('A`)ドクオくんの家には変な人が来るようです
- 2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:41:40.26 ID:2FHTFDkF0
-
- オレの名前は、鬱田ドクオ
- 貧乏大学1年生
- 住んでるアパートは、6畳風呂なし1R
- 南向き、日当たり良好
- 駅から徒歩で10分程度
- 立地条件からすれば非常にリーズナブル
- 大学生の一人暮らしとしては中々のものである
- ('A`)「ふぁぁ」
- ('A`)「もうこんな時間か…」
- ('A`)「寝るかな」
- ('A`)「ふかふかのベッドより〜、ぺったんこのあなたが好きよ〜、と」
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:43:39.68 ID:2FHTFDkF0
-
- バサッ
- (*-ー-)「ぐー…、すー…」
- ('A`)「…」
- ('A`)「…」
- ('A`)「…え、なにこれ」
- ('A`)「待って、意味分かんない、なんでオレの布団に女の子が?」
- (*-ー-)「すやすや、ぷぴー…」
- ('A`)「…」
- ('A`)「は、そうか!!」
- ('A`)「夢か!! 眠たいと思ってたらもう寝てたんだな、オレ」
- ('A`)「…」
- ('A`)「…夢」
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:45:21.67 ID:2FHTFDkF0
-
- ('∀`)「なら、せっかくだしこの子と添い寝さしてもらうぜ!!」
- \('∀`)/「ルパンダーイブ!!!」
- (*-ー-) ピクッ
- (゚ー゚*)「はっ!! 殺気!?」 パチッ
- (ノ'3`)ノ「ふーじこちゃーん!!!」
- (゚ー゚;)「ぎゃあああああああああああ!!!!?」
- (ノ'3`)ノ (>o<;)
- (ノ'3`)ノ∩(>o<;) パシッ
- (>o<;)つ(ノ'3`)ノ グィ!!
- (>o<;)つ人(;'A`)「げぎゃあああああ!? 腕が!! 腕が変な方向に!!?」 ギリギリギリギリ
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:46:54.75 ID:2FHTFDkF0
-
- (;゚ー゚)「はぁはぁっ…、な、なんですか? 新手のモンスター!?」
- (;'A`)「人、人、人だから!!!」
- (*゚ー゚)「ひ、人…?」
- (;'A`)
- (;゚ー゚)「嘘っ!!」
- (;'A`)「いてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! 決まってる、腕決まってるぅ!!!!」 ギリギリギリギリ
- ただ、問題があるとすれば――…
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:48:25.27 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「すいません、私としたことが取り乱してしまって…」
- ('A`)「いや、なに、あはははは」
- ('A`)「ボクも悪かったよ、キミを起こそうとしただけなんだけどね」
- (*゚ー゚)「そうなんですか…、私ったらてっきり襲われるのかと…」
- ('A`)
- (;'A`)「あははははは、そ、そんなわけないよ」
- (*゚ー゚)、「本当にごめんなさい」
- ('A`)「まぁ、いいんだけだけどね」
- ('A`)「結構慣れっこだし」
- ('A`)「で、聞きたいんだけど、キミはどうしてボクの布団で寝てたのかな?」
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:49:52.82 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「はい…、その、空間転移には成功したんだですけど、魔力を全部使ってしまって」
- (*゚ー゚)「こうフラフラのところで、お布団が見えたものですから…」
- ('A`)
- ('A`)「はい?」
- ('A`)「今、なんて?」
- (*゚ー゚)「フラフラでお布団が見えたものですから…」
- ('A`)「いや、その前」
- (*゚ー゚)「空間転移したら、魔力を全部使ってしまって…」
- ('A`)「…魔力?」
- (*゚ー゚)「魔力、ですよ?」
- 変な人がよく来る、ということだ
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:51:07.70 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)ドクオくんの家には変な人が来るようです
- Case3:(*゚ー゚)
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:53:12.89 ID:2FHTFDkF0
-
- (;'A`)「えーと、要約すると…」
- (;'A`)「キミはこの世界とは違う世界からやってきた女の子で、名前はしぃちゃん」
- (*゚ー゚)「はい、そうです」
- (;'A`)「なんでこっちにやってきたかというと」
- (;'A`)「今、そっちでは魔王、えっと…、オルゴデミーラ?」
