ξ゚ー゚)ξおかあさん、やってます
- 587: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:22:19.93 ID:wrj4AREYP
コンコン
ξ゚−゚)ξ ・・・
誰かが、ノックをする音で目が覚めた。
来たのは誰だ。
もしかして、あの人?
帰ってきて、くれたの?
ドアに飛びつく、私。
急いで開ける
ξ゚听)ξ ・・・あなた、なの?
開けた瞬間、見知った顔。
でも、あの人じゃない。
凄く、似てるけど。
あの人じゃ・・・ない
( ^ω^) ・・・どうしたんだお? ツンちゃん
ξ゚听)ξ んーん、夢、みてたの
( ^ω^) ?
- 589: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:23:51.34 ID:wrj4AREYP
やって来たのは、あの人の息子、ブーン。
一緒に部屋に戻る。
そして私はブーンのために、夕ご飯を作り始める
ξ゚−゚)ξ ・・・
ぽたっ・・・
変な音が、直近くでした。
( ^ω^) ?
ブーンが不思議そうな顔をして、こちらを見た。
・・・?
ブーンの顔が慌てた顔に変わって、私に駆け寄ってくる。
なんだろ
( ;^ω^) どうしたんだお? ツンちゃん!
え? なにが?
( ;^ω^) なんで泣いているんだお!?
ξ;凵G)ξ ・・・ないてるの?
- 590: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:24:42.88 ID:wrj4AREYP
言われて、初めて気がつく。
泣いてた。
何で泣いてるんだろ。わかんない。
( ;^ω^) ・・・嫌な夢でも見たのかお?
ξ;凵G)ξ んーん。嫌な夢なんかじゃないよ
( ;^ω^) なんだお?
ξ;凵G)ξ あの人が、帰って来たゆめ
( ^ω^) ・・・
ブーンは、無言で頭を撫でてきた。
何よ、子供じゃないのに・・・
・・・でも、泣き止めない。
ブーンは、今度は優しく抱きしめてきた。
・・・なによ、なんだよう
しばらくして、
私の涙はブーンの白いシャツに滲んで、消えた。
- 591: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:26:34.29 ID:wrj4AREYP
( ^ω^) 夢じゃ、無いのかもしれないおね
ξ゚−゚)ξ ?
( ^ω^) だって、親父の命日だお? 今日くらい、おかしくないお
ξ゚−゚)ξ ・・・そっか。そうだね・・・
( ^ω^) 親父は、何て?
ξ゚听)ξ ・・・ただ、微笑んでたの
( ^ω^) ・・・ツンちゃんは、親父が本当に好きなんだおね
ξ゚−゚)ξ ・・・うん
ξ*゚−゚)ξ いっしょにいると、安心するんだもの
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ でも
( ^ω^) でも?
ξ゚−゚)ξ ・・・やっぱ、なんでもない
( ^ω^) ?
- 593: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:27:27.23 ID:wrj4AREYP
ああ・・・
私は、いま、変なことを言おうとした。
いま、私はこうしてブーンに抱きしめられてることに、
安心感を覚えている。
ブーンの、私への気持ちは知ってる。
でも、やっぱり、息子はむすこ。
半年前 告白された時に、私は断った。
悩んで、しまったけど
悩んでしまったこと、
今覚えている、安心感。
これは、あの人への裏切りじゃないか。
酷く、不安になる。
でも、あの人への裏切り行為は、それだけじゃないんだよね。
私は、あの人からブーンを任されたのに。
今、私はブーンを支えていない。
ブーンは、告白に対する私の答えを聞いた夜。
一人、出て行った
そして、そのまま一緒には生きて、くれなくなった。
- 594: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:30:09.41 ID:wrj4AREYP
何かある日。
互いの誕生日とか、
クリスマスとか。
・・・命日とか。
そんな日は、こうして顔をだしてくれる。
仲は、悪くない。
でも、母親としての勤めは、果たせてはいない。
ブーンは就職して、生活費も自分で稼げるし。
私、要らないのかな。
さびしい
・・・でも、これってね
- 596: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:31:52.88 ID:wrj4AREYP
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ・・・
( ^ω^) なんだお?
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ・・・ブーン
( ^ω^) ・・・なんだお?
ξ゚听)ξ わたし、嫌なおんな?
( ^ω^) ・・・
- 599: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:34:18.09 ID:wrj4AREYP
( ^ω^) なんで、そう思うお?
