( ^ω^)ブーンがパリイを打つようです

  
17 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:33:09
  

第三話

                                        ,;-‐-、
            ,;-‐'゙、^:^ー、.                      i' / ;' ;゙゙ヽ、
          / 、 r、.゙:、゙i ヽ!       AA ┬ AA         `'゙゙、/_r  ヽ、
         /  i゙ー'^ー'‐'‐'   ,,-−'' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄''−,,,          `i   ゙:、
         /   ,;!        / :ィ≠ミヽ)  f ィ'下:::テz_ヽ         |   ゙:、
       . /   ,;: |       r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ  ヽ.       |    ゙i
       /   ;;'_,!     :::r'7 ::.  ヾ=' ''=-=''' ^ ̄´   ヽ..      _,!    ゙:
      .,ノー‐‐'''''" ゙7'ー    :| ::   _―‐ 、,,_,,----..     ゙) ゙; ⌒`i::゙ヾ、___,,!
      i'::::::ヾ;;::::::::     ゙: ヽ`l  /´ _..,,     _..、丶   /,;i'    :::::::::::::;;ノ
      .゙ヾ;;:::::゙、::::;  ミ   ヾ,l  丿 / ! i` T"i  ! i ヽ  ヒ -''゙ 彡  ::::::;;;/  

ダンターグが足を振り上げ、思い切りホライゾンを踏みつけていく。

( ゚ω゚)「……っっ!!」

重い、あまりにも重過ぎる。
体力と防御力には自信があった。ホライゾンは、重装歩兵である。
しかし、その自信を体ごと打ち砕くには、十分な威力を持っていた。



  
18 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:33:46
  

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「言っただろう、百年早いとな!」

ホライゾンを叩きのめしたダンターグは、次の対象を探るように舌なめずりをする。
ツンは早口で詠唱を済ませ、ホライゾンに癒しの光―月光と呼ばれる術を施していく。

( ´ω`)「時代に取り残されている割には、なかなかやるお…」

(;´∀`)「ホライゾン、無理はいくないモナ!」

モナーの顔にも、明らかな焦りの色が出る。
これこそが伝説に伝わる七古参――クジンシーが弱かったのか、
それとも自分達が及ばないのか、把握できぬほどのパワー。

( ゚∀゚)「俺に任せろ!…流し斬り!」

ショボンの防御術《エアスクリーン》の補助を受けつつ、ジョルジュがダンターグの腕へと飛び込む。
ダンターグの一撃よりも早く、腕に深く傷を刻んでいく。



  
19 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:34:34
  

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「ちょこまかとうるさい虫けらだな!」

ジョルジュをもう片方の手で掴み、思い切り投げ飛ばす。
壁にたたきつけられた彼に、ホライゾンが癒しの光を浴びせる。

(´・ω・`)「やあ、ちょっとおいたが過ぎると思うんだ、すまない」

両手を広げ、一気に詠唱を完了させる。
赤と緑の光が合わさり、程なくして炎の風を完成させる。

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「―合成術か、だがその程度で止められると思うなよ!」

熱に焦がされた異形の動きが鈍り、―構えが変わる。
大きく飛び上がり、誰もいない地面へと着地する。

ξ゚听)ξ( ゚∀゚)( ´∀`)( ´・ω・`)「…?」

( ´ω`)「…っ!まずいお、皆散るお!」



  
20 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:35:33
  

             ―グランドワロスラム―
大地を操り、時間差で相手を葬り去る秘技である。


ホライゾンの合図で距離を取るも、大地全てが敵に回ってはひとたまりもない。
足を取られ、動くことすらままならぬ彼らに、ダンターグが頭から突っ込んでくる。

(´・ω・`)(…これはもうだめかもわからんね)

同化…七古参とモンスターの進化は比例しているのだろうか?
圧倒的な差、無力感に打ちのめされそうだった。

( ´ω`)「…ショボン、皆を連れて逃げるお。ここは僕に任せるお」

(´・ω・`)「…だがっ…!」

ダンターグが《ぶちかまし》を終えて倒れている合間に、辛うじて体勢を整える。
たった数度の攻撃にも関わらず――すでに全員、呼吸がかなり荒れていた。



  
21 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:37:41
  

( ゚ω゚)「…早く行くお! 忘れたかお、僕らには伝承法があるお。
    …たとえ何があっても何度でも挑んでやるお!」

( ゚∀゚)「…しゃあねえな、…死ぬなよ!…帰ってこなかったら許さんぞ!」

狼狽するツンを支えつつ、彼らは奥へと駆け出していく。
追おうとするダンターグの前に、ホライゾンが立ちふさがる。

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「一人で止める気か?…不完全な秘法頼りとは、所詮脆弱な生物よ」

