('A`)バケモノが暮らすお城のようです
- 70： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:22:16.53 ID:htuIuD9B0
第十二話 吸血＜後編＞
(-A-)
( ФωФ)「…」
( ＾ω＾)「…」
ギィ─
lw´‐ _‐ﾉv「…」
- 72： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:23:40.28 ID:htuIuD9B0
lw´‐ _‐ﾉv「ドクオはまだ起きないんだね」
( ФωФ)「…うむ」
( ＾ω＾)「…」
lw´‐ _‐ﾉv「呑気な奴だね、事の発端はこいつなのにさ」
( ФωФ)「…そうじゃな」
( ＾ω＾)「…おー」
lw´‐ _‐ﾉv「…」
- 74： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:25:15.88 ID:htuIuD9B0
lw´‐ _‐ﾉv「さて」
lw´‐ _‐ﾉv「昨日の答えは？」
( ФωФ)「…」
( ＾ω＾)「…ロマネスク…」
( ФωФ)「…二つ」
lw´‐ _‐ﾉv「…ん？」
( ФωФ)「二つの条件を設ける事にした」
( ＾ω＾)（お…？）
- 75： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:26:53.44 ID:htuIuD9B0
lw´‐ _‐ﾉv「条件？」
( ФωФ)「…一つは、わしらに危害を加えないこと」
lw´‐ _‐ﾉv「わかった」
( ФωФ)「誓えるな？」
lw´‐ _‐ノv「…誓うよ」
( ＾ω＾)「…」
lw´‐ _‐ﾉv「もう一つは？」
( ФωФ)「…」
( ФωФ)「そしてもう一つは─」
(-A-)
- 76： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:28:40.97 ID:htuIuD9B0
(-A-)
( A )
- 78： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:29:59.98 ID:htuIuD9B0
- 66年前
ニダーが村に泊まり始めて数日後の昼─
ばたーんだだだだ
<ヽ｀∀´>「ドクオー遊ぶニダー！！」
(-A-)「んぐー…」
<ヽ｀∀´>「…」
<ヽ｀∀´>「ロマー！！ドクオ起こしてくれニダー！」
…
<ヽ｀∀´>「…」
<ヽ｀∀´>「…いないニダ？」
- 79： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:31:14.53 ID:htuIuD9B0
<ヽ｀∀´>「…参ったニダ」
<ヽ｀∀´>「ウリが殴っても蹴っても投げてもドクオは起きないし…」
<ヽ｀∀´>「…」
<ヽ｀∀´>「畑仕事でも手伝うかニダ」
ギィ─ バタン
(-A-)「んぐー…」
- 80： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:32:18.22 ID:htuIuD9B0
- ─ソゲン村
<ヽ｀∀´>「ニッダニッダ♪」
<ヽ｀∀´>「ニダ？」
J( '-`)し「…本当に知らないですよ」
(´・_ゝ・｀)「…だがこの村でこのお方の目撃情報が入ってるニダ」
(´・_ゝ・｀)「嘘をついても身の為にならないニダよ？」
<;ヽ｀∀´>（！…ハン国の奴ニダ……！？）
(´・_ゝ・｀)「素直に言えば手荒な真似はしないニダ」
J( '-`)し「…そんなこと言われても本当に…」
- 81： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:33:36.26 ID:htuIuD9B0
(´・_ゝ・｀)「…わかった、もういいニダ」
(´・_ゝ・｀)「村長は何処ニダ？」
J( '-`)し「…ご自宅におられます」
(´・_ゝ・｀)「案内しろ」
J( '-`)し「…ですが…」
(´・_ゝ・｀)「急げ、ニダー様の身に何かあってからでは遅いんだぞ」
<;ヽ｀∀´>（！…ウリを…！？）
J( '-`)し「…はい」
- 82： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:35:24.16 ID:htuIuD9B0
