('A`)と怪異のようです
- 2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:38:50.93 ID:tIZuQffE0
- 久々なので人物紹介
- Q.落ちてる財布があったらどうするか
- A.以下解答
- ('A`) 『拾わない』、拾う勇気がない
- 「拾った瞬間JKが飛び出してきて俺が窃盗したとか叫ぶんだ、きっとそうだ」
- ( ^ω^) 拾ったら亜光速ダッシュでその場を離れる
- 「カードは限度額まで使い切るのが礼儀だおwwwwwwwww」
- (・∀ ・) 落ちてる財布に興味がいかない
- 「ジュース買ってーあと棒付きのぐるぐるした飴も欲しいー」
- ( ´_ゝ`) 札だけ抜いて警察に届け、持ち主が見つかれば礼金を請求
- 「お礼は三割でいいですよ、これ以上は引き下がれません」
- _
- ( ゚∀゚) 札だけ抜いて警察に届ける
- 「拾った財布からお金を抜いてはいけない法律でもあるんですか?」
- (-_-) 『拾えない』、拾う勇気がない
- 「こんな所に落ちてるなんて、この財布の中身は爆弾に違いない…! いやでも」
- (゚、゚トソン むしろ財布を落とす(がまぐち)
- (´<_` ) 財布を持たない(素手)
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:42:21.92 ID:tIZuQffE0
- ('A`)「前回のあらすじ三行で」
- ┌──────────┐
- │・犬鳴峠にレッツゴー!!|
- │・コンビニで殺人を犯す |
- │・実は夢オチでした │
- └───────v-──┘
- (\ 、 ブーン
- \ \/⌒ヽ,ヽ
- ヽ( ^ω^)ノ ワー
- ) ノ ヽ(;'A`)ノ
- ⌒i 、(⌒) _( )
- ゙ヽ__,ノ ,ノ , ' ┘
- ( / 从/
- "
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:45:26.54 ID:tIZuQffE0
- コートの下は猥褻物陳列罪のピザデブ親友。
- ノーブラ短パンランニングの家出幼女。
- 紺色の甚平を着た背が高くひょろい木偶の坊。
- ネグリジェを身に纏う体躯のいい従兄弟。
- 真っ赤なジャージに身を包む嫉妬深い隣人。
- そして黴が生えた服を着る俺こと主人公。
- ('A`)「こんなパァテェじゃ、魔王どころかスライムベスも倒せない」
- スライムくらいなら、みんなで袋叩きをしたらギリギリ倒せるかもしれない。
- そんなLv1にも満たない弱小PTの俺達は、軽トラに乗り旅館を目指している。
- ('A`)「はいよシルバー!」
- 所々塗装が剥げて銀色が露出している軽トラには、俺含む六人が乗っている。
- 明らかな定員オゥバァだが、荷台に四人隔離しているので無問題だ。
- 当たり前だけど、高速道路は使わず、遠回りをしている。バレたら豚箱行きだからだ。
- ちなみに、荷台にはブルゥシートを被せているので、俺達の姿は見えない。
- たまにブルーシィトがもっこりするのは、風だと思ってくれるだろう。
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:48:39.10 ID:tIZuQffE0
- 振動対策だって万全だ。
- 尻が痛くならないよう、荷台の床には布団を敷いてある。
- 俺の策に穴はない。布団に虫食い穴はあるが。
- ('A`)「まさにぱーぺき!」
- ( ^ω^)「装備がズタボロだお」
- 感動に浸っていると、荷台の中央で体育座りをしているデブが話しかけてきた。
- こいつが端に寄ると体重の所為で軽トラが傾くので、荷台中央に設置している。
- ('A`)「わざわざ装備を外している奴が何言ってんだよ、布の服くらい着ろよ」
- ( ^ω^)b+「フッ…軽量化だ」
- ('A`)d「そうか」
- 親指を立てて歯を輝かせる内藤が気に障ったので、中指で返した。
- そのまま互いに腕を突き出し、指相撲に突入する。結果は俺の惨敗だった。
- ( ^ω^)「ウインナー」
- (;A;)「普通に無理だろ! 中指が逆パカするかと思ったわ!」
- (-_-)「クックック…鍛え方が足りん」
- ('A`)「テメェと一緒にすんな」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:51:43.33 ID:tIZuQffE0
