( ^ω^)は空蝉のようです
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:41:26.25 ID:wodV94TjO
- ( ・∀・)「……」
モララーは待っていた。『空蝉』を、『空蝉』にわかるように血の匂いを漂わせ、ここへ誘導しようと。
馬鹿では無い。罠だとわかるだろう。
しかし、それでも来るような、そんな気がモララーにはしていた。
天井のそこかしこに大きな蜘蛛の巣が張り巡らされた埃っぽい廃れた洋館の食堂。
玄関の扉は開けっ放してある。そこから血の匂いが出ていくように。
――――第二話 『蜘蛛』
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:42:52.53 ID:wodV94TjO
- 洋館は森の中にあった。鬱蒼とした森の中に通った一本の細道を通ると洋館にたどり着く。
ドクオの自宅を出てから三日が経っていた。二日間。モララーは二日間この洋館に引きこもっていた。
モララーはドクオ宅を意気揚々と出たのはいいが、どうやって見つけだすかがわからなかった。
なので、恥をしのんでモララーは再度ドクオ宅を訪れた。
* * * * * *
( ・∀・)「ねぇ、どこにいるの? 『空蝉』は」
(;'A`)「ば……ノックしろよ! カーチャンかお前は!」
扉を開けた先には下半身を露出した状態のドクオがいたが、モララーはそんな事お構いなしに部屋に上がり込む。
ずかすがと上がり込むモララーにドクオは慌てながらズボンを上げると、平然とした表情を繕った。
( ・∀・)「『空蝉』はどこにいるの?」(うわ……テーブルの上に出してるのかよ……)
('A`)「う、『空蝉』? 『空蝉』は……どこだろ……」(やべぇ……出しっぱで拭いてねぇよ……)
モララーはテーブルの上に撒き散らされた白濁色の液体にショックを受けながらも、しっかりとドクオと距離を置いて尋ねる。
今、この部屋は酒と煙草とイカ臭い匂いが混ざりに混ざり鼻を突く不快な臭気に満ちていた。
そんなある意味地獄のような部屋にしばしの沈黙が流れる。
('A`)「ふむ……」
ドクオは顎に手を置くと、探偵さながらに唸り考える。が、目の前の白濁色の液体を前には格好も糞も無いのである。
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:44:30.34 ID:wodV94TjO
- ('∀`)「……わかんねぇ!」
ドクオは顎の手を離すと、やれやれと肩を竦めながら微塵の悔しさの無い晴れ晴れとした笑顔で言った。
( ・∀・)「ちょ、ちょっと! それはないでしょ! 臭い!」
モララーはドクオの開き直りのような行動に驚きながら、散乱する酒瓶を蹴飛ばしドクオに近づく。
('A`)「んなの、知るかよ……わからねーなら待つしかねぇだろ?
……だいたいお前は自分に適した場所で待ち構えてこそだろーが……臭いな」
( ・∀・)「……そうだね、それが最良か……慌てる必要も無い……」
モララーはドクオの言葉に立ち止まると頷き、それに納得した。
納得したモララーは踵を返すと、部屋の扉へ向かい歩き出した。そして歩きながらドクオに声を掛けた。
( ・∀・)「そのテーブルしっかり清潔なフキンで拭いてる?」
('A`)「いや、たいてい自然乾燥。このテーブルは木製だからな、染み込みに染み込んでるぜ」
( ・∀・)「……」
モララーは落ちている酒瓶をドクオに投げ付けると荒々しく扉を閉めて出て行った。
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:45:18.15 ID:wodV94TjO
- * * * * * *
( ・∀・)「来ないな……」
モララーは食堂にある長いテーブルの扉から見て1番奥の席に座り、テーブルの上に置かれた火のついていない蝋燭を眺めながら呟いた。
( ・∀・)「はぁ……」
肘をテーブルについて両手を組んで拝むような格好をしながら、ため息を吐いた。
もしかしたら来ないのでは無いか。
モララーの脳裏にそんな考えが掠める。
いや、そんなはずは無い。その考えに対し言う。
殺人狂。いや、何か目的ある殺人だとしても『空蝉』はきっとわかるはずだ。
狂気の混じった血の香りを。同種の出す狂気の香りを。
そして、その香りに誘われて求めるはずだ。
( ・∀・)「――来た」
血を、苦痛に歪む叫びを。
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:46:09.91 ID:wodV94TjO
- *
( ^ω^)「……」
『空蝉』は洋館内のエントランスにいた。
天井は高く、埃の被って輝きの失った元々は綺麗であっただろうシャンデリアが吊り下がっている。
そのシャンデリアの横には大きな蜘蛛の巣があり、それはこの廃れた洋館に似合っていた。
エントランスの赤い絨毯を踏み締めながら、『空蝉』は目の前に見える食堂への扉を見つめた。
