( ^ω^)ブーンがパリイを打つようです

  
36 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:42:30
  

第五話

帝都VIP 酒場

ξ゚听)ξ「…」

(´・ω・`)「やあ。最近ぼーっとしていることが多いけど、どうしたんだい?」

Σξ゚听)ξ「あ、マスター。なんでもないんです。ただ、友d――陛下が今どうしてるかなーって」

ブーンの幼馴染―ツンは、酒場で働いていた。
時々ブーンのことを考えながら、ずっとずっと彼を待っていた。

(*´・ω・`)「ウホッ、いいホモ達…コホン。陛下なら大丈夫だろう。
      何しろあのボクオーンを撃破したんだからね」

ξ;゚听)ξ「…べ、別にそういう関係じゃないですからねっ」

(´・ω・`)「私は何も言っていないが、「ときめき」を感じているのかな?」

ξ#゚听)ξ

少女は、ただひたすらに彼の無事を祈っていた。



  
37 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:43:02
  

――伝説の泉

ブーン達は、大体の地形を把握した。
建物の中に入るには、泉を進んでいかねばならないようである。

(;^ω^)「まあ、転ばなければ大丈夫…だと思うお」

彼らは転ばぬよう、慎重に歩みを進めていった。









掌に汗が滲む。



  
38 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:43:36
  

建物の奥、そこに「彼」がいた。

                _,,,_ i、`'iヽtr、 i-、
                 ,,、ト亥 ''v!ヾ/| !!ノ |'i .)ヽ, ,、
              ミ、  ミ|トミミ|ヾ))/ノ ノ ´.''彡}ノ!|
             / ≡゙、`vi‖| !以´' <ヾ≡ ノノi
             (r、、i , ン、/  ヽヾ  ≡三.c,,ノ|
             》 )/イ´''''‐-i |iノ iiノ ヾ、ヾ= >
               .|イ{    ,,,,,,,,,,,,、、=---ミミミζl
                  〉 .ィ_r。ァ''",,   ノミミミミミ丶 
              /.;; /      ;; ;ミ冫"~')ミミ;
              く_ )    冫'" .y,,ノ/ミミミ;|
               l+ +フ / ./:   レ';ヘミミミミミミ;,-.

「これは皇帝陛下、私七古参の一人、ノエルと申します」

モンスターを通して情報を仕入れていたのか、
こちらの姿を捉えても特に表情を歪めることはなかった。

/ ,' 3 `「テレルテバの塔では、一体何をしているのです?
     なぜモンスターを使って、人々を苦しめるのです?」



  
39 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:44:42
  

ィrァ「あれは我々の時代の古い建物です。少々調べたいことがありまして、
   見張りを置いていたのです。やはり、モンスターを使ったのはまずかったようですね。
   どんなに賢くてもモンスターはモンスター、人々を苦しめるつもりはなかったのですが…」

ノエルは顎に手をやって、暫しの間思案する。


ィrァ「わかりました。モンスターどもがもう二度と街に向わないように手配します。
   どうかそれでお許し願いたい。テレルテバからも引き上げます。
   それでよろしいでしょうか?」

( ^ω^)「…ボクオーンのこともあるし、簡単に信用するわけにもいかないお」

ノエルが腕を組み、残念そうにこちらに視線を向ける。

ィrァ「では、私の命でもご所望ですか?」

( ^ω^)「……何れ僕らは、七古参を倒さなければいけないお」

その言葉を聞くと、彼は首を鳴らし、戦いの構えを取った。



  
40 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:45:20
  

ィrァ「随分乱暴な方ですね。近頃の皇帝はやんちゃで困る。
   ……降りかかる火の粉は、払わねばなりますまい!」

( ,,゚Д゚) 「そうと決まれば早速行くぞゴルァ!」

ギコの姿が消え去り、ノエルに対しての一番槍を仕掛けようとする。
…しかし


( ,,゚Д゚) 「?」

ギコは自らの状況を理解するのに、多少の時間がかかった。
自分は確か…敵を貫いたはず…

「………な、なんじゃゴルァ……」

否。貫かれていたのは、自分。
ノエルの拳が、障子の紙の如くギコの腹を突き破っていた。



  
41 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:46:29
  

ィrァ「人間の身で戦いを挑もうとは、感心しませんな」

ノエルはギコを放り捨て、再び構えを取る。
コウメイがすぐに大地の癒し―アースヒール―を施すものの、
まともにカウンターを受けたギコは動けそうもなかった。

(;・∀・)「…洒落にならんな。…ksk!」

ジエンリケは自らに術を施す。
人間の限界を超える速さをもたらす光、妖精光である。

(・∀・)「……ついて来れるか?3分の1、当てられるもんなら当ててみな!」

ジエンリケに二つの残像が生まれる。
術の加護によって、それらは質量を持った残像と化す。

(・∀・)「行くぜ、超・高速…ナブラ!」

―完璧な速さだった。
理想の形で、「3人の」ジエンリケがノエルを囲む。



  
42 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:46:59
  

勝負は、一瞬。


(・∀・)「…え?」

ィrァ「私に3WAYカウンターを使わせるとは、感心しませんな。近頃の戦士はやんちゃで困る」

「3人の」ジエンリケが、全く同時に貫かれていた。
ノエル自身が、一瞬だけ3人に増えたようにすら見える速度。

/;,' 3 `「これは…予想以上にやり手です。…陛下!」

(;^ω^)「把握したお!」

(;`・ω・´)「くっ」

今度はプロシャキオンがジエンリケの傷を癒す。
一瞬にして二人が倒され、勝算を見出すのは困難なはずであった。
それでも歴戦の勇士達は、一瞬で導き出したその戦法を確立せんと動き出す。



