('A`)ドクオは除霊師のようです
- 90: 愛のVIP戦士 [ひっそりと再開] :2007/03/03(土) 03:41:19.42 ID:/1RYKguO0
- ξ゚听)ξ「じゃあ、早速聞くけど、二人は戦ったんだよね?
- 三日三晩戦って、それは壮絶なものだったと。
- その辺りの話を詳しく聞きたいわ」
- ('A`)「うむ。こいつは本当に恐ろしい鬼だった。
- 村の男達を赤子から老人まで、年齢に関わらず掘り続けたんだ。
- おかげで男たちの肛門が裂けて、血みどろの惨劇になったんだ」
- A A
- (´・ω・`)「だって仕方ないじゃないか。
- 数百年もの長い間、封印されていてムラムラしていたんだから。
- でも、村人達と穴兄弟になれてよかったと思っているよ」
- ξ;゚听)ξ「……ああ、そりゃ恐ろしいわ。違う意味で。」
- その話を聞いて、彼女の背筋にはぞくりとするような寒いものが走った。
- 無論、『鬼』の変態っぷりにだ。
- ξ゚听)ξ「じゃあ、二人が戦った時のことを聞かせて頂戴」
- 彼女は気を取り直して、改めてその様子を聞いた。
- そして、携帯レコーダーのスイッチを押して、会話を録音し始める。
- ('A`)「この村の全ての男を掘り終わった後、新たな穴を求めて、
- コイツはこの寺にやってきた――」
- そして、毒念は、低く呟くように語り始めた。
- 94: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 03:44:37.06 ID:/1RYKguO0
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから回想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- ('A`)「……」
- 毒念は珍しく、仏間で座していた。
- そして、目を閉じて、精神集中を行っていた。
- 室内は蝋燭の炎が静かに灯るのみで、とても薄暗い。
- それに静かだった。
- 時折、遠くから響く山犬の遠吠えが聞こえるだけだ。
- ('A`)「……ッ!?」
- 不意に炎が消えた。
- 背後の扉が開き、そこから風が吹き込んできたのだ。
- ('A`)「……誰だ? その気配……人間ではないな」
- 毒念は振り向かないまま、後ろの気配の主に語りかけた。
- 小さく、低い声だった。
- だが、その言葉一つ一つには胆力が篭っている。
- 「……フッ……坊主か……喰ろうても美味ではないな……」
- 95: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 03:48:04.49 ID:/1RYKguO0
- A A
(´・ω・`)「だが、儂は永きの封印のせいで腹が空いておっての……
- 悪いがその臓腑……我が肉とさせてもらうぞ」
- ('A`)「……鬼……か」
- そこでようやく、毒念は後ろのほうを見た。
- 彼の見たもの――それは『鬼』であった。
- その体躯は、七尺に届かないほどだ。
- その肉は、不自然に膨れ上がり、丸太のように太い。
- その肌は、死人のそれよりも更に深く青い。
- そして、鋭い二本の角に、長い犬歯がその禍々しさを際立たせていた。
- ('A`)「それほどまで喰いたいのであれば、喰らうがいい。
- だが、私は村人達のように簡単にはいかんぞ……」
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- ξ;゚听)ξ「……ちょっと待ってよ。
- なんでアンタ達、本当にそんなカッコいいやりとりしてたの?
- おもいっきり事実に反してると思うわ……」
- ('A`)「ふいんき(ryだ。
- せっかくのバトル展開なんだから、少しでもシリアスにならないと」
- ξ;゚听)ξ「……もう何も言うまいわ……続けてちょうだい」
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜再び回想〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- 97: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 03:53:34.92 ID:/1RYKguO0
- A A
- (´・ω・`)「フン……生臭坊主が……いっぱしの戯言を叩きおって」
- 鬼は、口角を上に歪ませ、不気味に笑った。
- 白い牙が、分厚い唇の間からぬうっ、と覗いた。
- ('A`)「ふっ……ならば、我が流派に代々伝わる魔除けの呪法の数々……
- 受けてみるか?」
- それに対し、毒念も不敵に笑みを浮かべた。
- そのまま、毒念はゆっくりと立ち上がる。
- A A
- (´・ω・`)「……」
- ('A`)「……」
- 両者は無言で、対峙した。
- 鬼の身体からは蒼い『氣』が、もやのように浮かび上がった。
- 毒念の身体からは紅い『氣』が、焔のように立ち上った。
- 二人の氣は一瞬にして膨れ上がるように、仏間に広がっていく。
- そして、紅と蒼が互いに交わった時、戦いの鐘は鳴らされた――