- _
- ( ;゚∀゚)「フゥ…そろそろ誰か運転変わってくれ」
- 俺が怒りに布団を焦がしていると、ハンドルを握っているジョルジュが音をあげた。
- コンビニでテロする夢を見てから、かれこれ六時間近く経っている。
- つまりジョルジュは六時間ぶっ通しで運転しているのだ。とてもお疲れ様である。
- 心優しい俺は、お婆ちゃんに座席を譲る気持ちでジョルジュに話しかけた。
- ('A`)「免許持ってません」
- 俺は自転車通学派なのだ。そりゃ就活近くなったら流石に取るけどね。
- そして、ゴミ共(一人除く)が俺に続く。
- ( ´_ゝ`)「ごめん上に同じ」
- (・∀ ・)「免許取れる年じゃないぞー」
- (-_-)「仮免止まりです」
- ( ^ω^)「ペーパードライバーなめんなお」
- ('A`)「使えねえ奴らだ」
- ( ^ω^)「お前が言うなお」
- _
- ( ;゚∀゚)「俺、このままだと冗談じゃなく事故るぞ…」
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:54:46.34 ID:tIZuQffE0
- そして、ジョルジュが言葉通り冗談じゃなく事故った。
- ハンドルが手汗で滑り、ガードレールをぶち破って急斜面へ。
- ハリウッドもびっくりの軽トラアクションは、前転でまず突出した岩を飛び越えた。
- 次に横転を空中で二回決めてから、そのまま川を飛び越える。
- 樹木をぶち折り、熊を倒し、シシガミを殺し、アシタカをヤックルごと轢く。コダマは砕けた。
- (゚A゚)「うひょおおおおおおおおおおああああああああああ!!!!!!」
- 視界が回転する。ブルゥシィトなのか青空なのかわからない。
- 出来ればこれは夢で、起きた時は乾燥機の中という事にしてほしい。
- \(゚A゚)/「\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^p^)/\(^o^)/」
- がしゃあんと軽トラが何かの上に四つ足で落ちた。ついでに背後で爆発。
- 着地点は旅館の駐車場だった。十点満点を超して百点満点だ。∞だ。
- 松の木の剪定をしていた庭師のおっさんが、山から降ってきたトラックを見て旅館に逃げ込んだ。
- 俺は内藤を自分の下に敷き、クッションにする事で生きていた。
- ('A`)と怪異のようです
- 『送る狼はしょうがない』の巻lw´‐ _‐ノv
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 19:58:11.05 ID:tIZuQffE0
- と言うか全員生きていた。
- ( ;´_ゝ`)「いやー流石にヤバかったな」
- (・∀ ・)「それでも生きてる俺ら流石だな」
- ('A`)「こらまたんき」
- 立ち昇るきのこ雲を背景に、俺らはトラックから降りて行く。
- 山火事になったらどうしよう。今すぐ雨でも降らせてくれませんか神様。
- (-_-)「あ、雨降ってきた」
- ('A`)「俺すげぇ」
- (-_-)「え?」
- グッドなタイミングで雨も降った事だし、目の前の旅館で雨でも凌ごう。
- そういやあのおっさん、高枝切り鋏が胸に突き刺さっていたが、大丈夫なんだろうか。
- 人は意識を極度に一方向へ奪われると、痛みや寒さなんかを感じにくくなるという。
- ('A`)「おっさん俺達に意識向け過ぎだろ」
- 俺はちょっとだけ照れながら旅館へ向かった。
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:01:44.92 ID:tIZuQffE0
- 【旅館〜米俵〜】
- ('A`)「そんなこんなで旅館です」
- 幽霊屋敷にでもありそうな、ぼろぼろの布をくぐる。
- 夜に玄関をライトアップしたら、曰くつきの旅館として心霊マニア受けしそうな外観だ。
- ('A`)「今は昼だから怖くないんだけどね」
- 履き物を脱いで揃えて、豪快に脱ぎ散らかしたまたんきの靴も揃える。
- 自分とまたんき以外の奴のはやりたくない。自分で整えろ。
- ( ^ω^)「僕のはやってくれないのかお?」
- ('A`)「自分でやれよ、他人にやらせようとすんな」
- ( ^ω^)「僕らは友達じゃないかお!」
- (#'A`)「尚更だっつーの!」