- (*゚ー゚)「いえ、オレガデミラーです」
- (;'A`)「あー…そうそう、そのオレガデミラーが暴れていて、滅亡の危機だと」
- (;'A`)「それで、その魔王を倒せる勇者を探すべくこの世界に来たと」
- (;'A`)「そんな感じ?」
- (*゚ー゚)「はい、そんな感じです」
- (;'A`)「…」
- (*゚ー゚)「…」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:55:02.45 ID:2FHTFDkF0
-
- (;'A`)「…」
- (*゚ー゚)「…?」
- (*゚ー゚)「どうかしましたか?」
- (;'A`)「え!? い、いやね、ちょっと…」
- ('A`;)(どうしよう、変な人は今までたくさん来たけど、ここまで電波なのは初めてだ)
- ('A`;)(扉の前なら断ったんだけどなぁ、もう上がってるしなぁ)
- (*゚ー゚)「それで、ですね」
- (;'A`)「は、はい!!」
- (*゚ー゚)「ドクオさん、でよろしいですよね? ドクオさんには是非ウチの世界に来てもらいたいんです」
- (;'A`)「え」
- (*゚ー゚)「何か不都合でも?」
- ('A`)「まぁ、そりゃ…」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 18:58:01.97 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)(ウチの世界って、あれかな、宗教的な…)
- ('A`)(新手の勧誘か? だとしたら、どうにか断らないと…)
- ('A`)、「ほ、ほら、オレにもこっちの生活とかあるし、そうほいほい行くってわけには」
- (*゚ー゚)「そうですか…」
- (*゚ー゚)「パッと見た感じ、自堕落な生活を送られているようなので、すぐ来ていただける思ったんですが」
- (;'A`)「うるさいわい!!」
- (;'A`)「これでも、ちゃんと自分なりのペースで生活してるんですぅ」
- (;'A`)「だから、変な宗教なんかに入るつもりはサラサラないです!!」
- (*゚ー゚)「宗教…?」
- (;'A`)(あ、ヤベ、言っちゃった…)
- (*゚ー゚)「そうですねぇ、宗教といえば、祖国は聖ノートンに属してます」
- (*゚ー゚)「ウイルスバスター教とは相容れないところはありますが、変なことはないですよ?」
- (*゚ー゚)「ノートン先生の導きに間違いはないのです」
- (;'A`)「せ、聖ノートン…」
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:01:38.72 ID:2FHTFDkF0
-
- (;'A`)(この状況でこの態度、て、手強い…)
- (;'A`)「も、もしかして無理やり連れて行くなんてことは…」
- (*゚ー゚)「いえ、それはないです」
- (*゚ー゚)「出来れば急ぎたいのですが、本人の意思も大事なので」
- (*゚ー゚)「気持ちを同化させてもらわないと、空間転移の際、はぐれちゃいますから」
- (;'A`)「…そ、そう」
- (;'A`)(勧誘したいのか、それとも何か買わせたいのか)
- (;'A`)(本当にただの電波かもしれない…)
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:03:10.04 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)「…」
- ('A`)「あの、さ」
- ('A`)「空間転移って、魔法か何かなの?」
- (*゚ー゚)「はい、そうですよ」
- ('A`)「てことは、キミは魔法が使えるわけだ」
- (*゚ー゚)「えぇ」
- ('A`)「じゃあ、今ちょっとだけ見せてもらってもいいかな?」
- (*゚ー゚)「いいですよ、なにがいいですか?」
- ('A`)(火なんかだと、少し細工すればできそうだしな…)
- ('A`)「召喚魔法がいいな!!」
- ('A`)「こうドラゴンみたいなのをどーんと」
- (;゚ー゚)「召喚魔法…ですか…」
- ('A`)(おぉ、困っとる困っとる)
- ('A`)(さすがにこれは無理だろ)
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:05:36.74 ID:2FHTFDkF0
-
- (;゚ー゚)「要は空間転移の応用なのですが、結構魔力を使うのであまりやりたくないんですけど…」
- (;゚ー゚)「どうしても?」
- ('∀`)「どうしても!」
- (*゚ー゚)、「はぁ、仕方ありませんね」
- (*゚ー゚)「ちょっと離れていてくださいね」
- '∀`)「はいはーい」
- (*-o-)「すー…、はー…」
- (*-ー-)「我は望むその心臓」
- (*-ー-)「我は欲するその慟哭」
- (*-ー-)「交われ、世界は此処にある」
- (*-ー-)「ΔЁΓБηяΞыΨΨΨΔЁЙЯ!!」
- (;'A`)(おぉ、な、なんだか本格的だな)
- (*゚ー゚)「来たれ、赤き侵略者!! レッドドラゴン!!!」
- 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:07:12.46 ID:2FHTFDkF0
-
- ドーン!!!!