綺麗な赤色であっただろう絨毯にはどす黒い染みが点々とあり、シャンデリア同様なそれに少し虚しさを感じる。
その染みが血なのか、はたまた別の何かなのかそれはわからないが、食堂から漏れ出している血の匂いはエントランスの非では無かった。
( ^ω^)「……」
『空蝉』は食堂の扉まで来ると、その扉を眺めた。
自らよりもいくらも高い背の扉を見上げると、そこに銀のようなものであしらった天使の装飾が施されていた。
薄暗がりの中で、その埃に塗れた天使は不気味に微笑んでいる。
それから目を逸らすと、『空蝉』はそんな扉の細長いノブに手を掛けると一気に下ろして扉を引き開けた。
- 30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:46:58.99 ID:wodV94TjO
- 開いた扉の隙間から血の匂いが溢れ出した。
息をするのには少しばかり億劫なその匂いが充満した食堂内へ『空蝉』は脚を踏み入れる。
まさに洋館といった細長い、途中途中に銀色の蝋燭立てが置かれたテーブルがまず見えた。
そして、そのテーブルの横には額縁に入った絵画や何かの紋章の掘られた鉄盾が掛けられている。
そんな装飾品に縁取られたテーブルの1番奥の席、壁には大きなステンドグラスの嵌め込まれた、そこ下に洋館の主が腰掛けていた。
( ・∀・)「いらっしゃい……『空蝉』君」
中性的な顔に作ったような笑みを張り付かせた男、モララー。
一本の蝋燭を持ち、薄暗がりの中モララーは座っている。
( ^ω^)「……」
『空蝉』はそんな余裕ある態度を見せるモララーの元へ一歩近づく。
( ・∀・)「よし、始めよう」
モララーは呟くと蝋燭を吹き消した。
それと同時に開け放してあったエントランスと食堂を繋ぐ扉は音を起ててエントランスと食堂の間を隔てた。
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 19:48:20.99 ID:wodV94TjO
- ( ^ω^)「……」
『空蝉』は突然閉まった扉などは気にもせずに、薄暗がりの中モララーの元へと歩く。
ステンドグラスを通した曇り空である外の光は食堂を、二人の姿を陰りを生み出しながらも照らし出す。
( ・∀・)「鬼さん、こっちらー」
モララーは椅子から立ち上がると、テーブルを隔てて右側から近付いてくる『空蝉』とは逆に左側を歩き出した。
( ^ω^)「……逃げるのかお」
『空蝉』は洋館に入ってから初めての言葉を発する。
だが、『空蝉』はそう言いながらもわかっていた。
扉を閉めて外への出口を遮断したということは自らも出られないということ。
もしかしたら、モララーは扉を開け『空蝉』を中へ閉じ込める気でいるのかもしれない。
だが、そんな幼稚な考えを今まで、この食堂のテーブルに腰掛けて考えていたわけが無いのだ。
( ^ω^)「――!」
『空蝉』は何の前触れもなく走り出す。
テーブルへ跳び上がり、その上を走りモララーの元へと騒々しい音を鳴らしながら一気に駆ける。
( ・∀・)「きたきたー」
モララーはそんな『空蝉』を見ると、それに合わせるように『空蝉』から逃げるように走り出した。
( ^ω^)「……逃げるなお」
『空蝉』はそれを追い掛ける。テーブルの上を前屈みになりつつも全力で駆ける。
そして、コートの懐へ腕を入れると、その中から一刀の鎌を取り出した。
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/27(水) 20:24:19.17 ID:wodV94TjO
- すみません、スレ落としてください……。
二話の書き溜めが手違いで消えてしまいました。
再度書き直して、またスレを立てるので、本当にすみません。
- 2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 22:59:09.23 ID:UVEjZSPbO
- ( ・∀・)「『蟷螂』の鎌かい……?」
モララーは扉の前まで来ると、振り返り言う。
その表情には余裕と自信が浮かんでいる。恐怖や焦りのような感情は微塵も感じられない。
( ・∀・)「僕は『蜘蛛』って言うんだ。あ、本名はモララー。覚えなくていいよ」
( ・∀・)「どうせ死ぬんだからさ」
モララーはそう言うと、ほつれたコートを広げた。
コートの裏には多数の小さく細いナイフが並んでいた。
*
('A`)「……ねぇ」
一方ドクオはその時、長岡が『空蝉』と勝負し、負けた廃墟の中にいた。
中は以前来たときよりも荒れている。なんせ天井、二階が崩れ落ちているのだ。
('A`)「首がねぇんだよな」
神妙な顔で、眉間にシワを寄せながらドクオは長岡の死体を見ながら呟く。
大きな瓦礫の上に寝かされたスーツを纏った体。
それは以前の長岡のシワ一つ無いスーツでは無く、今は血が染みシワがそこかしこに寄ってしまっている。
ドクオはそんな死体の首があったであろうところを見つめながら考える。