- 特に、内藤のは水虫菌が繁殖してそうだ。
- 例えゴム手袋越しに触れたとしても、合成樹脂くらいすり抜けてくるだろう。
- ( ^ω^)「男女差別だお…」
- ('A`)「水虫差別だよ」
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:05:14.82 ID:1GA02/DQ0
- 内藤の非水虫アピィルを聞いてると、奥からアジアンビュゥティを体現した女の人が現れる。
- その美しさと言えば素晴らしすぎて筆舌に尽くし難いので、筆舌に尽くせない。
- lw´‐ _‐ノv「ようこそ『米俵』へ」
- _
- ( ゚∀゚)「俺の従姉妹のシュールだ、よろしくな」
- ジョルジュが馴れ馴れしくシュールさんの方に手を置いた。
- シュールさんは、体を捻ってそれを払った。ジョルジュが泣き崩れる。
- lw´‐ _‐ノv「料金は半額でいいよ、そっちの赤い人は三倍頂くけど」
- (-_-)「なにそれひどい」
- 冗談なのか本気なのかよくわからないシュールさんの案内で、結構いい部屋に案内された。
- 桂(かつら)の間と名前がついている部屋だ。
- (・∀ ・)「ベッドがなーい」
- lw´‐ _‐ノv「そりゃ和風ですから」
- ふっと思ったんだけど、こういう部屋の名前ってなんか意味あんの?
- それとも、この中の誰かがハゲという暗示か何かか?
- lw´‐ _‐ノv「では、お食事ができたら運んで来ますね」
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:09:56.72 ID:1GA02/DQ0
- 取りあえず、トラックの荷台で精神的に疲れたので横になる。
- まだ日が昇っているから布団を敷かずに、畳みの上で雑魚寝だ。
- ( ^ω^)「畳みいい匂い…」
- _
- ( ゚∀゚)「夕食いい匂い…」
- ('A`)「またんきいい匂い…」
- ( ´_ゝ`)「通報しました…」
- こんな感じで、全員で小休憩。
- 一時間たっぷり寝たら、流石に目が覚めてきた。
- けど、起き上がる気にはなれないので雑談する。
- 折り畳んだ座布団を枕に、畳みに大の字になったまま横のヒッキーに話し掛けた。
- ('A`)「なあ…お前最近どんなジャンルのエロゲやってる?」
- (-_-)「最近ちょっと感動系にハマっててさ…でも何買おうか迷ってんだよね」
- ('A`)「言ってみろよ」
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:13:26.76 ID:1GA02/DQ0
- (-_-)「Kanonってどんな感じ?」
- ('A`)「奇跡が起きて女の子が目覚めるお話」
- (-_-)「AIRはどんな?」
- ('A`)「奇跡が起きて女の子が亡くなるお話」
- (-_-)「CLANNADは?」
- ('A`)「奇跡が起きて女の子が蘇生するお話」
- (-_-)「僕らは?」
- ('A`)「奇跡が起きなかった男の子達のお話」
- (;_;) ブワッ
- (;A;) ブワワッ
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:15:35.95 ID:1GA02/DQ0
- そして俺らは抱きあって泣いた。人目も気にせず啼いて喚いて吠えまくった。
- 三文芝居を見るような目で見る兄者も気にはならなかった。
- その演劇に早々に飽きた内藤がTVをつける。
- 下のほうに『VIP市プラス町でコンビニ爆破炎上』『死者八人』『犯人は北か』
- 『行方不明者が一名、現在捜索を…』とテロップが流れていた。
- ミセ*゚ー゚)リ『現場では未だに緊張が漂っております。犯人の見当はついておりません。
- 専門家によると、某国のテロリストか、幸福○現党なのではないかと…』
- ('A`)「物騒な世の中だ」
- ニュースキャスターの言葉を最後まで聞かずに、率直な感想を述べる。
- 暫くそれを無言で見ていた内藤が、「つまらん」と言って番組を切り替える。
- 切り替えた先はテレホンショッピングだった。
- ( ^ω^)「ちっ」
- また切り替える。今度は手話のアレだ。
- ( ^ω^)「いいのがないおー」
- また切り替える。次は女の人達が三人で体操してるやつだった。
- 内藤は「これは!」と叫んで寝転ぶと、その女の人達の動きをトレェスする。