<;ヽ｀Д´>（…）
<;ヽ｀Д´>（…馬鹿な…なんでここにいることがバレたニダ……？）
<;ヽ｀Д´>（…ウリが長居しすぎたニダ…？）
<;ヽ｀Д´>（もうこの村から出ないと…)
<;ヽ｀Д´>（…！荷物…村長の家ニダ…！)
,,,,,,===<;ヽ｀Д´>
- 83： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:36:27.98 ID:htuIuD9B0
ｺﾝｺﾝ
J( '-`)し「…村長さん、ハン国の方がお見えです」
「…！ハン国？」
J( '-`)し「ええ」
ギィ─
(´・_ゝ・｀)「失礼しますニダ」
「あっ！ちょっと勝手に…！」
- 85： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:38:00.08 ID:htuIuD9B0
- ＜ ○ ＞（…どうしよ）
( ФωФ)（…タイミングわるぅ）
(´・_ゝ・｀)「あなたが村長さんですね？」
(ФωФ )
＜ ○ ＞「（…この場は代わって下さい）」
(ФωФ )
＜ ○ ＞「（…おねがいします）」
- 86： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:39:20.47 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「…ああ、わしじゃ」
(´・_ゝ・｀)「私はデミタス＝キムトと申しますニダ」
( ФωФ)「ロマネスク＝フルムじゃ」
(´・_ゝ・｀)「…その光ってるのはなんですニダ？」
( ФωФ)「ただのインテリアじゃよ」
＜ ○ ＞（…）
(´・_ゝ・｀)「…ふむ」
(´・_ゝ・｀)「まぁいいですニダ」
- 87： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:41:37.73 ID:htuIuD9B0
- J( '-`)し（…あらぁ？）
( ФωФ)「…それで、ハン国の者がなんの用じゃ」
(´・_ゝ・｀)つ□「…こちらの方を探していますニダ」
＿＿＿＿＿＿＿＿
│ │
│ │
│ │
│ <ヽ｀∀´> │
│ │
│ │
│ │
│＿＿＿＿＿＿＿_│
( ФωФ)「…！」
＜ ○ ＞（…！！）
(´・_ゝ・｀)「ご存知ニダ？」
( ФωФ)「…いや、知らぬ」
(´・_ゝ・｀)「ハン国の第十八代王位後継者、ニダー＝ニムですニダ」
( ФωФ)（！？）
- 88： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:43:44.93 ID:htuIuD9B0
(´・_ゝ・｀)「…二週間ほど前、ニダー様は突然の行方不明となりましたニダ」
(´・_ゝ・｀)「その原因はわかりませんが、我々は現ハン国国王シナー＝ニム様の命により、国外の捜索にまで手を伸ばすことで」
(´・_ゝ・｀)「この村によく似た人物がいるとの目撃情報を入手しましたニダ」
( ФωФ)「…」
＜ ○ ＞（…）
(´・_ゝ・｀)「心当たりは？」
( ФωФ)「知らぬと言っておろう」
(´・_ゝ・｀)「…あなたまでそう言うニダか」
( ФωФ)「本当のことを言ってるだけじゃ、知らんものは知らん」
- 90： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:45:47.15 ID:htuIuD9B0
- (´・_ゝ・｀)「…念の為言っておきますが、これは国際問題ですニダ」
(´・_ゝ・｀)「ニューソク国の管理下であるこの村がニダー様を隠し、危害を加えるようであれば」
(´・_ゝ・｀)「ハン国の国王は戦争をもいとわないとお考えニダ」
＜ ○ ＞（…！？）
( ФωФ)「…」
(´・_ゝ・｀)「我々としてもそのような事態を望んでは」
( ФωФ)「嘘じゃろう？」
(´・_ゝ・｀)「…は？」
( ФωФ)「目撃情報など嘘っぱちじゃろうと聞いておる」
(´・_ゝ・｀)「…そんなことはありませんニダ」
( ФωФ)「いわゆる『カマかけ』じゃ、あたかも事実のように話し、相手の意向を探る」
(´・_ゝ・｀)「…何故そう思われますニダ？」