- ('A`⊂「う、うぉ!?」
- ('A`⊂「爆発!?」
- (;'A`)「こ、これはマジでドラゴンが…!?」
- ▼・ェ・▼ クゥーン
- ('A`)
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:08:45.66 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)、「ふぅ、無事に召喚できました」
- ('A`)「…」
- ('A`)「…えっと、これは?」
- (*゚ー゚)「レッドドラゴンですよ? 鼻先が赤いでしょ?」
- ('A`)「え、うん、珍しいよね、鼻が赤い犬って…」
- (;'A`)「って、違ーう!!!!!」
- (*゚ー゚)「何が違うんですか?」
- (;'A`)「これは犬じゃん、しかもビーグル!!」
- (*゚ー゚)「へぇ、こっちの世界ではそういう名前なんですか」
- (;'A`)「あんたの世界ではこれをドラゴンと呼ぶのか!!」
- (*゚ー゚)「はい」
- (;'A`)「あー!! もー!!」
- (;'A`)「ドラゴンってのはさ、もっと、こうぶわーってでっかくて、火を吐いたりするもんじゃないの!?」
- (*゚ー゚)「え、そんな生き物いるわけないじゃないですか」
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:11:14.04 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)「…」
- ('A`)「…まぁ、それはそうなんだけどね」
- ('A`)(しかし、これは魔法っちゃ魔法なのか?)
- ('A`)(いきなり犬を出したわけだし…)
- ('A`)(ということは、今までの話も全部本当? いや、まさか…)
- ('A`)「…」
- (*゚ー゚)「…」
- ('A`)「…」
- (*゚ー゚)「あのー…?」
- ('A`)「あのさ!」
- (;゚ー゚)「ふぇい!?」
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:12:44.53 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)「他にも魔法ってできたりするの?」
- ('A`)「こう火を出したりとかじゃなくて…」
- ('A`)「そうだな…」
- ガサガサ
- ('A`)「これ!! この子を3次元にすることは可能!?」
- (*゚ー゚)「え」
- (*゚ー゚)「この紙に書かれてる女性ですか?」
- ('A`)「そう!!」
- (;゚ー゚)「で、できなくはないと思いますが…、何の目的で?」
- ('A`)「え」
- (;'A`)「いや…」
- (;'A`)「えーと…」
- (*゚ー゚)「…」 ジー
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:14:27.20 ID:2FHTFDkF0
-
- (;'A`)「生き別れ!!」
- (;'A`)「生き別れの妹にそっくりなんだよ!! これが!!」
- (*゚ー゚)「この絵がですか?」
- (;'A`)「そうそう!! もークリソツ!!」
- (;'A`)「もしかしたら妹をモチーフに書いたのかも…、あぁ、会いたいなぁ!!」
- (*゚ー゚)「…」
- (;'A`)「…」
- (*゚ー゚)、「そう、ですか」
- (*゚ー゚)「まぁ、そういうことなら…」
- (*'A`)「本当!?」
- (*'A`)「胸はこの絵よりちょっと大きくして、そうだなぁ、天然設定なんだけど、それをもうちょっと強化してほしいかなぁ」
- (*'A`)「いや、これでも全然OKなんだけど、もっとこう、エッチなことされてるのに分からないっていうか、そんな感じの」
- (*゚ー゚)「…」
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:16:01.19 ID:2FHTFDkF0
-
- (;'A`)「はっ!?」
- (;'A`)「…」
- ('A`;)「…そんな感じだったんだ、妹は」
- (*゚ー゚)「…」
- (*゚ー゚)「分かりました」
- (*゚ー゚)「さくっとやってしまいますので、ちょっと離れていてください」
- (;'A`)(なんだろう、痛い、視線がすごく痛い…)
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:17:29.29 ID:2FHTFDkF0
-
- (*-o-)「すー…、はー…」
- (*-ー-)「温もりを右手に」
- (*-ー-)「柔らかさを左手に」
- (*-ー-)「欲する者の糧とならん」
- (*-ー-)「φφЭЭΠяяρυδЖЖКΔЁЙЯ!!」
- (*゚ー゚)「超えろ次元の境目を!! オーバーディメンション!!!」
- ドーン!!
- ('A`⊂「くぅ!!」
- ('A`⊂「相変わらず爆発すんのな…」
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:19:57.06 ID:2FHTFDkF0
-
- (*'A`)「しかし!! これで次元を超えて、オレの元に彼女☆降臨!!」
- (ノ*'A`)ノ「うっひょひょーい!! いただきまーす!!!!」
- なんといえば言いのでしょうか
- ボクはこの気持ちを文章に表わすことができません
- 柔らかい肌
- さらさらの髪
- ほのかに香るシャンプーの匂い
- そんなラブドールでした
- ⊂( A )「…くそっ、くそっ」 ガスガス!!