- 既に腹の肉が動きを邪魔しているので、これ以上邪魔しないほうがよさそうだ。
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:19:08.25 ID:1GA02/DQ0
- _
- ( ゚∀゚)「それじゃ、明日の予定を言うぞー」
- ジョルジュの号令を聞いて、エアロビクスに励むデブを除く全員でちゃぶ台を取り囲む。
- 取り囲むと言ったからには、四方ではなく全方位だ。
- 入口を下に俺、TVに釘付けになっている内藤が左、またんきが右、上座がジョルジュ。
- ちゃぶ台下で、みんなの蒸れた靴下の悪臭に耐える兄者。電灯にぶら下がるヒッキー。
- ('A`)「完璧だ」
- 何が完璧なのか俺自身もよくわからないが、とにかく完璧だ。
- その後、割と早く力尽きて落ちてきたヒッキーを受け止める。腕が限界らしい。
- 不安になって下を覗くと、悪臭で瀕死状態になった兄者と目が合った。
- 普通に怖かったので、引っ張り出して布団に寝かせた。安らかに眠ってくれ。
- ('A`)「さあ本題へ」
- _
- ( ゚∀゚)「うむ、明日の昼にここを出発して犬鳴峠に向かう、以上」
- ('A`)「帰らないの?」
- _
- ( ゚∀゚)「ここまで何しに来たか忘れたの? ばかなの? しぬの?」
- 喋り方がムカついたので殴っておいた。
- 37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:22:17.23 ID:1GA02/DQ0
- あの稲川淳二も絶賛する、富士の樹海に次ぐ超有名心霊スポット犬鳴峠。
- わからないって奴は、取りあえずググレばいいと思うよ。
- _
- (;メ)∀゚)「なんだかんだ言って、お前もノリノリでついてきたじゃんか」
- ('A`)「忘れてたんだよ」
- _
- (;メ)∀゚)「忘れたとは言わせねーぞ」
- ('A`)「もう言ったよ」
- 不毛なやり取りをしつつ、運ばれて来た夕食を口に運ぶ。
- 番組の食べ歩きグルメリポォタァ的に言うなら、素材の味を生かしてるって感じだ。
- つまりは、生なのだ。
- ('A`)「まさかこんな方向から来るとはな…」
- 俺が頑張って生肉を噛み切ろうとしていると、シュールさんに肩を叩かれた。
- これが会社なら、今の時代はリストラフラグだ。
- lw´‐ _‐ノv「鍋ですよ、煮て下さい」
- ('A`)「あ、そうなんですか」
- どうやら、俺が勘違いしてフライングしただけみたい。
- みんな俺の事を可哀想な人を見るような目で見ている。
- やめろ、そんな目で俺を見ないで。
- 41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:25:22.91 ID:1GA02/DQ0
- ……
- ∧ ∧
- (・∀ ・)
- ノ( )ヽ
- < >
- |
- \ __ /
- _ (m) _ ピコーン
- |ミ|
- / `´ \
- ∧ ∧
- (・∀ ・)
- ノ( )ヽ
- < >
- \ /
- _ `゙`・;`' _ バチュ--ン
- `゙`・;`
- / `´ \
- ∧ ∧
- (・∀ ・)
- ノ( )ヽ
- < >
- 43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:28:10.87 ID:1GA02/DQ0
- (・∀ ・)「何だったっけ」
- (;'A`)「どうしたまたんき」
- (・∀ ・)「なーんか思い出しそうだったんだけどなー…ど忘れしたー」
- またんきの思考回路には追い付きたくても追い付けないので、適当な相槌を打って黙る。
- ジョルジュと兄者は、先に風呂を見て来ると言って出て行った。
- きっと、目的地の風呂の隣にある風呂が本当の目的なんだろう。
- 生き急ぐ奴らだ。老婆と言う名の地雷に当たっても、俺は知らん。
- (-_-)「二人とも布団敷くの手伝ってよ」
- ('A`)「あー悪い悪い」
- こういうのは、みんなが風呂でも入ってる間に女将さんなんかがやってくれるもんなんだろう。
- が、俺らは待てない子だった。
- あと、二人が戻って来てから「なんで布団敷かないんだよ」と愚痴を聞くのが嫌だからだ。
- そんな細かい事を言わない奴らだと信じてるが、なんとなくだ。予防線だ。
