('A`)ドクオくんの家には変な人が来るようです
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:46:32.17 ID:bz9Hv50e0
-
- オレの名前は、鬱田ドクオ
- 貧乏大学1年生
- 住んでるアパートは、6畳風呂なし1R
- 南向き、日当たり良好
- 駅から徒歩で10分程度
- 立地条件からすれば非常にリーズナブル
- 大学生の一人暮らしとしては中々のものである
- ただ、問題があるとすれば――…
- 「ねぇねぇ、知ってる?」
- 「え、何?」
- 「ここのアパート、『出る』んだって」
- 「……出るって、な、何が?」
- 「そんなの決まってんじゃん」
- 「……ひっ」
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:48:04.98 ID:bz9Hv50e0
-
- ガラッ
- ('A`)「ん?」
- <ぎゃー!!! 出たー!!!!!!
- <お化けぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
- ('A`)「…」
- ('A`)「換気がてら窓を開けたらお化け呼ばわり…」
- ('A`)「世の中おかしい」
- ('A`)「まぁ、この世に希望なんてありゃしないんだけどね」
- ('A`)「…」
- ('A`)「言ってて切なくなってきた」
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:49:46.60 ID:bz9Hv50e0
-
- ゚ 。
- ('A`)「…」
- ('A`)「…?」
- ('A`)「…気のせいか」
- ゚、。
- ('A`;)「…!?」
- ('A`;)「…き、気のせいだよな」
- ('A`;)「さっき何かいたような…」
- (ここのアパート、『出る』んだって)
- (('A`))「…いやいや、まさか。そんな非現実的な」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:51:09.65 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)「…」
- ('A`)「…」
- (ノA`)「…」
- (;ノA`)「いや、ありえる。今までの経験から察するに」
- (;'A`)「マジでお化け?」
- (;'A`)「…」
- ('∀`)「はは、まさかね」
- ガタンッ
- Σ(;'A`) ビクッ
- (;'A`)「…」ゴゴ
- ('A`;);'A`)「…」 ゴゴゴゴゴ
- (A`; )'A`;);'A`)「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:52:50.05 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 / (A` )
- / ゚、。 / (A` )
- / ゚、。 / (A` )
- / ゚、。 / (A`;)
- \ うぎゃああああああああああああっ!!!!! /
- 変な人(?)がよく来る、ということだ
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:53:51.43 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)ドクオくんの家には変な人が来るようです
- Case6:/ ゚、。 /
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:55:06.31 ID:bz9Hv50e0
-
- (-A-)「う、うぅん…」
- ('A`)「…!」
- ('A`)「…」
- ('A`)「あ、あれ、オレ気絶して…」
- ('A`;)「はっ!! そういえば、お化けは…」
- /、、 /('A`;)
- ('A`;)ノノ「いたぁぁぁぁぁ!!!」
- ('A`;)「すぐ横にいたぁぁぁ!!!」
- /、、 /「…」
- ('A`;)「…」
- /、、 /「…」
- ('A`;)「…」
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:56:20.66 ID:bz9Hv50e0
-
- /、、 /「…」
- ('A`;)「…あ、あのー…」
- /、。 /「…」パチッ
- ('A`;)「…」
- / ゚、。 /「…」グルン
- ('A`;)「…ひっ」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`;)「あの、ウチに何かご用で?」
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「…お主、わしが見えるのか?」
- ('A`)、「…あ、えぇ、まぁ」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「見えますけども」
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:58:51.46 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「マジか」
- ('A`)「マジっす」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「…」
- / 、 /「お」
- ('A`)「お?」
- /*゚、。 /ノシ「おぉ」 バシバシ
- ノシ('A`;)「いたっ、痛い!!」
- /*゚、。 /ノシ「ふむふむ、久しいのぅ」 バシバシバシ
- ノシ('A`;)「ちょっ、痛い、やめて、べっ!? ください!! 何気に痛い、ぶっ!? だから、痛いっての!!」
