ブーン系情報誌
Boon Novel Magazine
【特集】ぼくらの好きなブーン系

やあ (´・ω・`)

ようこそ、バーボンハウスへ。
このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。

うん、「また」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。

でも、この特集タイトルを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい、そう思って
この記事を任されたんだ。

それじゃあ、さっそく。まずはこちら。


('A`)残業カードバトルのようです
(リンク先:VIP産小説保管庫さん)


>残業カードバトル。
>現代社会において、ジャンケンや多数決よりも公平と一部で言われているカードゲームである。

アダルト特集一作目ということで、紹介するのはこの作品。
2012年から国内民事において正式に採用が決定したとかしないとか、そんなうわさで持ちきりの『カードバトル』を題材にした企業戦士たちの熱い夜を描いた大人たちの物語だ。

疲労感漂うシーンから、話の軸となるカードバトルが始まる。
ルールは互いに用意したカードを出し合うことで各々ポイントを稼いでいく、といった非常にシンプルなものだ。
キャラ同士の掛け合いもテンポ良く進むため、疲れているときでもすらすらと読めるだろう。

しかし何といってもカードゲーム。
相手のカードに対して自分のカードを。自分のカードに相手のカードが邪魔をするといったチェーンがバトルを盛り上げてくれる。
至って単純に、しかし白熱していく夜を賭けた戦いは一体どんな終幕を迎えるのか。

登場キャラに近い年代なら、午前を迎える恐怖と共に。
そうでなくともカードゲーム好きな層なら問題なく楽しめる作品になっている。

疲れた貴方に、睡眠時間を削るこの一作。


( ^ω^)ブーンがトライアスロンに挑戦するようです
(リンク先:ブーン芸VIPさん)

>スイム1.5km、バイク40km、ラン10kmからなる合計51.5kmのタイムを競う。
>大抵の大会はこの距離が基本となる。
>この男はその点、浮く事には慣れていた。

肉体の限界と過酷の二文字が付き纏うこの競技に挑む三人の男たち。
手に汗握る大会のシーンと、それぞれが参加に至る物語を描写した話を織り交ぜて、競技に打ち込む彼らに感情移入させてくれる。
競争相手は、目の前にいるあの人。しかし「自分との戦い」というフレーズがコレほどまでにピッタリな競技も他に少ない。

学園スポーツ作品とはまた違った魅力がこの作品にはある。
日々鍛錬に勤しむ直向きさと、社会人ゆえにそれだけに時間を費やすことの出来ないもどかしさ。
それでもトライアスロンに打ち込む姿は、まさに青春モノだ。

泳いでいるとき、漕いでいるとき、走っているときの彼らの心情。
そのリアリティがさらに読者の心を掴む。

こんなに苦しいのに、こんなに楽しい。そんな彼らの清清しさに、読後、思わず家を飛び出して走りたくなったのはおそらく自分だけではない筈。 そして実際に走ってみて横っ腹の痛さにうずくまったのはおそらく自分だけの筈。

運動不足の貴方も、これを読んで筋肉痛に。プア〜。


( ^ω^)ブーンのとある夏のようです。
(リンク先:( ^ω^)ブーン短編集さん)
>長いようで、短いようで、だけどやっぱり長かった4年間という月日は、僕を少し不安にさせた。
>ショボンはあの頃からバイだった。

あの頃より少しだけ大人になった彼らが故郷に集まった。
子供の頃には見えたものが、すこしずつ見えなくなっていく切なさを描いた作品。

好きだった女の子の死。
帰郷したばかりに、友人たちの口からそんな言葉を聞かされ動揺するブーン。
目の前に置かれた小さい石が、彼女の墓石が、彼の否定を否定する。

しかし女の子が三人の前に姿を見せる。
「会いたかった」。「何で」。「ふざけるな」。三様の答えが、女の子に向けられる。

ブーンが主人公というわけではなく、それぞれが別々の物語を紡ぐ主人公というわけでもなく、
三人が揃って一つの主人公、といった具合で、足踏みする彼らが歩調を合わせることで物語りは進み、終わることが出来る。
そんなどうしようもない心苦しさが、この作品には詰まっている。

詰まるところ、永遠の14歳続出の問題作だ。


(´・ω・`) 以上の三作品をもってアダルト特集を終わります。
(´・ω・`) どれも、誰もが一度は読んだことがあるのではないでしょうか。
(´・ω・`) これを機に、もう一度読んでみてはいかがでしょうか。

(´・ω・`) アダルトをどう解釈するか迷いましたが、間違ってないはず。
(´・ω・`) じゃあの。


文:ギアス
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