- それと、体積が三倍くらい肥大化した(ちなみに赤くはないので速くはない)内藤の為に敷くのだ。
- ( ^ ω ^ )「もーくえん」
- ('A`)「もう食うな」
- 47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:31:24.10 ID:1GA02/DQ0
- 内藤を横から押して、ごろごろと布団の上まで転がす。
- 持つのは無理だからせめて引き摺ろうとしたのだが、重過ぎてアウトだった。
- もうこいつデ部に入れるんじゃないだろうか。優勝するぞこの重さ。
- ( ;^ ω ^ )「あんまり腹を押さないでくれお、吐くお」
- ('A`)「それじゃあ少しでも自分で動く努力をしろよ」
- ( ^ ω ^ )「他人に全てを押し付けるこの快楽よ…」
- ('A`)「堕落の権化め」
- 俺は布団の代わりに座布団を顔の上にかけてあげた。
- 濡れた雑巾ではないのは、せめてもの情けだ。
- 流石に、知り合いが俺のせいで窒息死したとかは嫌だからな。
- (-_-)「疲れたから僕も寝るよ…」
- ('A`)「お前、力強いのか弱いのかどっちなんだ」
- (-_-)「握力と腕力は別物さ、おやすみ…」
- ヒッキーは掛け布団に包まって、内藤の横までごろごろと転がっていった。
- そのまま「んごー、ぐがー」と鼾を掻き始める。
- デブに添い寝出来るその神経が理解できない。
- もしもピザが寝返りをうって、押し潰されたらどうするんだ。
- 51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:34:36.37 ID:1GA02/DQ0
- ( ;^ ω ^ )「添い寝されるんだったら、可愛い女の子のほうがよかったお」
- ('A`)「お前の隣に柔らかい女の子なんかが寝たら、朝にはミンチだ」
- 内藤はくくくと笑って腹の肉を震わせた。きもい。
- 隣に寝るヒッキーの眉間に皺が寄っていく。
- ( ^ ω ^ )「ふふん、負け犬の遠吠えだおね」
- ('A`)「童貞王の言葉と言え」
- DOUTEIOU(どうていおう)はそこかしこにいる。
- しかし、その成長過程でdouteiを失った者は、二度とそれに戻る事を許されない。
- 今この地球では、一秒間に四人もの命が生まれている。
- (ダイヤモンド社発行『一秒の世界』より)
- つまり、この地球ではその倍の奴らがセクロスをしていると言う事だ。
- 言いかえれば、女性器に男性器が入っていない瞬間などない。
- もっとストレェトに言ってしまえば、まんこにちんぽがインしてない時間なんてないのだ。
- ( ^ ω ^ )「自分で童貞とか言っちゃう男の人って…」
- そんな時空間の中で、生まれてからこの時まで経験がない男ってのは奇跡に等しい。
- つーかもう奇跡だ。童貞とは奇跡の産物だ。その奇跡を大切にして生きよう。
- ('A`)「ちなみに俺が末代」
- 55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:37:44.22 ID:1GA02/DQ0
- ( ^ ω ^ )「ふぁーすとちゅっちゅもした事ない奴の言葉なんて、僕には届かないお」
- 気持ち悪い言い方には、敢えて突っ込まない。
- ('A`)「俺にはファーストキスよりファーストデスのほうが先にやってくる」
- 非童貞の戯言など、童貞王である俺には届かないのだ。
- なんか内藤が「うわぁ……」みたいな顔でこっちを見てるけど気にならない。
- ヒッキーが「山田君一枚持ってって」と虚空に向かって寝言で呼びかけている。
- 部屋に備え付けられてあるマッチで遊んでいたまたんきが、唐突に振り返る。
- 火遊びはやめなさいと叱るタイミングを見失った。
- (・∀ ・)「死ぬのは一回しなないぞー」
- ('A`)「ですよねー」
- (・∀ ・)「人生は一回しかないから大事にするんだぞー」
- ('A`)「はーい」
- まるで俺が子供みたいだ。
- まあ、後一年程は未成年なのですが。
- ( ^ ω ^ )「幼女に説教されて悔しくないのかお?」
- ('A`)「むしろ興奮する」
- 57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:41:13.43 ID:1GA02/DQ0
- 間
- /⌒ヽ
- __ ( ^ω^) ソイヤ!
