる!!!!

「元気が良い子は好きだよ」
「それと、失敗しても良いのは、オリジナル盤と上級だけだ」
「中級以下は、一度の失敗でも許さない」

「地雷を爆発させたプレーヤーは、死ぬことになる」

川 ゚ -゚)初級だからと、安易にプレイはできない。そういうことか?

「そうだね、追々ルールは説明して行こう」
「あと、パソコンにはネット回線は無いから、助けを呼ぼうとしても無駄だよ」
「もちろん、携帯はぶっ壊させてもらったから」

「じゃあ、ゲームを開始しても、良いかな?」




マインスイーパ・スタート



115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:30:09.53 ID:HwpMsRPa0
( ^ω^)……始まったのかお

( ゚∀゚)みたいだな、止まってたマインスイーパの時計が動き出した

( ・∀・)(なるほど、特注みたいだね
      はじめの一つを開いてないのに、時計が動き出すとは)

(´・ω・`)で、でも、時間は気にしなくて良いんですよね?

从 ゚∀从 だけど、まったくいじらないと、全員が殺されてしまうらしい

('、`*川 誰が、どの難易度をやるか、決めないとね…

ペニサスさんの言うとおりだ。
ここでウダウダしても仕方がない。

( ・∀・)僕は中級をやるよ。
     ミスは許されないんだろう?なら、うまい人がやった方が良いだろうし

('、`*川 アンタがそういうなら、私も負けられないわね
     私も中級をやるわ。

この人達、自分の命が失われそうだってこと、分かってるのかな
この二人が、一番過酷なコースを選んだことで、話し合いは進みやすくなったと思われた。
が、その二人を決めてからは、話し合いは停滞してしまった。



120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:34:49.87 ID:HwpMsRPa0
止まったままの空気を破ったのは、僕だった。

( ^ω^)……、ショボン君は、上級をやれお

(;´・ω・`)上級ですか?しかし……

上級は、このルールでは最も楽なハズだ。
初・中級と違い、失敗が許される上に、オリジナル盤のような無茶な要求でもない。
ショボン君がやるなら、上級が一番だろう

(´・ω・`)……心遣い、ありがとうございます

(´・ω・`)できることなら、中級をクリアしたかったんですが、
    すみません……自信がありません

( ^ω^)良いんだお、君は君の上級をクリアするんだお

('A`)ブーン。お前は中級をやるつもりかも知れないが、ダメだ
   お前には中級をやらせない

(;^ω^)なっ……



124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:39:19.51 ID:HwpMsRPa0
僕は驚いた。
上級の3つの椅子の内の一つをショボン君に上げた時、僕は中級か初級をやるつもりでいた。
ドクオさんにそれを見透かされた驚きもあるが、何よりその言葉の内容だった。

(;^ω^)なんでですかお!僕がやった方が、良いに決まってますお!

('A`)プレッシャーがある。お前にはな
   きっと家族がいるだろう、友人もいるだろう
   失う物が、大きすぎるんだよ。お前は

(;^ω^)う……

そこで思い描いたのは、学校でいつも話しているツンやィョウの姿だった。
確かに、彼らと会えないのは辛い。

(;^ω^)でも……僕がやらないと……

('A`)ブーン、俺がお前より下手だと思ってるのか?ナメるなよ

('A`)とにかく、最後の中級の挑戦者は、俺だ。

最大の難関である中級
それに挑戦する3人の椅子が、埋まってしまった。
モララーさんと、ペニサスさんと、ドクオさん。

(;´∀`)危険なチョイスの気がするモナ……



127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:45:38.99 ID:HwpMsRPa0
( ゚∀゚)何かいったか?オッさん

(;´∀`)モララー君、ペニサス君。ドクオ君。
      リーダー役のこの3人が中級に挑むということは……

从 ゚∀从 一気に頭を失う可能性が出る……ってこと?

