( ^ω^)ブーンが機械の体で戦うようです

  
111: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:37:36.32 ID:GP5NGcJvO
  
7話
終焉



  
112: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:38:03.00 ID:GP5NGcJvO
  
『ドクオ様!全アーマー大破しまし―――』

連絡が途中で途切れた。
おそらく今連絡を入れてきた彼も、そして指揮を取っていたツンも―――

('A`)「俺のせいだ…」

皆を死なせてしまった。
俺が早まったばかりに。
こうなる前に『神』を使えばよかったのだろうか。いや、『神』を使えば二度目の世界の終焉となる。



  
113: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:38:29.87 ID:GP5NGcJvO
  
そういえばモララーが下へ行ったきり上がってこないな。
いや今上がってこられてもなんて説明していいかわからない。
仲間の死も説明出来ないなんて俺はなんて無力なんだ。
俺はなんて―――

カッカッカッ―――

モララーか。なんて説明しようか。



  
114: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:39:27.91 ID:GP5NGcJvO
  
なかなか長い階段だ。
時計は持っていないからわからないが長い時間こうしている。

スコッ―――

足を踏み外した。
慣れとは恐ろしい。意思の無い機械的な動作は偶然に起きる事象に反応出来ない。
まぁ始まりがあって終わりがあるというのは偶然ではなく必然なのだが。

( ^ω^)「扉…かお?」

大きな、大きな大きな扉。
まさに王室。廃工場に王室。なんとも不自然な組み合わせだ。

ギィ―――

扉を開くと以前に見たことのある不健康そうな、やつれた顔をした男。



  
115: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:40:58.42 ID:GP5NGcJvO
  
('A`)「どういうことだ…」

不思議がる男。

('A`)「ははは…」
力無く笑いだす男。

(;A;)「モララーもかよ…」

泣く男。

('A`)「もう俺だけなのかよ…」

絶望する男。
感情豊かだ。

( ^ω^)「お前もすぐに送ってやるお」

だがアンドロイドだ。人間ではない。



  
116: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:41:23.22 ID:GP5NGcJvO
  
('A`)「『神』、頼んだ」

男の後ろにあった巨大な筒が、天井を貫いて東の空へ飛んでいった。
ここは基地外国の地下。
ということは―――

( ^ω^)「核かお?」

('A`)「あぁ」

( ^ω^)「どうなるかわかってるのかお?」

('A`)「あぁ、もうお終いだ。

例え俺だけになろうと俺は『新人類』となる」



  
118: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:42:03.85 ID:GP5NGcJvO
  
この男は人間と同じだ。いや、人間なのかもしれない。
人間と同じ様に、駄目だとわかっていて核を使う
。人間と同じ様に私欲のために核を使う。
この男は狂った人間そのものだ。

(#^ω^)「消えるお」
スパッ―――

('A`)「くっ…」

下で出会った青年と同じ様に顔を歪める男。あの青年もまた人間だったのかもしれない。



  
119: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:42:34.93 ID:GP5NGcJvO
  
青年にも聞かれた質問だ。

( ^ω^)「僕は人間だお。人間が人間を守るために戦ってなにが悪い?」

ボクハニンゲンダ―――

(;'A`)「お前は人間じゃない。一目見ただけでわかる。その体。どう見たって人間じゃない。」

( ^ω^)「人間の脳が入っているお。考えることが出来るお。感情もあるお。僕は人間だお」

ボクハニンゲンダ―――

('A`)「お前の言う定義だと俺も、俺達も人間だ。そもそも人間の定義とはなんだ?」



  
120: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:43:18.88 ID:GP5NGcJvO
  
( ^ω^)「わからないお。だけど僕は人間だお。でもお前達は人間ではないお」

ボクハニンゲンダ―――

('A`)「じゃあお前の脳が実は人口知能によるものだったらどうだ?
それでもお前は自分を人間だと言い切るのか」

ボクハニンゲンダ―――

( ^ω^)「死ねお」

ボクハニンゲンダ―――

ボクハニンゲンダ―――

ボクハニンゲンダ―――

男の首が飛んだ。

ボクハニンゲンダ―――



  
121: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:43:46.35 ID:GP5NGcJvO
  
壁にもたれて地に腰を据える。

( ^ω^)「僕は人間だお」

ザッザッザッザッザッ―――

下の方が騒がしい。
部屋に備え付けてある巨大なガラス。目を凝らせば外が見える。
あれは―――



  
122: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:44:30.31 ID:GP5NGcJvO
  
( ^ω^)( ^ω^)( ^ω^)「おっおっおっ」
( ^ω^)( ^ω^)( ^ω^)「おっおっおっ」
( ^ω^)( ^ω^)( ^ω^)「おっおっおっ」
( ^ω^)( ^ω^)( ^ω^)「おっおっおっ」

外にいるのは列を作って走ってくる自分。

自分と同じ顔している。

彼らには感情があり意思もあるのだろうか?

ボクハニンゲンダ―――

ジャア、ボクトオナジカオヲシタカレラハ―――



  
123: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/10(水) 20:44:53.31 ID:GP5NGcJvO
  
7話




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