- 98: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 03:57:51.23 ID:/1RYKguO0
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- `,ゝ、iliー'" "、,"、', i, リ |/ ,i、 ゙゙'''''ーi、,/`
- !/!,li ,;;-=o=-,ッィ=。ゥィ ,l゙/二' `` .lヽ、 ゙l
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- ー''`ヽ`,ーi'`''"!、ヽ , `一'、 / __ .,,,-''''゙" ゙l,.゙l`V' ゙エエト .p"
- `il `i ! ヽ、  ̄ ̄ / iヽ、/ ,.ヽ_ ∧∧∧ ,i´ /" | ''',!l゙ |゙"ヽ,,
- i! !` `ーァ、-ー' ! ノ!トi,!'",ノ-、 < V S > |,\ .|;;;; | .,/゙''-,,.゙l `'i、
- ,..=、i! iヽ-、 rィ',;'!ヽー-、! `/_,i' _,.!'、 VVVV |\;\ ゙l、;;;ヽ-''";_,―'ミ゙lヽ ヽ
- ーニー-、._ `ヽゞニ-、.;' i! ! , `ト_ノ`x-'" ノ | \;;\ .\;;;;;;;;;;;〈`''7''";|i、゙l .|
- =ニヽ、 , `, /ヾ=ソ ノ !/ !、`ー`''イ、 | ゙l、;;゙l, `-,,、;;;;゙゙`;;; | ゙l│ |
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- ゝノ /-'" ` ' ! ヽ ! | ゙l;;;;;;;゙l、.,,、 / .、.,,i´,| ,}
- G U I L E Z A N G I E F
- 99: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:00:34.77 ID:/1RYKguO0
- ちゃらら〜♪ちゃらら〜ららら〜ら〜ら〜♪ちゃららら〜〜ら〜〜(リュウステージのテーマ)
- k,'⌒fァ─‐- ,
- z,≧メ、_ ,r ,> 、,,_
- ~''く,r'゙ .| f^'.ーヘ,,,,,,,_
- r‐-┬ '."~ ̄j`i `'.ッ .} メ、 Y´`ヽ,
- ゞタ弋' ーrィへト, トJ`'ァ'゙ >─‐,ハ
- ム1入. / } _`ト''゙ム-ヒ .|, ‐ト,ノ
- . /´. 弋,j___ソ| ,r<~ ̄`ヾヽ/_,,∠_ f´ ̄ 「`>
- r勿、 ,r─- '、. ,r''"⌒' ,ハ  ̄ ,r弋_ ,ノ,ハ
- `<北孑{ \ |. , ィ'゙{_ メ..."~ ̄ ,L,,,,.ィ゙. f´ Y゙
- . / .\. }. `Y⌒Y´_ ,ィべ、z'" `"丁  ̄ ̄ ̄. 'i, ', ん、,,_
- . /. ,>‐`弋''''ヘ,  ̄入__,ノ、 , -‐'゙ . `'ァ─.'゙ \ ,}~"/ い,_}`l
- 〈 ,.ゝ'´ `7⌒ヽ´ i. `( ___厂 ̄ ,ィf"~"''{-‐'"~|. |
- `"´ ` ̄´  ̄ `└-‐┘  ̄
- 100: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:03:01.68 ID:/1RYKguO0
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-  ̄ 二─ _
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- <_,へ >- 、 ,.-、_ | |
- \ノ人\ / 、 }! \ | |
- \へ〃\/ヾ\_ノ、ノ人 ,.-、 | |
- \|\rj\ヾ / \_フ ,/ |! リ |
- rm\ノ _ Y Lノ / | |
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- レ⌒\!_ ー -{ ノ } / / /
-  ̄`ー一 '゙ _//_ /
- _二─ "
- 102: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:05:05.40 ID:/1RYKguO0
- _____
- \ /
- ('A`) 「ザンギエフへ げんきですか。いま溜めてます」
- _
- i_iヽ
- (・ω・` )「うるさい死ね、溜めるな、ぶち殺すぞ」
- _____
- \ /
- ('A`) 「ごめんね。ガイルはじめて溜めたから、ごめんね」
- _
- i_iヽ
- (・ω・` )「うるさいくたばれ、溜めんな」
- _____
- \ /
- ('A`) 「ソニック撃っておきました。ガードしてね 飛び込みはしますか?」
- _
- i_iヽ
- (#)ω・` )「死ねくそガイル」
- _____
- \ /
- ('A`) 「ごめんね、サマソ痛かった? 起き上がりにソニック重ねておきます」
- _
- i_iヽ
