( ^ω^)雨は知っているようです

146: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:20:25.50 ID:6L82rmL60
  
――――三月四日 昼


目が覚める。
時計をみると9時過ぎであった。
僕は自分が認識している以上に心が病んでいるのだろう。なぜなら普段よりずっとはやく起きたから。
僕は、認めなければいけない。後悔していることを。
だがその後悔の理由はドクオを殺したことではない。警察にみつかり、牢屋に入れられることが怖い。
そっちの方で後悔していた。

階段を下り、朝食をとる。
パンに挟まっているのはハムと卵とレタス。
口いっぱいに頬張り、その味を堪能する。

そのときにみるニュース。
一通りみたがドクオ関連のニュースが流れていないということはまだみつかっていないのであろう。
僕は胸をなでおろした。



147: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:24:09.65 ID:6L82rmL60
  
食べ終わり、皿を台所に置く。
今、僕がしなければいけないことは2つある。
一つ目は、昨日の5時から7時の間のアリバイを作らなければいけない。
二つ目は、返り血を浴びた服をどうにかしなければいけない。
どちらもささいなことで重要なことだ。

だがアリバイなんてそう簡単につくれるものではない。
5時〜7時には親はいないしそれに肉親が証言するアリバイは証拠にならない。
友達にアリバイ工作を相談するにもそのうち僕がドクオを殺したと悟られてしまう。

そこで僕が選んだのは5時〜7時にやったテレビをみたことにすること。
ないよりは全然マシであろう。僕は早速パソコンを立ち上げ、ネットをみる。
そこで書かれている番組の内容を全て頭に叩き込む。
大丈夫・・・、なんとかなる。大丈夫・・・。



148: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:26:54.75 ID:6L82rmL60
  
( ^ω^)「よし、だいたいの流れは把握したお」

大きく背伸びしたとき、バイクの音が聞こえる。
それは唯一、毎日僕の家に来る郵便やさん。
ここ数日、この時間帯には郵便やしかきていない。ならば今日もそうだ。
郵便やが次の家に向ったところで鞄を持ち、外に出る。
周りを見る。人はいない。今なら大丈夫。
鞄から血がべったりついた服をとりだし、少々の油を染込ませる。
そして着火。服はいきおいよく燃えた。これで証拠は消えたと思い、後ろを振り返ったとき奴がいた。
忘れていた。ここ数日に来たありえない来訪者のことを。
ショボンがいた。



149: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:29:38.02 ID:6L82rmL60
  
(´・ω・`;)「ぶ・・・・ブーン君・・・・ッ・・・・。いいいい今の服は一体・・・・」

声が震えている。
僕はここで気づいた。先程周りには誰もいないと思った。しかしショボンがいた。
と、いうことは隠れていたのだ。なぜ?決まっている。僕を見張りに。

( ^ω^)「ケチャップがたくさんついたから燃やしちゃったお」

口からでまかせを言う。

(´・ω・`;)「ぼぼぼぼぼぼぼ僕はドクオのお母さんからドクオが失踪したことを聞いて君ならなにか知っていると思って・・・・」

なにが君なら知っていると思ってだ。
ならばなぜ隠れていたんだこのしょぼおくれ顔が。

( ^ω^)「ドクオ失踪したのかお?」

(´・ω・`;)「ぶぶぶブーン君・・・・!!!今の服はドクオを殺した、、、、、、」

奴はまだ喋っている。
しかし僕の耳がそれを閉ざした。
こいつは生かしてはおけない。
下には適度な長さの紐が落ちていた。それを拾う。

(´・ω・`;)「ななな・・・・・なんで紐なんか拾うんだい!?じじ地面に置いてくれると嬉しいんだけど・・・・ッ!!!!」



150: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:32:22.86 ID:6L82rmL60
  
うるさい。

うるさい。うるさい。

うるさい。うるさい。うるさい。

うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。


だ ま れ



152: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:35:27.31 ID:6L82rmL60
  
奴はご丁寧にその場から動かなかった。
いや、動けないのであろう。目の前にいる恐怖から。

ショボンの首に優しく・・・されど強く締める。

(´・ω・`;)「ブ・・・・ン・・・・・・・君・・・・・・・ゃめ・・・・て・・・・・」

閉められている首。
喉が潰れているのにも関わらず精一杯の声を絞り出す。

(´・ω・`;)「ボ・・・・・・ボク・・・・・シンジャウ・・・・・ヨ!!!!」

知るか。
もともと僕はこいつを殺すつもりはなかった。
わざわざ自分から死にに来たんだろうが・・・そう耳元で喋ると溢れんばかりの涙が出てきた。

(´;ω;`)「ボクハ!!!・・・・・・ボク・・・・・ハ・・・・・マダ・・・シ・・・ニ・・・・タ・・・・ク・・・・ナ・・・・イ・・・・」

声が小さくなっていく。
僕はせめてもの情けということで力いっぱい絞める。

・・・・・・
・・・・
・・




153: 高校生(岩手県) :2007/03/15(木) 20:37:00.22 ID:6L82rmL60
  
あれから何分が経過したのだろうか。
奴は、ショボンはぐったりと僕の前で倒れている。いや、死んでいる。
つい勢いで殺してしまった。今は反省しざるおえない。
僕は奴の処分をどうするかいろいろ模索していた。

夜、ニュースでドクオがうつっていた。



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