- 92： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:47:12.67 ID:htuIuD9B0
- ( ФωФ)「事実、この村にはそんな奴はおらん」
( ФωФ)「目撃情報など出るはずもない」
(´・_ゝ・｀)「…」
( ФωФ)「更に言えば本当に目撃情報があったなら」
( ФωФ)「もっと大人数で周囲を探すか、ここに来るのが普通じゃろう」
(´・_ゝ・｀)（……この男…）
- 94： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:49:02.27 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「用件はそれだけですかな？」
(´・_ゝ・｀)「…ええ」
( ФωФ)「では、お引取り願いましょう」
(´・_ゝ・｀)「…ですが…」
(´・_ゝ・｀)「…」
(´・_ゝ・｀)「失礼しますニダ」
- 95： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:51:04.85 ID:htuIuD9B0
(´・_ゝ・｀)（…）
(´・_ゝ・｀)（まさかウリのハッタリが通じないとは…）
(´・_ゝ・｀)（……あの男…なかなか肝がすわってるニダ）
(´・_ゝ・｀)（やっぱり手がかり無しの捜索なんてどう考えても無茶ニダ）
(´・_ゝ・｀)（…）
(´・_ゝ・｀)（…ん？あれは…）
- 96： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:52:44.89 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「…」
＜ ○ ＞「ご苦労さま」
( ФωФ)「…つい勢いで知らぬ振りをしてしまったが…」
＜ ○ ＞「私でもそうしたでしょう」
＜ ○ ＞「現在ハン国では飢饉、内乱などで状況は最悪のはずです」
＜ ○ ＞「…何故ここにいるかはともかく、またそこに放り込んでも彼を苦しめるだけです」
( ФωФ)「…うーむ」
＜ ○ ＞「見事な『カマかけ』でしたよ」
( ФωФ)「ふん」
- 98： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:54:11.24 ID:htuIuD9B0
＜ ○ ＞「しかし、まさか王族の人間だったとは…」
( ФωФ)「…バレない内にニダーを旅立たせるべきか？」
＜ ○ ＞「ニダーさんの身を案じるのであればそれは駄目です」
＜ ○ ＞「旅先で見つかる可能性もありますから」
( ФωФ)「…この小さい村で匿いきれるとでも？」
＜ ○ ＞「あなたのお城があるでしょう」
( ФωФ)「む…」
＜ ○ ＞「今回ばかりは嫌とは言わせませんよ」
( ФωФ)「…言うわけなかろう」
＜ ○ ＞「そうですね」
- 99： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:55:50.31 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「ニダーはどこにおる」
＜ ○ ＞「あなたのお城に遊びに行ったんじゃないですか？」
<ヽ｀∀´>「ここにいるニダ」
Σ(ФωФ )「おう！？」
Σ＜ ○ ＞「ニダーさん！？」
<ヽ｀∀´>「外から話は聞いてたニダ」
( ФωФ)「…ほう」
＜ ○ ＞「…なら、私達の言いたいことはわかりますね？」
<ヽ｀∀´>「…」
＜ ○ ＞「お話し、聞かせてもらいますよ」
<ヽ｀∀´>「…」
<ヽ｀∀´>「ウリは…」
＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
＿＿
- 101： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:57:09.21 ID:htuIuD9B0
─城
('A`)「…暇だなー」
('A`)「ロマもニダーもどこいったんだよ…」
ギィ─
('A`)「ん？」
(´・_ゝ・｀)
- 102： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:58:19.88 ID:htuIuD9B0