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:22:13.95 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「何か不具合でも?」
- (;A;)「うぅ…」
- (;゚ー゚)「な、泣いてる!?」
- (∩A∩)「いや、まぁ、これはこれで良いんですけどね」 ゴシゴシ
- (;゚ー゚)「いいんだ…」
- ('A`) グスッ
- ('A`)「そういえばさ」
- (*゚ー゚)「はい?」
- ('A`)「魔王を倒すための勇者を探しにきたんだよね?」
- (*゚ー゚)「そうですよ」
- ('A`)「それで、ここに来たということは、その勇者っていうのは…」
- (*゚ー゚)「あなたですね」
- (*゚ー゚)「他に同居人なんかがいなければ」
- 36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:23:38.61 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)「じゃあさ、オレも魔法とか使えたりするの?」
- ('A`)「さっきみたいのとか、手から火を出したりとか、2次元の世界に入れたりとか」
- (*゚ー゚)「うーん、2次元の世界に入れるかどうかは分かりませんけど」
- (*゚ー゚)「勇者たる者、世にある魔法は全て使えるはずです」
- ('A`)「いや、でもオレなんもできないよ?」
- (*゚ー゚)「それはきっかけがなかったせいですね」
- (*゚ー゚)「魔法とは自身の内にある声に耳を傾けることです」
- (*゚ー゚)「人の持つ魔力の声に耳を澄ませ、その力を借りるのです」
- ('A`)「ふむふむ」
- (*゚ー゚)「私の手を握ってください」
- (*゚ー゚)「きっかけを与えます」
- (*'A`)「え、いいの?」
- (*゚ー゚)「本音で言えば嫌ですけど、仕方ありません」
- ('A`)「うわー、喜んでいいのか分からねー」
- 37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:25:48.98 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「はい、握りましたね」
- (*゚ー゚)「それじゃあ、目を瞑ってイメージしてください」
- (*゚ー゚)「あなたの欲すること、欲するものを」
- (*゚ー゚)「言葉、カオスワードは自然と紡げるはずです」
- (-A-)(イメージ…、イメージ…)
- (-A-)(火を、いや氷にするか…)
- (-A-)(うーん、雷もいいな、いや、そういうのに拘る必要もないよな)
- (-A-)(もっとこう、プリキュアチックなのが良いかな…、みんなで幸せゲットだよ! みたいな)
- (#゚ー゚)「集中してください」
- (;'A`)「はい、すいません!! 火を出します!! 火!!」
- (;-A-)「うーん、えーと」
- 38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:27:40.97 ID:2FHTFDkF0
-
- (-A-)「駆け抜ける意思よ」
- (-A-)「暴れ狂う感情よ」
- (-A-)「集い、総じて火球と化せ!!」
- (-A-)「ほんたらうんたらいえーいめっちゃほりでぃ!!」
- (*゚ー゚)(…とっても不思議なカオスワードね)
- (#'A`)「焦熱爆炎!! ファイヤーボゥゥール!!!」
- (#'A`)つ
- (*゚ー゚)「…」
- (#'A`)つ「…」
- 39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:29:56.24 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)つ「あれ?」
- (*゚ー゚)「あれ?」
- ('A`;)「あの…、何も出ないんですけど」
- (;゚ー゚)「みたいですね」
- ('A`;)「これは一体…」
- (;゚ー゚)「えっと、ちゃんと心の声を聞きましたか?」
- ('A`;)「えぇ、一応、それなりに」
- (;゚ー゚)「…まさか」
- (*゚ー゚)「ちょっと失礼」 ガバッ
- ('A`*)「きゃっ、なにするんですか、そんな卑猥な!!」
- (*゚ー゚)「丹田(ヘソ辺り)を見せてもらうだけです」
- (*゚ー゚)「魔力というのは要はここで作るもの…」
- (;゚ー゚)「そ、そんな…」
- ('A`;)「ど、どうかしましたか?」
- 40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:33:20.48 ID:2FHTFDkF0
-
- (;゚ー゚)「ま、魔力が全く感じられない」
- (;゚ー゚)「センス以前の問題だわ、これ」
- (;゚ー゚)「…」
- ('A`)「…えっとつまり?」
- (*゚ー゚)「えー…」
- (*゚ー゚)「結論から言いましょう」
- (*゚ー゚)「あなたは勇者じゃありません」
- (*゚ー゚)「ただの一般人、ただの冴えない引きこもりの一般人です」
- (;'A`)「えぇ!? 俺は勇者じゃなかったの!?」