- /*゚、。 /「おぉ、すまんすまん」
- /*゚、。 /「しかし、なんたる僥倖」
- ('A`;)「な、なんすか、いきなり」
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:00:41.46 ID:bz9Hv50e0
-
- /*゚、。 /「ふふふふっ」
- /*゚、。 /「そうかそうか、わしが見えるか」
- /*'、、 /「存在を認識されなくなってしばらく経つが…。まだこういった者もおるのだな」
- /*゚、。 /「良い心がけじゃぞ、若人」
- ('A`;)「…」
- ('A`;)「…えっと」
- ('A`;)「状況が飲み込めないんですが」
- / ゚、。 /「ぬ? なんじゃ、何なりと質問せよ」
- ('A`)「え、あ、はい。それじゃ、一番気になるとこから」
- ('A`)「あの、お化け、の方ですよね?」
- / ゚、。 /「…」
- / '、、 /「…」
- / '、、 /「しくしくしく…」
- ('A`;)「え!? 泣くの!?」
- 18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:03:40.32 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「…わしは悲しい」
- ('A`;)「な、なにがですか」
- / ゚、。 /「やっとわしのことを認識できる人間が現れたと思ったら、お化け呼ばわりされる始末」
- / ゚、。 /「やはり、わしの存在価値はもう現世にはないのか」
- / '、、 /「しくしくおーいおいおい…」
- ('A`;)「え、あー、すいません!! なんか知らないですけど、すいません!!」
- ('A`;)「お化けじゃないんですか…」
- ('A`;)「じゃあ一体…」
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「神」
- ('A`)「へ?」
- 19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:06:16.55 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「神じゃ、神」
- ('A`)「紙? たしかに薄っぺらい顔してますけど」
- / ゚、。 /「…」
- ('A(メ)「はい、すいません。ゴッド、ゼウス、アッラーの方ですね。分かっててボケました、すいません」
- / ゚、。 /「冗談は好かん」
- ('A(メ)「神さまなら、もっと寛容な心を持つべきじゃないですかね」
- / ゚、。 /「天災と思え」
- ('A(メ)「どう考えても人災です」
- / ゚、。#/「何を言うか!! 天よりの災いだから天災であっておろう」
- ('A`;)「そこ、そんなに怒るとこか!?」
- / '、、 /=3「天は人に非ず。言って良いことと悪いことがあるぞ」
- ('A`)「そんなもんなのか…」
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:08:58.04 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)「…むぅ」
- ('A`)「しかし、いきなり神さまって言われてもなぁ」
- / ゚、。 /「いきなりではないぞ。物心ついた頃から神じゃ」
- (;'A`)「いや、あんたの成長の記録を聞いてるわけじゃなくてね」
- / ゚、。 /「じゃあ、なんじゃ」
- ('A`)「あんたは神さまだって言ってるけど、それを証明できるのかって話」
- / ゚、。 /「なんじゃ、そんなことか」
- ('A`)「証明できんの?」
- / ゚、。 /「証明するも何も、我が存在そのものが神じゃ」
- ('A`)「いや、だからそれを証明してみろって話なんですけど」
- / ゚、。 /「証明しておる。ほれ…」
- ゚、。 / ススッ…
- / ゚、。 /「後光が差しておるだろう」
- (;'A`)「さりげなく窓際に移動してんじゃねぇよ!!」
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:11:18.47 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。#/「窓際でなくてどこで後光が差すというのじゃ!!」
- (;'A`)「ぎゃ、逆ギレ!?」
- / ゚、。 /「逆ギレではない」
- / ゚、。 /「天の雷だ」
- ('A`)「なにその古代兵器みたいな名前」
- / ゚、。#/「神のセンスにケチをつける気か!!」
- (;'A`)「天の雷ってる、って言うの!? こういう場合!?」
- / ゚、。 /「…むぅ」
- / ゚、。 /「お主は、あれだな」
- / ゚、。 /「こう、神というものに対して畏敬の念がないというか、なんというか」
- / ゚、。 /「もう少し『へへぇー、参りましただー』的な反応があっても良いのではないか」
- ('A`)「むしろ、そんな反応をするやつを見てみたいわ」
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:13:09.03 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)「まぁ、オレの場合は、常時変な人が来るから慣れっこなだけかな」
- / ゚、。 /「…」
- (;'A(メ)「あんたすぐ殴るな!!」
- / ゚、。#/「神に向かって変な人とはなんじゃ、変な人とは」
- ('A(メ)「手の早い神さまってどうなの」
- / ゚、。 /「神の逆鱗に触れるとはこういうことじゃ」