(´・_ゝ・｀)「…失礼、人がいるとは思わなかったので」
(´・_ゝ・｀)「無断で入ってしまいましたニダ」
('A`)「あ、はい…」
('A`)（…ニダ…？）
('A`)「あんたハン国の人？」
(´・_ゝ・｀)「…？はい」
('A`)「…ハン国だと旅とか流行ってんの？」
- 103： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 12:59:43.84 ID:htuIuD9B0
(´・_ゝ・｀)「…どういうことですニダ？」
('A`)「いや、最近ハン国の奴がここに入り浸ってるからさ」
(´・_ゝ・｀)「…その人のお名前は？」
('A`)「…ニダーだけど」
(´・_ゝ・｀)「！！！！」
- 104： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:01:18.27 ID:htuIuD9B0
- ─ソゲン村
<ヽ｀∀´>「…」
＜ ○ ＞「…」
( ФωФ)「…ふむ」
＜ ○ ＞「ハン国の内情はそこまで酷かったのですか」
( ФωФ)「なんともまぁ…本当にそんな話があるんじゃのう」
<ヽ｀∀´>「…」
＜ ○ ＞「…それでニダーさんは、これからどうするおつもりですか？」
- 106： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:03:03.68 ID:htuIuD9B0
<ヽ｀∀´>「…ウリは国を捨てたニダ」
<ヽ｀∀´>「あそこにはもう戻れないニダ…戻りたくないニダ」
＜ ○ ＞「それで？」
<ヽ｀∀´>「…このまま旅を続けるニダ」
( ФωФ)「…」
＜ ○ ＞「…一生ハン国から追われる生活になりますよ？」
<ヽ｀∀´>「…」
<ヽ｀∀´>「構わないニダ…」
- 107： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:04:13.39 ID:htuIuD9B0
<ヽ｀∀´>「…今日、すぐにでもここを発とうと思うニダ」
＜ ○ ＞「それはまた…急な話ですねぇ」
<ヽ｀∀´>「これ以上ここに迷惑をかけれないニダ」
( ФωФ)「…」
ニダーは部屋の隅にあるリュックを肩にかけ、ジーアスの方を見る。
<ヽ｀∀´>「今までお世話になりましたニダ、村長さん」
<ヽ｀∀´>「村の人たちにも礼を伝えておいてくださいニダ」
＜ ○ ＞「あなたが直に言いに行けばいいでしょう」
<ヽ｀∀´>「…そんな時間はないニダ」
- 110： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:06:25.18 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「…ドクオとぐらいなら会えるじゃろう？」
( ФωФ)「毎日遊んでおったんじゃから顔だけでも見せてゆけ」
<ヽ｀∀´>「…そうするニダ」
( ФωФ)「うむ、完膚なきにまで奴を焼き起こしてやるわい」
<ヽ｀∀´>「焼き起こすってなんだニダ…」
- 113： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:08:17.93 ID:htuIuD9B0
＜ ○ ＞「名残惜しいものですねぇ」
<ヽ｀∀´>「本当にお世話になりましたニダ」
( ФωФ)「どれ、行くか」
<ヽ｀∀´>「わかったニダ」
二人は立ち上がり、それぞれ出口へと歩き出す。
ギィ─
<ヽ｀∀´>ﾉｼ「さよならだニダ」
＜ ○ ＞「さようなら」
バタン
＜ ○ ＞「…」
- 115： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:09:39.96 ID:htuIuD9B0
─城
('A`)「…」
(´・_ゝ・｀)「…」
('A`)「…」
(´・_ゝ・｀)「…」
('A`)「…」
(´・_ゝ・｀)「…」
('A`)「…ねぇ」
(´・_ゝ・｀)「はい？」
- 116： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:11:07.24 ID:htuIuD9B0
('A`)「…多分今日は来ないと思うよ」
(´・_ゝ・｀)「何故？」