  
43 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:47:38
  

( ^ω^)「kskするお!風・神・剣!」

ブーンも妖精光を自らに施し、超高速でノエルの周囲を動き回る。
微動だにしないノエルから視線を逃さず、右手に風を巻き起こして剣を作り出す。

( ^ω^)「ほらほら、こっちへ来るお!」

剣からカマイタチを発生させ、ノエルをズタズタに切り裂いていく。
ノエルは、残りの二人がブーンの補助に専念しているのを確かめた後、
一気に距離を詰める。

ィrァ「ジリ貧作戦とは、感心しませんな。…近頃の人間は狡猾で困る。それでは、行って差し上げましょう。
   地獄爪殺ポオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

( ^ω^)「パリイ!…今だお!」


ブーンはノエルの鋭い一撃を弾き、隙を作り出した後に一気に距離を離していく。

ィrァ「…なにっ」



  
44 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:48:26
  

(`・ω・´)「光の壁よ!」

本来は防御用―あらゆる衝撃から身を守るための術、光の壁。
それを応用してノエルを囲み、逃げ道を完全に塞ぐ。

/。゚ 3 `ヽ「私の命、…ここに全てかける!――受けよ!」

   __,, ,... ,_   ヽ       i_,,.. /
  ヾミ ミ ミ`、        f!~ヨ〉>
    ,'´ミ、ミ、ミ`、      /ノミ、`
     ^,'_ ゙ミ _`ヽ、 _,,,,,_ ,ノ, ミ、`
       ^,'_彳, , /。゚ 3 `ヽハ` /
     ‐-   ノノと    .j二二⊃   -‐
    ─     八从 ノ⌒丿リ   ̄
    _  -‐     ),ノ ./   ‐-
           /ノ/
        / ( ( (    \
           \ヽ\,、
             `ー ‐'

/。゚ 3 `ヽ「クリムゾン・フレアッーーーーーーーーーーーー!」

光の壁の中に密封された核熱が、出口を求めて暴れまわる。
炎の中で、影がもがくように動いている。



  
45 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:48:59
  

今度こそ仕留めた―と安堵した瞬間。

(;゚ω゚)「!!」

(;`・ω・´)「ぐぁっ…」

/。゚ 3 `ヽ「…そんな…馬鹿な…っ」

彼は、生きていた。
髪を焦がしながらも、両手に炎の竜を纏い、
光の壁を突き破る気の弾丸を3つ放ってきた。
ブーンは辛うじて避けるものの、残りの二人はまともに受けてしまう。

                 ,,、ト亥 ''v!ヾ/| !!ノ |'i .)ヽ, ,、
              ミ、  ミ|トミミ|ヾ))/ノ ノ ´.''彡}ノ!|
             / ≡゙、`vi‖| !以´' <ヾ≡ ノノi
             (r、、i , ン、/  ヽヾ  ≡三.c,,ノ|
             》 )/イ´''''‐-i |iノ iiノ ヾ、ヾ= >
              ヽ、/ ,_,,/ヽ、     ;ミミミ丶 
                  〉 .ィ_r。ァ''",,ノ(    ノミミミミ丶 
              /.;; _     ⌒   ;ミ冫"~')ミ;
              7,,;;;;;;;;ミ彡冫'"   .y,,ノ/ミ;| 
               "┼┼/ ./:     レ';ヘミミミ;,-.
            ,,:-,,,r-===/ '  ,,:-、; :: ''、
「後少しでも反応が遅れていたら、私もボクオーンのように、灰になっていたでしょう。
 私にヒートハンドを使わせるとは、感心しませんな!近頃の人間は…困る!」



  
46 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:49:37
  

ィrァ「そろそろ 終わりにしませんか」


             ― 3 W A Y 赤 竜 波 ―

三匹の炎の竜が、一瞬の移動すら許さぬうちにブーン達に飛び掛ってくる。
突然の衝撃になす術もなく、彼らは龍に食われ……
炭の人形へ、灰と変わって行く。












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47 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/29(木) 22:50:18
  

だが

( ´ω`)「……あれ、…生きて…る…お?」

敗北を、死を覚悟していた。4人の断末魔と竜の鳴き声をずっと聞いていた。
それでも、――まだ自分は生きていた。

( ´ω`)「…これは…光ってる……ツンの、…腕輪…かお?」

ワンダーバングル――妖精の悪戯によって、
本来の意図とは異なるものからも身を守ることがあるという。
悪戯された腕輪には、普通の腕輪より遥かに重いという特徴があった。


ィrァ「あれで生き残るとは、感心しますな。…しかし、…次で仕留めます」






第五話 終





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