- ('A(メ)「…逆鱗だらけじゃねぇか」 ボソッ
- (メ)A(メ)「…」
- (メ)A(メ)「ちょっとお聞きしたいんですけど」
- (メ)A(メ)「最近ここら辺によく出没してました?」
- / ゚、。 /「出没とはなんじゃ、降臨と言え」
- / ゚、。 /「最近は、そうじゃな、ここら辺をうろちょろしておったわ」
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:15:17.90 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)(…)
- ('A`)(…お化け騒ぎの原因はやっぱりこいつか)
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「貴様、今、無礼なことを考えたであろう」
- (;'A`)「うぇ!?」
- (;'A`)「なんで分かんの!?」
- / ゚、。 /「神はなんでもお見通しじゃ」
- / ゚、。 /「ちなみにちょっとした占いみたいなこともできるぞ」
- ('A`)「…」
- ('A`)(…便利な能力だな)
- / ゚、。 /「む。貴様、今、不埒なことを考えたであろう」
- (;'A`)「考えてねーよ!!」
- / ゚、。 /「あれ? 外れたか」
- (;'A`)「当てずっぽかよ!!」
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:17:59.71 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「何を言うか」
- / ゚、。 /「お主、ちょいとそこに直れ」
- (;'A`)「…な、なに」
- / ゚、。 /「目を閉じろ」
- ('A`)「え、やだよ」
- / ゚、。#/「いいから閉じろ」
- (;'A`)「そんな睨まないでくれます? 表情も顔も薄いだけに怖い」
- ('A(メ)「はい、すいません。閉じます。閉じますー」
- (-A-)「…」
- / ゚、。 /「想像するがいい」
- / ゚、。 /「ここは森の中」
- / ゚、。 /「雨上がりの水滴、新緑の匂い、小鳥のさえずり、様々なものがお前を包み込んでいる」
- (-A-)「…」
- 31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:25:18.76 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「日の光はやんわりと、風の流れはふんわりと」
- / ゚、。 /「柔らかい土の上でお前はぐっすりと眠っている」
- (-A-)「…」
- / ゚、。 /「ほら、マイナスイオンが湧き出てきたろう」
- (-A-)「…え、う〜ん、まぁ、そんな感じがしないでもない…かな」
- / ゚、。 /「な」
- (-A-)「…はぁ」
- / ゚、。 /「…」
- (-A-)「…」
- / ゚、。 /「…」
- (-A-)「…」
- / ゚、。 /「…」
- (-A-)「…」
- / ゚、。 /「…」
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:20:55.75 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)「え?」
- / ゚、。 /「え?」
- ('A`)「終わり?」
- / ゚、。 /「終わりじゃが?」
- ('A`)「…」
- ('A`)「一体、何の意味が?」
- / ゚、。 /「マイナスイオンを感じることができたであろう?」
- (;'A`)「感じねーよ!!」
- (;'A`)「ちょっとそれっぽいことを言っただけだろ!!」
- / ゚、。;/「なんと!? 神の説法を聞いて何も感じんとな!?」
- (;'A`)「さっきの説法だったの!? 催眠療法のパチモンみたいのが!?」
- / ゚、。#/「ばかもん!! これが天界ではナウなヤングにバカウケなんじゃぞ!!」
- 32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:25:47.12 ID:bz9Hv50e0
-
- (;'A`)「表現が古い!!」
- (;'A`)「こんなのがウケてるって、天界終わってるだろ…」
- / ゚、。#/「んな!!」
- / ゚、。#/「なんたる暴言!! そこに直れ!! 天罰を食らわせてやる!!」
- (;'A(メ)「殴る前に言え!! そういうのは!!」
- / ゚、。 /「この無神論者めが」
- / ゚、。 /「いいだろう…、わしの本気を見せてやる」
- ('A`)「最初から出せよ」
- / ゚、。 /「…」
- (;'A(メ)「だからすぐ殴るのやめろ!!」
- / ゚、。 /「逆鱗5割増しじゃ」
- 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:27:18.18 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)「…」
- ('A`)(…)
- / ゚、。 /「貴様、また何か変なことを…」
- (;'A`)「考えてねーよ!! 当てずっぽで言うなつーの!!」
- / ゚、。 /「当たるも八卦、当たらぬも八卦か」
- (;'A`)「結局勘だろ、それ!!」
- ('A`)「…」
- ('A`)「むぅ…」
- / ゚、。 /「なんじゃ、変な目で人を見るな」
- ('A`)「変な目ですいませんね」
- ('A`)「でも」
- ('A`)「こう言っちゃなんですけど、結局、神さまってことを証明できてませんよね」
- / ゚、。 /「ほぉ」
- / ゚、。 /「言うのぅ。ならば、何をもって信に値するというのじゃ」