('A`)「…いや、こんだけ待ってたら普段は来ないんだけど」
(´・_ゝ・｀)「来るまで待ちますニダ」
('A`)（気まずいから早く帰れって言ってんだよ…）
('A`)「…」
(´・_ゝ・｀)「…」
- 118： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:12:37.50 ID:htuIuD9B0
('A`)「…あんたニダーの友達？」
(´・_ゝ・｀)「違いますニダ」
('A`)「…じゃあ何で待ってんの？」
(´・_ゝ・｀)「…ある人から頼まれたんですニダ」
(´・_ゝ・｀)「ニダー様を連れて国へ帰って来いと」
('A`)（様？）
('A`)「…なんで？」
(´・_ゝ・｀)「言えませんニダ」
('A`)「…そう」
- 119： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:14:39.37 ID:htuIuD9B0
ギィ─
( ФωФ)「ふぅ、やっとついた」
(；ФωФ)そ「！！」
<ヽ｀∀´>「…ん？どうしたニダ？」
(´・_ゝ・｀)「…お待ちしてましたよ、ニダー様」
<;ヽ｀Д´>そ「！！！！」
(´・_ゝ・｀)「…おやおや、村長さんもご一緒ですニダ」
('A`)「お、来たか」
- 120： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:16:00.08 ID:htuIuD9B0
(＃ФωФ)「ドクオ！！どういうつもりじゃ！！」
(;'A`)「…え？なんだよ急に……」
(´・_ゝ・｀)「思慮の浅いお方で助かりましたよ、ドクオさん」
(;'A`)「え？え…？」
<;ヽ｀∀´>「…ウリを連れ戻しに来たニダ？」
(´・_ゝ・｀)「当然です」
(´・_ゝ・｀)「王位継承者が国を抜け出すほどの大事態でなければ、国の外に出るのは大罪ですからね」
(;'A`)「王位……！？ニダーが！？」
- 122： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:18:05.33 ID:htuIuD9B0
(´・_ゝ・｀)「…なるほど、何も話してなかったのですね」
<;ヽ｀∀´>「言いふらすことでもないニダ」
(´・_ゝ・｀)「賢明な事です、あなたが王族だとわかれば下賤の者が黙らｎ」
<ヽ｀∀´>「逆ニダ」
(´・_ゝ・｀)「はい？」
<ヽ｀∀´>「ハン国の王族であるということが、ウリにとってはたまらなく汚らわしいことニダ」
(;´・_ゝ・｀)「…！！なんということをおっしゃるのです！！」
<ヽ｀Д´>「黙れニダ！！ウリは何を言われても国へ帰るつもりはないニダ！！」
- 123： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:19:36.85 ID:htuIuD9B0
(;´・_ゝ・｀)「何をおっしゃるのですか！！」
(;´・_ゝ・｀)「ニダー様が帰られなければ、ハン国は王位を継ぐものがいなくなってしまいます！」
<ヽ｀Д´>「他の者にやらせればいいニダ」
<ヽ｀Д´>「第一親父がまだ生きてるニダ、それまでウリには関係のない話ニダ」
(;´・_ゝ・｀)「…王は……！！国王はあなたのお帰りを待っておられます！！」
<ヽ｀Д´>「ウリはあんな奴を王とも親父とも認めていないニダ！！」
- 125： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:21:17.13 ID:htuIuD9B0
<ヽ｀Д´>「餓死寸前の者から税を奪いとることが王のすることニダ！？」
(;´・_ゝ・｀)「…！！」
<ヽ｀Д´>「兵士が子供を嬲って遊ぶのが！！小石で子供の飢えを凌がせることが！！」
<ヽ｀Д´>「国中の女を裸にして磔にすることが！！！それを救おうとする者を生きたまま火あぶりにすることが！！！！」
<ヽ｀Д´>「…それを笑いながら見下ろす糞親父が！！そんな国が！！！」
<ヽ｀Д´>「ウリがそいつの血を引いてることが！！！！」
<ヽ；Д；>「…ウリは全部許せないニダ！！」
(;´・_ゝ・｀)「…」
(;'A`)「…」
( ФωФ)「…」
- 135： ◆8ucKZ4ro3. [さるった…orz] ：2009/03/07(土) 13:34:19.19 ID:htuIuD9B0