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:00:06.42 ID:UVEjZSPbO
- ('A`)「首を狩ることを目的としている……いや、『蟲』の首を狩ることを、か……?」
ドクオは煙草を取り出し口にくわえると、火も付けずにくわえたまま瞼を閉じる。
('A`)「何考えてるのかしらねぇが、俺達相手に無事で済むか。んなわけねぇよな……」
*
( ・∀・)「あはははははははははは!! 動けないでしょ!? 動かないほうがいいよ? もっと絡み付くからねぇ!!」
モララーは声高な笑い声を上げる。ステンドグラスの下に太陽の光に照らされるのは『空蝉』
しかし、『空蝉』はぴくりとも動かずにその場にただ立っていた。
( ^ω^)「……これは、ワイヤーに何かを塗ったのかお?」
『空蝉』の周りには細いうっすらと薄暗がりに浮かび上がる糸が張り巡らされていた。
( ・∀・)「蜘蛛の糸だよ!」
( ^ω^)「……」
『空蝉』は頭上高くに突き上げた右腕を僅かに動かし糸の感触を確かめる。
右手に握られた鎌は刃の部分に糸が絡まり、鎌として使うことは困難な状態だ。
左腕は不自然に背中へと回されていて、その姿は見るからに辛そうな体勢だった。
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:00:59.34 ID:UVEjZSPbO
- ( ^ω^)「……蜘蛛の糸はタンパク質分子の連鎖だお
その強度は同じ太さの鋼鉄の五倍……!」
( ・∀・)「よく知ってるねぇ……バカっぽい顔してるのに」
淡々と語る『空蝉』にモララーはわざとらしく感心する。
ステンドグラスの下にいる『空蝉』から離れた、食堂の扉の前で長い腕を組んで、いやらしい笑みを浮かべながら『空蝉』を見る。
( ・∀・)「ナイフに糸をつけるってさ……なかなか頭いいと思わない?
それに、蜘蛛の糸ってカッコイイよね。なんかさ捕らえたら放さない、みたいな」
モララーは鼻を鳴らしながら、両手を広げ、まるで何かを嘲笑するかのような傲慢な態度で語る。
ニヤニヤと不快な笑みを浮かべながら言う、その態度には誰もが話し掛ける事を避けるだろう。
( ^ω^)「これは本物の蜘蛛の糸かお? 確か、人工的に作ることは出来ないはずだお……」
( ・∀・)「そうだね。本物だよ。全て」
( ^ω^)「これだけの量を地道に採取したのかお……?」
( ・∀・)「はっ、そんなわけないでしょ」
( ^ω^)「……じゃあ、どうやって……?」
モララーはそう言ってから少し考え込むそぶりを見せた後に「ま、いっか」と言って続けた。
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:01:51.71 ID:UVEjZSPbO
- ( ・∀・)「『蟲』の関係者を殺してるんだって?」
( ^ω^)「……」
( ・∀・)「死ぬんだからさ、教えてよ」
( ^ω^)「……」
( ・∀・)「……」
問い掛けに、何も言わずただ『空蝉』はモララーを作りものの仮面のような笑みで見つめるだけだ。
モララーは呆れたようにため息を一つ吐いてから、仕方なしといった風に続けた。
( ・∀・)「『蟲』というのは組織だ。千人程度のね。基本自由でさ、時たま上の指示で何かするってだけの
もちろん組織となると組織1番の権力を持つ者がいるわけだ」
( ^ω^)「……」
( ・∀・)「――それは『蟻』と言う異名を持つ者で、本名は誰もしらない
まあ、その『蟻』は本当に不明な事が多くてね。なんだか不気味なんだ
僕は彼から蜘蛛の糸を毛玉状にした物を渡されて、それを解いて解いた糸をナイフに付ける
それを使って、あとは組織の為に働いたり、自由に殺したりさ」
モララーはそこまでを相変わらずの傲慢ちきな態度で言うと、「わかった?」と『空蝉』に問い掛けた。
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:02:45.23 ID:UVEjZSPbO
- ( ^ω^)「……なるほどお、『蟲』の最権力者は『蟻』かお
つまり、そいつは『女王』でお前らは『働き蟻』かお
ま、そこまでエラソーに話してくれて感謝するお……」
『空蝉』は独り言のようにぶつぶつと小さく言うと、微かに頬を緩めた。
しかし、それはモララーからはステンドグラスからの光で逆光し窺い知ることはできなかった。
( ・∀・)「じゃあ、そろそろ喰おうか」
( ・∀・)「――巣にかかった哀れな餌を!! あははははははははははははははははははは!!」
モララーは心底愉快そうに笑い、目を三日月のように歪めるとコートから新たにナイフを取り出した。
ステンドグラスから差し込む頼りない光に照らされて、それは妖しく輝いた。
( ^ω^)「お前はただの『馬鹿』だお」
( ・∀・)「あはは―――あ?」
モララーはいきなりの侮辱の言葉に思わず間抜けな声を出した。
――こいつは何を言っているんだ? 今から殺されるというのに、なんだその余裕は!
