川゚−゚)クーが錬金術師を追うようです
- 31: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:22:45.90 ID:Vw66/uZZO
- 2話
少年
- 32: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:27:00.68 ID:Vw66/uZZO
- 『現在小学三年生のヒッキー少年の周りで、様々な物が不自然に壊れるということが起きている。
少年は現在、そのことを不審に思った同級生のイジメにより不登校となっている。
マンションの壁に穴が空いたことで管理人が通報。
少年の母親は通報があった以前から児童相談所に何度か相談をしていた』
- 33: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:27:48.19 ID:Vw66/uZZO
- 川#゚−゚)「子供の教育に警察を巻き込むな」
それが正直な感想だった。
だが上司命令とあっては足を運ばなければなるまい。
- 34: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:28:14.94 ID:Vw66/uZZO
- 川゚−゚)「ここか」
超高層マンション。
都市の中枢に位置し、駅からも近く交通の便もいいだろう。
正直私が住みたいくらいだ。
こんなところに住めるのは『超』がつくほどの金持ちなのだろうな。
- 36: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:28:40.18 ID:Vw66/uZZO
- チーン―――
川;゚−゚)「105階て…高すぎだろ…常識的に考えて…」
ピンポーン―――
「はい、どちらさまですか…」
川゚−゚)「警察の者です。お子さんの件で―――」
「すぐ開けます」
ずいぶん必死だな。
ガチャ―――
川-_-)「どうぞ…」
幸薄そうな女だ。いや子供がグレてしまっているのでは事実、幸薄いのか。
- 38: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:30:50.68 ID:Vw66/uZZO
- 川-_-)「粗茶ですが…息子を今呼びますね…」
今まで味わったことのないような深い味わいのお茶。
コーヒー派の私でもこのお茶のレベルが高いことくらいわかる。
川-_-)「ヒッキー、部屋から出てきなさい」
無反応。
近頃の子供は親の言うことも聞けないのか。
川-_-)「すいません…」
川゚−゚)「私がいきます。お母さんは待っていてください」
コンコンッ―――
川゚−゚)「嫌とはいわせん。入るぞ」
ガチャ―――
幼いながらに悲壮感の漂う顔。
- 39: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:31:14.84 ID:Vw66/uZZO
- (-_-)「だれ…?」
川゚−゚)「警察から来た。君の話が聞きたくてね」
(-_-)「僕の話…?」
あぁそうだ少年。
君の件を早いところ解決してもとの事件に戻りたいのだよ。
川゚−゚)「聞かしてくれないか?」
(-_-)「お姉さんの目綺麗だね…なんだか真っ直ぐ…」
その通りだ少年。『素直クール』その名に恥じぬ様いつだって真っ直ぐに生きてきたからな。
(-_-)「お姉さんなら信じてくれるかも…」
あぁ信じよう。
- 40: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:31:41.43 ID:Vw66/uZZO
- (-_-)「これを見て…」
おもむろにパソコンを起動させる少年。
(-_-)「これ…」
『2ch』と表されたサイト。
(-_-)「僕はこれを見たんだ…」
少年がクリックするたびに画面上にでてくる不可思議な言葉。
『錬成』
『精錬』
『古代ギリシャ』
『空想化学』
そして―――
『錬金術』
- 41: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:32:02.04 ID:Vw66/uZZO
- 川;゚−゚)「これは…」
(-_-)「僕はこのサイトを見て『錬金術』が使える様になったんだ…このサイトには錬金術について細かく載ってるよ…」
『錬金術』聞いたことはあるがまさか現実にあるものとは…
空想上の産物ではないのか。
川;゚−゚)「君、使えると今言っていたが本当なのか?」
(-_-)「うん…そんなにうまくは扱えないけどね」
川;゚−゚)「み…見してくれないか?」
(-_-)「いいよ…」
- 43: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:32:31.16 ID:Vw66/uZZO
- 菓子でも入っていたのであろう、空の皿に手を触れ―――
パキン―――
割れた。
川;゚−゚)「これは…」
信じられないことが目の前で起きた。
あのときと同じだ。
手を触れただけで物を壊す。
手を触れただけで人を殺す。
このサイトを通じてあいつが見つかるかもしれない。
川 − )「少年…そのサイトのURLを教えてくれないか」
(-_-)「お姉さん…?」
川 − )「教えてくれないか…」
(-_-)「うん…」
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