(;´・_ゝ・｀)「…ニダー様のおっしゃることはよくわかります」
(;´・_ゝ・｀)「国をあれほどまでに悲惨にしたのが誰なのかということも」
(;´・_ゝ・｀)「…何故国から抜け出されたのかも…」
<ヽ；Д；>「フー！！フー！！」
(;´・_ゝ・｀)「…ですがそれでも…」
(; _ゝ )「…現国王の命令なのです」
- 136： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:36:58.59 ID:htuIuD9B0
<ヽ；Д；>「…？」
(; _ゝ )ｙ=-「…ニダー様、目を閉じていてください」
<ヽ；Д；>「え…？」
(;'A`)「あれは…！？」
(；ФωФ)「…銃！？待て！何をするつもりじゃ！」
(; _ゝ )ｙ=-「…！！」
ドン！ ドン！
- 139： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:40:01.45 ID:htuIuD9B0
- (; A )･∵「ぐふっ……！」
(；ФωФ)･∵「がっ……！」
(; _ゝ )ｙ=-「…」
<ヽ；Д；>「デミタス！！何をやってるニダ！！」
(; _ゝ )ｙ=-「…お許し下さいニダー様」
(; _ゝ )ｙ=-「あなたを連れて帰らねば…私も家族も王に殺されます…！」
(; _ゝ )ｙ=-「あなたならそれぐらいわかるでしょう……！！」
<ヽ；Д；>「それなら二人を撃つ必要ないニダ！！二人は関係ないニダ！！」
(; _ゝ )ｙ=-「…この場を見られ、国の内情を知る者が外にいることは後々面倒に成り得ます」
(; _ゝ )ｙ=-「…何より力ずくであなたを連れて帰るには、あの二人は邪魔なのですよ…！」
(# A )「……て………めぇ…………！」
(; _ゝ )ｙ=-「…許してください……！！」
<ヽ；Д；>「やめろ！！」
ドン！
- 141： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:43:03.07 ID:htuIuD9B0
- (； Д )･∵「ぐあああああああああぁぁぁあ！！！！！」
<ヽ；Д；>「ドクオー！！」
(＃ФωФ)「……こ……の！！」
∩(＃ФωФ)∩「き………さまぁ……！！」
(; _ゝ )ｙ=-「…お前も死ね！！」
ﾊﾞｯ!
∩(＃Ф<ヽ；Д；>「もうやめるニダ！！」
(; _ゝ )ｙ=-「！！ニダー様！？」
ドン！
<ヽ Д >･∵「──！！」
- 144： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:46:14.31 ID:htuIuD9B0
(;´・_ゝ・｀)ｙ=-「…！！！！」
(；ФωФ)「ニダーー！！！」
(# A )「………！！！」
<;ヽ Д >･∵「ガハッ！！……ぁ……」
::(; _ゝ )ｙ=-::「あ……あ……！」
(；ФωФ)「ニダー！！大丈夫か！？ニダー！！」
::<;ヽ Д >::「が…！……は……ぁ……！！」
(；ФωФ)「何も喋るな！！動くんじゃない！！」
(# A )（…あの野郎……！！）
- 147： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:48:42.45 ID:htuIuD9B0
::<;ヽ；Д；>::「…し……にた……く……ない…ニダ……し……に……たく…………！」
(# A )（許さねぇ…）
(；ФωФ)「わかっておる！！だから今は喋るな！！」
(# A )「…ロマ…」
(ФωФ；)「…！ドクオ！そうじゃ、お前も…！」
(# A )「…ちょっと腕……借りるぞ」
(ФωФ；)「…！？なにを…」
- 148： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:50:54.40 ID:htuIuD9B0
がぶ
ごっくん
- 150： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:53:08.32 ID:htuIuD9B0
(Фω×；)「つぅ！！」
(ФωФ；)（……血を……！？）
(# A )「ふぅ…」
(# A )「…サンキュ、ロマ」
ﾌﾞｼｭ!