- (;'A`)「つーか、なんで言いなおしたの? そもそも、それは一般人なの!?」
- (*゚ー゚)「うーん…、一般人じゃないかもしれませんね」
- (;'A`)「聞きたいのはそっちじゃない!!」
- 41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:34:23.39 ID:2FHTFDkF0
-
- (;'A`)「オレが勇者じゃないっていうなら、なんであんたここに来たんだよ!!」
- (*゚ー゚)「私も不思議に思ってます」
- (*゚ー゚)「なんでこんな冴えない引きこもりキモオタの部屋から勇者の波動を感じたのか…」
- (;'A`)「さっきより酷くなってるんだが…」
- (*゚ー゚)「一体なんで…」
- ニャー
- 42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:35:27.59 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「ん?」
- ('A`;)「よりによってこんな時に…」
- (*゚ー゚)「何ですか?」
- ('A`)「猫だよ、猫」
- ('A`)「ちょい前に牛乳あげたら懐かれてさ。それ以来、ちょくちょくウチに来るんだ」
- (*゚ー゚)「…」
- (*゚ー゚)「はっ!! まさか!!」
- ダッ!!
- ('A`;)「お、おい、玄関はそっちじゃねぇよ」
- 43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:36:43.19 ID:2FHTFDkF0
-
- (,,゚Д゚) ニャーゴロゴロ
- (*゚ー゚)「…」
- ('A`)「おうおう、今、ミルクあげるからな」
- (*゚ー゚)「見つけた…」
- ('A`)「あ?」
- (*゚ー゚)「見つけたー!! 彼(?)こそが勇者です!! 勇者の波動を確かに感じます!!」
- ('A`)
- ('A`)「え」
- ('A`)「彼って、この猫が?」
- 44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:38:19.92 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)つ('A`) ムンズ
- ('A`;)人⊂(*゚ー゚) ギリギリギリ
- ('A`;)「痛い痛い痛い痛い痛い痛いぃぃぃ!!」
- (*゚ー゚)「勇者様と呼びなさい、このドクズが」
- ('A`;)「このアマぁ!! 態度コロコロ変えやがってぇ!!!」
- (*゚ー゚)「…」
- ('A`;)「ぴぎゃああああ!! すいません、ごめんなさい!! 勇者様マジぱねぇっす!!!」
- (,,゚Д゚) ニャー?
- (,,゚Д゚)(ミルクまだかゴラァ)
- 45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:39:31.94 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「それじゃあ、勇者様も発見できたのでこれで帰ります」
- (,,゚Д゚) ニャー
- ('A`)「猫が勇者とかありなのかよ…」
- (*゚ー゚)「ドラクエではスライムが勇者だったりしますよ」
- ('A`)「なんでそんな知識があるのか聞きたい」
- (*゚ー゚)「ドラクエFFは全世界共通ですよ」
- (;'A`)「スクエニぱねぇな」
- 46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:40:35.73 ID:2FHTFDkF0
-
- (*゚ー゚)「では、そろそろ」
- (,,゚Д゚) ニャー?
- ( *゚ー)「行きましょう、勇者様」
- ('A`)「へーへー、さいならさいなら」
- ('A`)「しかし、骨折り損のくたびれ儲けだな、こりゃ」
- ( *゚ー)「あら、そんなことないですよ?」
- ('A`)「ん?」
- ('A`)「なんかあったけ?」
- (*゚ー゚)「えぇ」
- 47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:42:10.85 ID:2FHTFDkF0
-
- オレの名前は、鬱田ドクオ
- 貧乏大学1年生
- 住んでるアパートは、6畳風呂なし1R
- 南向き、日当たり良好
- 駅から徒歩で10分程度
- 立地条件からすれば非常にリーズナブル
- 大学生の一人暮らしとしては中々のものである
- ただ、問題があるとすれば――…
- 48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/01/31(日) 19:43:36.13 ID:2FHTFDkF0
-
- ('A`)「なるほど、ね」
- ('A`)「そうだな…」
- ('A`)「お前は、サチエ。んで、お前は…」
- ▼・ェ・▼ クゥン?
- ('A`)「リザードン」
- <いてぇ!! 噛むなよ!! え、駄目なの!?
- 犬も人形も置くスペースがない、ということだ
- Case3:おしまい
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