- |\  ̄ ̄ヽつとノ ̄\(ノ'A)ノ
- |\\ ( )ヘ
- \\ く \ ∧ ∧ 、
- \\ _(・∀ ・ )ノ i|! ベシベシ
- \\ ヽ )ヾ从/
- \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(_-;)そ
- |_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|_|∩∩)゙
- 58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:42:14.10 ID:1GA02/DQ0
- 阿波踊りを終えた俺は、座布団に座り茶を啜る。
- 内藤も食物を消化し終え、体積が元に戻る。
- またんきもようやくヒッキーを叩き終えた。
- 区切りを見出した俺は、茶を飲み干して話題を振る。
- ('A`)「さて、ジョルジュと兄者が帰って来ないワケだが」
- ( ^ω^)「神隠し、発狂、死亡、実は僕らが異世界へ、どれだと思うお?」
- オカルトなら、どれも有り得る。
- 一番有り得てほしくないのが、最後の『実は俺らが異世界へ』だ。
- 友人や従兄弟のほうが大切じゃないのか、とでも思うか?
- 残念ながら、俺は自分が一番だ。
- んで、二番にまたんきとカーチャン、三番がこいつら。
- 四、五番はどうでもいいその他大勢。
- 義務教育時代に俺をいじめた奴らは、早く苦しんで死ねばいいと思うよ。
- ('A`)「女湯に美人がいたから、粘ってるの…かな?」
- (-_-)「垂れ乳の婆さんを見て失神中かもね」
- ( ^ω^)「真理だお」
- 何事もないと判断した俺らは、暇になって机の上にあるメニューを開いた。
- 62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:45:16.38 ID:1GA02/DQ0
- ('A`)「山菜和え鮎スパゲティ山の幸盛り沢山だと…」
- まさか洋メニュゥがあるとは驚きだ。
- 食事だけ和洋折衷なのか、ここは。
- ('A`)「ハッ!?」
- ( ^ω^)「どうしたお?」
- ('A`)「今一瞬、ペペロンチーノがペロペロチンコに見えた」
- ( ^ω^)「氏ね」
- 酷い奴だ。
- (-_-)「ハッ!?」
- ( ^ω^)「氏ねお」
- (-_-)「いや早いよ」
- ( ^ω^)「付き合ってやるから早く言えお」
- (-_-)「カルボナーラをボラギノールと読み間違えた」
- ( ^ω^)「病院へお行き…」
- 64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:49:07.00 ID:1GA02/DQ0
- そんなこんなで日も落ちる。
- 食事も下げられる。
- _
- ( ∀( ´_ゝ`)「やっほー」
- 精神的にズタボロになったジョルジュが、兄者に担がれて来た。
- ('A`)「おい大丈夫か?」
- _
- ( ∀ )「……」
- ('A`)「へんじがない」
- (・∀ ・)「ただのしかばねのようだ」
- きっと、名状しがたいおぞましきものでも見てしまったんだろう。
- 風呂場で華々しく散った彼を称え、布団にゆっくりと横たえさせた。
- 胸の上で両手をクロスさせるのも忘れない。
- ('A`)「ところで兄者、お前なんで平気なんだよ?」
- ( ´_ゝ`)「いや、なんか…」
- ('A`) ゴクリ
- ( ´_ゝ`)「目覚めた」
- ('A`)
- 69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:52:15.52 ID:1GA02/DQ0
- 一体何に目覚めたのか、一体何があったのか。