(# A )「……ん…！」
(；ФωФ)「立つなドクオ！！血が…！！」
- 152： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:55:37.21 ID:htuIuD9B0
::(; _ゝ )::「…………………」
(# A )「…よう」
ﾊﾞｯ
(; _ゝ )ｙ=-「！！！」
(# ∀ )「おせーよ」
ぐしゃ
ごき
ばきぐしゃどぐぼぎぶぢぐじゃごぎ
ぼた
ぐじゅ
- 154： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 13:58:22.49 ID:htuIuD9B0
(# ∀ )「…はは」
(# ∀ )「あっはははははははははははは…！！」
(；ФωФ)「…なにを…」
( ∀ #)「なあああああロマああああああああ！！」
(；ФωФ)「…！？」
( ∀ #)「人間てのは頭わりぃのが多いなあああああああ！！」
( ∀ #)「国の方針が不満なり、殺されるのがこええならよおおおお」
( ∀ #)「こっちから先にぶっ殺しにいきゃいいだけの話なのになああああああ！！！！」
::<;ヽ；Д；>::「…！？」
- 156： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:00:30.13 ID:htuIuD9B0
(# ∀ )「おいどうなんだよニダーよおおおおおお」
::<;ヽ；Д；>::「が…！？おぇ……！」
(＃ФωФ)「やめろ！！ドクオ！！」
(# ∀ )「憎いんだよなあああ？汚らわしいんだよなああああ！？」
(# ∀ )「だったら俺と一緒に殺しに行こうじゃねえか、なあああああ！！」
::<;ヽ Д >::「……が……」
(# Д )「なあああああああ！！！聞いてんのかあああ…！！？」
パァン！
- 158： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:02:51.12 ID:htuIuD9B0
ﾄﾞｫﾝ!
(# Д )「ぐぁっ……！」
(；ФωФ)「…」
つ⊂
(# Д )「……腕を…」
(# Д )「…」
(# Д )「…何すんだよ、ロマ？」
- 159： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:04:52.39 ID:htuIuD9B0
(；ФωФ)「目を覚ませドクオ！ニダーは死に掛けてるんじゃぞ！！」
(# Д )「…はっ、大丈夫さ、腹に一発撃たれたぐらいで死にゃしねーよ」
(；ФωФ)「ニダーはわしらとは違う！普通の人間じゃ！」
(# Д )「それがなんだってんだ！！この程度で死ぬんならこいつが弱いのがわりぃんだよ！！」
(＃ФωФ)「弱いのが悪いじゃと！？ふざけたことを抜かすな！！」
(# Д )「ふざけてなんかいねーよ！！人間なんて道具に頼らなきゃ何もできねー糞じゃねーか！！」
(＃ФωФ)「いい加減にしろ！！自分が何を言っているのかわかっているのか！？」
(# Д )「ロマあああああああああああああああ！！！！」
- 161： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:07:26.12 ID:htuIuD9B0
(；×ωФ)「がふっ…！」
(# Д )「…お前は……！」
(# Д )「人間が憎くねーのか！？俺達が何故撃たれた！？」
(# Д )「全部人間共の勝手な都合だろうがよおおおおおお！！」
(；ФωФ)「……くっ！！」
(# Д )「それでもまだ俺が悪いってのか！？人間に非はねーってのかぁ！！？」
(；ФωФ)「どちらにも非はある！！だからいい加減目を覚ませ！！」
(# Д )「！！…もういい！！」
(# Д )「お前も…！！
(# Д )「死ねぇ！！」
∩(；ФωФ)∩「…ドクオ！！許せ！！」
- 162： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:10:24.97 ID:htuIuD9B0
パァン
- 164： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:12:28.34 ID:htuIuD9B0
( A )
(-A-)
- 165： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:14:07.91 ID:htuIuD9B0
(-A-)「ん…」
('A`)
- 167： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:17:07.61 ID:htuIuD9B0
- ('A`)「んー…」
('A`)「…誰もいない」
('A`)「…」
( ФωФ)「ここにおるわ」
Σ('A`)
二階からロマネスクの声が聞こえ、そちらに向きなおす。
('A`)「…」
( ФωФ)「…また随分と長いこと眠っておったの」
('A`)「…どのくらい？」
( ФωФ)「…丸四日じゃ」
('A`)「…そんなに寝てたのか…」