- (#)ω・` )「うるさい死ね 着地と同時にすぐ座り込むな」
- 105: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:06:53.98 ID:/1RYKguO0
- _____
- \ /
- ('A`) 「ごめんね。ガイルのニュートラルポーズしゃがみだから、ごめんね」
- _
- i_iヽ
- (#)ω゚` )「ウソつくな 溜めんな」
- _____
- \ /
- ('A`) 「ゲージが満タンになりました。飛び込んでみますか?」
- _
- i_iヽ
- (#)ω゚` )「だまれカリフラワー くたばれ」
- _____
- \ /
- ('A`) 「タイムアップです。お疲れ様でした。また相手してね」
- _
- i_iヽ
- (##)ω゚(#;;) 「誰がやるか、死ねくそガイル」
- 三日三晩、二人はストリートファイターU(初代スーファミ版)をやり続けた。
- ショボンは何度負けてもザンギエフで挑むが、
- ガイル使いである、毒念の溜めテクニックには叶わなかった。
- 結局、371戦中、352勝、0敗(うち19回はショボンの強制リセット)
- の結果で毒念の勝利という結果になった。
- こうして、彼等の壮絶な戦いに幕が降りた。
- 106: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:09:49.35 ID:/1RYKguO0
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- ξ;゚听)ξ「……ごめん、聞いた私が馬鹿だったわ」
- ('A`)「俺の技は20歳の時に、ゲーセンで小学生相手に極めたものだ」
- A A
- (´・ω・`)「……いや、彼のガイル捌きは並みのレベルではなかったよ。
- それはもう、凄まじいものだった」
- ξ;゚听)ξ「小学生相手に大人気ない……もういい。私帰る」
- △
- ( ^ω^)「リュウの昇竜拳(弱)連発も強かったお!!」
- ('A`)「いやいや、俺のガイルのほうが強ええって」
- A A
- (´・ω・`)「いやいや、ダルシムのズームキック+ヨガファイアも強烈だよ」
- △
- ('A`)( ^ω^)「ねーよwww」
- いそいそと帰る準備をするツンの後ろで、
- 彼らは、ストU談義に花を咲かせていた。
- ξ;゚听)ξ「じゃあ、私帰るから」
- 108: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:11:50.27 ID:/1RYKguO0
- Σ('A`;)「チョット待てよ!! 取材は!? インタビューは!?」
- それに気づいた毒念が、彼女を引き止める。
- ξ゚听)ξ「だって、全くネタにならないんだもん。
- 新聞の世界は非情なのよ」
- (;A;)「そんな!! まだ写真を一枚も取ってないじゃん!?
- 幽霊に地獄出身の鬼だっているんだよ!? 人類史上初だよ!?」
- ξ;゚听)ξ「いや……確かに本物だけど、なんか私の想像と違ったのよね」
- (;A;)「嫌だあああ!! 嫌だあああ!!
- お願いッ!! 一枚だけでも写真撮って!! ねっ? ねっ?」
- ξ;゚听)ξ「うわ……キモッ……わかったわ。一枚だけね」
- 帰ろうとする彼女に、毒念はブリッジの姿勢のまま歩み寄り、
- 映画エクソシストの悪魔のようにしがみ付く。
- もはや、住職の貫禄は彼にはない。
- (キモくて)仕方なかったので彼女はカメラを取り出し、三脚にセットした。
- ξ;゚听)ξ「……タイマーセット完了と。じゃあ撮るわよ」
カシャッ
- 109: 愛のVIP戦士 :2007/03/03(土) 04:12:54.09 ID:/1RYKguO0
- \ |
- ∩∩ 愉快な仲間たち in美布寺 3月○日 V∩
- (7ヌ) (/ /
- / / A A ||
- / / △ _(´・ω・`) ||
- \ \( ^ω^)―--- ('A`)  ̄ ̄ ⌒ヽξ;゚听)ξ //
- \ /⌒ ⌒ ̄ヽ、 /~⌒ ⌒ /
- | |ー、 / ̄| //`i /
- | | | / (ミ ミ) | |
- | | | | / ω \ | |
- | | ) / /\ \| ヽ
- / ノ | / ヽ ヽ、_/) (\ ) ゝ |
- | | | / /| / レ \`ー ' | | /
- ξ;゚听)ξ「何? この集合写真? ……もうちょっと心霊写真っぽく映りなさいよ」
- こうして、彼女は帰途へと着いた。
- その後、結局満足な取材が出来なかったため、彼女はクビとなってしまった。
- だが、彼女はすぐに某有名出版社に転職できたので、そんなに気にしていないようだ。
- 一方、毒念は詐欺疑惑で警察のご厄介になった。只今裁判中。
- そして、文念は、テレビ局にスカウトされ、今や売れっ子幽霊タレントとなり、
- ショボンはゲイバーに就職し、ナンバーワンの地位に立ったという。
- ('A`)ドクオは除霊師のようです 「破戒僧編」
- ☆HAPPY END☆ 〜糸冬〜
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