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:29:17.51 ID:bz9Hv50e0
-
- ('A`)「そうっすね」
- ('A`)「なんかこう神通力みたいなものとかないんすか」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「…」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「…」
- / ゚、。 /「ない」
- (;'A`)「ないの!?」
- (;'A`)「こう神さまらしい力とかあるでしょ、ふつー!!」
- / ゚、。;/「ないもんはないんじゃ!! 仕方ないじゃろ!!」
- ('A`)「ますます神さまか怪しくなってきたな」
- / ゚、。 /「そう言うがな、若人。お主はいきなり逆上がりしろと言われてできるか?」
- ('A`)「いや、できるよ」
- 37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:31:06.65 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。;/「まじで!?」
- (;'A`)「あんたできねーのかよ」
- / ゚、。;/「い、いや、バカにするな!! 無論できるぞ。……補助台があれば」
- ('A`)「あー、あったあった。逆上がり補助機な」
- / ゚、。 /「じゃあ、あれじゃ、頭跳ね起き!! いきなりあれをしろと言われてできるか?」
- ('A`)「マット運動得意っす」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「…」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「…」
- / ゚、。;/「なんじゃいなんじゃい!! 体育の成績が『堕天使』でも将来には関係ないんじゃぞ!!」
- (;'A`)「その評価システムが分からんけど、堕天しちゃまずいだろ、神さま的に」
- 38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:33:54.31 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「そこは言葉の綾じゃ」
- / ゚、。 /「女子の言う「あの子可愛い」程度のものだと思え」
- (;'A`)「信憑性が薄すぎる…」
- ('A`)「じゃあ、占いやってくださいよ、占い」
- / ゚、。 /「なんでわしがそんなことをしなければならんのじゃ」
- / ゚、。 /「自分でやれ」
- (;'A`)「あんたが出来るって言ったじゃん!!」
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「おぉ、そうであったな」
- ('A`)(…こいつ絶対忘れてやがったな)
- / ゚、。 /「何を占ってほしい? 明日の天気か? 週間天気予報か? ここ以外の地域は別途登録が必要じゃぞ」
- ('A`)「なんで天気予報限定なんだよ」
- / ゚、。 /「何を言うか。雨じゃと洗濯物が乾かんじゃろうが!!」
- (;'A`)「神さまがそんな小さいこと気にすんなよ!!」
- 39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:35:54.49 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「身だしなみには気を配るタイプじゃからのぅ」
- ('A`)「身だしなみよりその一反木綿みたいな顔をどうにかしたほうがいいと思うぞ」
- / ゚、。 /「…」
- (;'A(メメメ)「悪かったよ!! そこまで怒ることはないだろ!!」
- / ゚、。 /「……しめころすぞ……」
- (;'A(メメメ)(本気の目だ…)
- / ゚、。 /「神を一反木綿か何かと一緒にするとは全く…」
- ('A`)「似たようなもんじゃねぇか」
- / ゚、。 /「…」
- (;'A`)ノノ「お、来るか? 来るか?」
- (;'A`)ノノ「いい加減慣れてきたぜ? カマーン」
- / ゚、。 /「ふっ」
- (;'A`)ノノ「ん? なに、なんか面白かった?」
- 41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:38:14.91 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「いや」
- / ゚、。 /「まぁ、面白いと言えば面白いか」
- ('A`)「殴るだけ殴って面白いとか、この国の神さまはどうなってんだよ」
- / ゚、。 /「くくっ」
- ('A`)「…?」
- (;'A`)「だからなんなの。ちょっと怖いんですけど」
- / ゚、。 /「お主、変わっておるのぅ」
- ('A`)「いや、待って。オレの周りが変わっているだけでオレ自身は至って普通なつもりなんですけども」
- / ゚、。 /「物事の中心にいると事実には気付き難い」
- / ゚、。 /「お主から見た周りが変わっているということは、周りから見たお主も変わっておるのだろう」
- ('A`)「…」
- ('A`)「そんなもんかね」
- / ゚、。 /「神の言うことぞ。信用に足るだろう」
- ('A`)「そもそも神さまかどうか怪しいけどな」
- 42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:41:22.05 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)ノノ「お、今度こそやるか?」
- / '、、 /「…そうじゃの」