- 聞きたくないし、知りたくもない。
- ( ´_ゝ`)「「……」」('A`)
- なんか、碌な事じゃなさそうだ。気まずい。
- 俺は、この空気を変える為によさこいを
- ( ´_ゝ`)「歯のない口でフェラされるってのも(゚A゚)「うわああああああ! キコエナーイ!」
- ( ;´_ゝ`)「え、ちょっと待て俺は別に(゚A゚)「ピーリカピリララポポリナペーペルト!!」
- ( ;´_ゝ`)「オイ! 誤解だって俺は(゚A゚)「ハッサンよ美少女、美幼女にな〜れ!!!」
- ( ;´_ゝ`)「いやだか(゚A゚)「五回もしたのかよこの変態うわああああああああ!!!!」
- ( #゚_ゝ゚)「うるっせー! いい加減黙れ!」 (メ)A゚);∵’,「あべし!」
- 70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:53:30.45 ID:1GA02/DQ0
- そして庭の池まで吹っ飛んだ俺は、そこを泳いでいる鴨達の上に落ちた。
- つーか、あいつが目ぇ見開いたの初めて見たわ。
- (゚∈゚# )「クックルドゥドゥドゥ!」
- (;'A`)「うお、すみません避けます」
- ('A`)「あれ? お前って鶏 (゚∈゚# )「ンドゥ!」
- ,’∵;(゚A(メ)「ひでぶ!」
- な、何この鴨強い。
- カモの癖に。
- つーかこいつあいつに似て
- (゚∈゚# )「デュワッ!」
- (メ)A(キ);∵’,「たこす!」
- 75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 20:56:41.08 ID:1GA02/DQ0
- (メ)A(キ)「…」
- (-_-)「…」
- ( ^ω^)「………クッwww」
- ( ´,_ゝ`) プッ
- _
- ( ∀ )「…」
- (・∀ ・)「(ひでー顔…)」
- ( ^ω^)「フツメンになったおね、ドクオ」
- (メ)A(キ)「黙れよ」
- 77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:00:20.11 ID:1GA02/DQ0
- 俺は気を取り直して、顔を元に戻した。
- そして、話の流れを本筋へ戻した。
- ('A`)「全然怪異が起きないんだけど」
- 起きてるっちゃ起きてるけど、何か違うと言うか。
- いや、本当は怪異なんて起こってほしくないけど。
- 仕方なくと言うか、見切りをつけられそうだとか。
- お前は何をしたいんだとか、お前は何をしたいんだとか。
- ( ^ω^)「ふぅむ」
- 内藤が右手を顎にあてて上を向く。
- 天井の染みでも数えてるんだろうか。
- あ、あの染みちょっと角度変えると人の顔に見える。
- やだ怖い。
- ( ^ω^)「あ、そうだお」
- ('A`)「ん?」
- 79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/10/08(木) 21:03:33.58 ID:1GA02/DQ0
- ( ^ω^)「僕が、怖い話でもしてやろうかお?」
- ('A`)「えー?」
- 何これ、いくらネタが思い付かないからってこれはないだろ。
- どうせ、ネットかどっかでコピペしてきた話なんだろ?
- ( ^ω^) +
- しかし、輝いてるデブを放置するわけにもいくまい。
- どうする? >>88
- 1.話したまへ
- 2.やめて
- 3.実は俺、妖怪ふくわらい男だったんだ!
- 4.そんな事より、日本人として箸の使い方をマスターしようぜ!
- 上記以外の場合はkskst
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