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ブーン系情報誌:Boon Novel Magazine
第三号


連載:イントロ
2009年も早いもので、1か月が経過しました。
あけましておめでとうございます。イントロです。
 
さて、新年初のBNMコラム、テーマは「文章力」です。
果たしてブーン系に文章力は必要なのか。
そこらへんを自分なりに考えていきたいと思います。


No3 「ブーン系に文章力は必要か」


結論から言っちゃいますと、自分は必要ないと思います。
たまに総合などで自らの文章力について悩んでいる方をお見受けすることがあります。
しかしそんなことは無用の心配。一切気にする必要はありません。

そもそもブーン系、一応『小説』という名を冠してはいますが、実際はそんなに堅苦しいものではありません。
地の文が気になりだしたのもほぼ最近のことですし、ましてや人称なんて初期は気にする人なんていなかった。
疑わしい方はオムライスに行ってできるだけ初期の作品に目を通して見てください。
ね、わかるでしょ?

この「文章力」という言葉、かなりのキラーワードです。
批評するときも、「文章力が足りない」と言っとけば一応批評の形になってしまうという結構やっかいなものです。
文章力の定義は人それぞれです。読みやすさを重視する人もいれば、あっと言わせる技法を重視する人も。
それゆえ、その曖昧な批評に苦言を呈することもあまりできません。

だいたい文章を書くのに文書力に悩むと言うのも少しおかしな話です。
作文じゃないんだから。わざわざVIPと言う場を用いて自分の文章を晒すんですから。
そこにはなにかしら「表現したい」という気持ちがあるはずです。
それがなくてただ文章力の低さを嘆いているとしたらそれはちょっとおかしいんではないかと。

文章力と言うのは他人に自分の思うことを伝えるための力です。
そしてそれは最低限持っているはずです。日本の義務教育なり何なりで。

「表現したい」という思いを持って臨んでいる人の作品にはなにかしらのパワーがあります。
それは文法の間違いとか、人称の混合など軽く吹き飛ばしてしまうパワーがあります。
例え文がつたなくとも、読ませる力があるのです。

対して文法技法の秀逸さのみを全面に押し出した作品は総じて反応がよくない傾向にあるかと。
表現したい世界がなく、ただ文章の秀麗さだけのものは、額縁だけが壁にかかっているようなものです。

文章力はあくまで額縁です。
たとえそれが平凡なものであっても、中に納められる絵で評価はいくらでも変わります。
答えの出ない文章力についての禅問答はもう止めましょう。
それよりも、どんな絵を表現するかに重点を置いた方がよっぽどいいのではないかと思います。


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