モララーは『空蝉』の態度に憤慨し、愉快そうな笑みは一転怒りに歪んだ醜い顔へと変わった。
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:03:35.64 ID:UVEjZSPbO
- (#・∀・)「何言ってやがんだ!? てめぇ、今から何されっかわかってんのか!?
殺されんだぞ!! お前、あれか! 負け犬の遠吠えか!!」
( ^ω^)「皮が剥がれればこんなものかお……
『てめぇ』と『お前』はどっちかに統一したほうがいいお?
ありきたりな諺……お前はただの頭でっかちの馬鹿だお」
(#・∀・)「――ッ!! お、てめぇ!! 舐めんのもいい加減にしやがれ!!
蜘蛛の巣にかかった獲物は逃れられないんだよォォォォォォ!!」
モララーは獣の咆哮のような、喉が潰れたような低い掠れた叫び声を上げながら、ナイフを持った腕を振りかざした。
( ^ω^)「――タンパク質は『燃える』」
(;・∀・)「なッ!?」
『空蝉』の言葉とほぼ同時と言えるだろう。『空蝉』の背中が燃え上がった。
揺らめく赤と橙の混ざる炎は、次の瞬間に『空蝉』のコート全体を燃やし、そして周りに取り巻く糸を伝うように燃え広がった。
( ^ω^)「ライターだお。この間拾ったんだお
……まだ、これなら普通のワイヤーの方が良かったかもしれないおね
これじゃあ、鋼鉄の五倍の強度だろうと、なんだろうと無意味だお」
(;・∀・)「うわ……く、来るんじゃねェェェェェ!!」
『空蝉』は燃え盛るテーブルの上を駆け抜ける。テーブルの上に置かれた蝋燭は溶けて液体となって滴り落ちた。
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/29(金) 23:04:47.74 ID:UVEjZSPbO
- ( ^ω^)「……逃げられると思うかお?」
『空蝉』は糸を燃やし尽くし、その束縛から解き放たれ、熱せられた鎌をモララーへ投げ付けた。
(;・∀・)「うわぁぁぁぁぁぁ!! 熱い!! 痛いぃぃぃぃぃ!!」
その鎌は噛み付くようにモララーの肩に刺さり、痛みを与える。
血の噴き出しながらモララーは痛みと恐怖に悶える。
( ^ω^)「……最初の余裕はどこにいったんだお……」
(;・∀・)「ひ、ひぃぃぃ!! や、やめてくれよ!! お願いだ!!」
( ^ω^)「……黙れお。もう、お前には何の力も無い。まさに『虫けら』だお」
燃え盛るテーブルを背景に『空蝉』はモララーの前に立つと、ぶざまに命請いするモララーを見下しながら言う。
そして、モララーの肩に刺さった鎌を抜き取るとそれを振りかざした。
( ^ω^)「僕の本名は内藤だお……ま、覚えなくてもいいお」
「どうせ死ぬんだから」
洋館は全焼した。豪華な扉や染みのある絨毯を燃やし尽くし、柱を燃やし倒し洋館は崩れた。
そして、炭と貴金属の溶けたものが混ざり合った燃え粕を残して、全ては消えた。
――――第二話 『蜘蛛』 終わり
戻る/第三話