- (;'A`)「え?」
- / '、、 /「おぬしの言うとおりじゃ」
- / '、、 /「人がわしを見ることができなくなって久しい」
- / '、、 /「神とは人の信仰によって存在する者」
- / '、、 /「人から忘れられた神々は消え去るのみよ」
- (;'A`)「あ、ご、ごめん」
- (;'A`)「そんなつもりじゃ…」
- / '、、 /「…」 グスッ
- (;'A`)「…!!」
- (;'A`)「泣いて……んのか」
- 45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:52:06.66 ID:bz9Hv50e0
-
- / '、、∩/「…」 グイッ
- / ゚、。 /「ふっ」
- / ゚、。 /「バカにするでない。そこまでヤワではないわ。その、あれだ、あれ」
- / ゚、。 /「目にカメムシが入ったとかそういうのだ」
- ('A`)「うわぁ、嫌なもの入っちゃった」
- ('A`)「…」
- ('A`)、「あー」
- ('A`)「…悪かったよ。言い過ぎた」
- ('A`)「神さまかどうかは、正直まだ信じられねーけどさ」
- / ゚、。 /「…」
- ('A`)「この世界に神さまがいようがいまいが、お前がそうだろうがそうじゃなかろうが」
- ('A`)「忘れないでくれつーなら」
- ('A`)「オレは忘れない」
- ('∀`)「まぁ、変なやつらばっか来るから忘れられないつーのもあるけどな」
- 48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:53:31.73 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「…お主」
- ('A`)「きっと消えねぇさ」
- ('A`)「お前は自己主張強そうだし、大丈夫だろ」
- ('A`)「ぼこぼこ人を殴るのは控えたほうがいいと思うけどな」
- / ゚、。 /「…」
- / '、、 /「…神には敬語を使え、ばかもの」
- ('A`)「へーへー、すいません」
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「…お主、名は」
- ('A`)「はい?」
- / ゚、。 /「名はなんという」
- ('A`)「オレ?」
- ('A`)「ドクオですよ」
- / ゚、。 /「なんじゃ、ごはんですよみたいな名前じゃな」
- 49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:57:39.42 ID:bz9Hv50e0
-
- (;'A`)「ちーげよ!! ですよ まで含めるんじゃねぇよ!!」
- (;'A`)「ドクオだ!! ドークオー!!」
- / ゚、。 /「ドクオか」
- / ゚、。 /「人が変わっておれば、名も変わっておるか」
- ('A`)「うるせーよ」
- / ゚、。 /「…」
- / ゚、。 /「ドクオ、有意義な一時であった」
- / ゚、。 /「感謝しよう。お主のおかげでまだ神として生きることができる」
- ('A`)「大げさだな」
- / ゚、。 /「神がかってると言え」
- (;'A`)「そういう使い方していいのかよ」
- / ゚、。 /「わしの言葉じゃ、わしがどう使おうが勝手であろう」
- 50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:58:19.50 ID:bz9Hv50e0
-
- / ゚、。 /「…ふっ」
- / ゚、。 /「世話に、なったな」
- ('A`)「なんだ、行くのか」
- / ゚、。 /「わしも暇ではないのでな」
- (;'A`)「冒頭で暇そうにしてなかったか」
- / ゚、。 /「これから忙しくなる予定じゃ」
- ('A`)「そっか」
- ('A`)「…あ」
- ('A`)「最後に聞いてもいいか?」
- / ゚、。 /「だから敬語を使えと」
- ('A`)「…」
- ('A`)「あんた、何の神さまなんだ?」
- / '、、 /=3「なんじゃ、今さらじゃのぅ」
- / ゚、。 /「わしは―…」
- 51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 23:59:54.15 ID:bz9Hv50e0
-
- オレの名前は、鬱田ドクオ
- 貧乏大学1年生
- 住んでるアパートは、6畳風呂なし1R
- 南向き、日当たり良好
- 駅から徒歩で10分程度
- 立地条件からすれば非常にリーズナブル
- 大学生の一人暮らしとしては中々のものである
- ただ、問題があるとすれば――…
- 52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/04(金) 00:00:55.36 ID:LG7JXQVD0
-
- 「ねぇねぇ、知ってる?」
- 「え、何?」
- 「ここのアパート、『出る』んだって」
- 「……出るって、な、何が?」
- 「そんなの決まってんじゃん」
- 「……な、なに?」
- 「イカの幽霊」
- 「…………イカ?」
- 「そうよ!! なんだか常にスルメ臭がするし、間違いないわよ!!」
- 「そ、そうなの…?」
- 53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/04(金) 00:01:38.56 ID:LG7JXQVD0
-
- ('A`)「ティッシュの神…」
- ('A`)「ティッシュの神って…」
- (-A-)「…」
- (;'A`)ノ「やっぱり紙じゃねぇか―――――――!!!!!」
- 少々スメルがきつい、ということだ
- Case6:おしまい
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