川゚−゚)クーが錬金術師を追うようです
- 61: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:51:18.08 ID:Vw66/uZZO
- 5話
真実
- 64: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:55:52.52 ID:Vw66/uZZO
- 足早にマンションを離れ、署に足を向ける。真実とはなんなのか。
部署の個室にいるモナー本部長は相変わらずおきらくな顔をしている。
川゚−゚)「いったいどういうことですか?」
( ´∀`)「僕を訪ねてくるってことは二人に接触したんだモナね?」
二人…ショボンとドクオのことか。
川゚−゚)「はい」
( ´∀`)「二人から連絡があったモナ。ハインリッヒを殺したらしいモナね?」
ハインリッヒというのかあの男は。
- 65: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:56:20.46 ID:Vw66/uZZO
- 川 − )「はい…信じていただけないでしょうけど『錬金術』で…』
( ´∀`)「警察には『錬金術師課』という課があるモナ」
『錬金術師課』だと。
( ´∀`)「まぁでも課の人全員が術師ってわけではないけどモナ。
ちなみに僕も錬金術師課に属しているけど術師ではないモナ」
川゚−゚)「モナー本部長も?どうして?」
( ´∀`)「五年前に孫を事故でなくしたんだモナ。
それを呪術師に甦らせてもらったモナ。そのままズルズルと錬金術師課に…」
- 66: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:56:45.72 ID:Vw66/uZZO
- (;´∀`)「まぁ僕のことはいいモナ!それより錬金術師課とあの二人のこと、それから君の今度について放すモナ」
川゚−゚)「お願いします…」
- 67: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:57:21.85 ID:Vw66/uZZO
- ( ´∀`)「まず錬金術師課のことモナ。
多数の錬金術師と少数の刑事、そしてほんのちょっとの呪術師で構成されているモナ。
錬金術師は主に法で裁けない様な罪人を私刑にするのが仕事モナ。
他には警察に管理されていない術師がなにかした場合の後始末をしたりしてるモナ。
呪術師は政財界の要人の蘇生をしたりしているモナ。
政財界の人間が落としてくれるお金が錬金術師課の活動資金になっているモナ。
そして僕の様な術を使えない者達は事務だとか情報収集だとかそんなとこモナ」
- 68: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:57:44.00 ID:Vw66/uZZO
- 川;゚−゚)「私刑…蘇生…何なんですかそれは…」
( ´∀`)「質問は最後にするモナ」
( ´∀`)「ドクオは呪術師だモナ。彼も錬金術師課に属しているモナ。
彼が僕の孫を甦らせてくれたモナ。
そしてショボンは錬金術師だモナ。もちろん彼も錬金術師課に…彼は僕の孫を轢き逃げした奴を始末してくれたモナ。
彼等には本当に感謝してるモナ。」
- 69: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:58:08.13 ID:Vw66/uZZO
- 川 − )「そんなことが許されると思っているんですか…?」
( ´∀`)「現に君も法で裁かれることはないであろうハインリッヒを錬金術で殺したモナ…」
川 − )「…」
- 70: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:58:48.77 ID:Vw66/uZZO
- ( ´∀`)「君の今後なんだけど…錬金術師課に入って欲しいモナ。
実はヒッキー少年に君を会わせたのは、彼に触発されて錬金術に目覚めるのではないかと思ったからなんだモナ。
もし目覚めなかったとしたら、もちろんそのまま普通の刑事として仕事をしてもらう予定だったモナ。
責任感の強い君にいきなり錬金術師課のことを言ったらなにをするかわからないからモナ。
だけど君自身が錬金術師となったならいろいろ話は変わってくる。
そういうことモナ」
川 − )「私は…」
- 71: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:59:13.49 ID:Vw66/uZZO
- 『錬金術は大衆のためにあれ』
川゚−゚)「えっ…」
( ´∀`)「僕達がしていることは確かに人間の倫理やモラルに反しているかもしれないモナ。
でもそういうことが社会の一片を支えているのも、また一つの真実だモナ。
『大衆のため』。そう、大衆のために君の錬金術を使うモナ」
川 − )「それが本当に『大衆のため』になるんですか…?」
触れただけで人を殺せる。そんな力が。
- 72: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 10:59:40.01 ID:Vw66/uZZO
- ( ´∀`)「君もすぐにわかるモナ。
世の中には倫理やモラルでは片付けられないことがあるモナ。
それを片付るのが錬金術師課なんだモナ。
…錬金術師課に入ってくれモナ」
川 − )「わかり…ました。それからちょっと用があるので外出してもいいですか?」
( ´∀`)「ありがとうモナ。クーちゃんの好きにしてくれていいモナ」
川゚−゚)「それから!…『ちゃん』付けはやめてください」
- 73: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 11:01:29.27 ID:Vw66/uZZO
- これで三度めか。
チーン―――
105階。相変わらず高いな。
ピンポーン―――
「はい…」
幸薄い顔。
川゚−゚)「ヒッキー君はいますか?」
川-_-)「部屋に…」
ガチャ―――
- 74: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 11:02:35.49 ID:Vw66/uZZO
- まだ幼い錬金術師。
(-_-)「どうしたの…?」
言わなければならない、伝えなければならないことがある。
川゚−゚)「少年!君に伝えなければならないことがある」
私には守れないかもしれない。いや、私はすでに踏み外している。
だけど少年なら―――
(-_-)「えっ…?」
『錬金術は大衆のためにあれ』
- 77: ◆ZGuRy.Pfdg :2007/01/14(日) 11:03:42.56 ID:Vw66/uZZO
- 完
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