ξ゚听)ξ 告白断っといて、それでもブーンに会いたがる
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ 母親ってことを、考えなかったら。
立派に、嫌な女だよ
( ^ω^) ツンちゃんは、母親なんだお? 心から。
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ちがうの
( ^ω^) ?
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ しょうじきに、いうとね
- 601: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:36:02.07 ID:wrj4AREYP
「さびしいから」
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ・・・ね? いやな、女でしょ
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ 母親とか、そうじゃなくて・・・
( ^ω^) ツンちゃん
ξ゚−゚)ξ わたし、あの人にも、死ぬ前に大口たたいたのに
ブーンにも、私の気持ちを押し付けたのに
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ぜんぜん、だめ
( ^ω^) 駄目じゃないお・・・
ξ゚−゚)ξ ・・・ごめん
( ^ω^) あやまるなお
- 610: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:53:31.58 ID:wrj4AREYP
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ツンちゃん、寂しいのかお?
ξ゚−゚)ξ ・・・
こくり
( ^ω^) じゃあ、実家に、帰ったらいいお
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚−゚)ξ ・・・いや
( ^ω^) なんでだお?
ξ゚听)ξ いつでも、ブーンに、帰ってきてほしいもの
( ^ω^) ・・・それで、まだここに住んでるのかお・・・
ξ゚−゚)ξ ・・・
こくり
- 611: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:55:21.50 ID:wrj4AREYP
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ なんで、出て行ったの?
( ^ω^) ・・・
ξ゚−゚)ξ ・・・ごめん。理由、わかってる・・・
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ ・・・ブーン
( ^ω^) なんだお?
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ・・・なんだお?
ξ゚听)ξ ・・・一緒に、いたいよ
( ^ω^) ・・・母親として、かお?
ξ゚−゚)ξ ・・・わかんない
- 614: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:56:32.36 ID:wrj4AREYP
( ^ω^) わかんない?
ξ゚−゚)ξ ・・・
( ^ω^) ツンちゃん
ξ゚听)ξ わかんないの
( ^ω^) ・・・
ξ゚听)ξ わかんないけど、一緒にいたいの
( ^ω^) ・・・
ξ゚−゚)ξ 一緒にいて、こうしてて欲しい
( ^ω^) こう?
ξ*゚−゚)ξ 今の、これ。
「ぎゅーって、してくれてるやつ」
「・・・」
- 621: 母親から。 : 2007/02/19(月) 22:59:22.08 ID:wrj4AREYP
「ツンちゃん」
「なに?」
「・・・一緒に、住むかお?」
「・・・いいの? 私、ただ寂しいからかもしれない」
「ツンちゃん、弱ってるお。ほっとけないお」
「・・・」
「よしよし・・・」
「・・・ごめんなさい」
「あやまるなお」
「ううん、違うの」
「お?」
「違うの、あの人に、謝ったの」
「・・・?」
「ブーンに、キスして欲しくなっちゃった・・・から」
「・・・」
- 623: 母親から。 : 2007/02/19(月) 23:00:13.92 ID:wrj4AREYP
「ちゅ」
- 624: 1 : 2007/02/19(月) 23:00:41.53 ID:wrj4AREYP
二人がキスしている間。
部屋の片隅にあった、アロマキャンドル。
突然、火がついた。
まるで、二人を祝福しているようにも見える。
ただ、火は風もないのに揺らいでいる。
そこから、寂しそうにも見える。
二人が、ゆっくり唇を離すと、
その火は静かに消えていった。
二人に、気がつかれないまま。
- 625: 母親から。 : 2007/02/19(月) 23:01:33.32 ID:wrj4AREYP
( ^ω^) ツンちゃん、好きだお
ξ゚听)ξ ・・・ブーン
( ^ω^) ・・・ツンちゃんは?
ξ゚ー゚)ξ ・・・わたしも
( ^ω^) 母親としてかお?
ξ゚听)ξ うん
( ;^ω^) ぶほっ
ξ゚ー゚)ξ ・・・最初はね
( ^ω^) !
ξ*゚听)ξ ブーン
( ^ω^) なんだお?
ξ*゚听)ξ 今の今、確かに、母親だからじゃなくて、寂しいからじゃなくて
( *^ω^) ・・・
ξ*゚ー゚)ξ 変わったから
( *^ω^) おっ
- 626: 1 : 2007/02/19(月) 23:02:02.99 ID:wrj4AREYP
ξ゚ー゚)ξおかあさん、やってます じこまんエンド
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