( ^ω^)「脆弱だろうとなんだろうと、僕のパリイは負けないお!」

本気を出したのか、ダンターグの両腕から槍と盾が現れる。
ホライゾンは、構えを解いて敵の攻撃を待つ。

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「活殺・獣神衝!」

目にも留まらぬ槍の一撃がホライゾンを襲う。



  
22 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:38:43
  

( ^ω^)「それがどうかしたかお!」

紙一重でそれを受け流す。
次々に繰り出される技を、踊るように剣が弾く。

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「避けてばかりではオレは倒せんぞ!」

ダンターグの傷が僅かに癒える。
ホライゾンは虫殺しと呼ばれる剣に持ち替え、隙を窺う。

( ^ω^)(…後を頼んだお、…皆)

( ゚ω゚)「貴様の力とて、無限ではないはずだお!」

ホライゾンは跳躍する、異形の眉間目掛けて。



  
23 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:39:47
  

                                          ,;-‐-、
            ,;-‐'゙、^:^ー、.                        i' / ;' ;゙゙ヽ、
          / 、 r、.゙:、゙i ヽ!       AA ┬ AA           `'゙゙、/_r  ヽ、
         /  i゙ー'^ー'‐'‐'   ,,-−'' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄''−,,,            `i   ゙:、
         -=二三 <二二二(  ゚ω゚)二>f ィ'下:::テz_ヽ            |   ゙:、
       . /   -=二二三 ii||||    / ` i;;  i ヾで辷ノ  ヽ.         |    ゙i
       /    -=二二三 (((( ヽノ ヾ=' ''=-=''' ^ ̄´   ヽ..      _,!    ゙:
      .,ノー‐‐'''''" -=二二三 ノノノノノ>ノ ::_―‐ 、,,_,,----..     ゙) ゙; ⌒`i::゙ヾ、___,,!
      i'::::::   ヾ-=二二三レレレレレレ /´ _..,,     _..、丶   /,;i'    :::::::::::::;;ノ
      .゙ヾ;;:::::゙、::::;  ミ   ヾ,l  丿 / ! i` T"i  ! i ヽ  ヒ -''゙ 彡  ::::::;;;/ 

r'  iノjr1` i;;  i ヾで辷ノ「な なにをする きさま!」



  
眉間に刃が突き刺さっているにも関わらず、ダンターグは鋭くホライゾンを睨む。

( ゚ω゚)「…貴様が技を使い尽くしたこのタイミングを待っていたお、
     …この剣は持つ者の力を喰らう剣だお…!」

刃に青い光…ホライゾンの力が集まる。
ダンターグの拳を、ホライゾンはひたすら耐える。

( ゚ω゚)「パリイで温存しておいた分、全部貴様にくれてやるお!」



  
24 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:40:29
  

このいのち すべて WPにかえて

キ、キサマ、ヤメロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!1!!!11!!

きさまを…たおすっ!





             ― フ ァ イ ナ ル ス ト ラ イ ク ―



  
25 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:41:08
  







ξ;凵G)ξ「…」

怪我をしていた子供と子ムーを救出したツンたちは、越冬地で僅かな休息を取っていた。
明日には、群れの移動を開始するらしい。
話を聞いたフサギコは、驚きを隠せないようだった。

ミ;゚Д゚彡「…まさか七古参がいようとは…」

( ´∀`)「一日しか待てないモナ?」

フサギコは無念そうに首を振る。

ミ;-Д-彡「下手に待機しつづければ、群れの生態に支障をきたしてしまう。
       これ以上は…」

瞳を閉じ、一同がため息をつく。

夜は、あっという間に過ぎていった。



  
26 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:41:50
  

次の日――

それぞれ与えられた部屋で休んでいたパーティが越冬地の中央に集まる。

ξ--)ξ「…おはよう」

( ´∀`)(´-ω-`)( -∀-)( ´ω`)「おいすー」

ξ゚听)ξ「…ん?」

( ´∀`)(´・ω・`)( ゚∀゚)( ^ω^)「?」

(´∀`)(´・ω・`)(゚∀゚)(^ω^)

Σξ゚听)ξ「あ、兄上ッ?!!」

いないはずの男が、そこにいた。



  
27 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:42:43
  

ξ゚听)ξ「で、どういうことか説明してもらいましょうか、兄上?
      べ、別に心配なんてしてなかったんだからねっ!」

ツンはホライゾンの肩を揺さぶる。

( ^ω^)「ちょwwwLP1なんだから優しくするおwwww」

ホライゾンは、昨晩遅くに戻ってきたらしい。
全力を使い果たしたと思ったら、僅かに余力が残っていたそうな。

( ´ω`)「ダンターグも生き残ったけどお。しぶといお」

( ゚∀゚)「そりゃ仕方ないだろ。カンバーランドとVIPから精鋭を送って仕留めるしかないな」

(´・ω・`)「流石にその体ではもう戦えないだろう。
      次の皇帝を指名してもらいたいんだ、すまない」

仲間達が一斉にホライゾンへ視線を向ける。
一方のホライゾンは、ある方向に指を示す。



  
28 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/24(土) 17:46:24
  

m9(^ω^)「君に決めたお!」

ミ,,゚Д゚彡

ミ゚Д゚彡「え?」


こうして、サイゴ族最初の皇帝が誕生したのであった。

ちなみにダンターグは再生を終える前に、
派遣された数多の精鋭たちにタコ殴りにされたとさ。


第三話 終





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