(;´∀`)…モナ……

モナーさんの言葉に、ドクオさん達3人の中級挑戦者が反応した。

('、`*川 私達は、絶対クリアするから
( ・∀・) クリアします。安心してください
('A`)  ……やりとげます。絶対に

この3人が、こんなにもはっきりと自分の意志を伝えるのは、意外だった。
出会ってから数時間もたっていないが、この3人の性格は把握しているつもりだった。
のらりくらりと、風に揺れる葉っぱのような性格だと思っていた。

(;´∀`)そうか……モナ…

モナーさんが不安を抱えたまま同意した後、彼の後から声がした。
優しく語りかけるような声だ。

川 ゚ -゚)モナーさん、あなたは上級をやるべきだ



132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:53:28.59 ID:HwpMsRPa0
(;´∀`)モナッ!?

川 ゚ -゚)その老いた体では、クリックミスも犯しかねない。
    ましてや、命を賭けた勝負なんだ。あなたには荷が重い

失礼なことを言っているようだが、真実だ。
それに、モナーを思っての発言だと、容易に読み取れた。

(;´∀`)……わかったモナ。やらせてもらうモナ……

(;´∀`)残念だけど、君の言う通りだモナ……
      上級を選ばせてもらうモナ

川 ゚ -゚)そうだ。心配はするな。
    「あなたは、あなたの上級をクリアすれば良い。」
    だろう?ブーン君

突然名を呼ばれて、僕は少し驚いたが、力強く同意した。
これで、上級の椅子はショボン君とモナーさんが座った。

上級の椅子、残りはあと一つ。

危険な椅子は、初級の3つが残っている。

そして、異端児「オリジナル」の椅子。



134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/25(月) 23:57:45.53 ID:HwpMsRPa0
川 ゚ -゚)そして私は、初級を選ばせてもらう

( ゚∀゚)理由を聞きたい

川 ゚ -゚)残っているのは、私と君と、ブーン君とハインさん、しぃさんだ。
    この5人の中で一番うまいのは、私だろうと踏んだ

( ゚∀゚)言うね。

川 ゚ -゚)言うさ。

はっきり言って、クーさんの言ってる強さはなんの理由付けも無い。
勘によるところのみだ。
だが、残った5人の中ではクーさんが一番うまいだろうと、僕も思った

川 ゚ -゚)では、私は初級をやる、異論は無いな?

異論など、言えるはずが無い。
正しい判断なのだから。

( ゚∀゚)俺もやるぜ。このねーちゃんには負けたくないんでな



137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:03:53.94 ID:AeQJyyj20
負けず嫌いの塊のような、左頬に傷を持った男が初級に挑戦する。
残りは初級一つ、上級一つ、そしてオリジナル。

だが、すでに初級に座る人間は決まっているようなものだった。
女性を命の危険にさらすわけにはいかない。
特にしぃさんは、精神もマインスイーパも強くなさそうだ。

( ^ω^)僕が、初級をやるお

('A`)……

スピーカーから声は聞こえない。
だが、今もこの会話を聞いているのだろう。
マインスイーパの時計は、すでに999となっていた。

どうやら、さきほどの声の主が「ゲームの参加・不参加」を見極めるらしい。
話し合いによる時間の消費は、ゲーム参加のためと判断されているのだろうか

从 ゚∀从じゃ、私は上級で良いか?

(*゚ー゚)……良いよ、「声」にケンカを売ったのは私だもん。
    私がオリジナルに勝たないと、売り逃げだもんね。

これで、全ての参加者の挑戦ランクが決まった。



141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:10:10.01 ID:AeQJyyj20
「どうやら、挑戦する難易度を決めたようだね」
「話し合いで疲れただろう、少し休憩すると良い」
「次に、私の声がかかった時、ランダムで誰かを選ばせてもらう」

川 ゚ -゚)「誰かを」だと?

「ああ、たとえば君を選んだとしよう」
「選ばれた君は、ランクを選ぶ。」

川 ゚ -゚)私は初級をやるのだが

「そうか、ならばパソコンの前の椅子に座った後、私に「初級」と話しかけると良い」
「すると、画面は初級のランクに変えてやる」
「マインスイーパの表示は、その時に変更してくれ」
「使い慣れた表示が良いだろう?」

川 ゚ -゚)わかった

クーさんは分かったようだが、全員がわかったかどうかは分からない。
僕もやっとのことで理解できた。
この声の主は、説明が下手なのかも知れない。



144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:14:11.99 ID:AeQJyyj20
( ゚∀゚)どういうことだ?从∀゚ 从

( ・∀・)自分が呼ばれるまでは、休んでて良いってことだよ
     呼ばれたら、さっき決めた難易度を選べば良い
     そして、マインスイーパを開始するんだ

モララーさんの説明は、スピーカーの声よりもずいぶん分かり易かった。

目を閉じたり、壁にもたれたりして休む者がほとんどだった。
僕も、最初は壁にもたれて体と頭を休めていた



149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:19:13.28 ID:AeQJyyj20
だが次第に尿意を催してきた。

( ^ω^)聞いてるかお?

