( ・∀・)悪魔戦争のようです
- 3: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:16:12.17 ID:2e6uB5RZ0
- プロローグ:【或る神】
- とある世界に、神がいた。
- ( ^ω^)イエーイ
- 神はかつてこの世界を創り、生命を創り、そして人間を創った。
- ( ^ω^)「僕創造神wwwテラカッコヨスwwww」
- しかし、人間を創ったことは神の唯一のミスであった。
- 人間は身の程を知らぬ振る舞いをし始め――強大な科学力を手に入れてしまったのだ。
- (;^ω^)「……お? 千年ほど眠っている間に、何やら世界が変わっちゃってるお」
- 神にとってはほんの一瞬の油断も、人間にしてみれば無限に等しい時間であった。
- 美しかった海や空や大地は、既にかつての輝きを失ってしまっていた。
- 自由を謳歌していた生命は、ほとんどが人間の管理下にある存在になっていた。
- 薄汚れた灰色の世界。
- ( ^ω^)「あらまあ……」
- 5: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:18:47.18 ID:2e6uB5RZ0
- 神は態度を決めかねていた。
- ( ^ω^)「人間が僕に代わって世界を管理するというなら……それも、悪くないお」
- しかし、人間は――謙虚さを知らなかった。満足を知らなかった。後悔を知らなかった。
- 大地を海を生命を征服し、征服すべき対象を失った人間が次に目を向けたのは、同族であった。
- 戦争が始まったのだ。
- ( ^ω^)「おっおっおwwwミサイルぱねえwww核って何wwwwwww」
- ( ゚ω゚)!?
- ( ゚ω゚)「島が……消えたお……」
- 6: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:20:09.27 ID:2e6uB5RZ0
- ( ´ω`)「僕が作った島なのに……」
- ( ^ω^)「まあでも、きっともうすぐ喧嘩も終わるお。創り直してくれるお」
- 神の儚い望みをも、人間は裏切った。
- (;^ω^)「海が……山が……大地が……生命が……」
- (;^ω^)「なんでだお……このままじゃ、世界そのものが無くなってしまうお」
- (#^ω^)ブチィッ
- (#^ω^)「そんなに滅びたければ滅ぼしてやるお!」
- 神は一旦世界を無に戻すという決断をした。
- 世界の崩壊に伴って能力が弱まっている神は、自分の手足となる天使と悪魔を創った。
- 悪魔達は、雇用条件に不満があるとして、早々に神の下を去っていった。
- 8: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:22:30.26 ID:2e6uB5RZ0
- ( ^ω^)「僕が本気出せば七日で世界再生余裕ですwww」
- 一日目『月』 神は世界から星を奪った。
- 二日目『火』 神は世界を燃やし尽くした。
- 三日目『水』 神は世界を洗い流した。
- 四日目『木』 神は世界に種を蒔いた。
- ( ^ω^)「金……金……アイデアがもうないお。まあ人間は消えたし……」
- ( ^ω^)「中途半端だけど、あとは野となれ山となれ」
- とりあえず、二度とこんな事が起こらぬよう、神は世界から科学を追放した。
- ( ^ω^)「久々にハッスルして疲れたおwwwオナって寝るおwwwww」
- 既に新世界が誕生しつつあった。
- 後の対応を天使達に任せ、神は永い眠りに就いた。
- (0゚^ω^)「……ふぅ。何頑張ってんだ僕……おやすみマイエンジェルズ」
- 11: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:25:06.38 ID:2e6uB5RZ0
- 最後まで詰めが甘いのがこの神であった。
- 人間は滅びていなかった。
- 神への反抗心に燃える悪魔達が、こっそりと保護していたのだ。
- 以前と比べれば無に等しいような数だったが、ともかく、生き残っていた。
- そして――再びこの世界の覇者となるために――繁栄を開始した。
- 科学を奪われた新世界で生きるのはそれなりに大変なことであった。
- 特に、科学に頼り切ることを覚えてしまった、堕落した者にとっては。
- 悪魔達は人間を助けるため、二つの能力を与えた。
- 一つは魔法。科学の代替たりえる能力。
- 一つは召喚術。低級悪魔を使役させる能力。
- 14: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:28:43.27 ID:2e6uB5RZ0
- 無論、世界を監視していた天使達は、悪魔達と人間の動きに気付いていた。
- 忠実なる下僕たちは即座に神を叩き起こそうと試みた。
- しかし、一度眠りに就いた神の眼を覚まさせることは、本人以外には不可能であった。
- その次の天使達の行動は、殲滅。
- 神に反逆する者共を。神の意思に従わぬ愚か者共を。
- 完膚なきまでに消滅させねば、天使達の存在意義に反するのである。
- その判断自体に間違いは無かった。
- 間違っていたのは、天使達の悪魔に対する認識の方だ。
- そもそもが光と影、天使と悪魔は表裏一体の存在として創られたのだ。
- その力は伯仲している。
- 悪魔は――強かった。
- 人間と協力しあうことで相乗的に力を増した。
- 誅戮にやって来た天使を逆に追い返してしまうくらい――強かった。
- 18: ◆BR8k8yVhqg :2009/04/05(日) 17:31:03.66 ID:2e6uB5RZ0
- ――――さて。
- これが現在まで続く『悪魔戦争』の、そもそもの発端である。
- 天使VS悪魔+人間。この構図を崩すことなく千年も続いてきた戦争。
- 天使は世界を守るために。
- 悪魔は神に対抗するために。
- 人間は生き続けるために。
- ……戦争を、してきた。
- これは、そんな世界での物語。
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