- 170： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:19:35.05 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「…」
( ФωФ)「…何故、城の前で倒れておった？」
('A`)「…」
( ФωФ)「…」
('A`)「…なぁ、ロマ」
( ФωФ)（！…ロマ……）
- 172： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:21:21.19 ID:htuIuD9B0
('A`)「俺、お前のこと…」
('A`)「…殺しかけたんだな…」
( ФωФ)「？……」
( ФωФ)
(；ФωФ)「！！お前、記憶が…！？」
('A`)「…ほんのちょっとだけな」
('A`)「…血を吸って暴れた時の事、思い出したんだ…」
(；ФωФ)「…」
(；ФωФ)「あの時…か…」
('A`)「…」
('A`)「…ごめんな」
- 175： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:33:20.10 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「…何十年も前の話じゃぞ、元々根にも持っとらん」
( ФωФ)「大体今更すぎるわバカたれ」
('A`)「…うん」
('A`)「…」
('A`)「…ニダーは？」
( ФωФ)「…！」
('A`)「…ニダーは……生きてるのか？」
- 177： ◆8ucKZ4ro3. [投下速度ｵﾄｼﾏｽorz] ：2009/03/07(土) 14:36:42.98 ID:htuIuD9B0
( ФωФ)「…ニダーか…」
( ФωФ)「懐かしい名前が出てきたもんじゃのう」
('A`)「…どうなんだよ」
( ФωФ)「…うーむ」
('A`)「…」
( ФωФ)「…生きてると言えば生きてるな」
('A`)「？…どういう…」
ばたーんだだだだ
- 178： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:39:42.74 ID:htuIuD9B0
( ＾ω＾)ノ「おいすー！」
lw´‐ _‐ﾉv「おいーす」
∩(＃ФωФ)∩「扉にタックルするなとあれほど…！」
(；＾ω＾)「お！？」
lw´‐ _‐ﾉv「お、ドクオ起きてんじゃん」
('A`)「…おう」
- 180： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:43:09.75 ID:htuIuD9B0
lw´‐ _‐ﾉv「よし、じゃあもっかい寝ろ」
('A`)「…は？」
lw´‐ _‐ﾉv「夢食べるから」
('A`)「…えー……」
( ФωФ)「貴様はその前にすることがあるじゃろうが」
lw´‐ _‐ﾉv
lw´‐ _‐ﾉv「うん、わかってるよ」
( ФωФ)（今の間はなんじゃ…）
- 183： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:46:13.12 ID:htuIuD9B0
lw´‐ _‐ﾉv「えーとドクオ」
('A`)「…なに？」
lw´‐ _‐ﾉv「夢食べてごめんなさい」
('A`)「…はい？」
lw´‐ _‐ﾉv「…この城に住む為にね」
lw´‐ _‐ﾉv「ロマネスクの野郎が二つ条件を出したわけ」
('A`)「…」
( ФωФ)（…野郎じゃと…？）
- 184： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:49:21.31 ID:htuIuD9B0
lw´‐ _‐ﾉv「一つは勝手に夢を食べないこと」
( ФωФ)「違う、危害を加えないことじゃ」
lw´‐ _‐ﾉv「まぁいいじゃん」
lw´‐ _‐ﾉv「もう一つは今までのことを皆に謝ること」
('A`)「…ふーん」
('A`)「…随分軽い条件だな」
( ＾ω＾)「ロマネスクも本当はシュールにいてほしいんだお」
( ФωФ)「貴様が泣いて頼みだしたからじゃ」
lw´‐ _‐ﾉv「え、そうなの？」
(；＾ω＾)「ななななないてねーお、なにいいだすんだお！」
('A`)「…やれやれ」
- 185： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:52:18.40 ID:htuIuD9B0
('A`)「なぁ」
( ФωФ)「む？」
('A`)「さっきのニダーの話、どういう意味だ？」
( ФωФ)「なにが？」
('A`)「…生きてるっちゃ生きてるって話」
( ФωФ)「あぁ、それはつまり」
「こいつじゃ」
( ФωФ)つ( ＾ω＾)「お？」
- 186： ◆8ucKZ4ro3. ：2009/03/07(土) 14:55:10.05 ID:htuIuD9B0
('A`)「…いや、意味がわからん」
( ФωФ)「にぶいのぉ、まだわからんのか」
( ＾ω＾)「なんの話だお？」
( ФωФ)「つまりこいつの親がジーアスと…」
('A`)「…」
('A`)
(ﾟAﾟ)
「ええええええええええええええええええええええええええええ！！！！？？？？」
第十二話 終
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