「なんだ?」

( ^ω^)トイレはどこだお?

「そこの木製の方の扉を開けろ、便所だ」

( ^ω^)そうかお

木製のドアをあけると、そこは割と綺麗なトイレだった。
用を足しながら、ブーンは考えた。
皆がいた部屋のことだ。

あの部屋は、天井にはスピーカーと電灯があるだけ、
床には何もなく、「ゲーム用」のパソコンが置いてあるだけだった。
ドアは二つ、このトイレへのドアと、もう一つ、金属製の鍵がかかったドア



153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:24:24.43 ID:AeQJyyj20
金属製のドアは、きっとクリアした人たちをここから出すためのドアだろう
破壊することはできないと思う。
たとえ破壊できても、見張りを置くなり、何らかの対処はしてあるだろう

( ^ω^)やっぱり、ゲームに勝つしか無いのかお…

ブーンの選んだ難易度は、初級
決して難しくない。
初級なら「不可予知」にもなりにくい。

けれど、ノーミスが条件だ。
失敗してしまったら……
そう考えるだけで、身の毛がよだった。

トイレから出ても、しばらくそのことを考えていたが、

( ^ω^)(あんまり、精神を消耗しない方が良いかも知れないお)

と思い立ち、
少しだけ、目を閉じて休んだ



159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:30:17.61 ID:AeQJyyj20
隣にいるしぃさんが、何かつぶやいていた。

(*;ー;)ギコ兄……なんで私、こんなところにいるのかな……
     怖いよ、助けてよ……ギコ兄……

( ^ω^)しぃさん、休んでた方が良いですお…

( ;ー;)ブーンくん…私、私ね、怖いの

( ^ω^)僕も、怖いですお…

(*;ー;)自分で初級を選んだのに、怖いの?

( ^ω^)指先一つ間違えるだけで……

( ^ω^)考えるだけで、怖いですお

( ;ー;)そうよね……

( ^ω^)はい。
      だから、しぃさんも今は休んでくださいお…?

(*;ー;)うん、うん……わかった…



165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:34:31.41 ID:AeQJyyj20
しぃさんをなだめた後、周りを見渡した。
どうやら、体力以上に、精神を消耗している人が多いようだ。

(´;ω;`)シャキン兄ちゃん……助けて……

大人びたショボンくんも、やはり恐ろしいのだろう。

(;゚∀゚)…………

景気の良い啖呵を切ったジョルジュさんも、どこか落ち着きがないように見えた

川 ゚ -゚)くそっ……

クーさんも、死と隣あわせのゲームなど、やりたくないだろう。
僕だって、そうだ

モナーさんやハインさんは、壁に寄りかかって、体を震わせていた。
寒くはない。
恐怖だ。



167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:38:18.12 ID:AeQJyyj20
やはり、10人の中でも特別な存在だったのは、中級の挑戦者達だった。

('A`)…
(-、-*川
( -∀-)

ペニサスさんとモララーさんは寝てるし、ドクオさんは集中力を高めているようだった。
体に負担をかけるような姿勢でも無い。
マインスイーパの腕どうこうよりも、プレッシャーに強いのだろう

やはり、この3人以外に中級をクリアできる人間はいなさそうだった。



168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/26(火) 00:41:05.19 ID:AeQJyyj20
3人をしばらく見つめていると、僕がトイレに行く時に呼びかけた後、まったく声を出さなかったスピーカーが、鳴った

「ゲームを始める」

全員が、それに耳を傾けた
寝ていたペニサスさんやモララーさんも、おびえていたしぃさんやショボンくんも。







「最初のプレイヤーは…」



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