( ^ω^)雨は知っているようです

5: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:09:11.02 ID:wmLQbrpF0
  
――――第八話 三月五日 フサギコ


ミ,,゚Д゚彡「警察の者です。モララー君と話してもよろしいでしょうか?」

扉を開けた母親であろう人は酷く怯えていた。
それはそうだろう、ニュースでも大々的に取り上げられ、息子の友達だとわかれば動揺するはずもない。
そして警察が来たとなれば息子は疑われていると認識しても無理はないと思った。

ミ,,゚Д゚彡「お母さん、まだ犯人と決め付け来たわけではありません。お話を聞かせてもらいに来たのです」

母親は少し安著な表情をしたあと、二階に上がる。
そして階段から降りてきたのは男性。モララー君であろう。

ミ,,゚Д゚彡「警察の者です。少しばかりお話を聞いてもいいかな」

安心感を与えるためできるかぎり優しく話しかける。

( ・∀・)「あ、はい。僕でよければ」

第一印象は知的そうな息子さんと感じる。
何事も第一印象が大事なのだ。中身よりも先にみることができるのは外見。
ありのままを感じたことを警察手帳に書き込む。



6: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:11:14.47 ID:wmLQbrpF0
  
ミ,,゚Д゚彡「すまないがここでは話しづらい内容なんだ。車で話を聞かせてもらってもいいかな?」

モララーは気づいたのだろう。その内容を。
君一人で話を聞かせて欲しいという真意を。
大抵の者は警察という者に怯え、ほいほいついてくる。
だがこの子は違かった。しばし悩んだ末、合意したのだ。

( ・∀・)「わかりました」

モララーを後部座席へ座らせ、俺もその横に座る。
運転席にはプギャー。



7: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:13:18.82 ID:wmLQbrpF0
  
ミ,,゚Д゚彡「お友達から聞いたんだけどツンデレちゃんとドクオ君と君は仲良しだったんだよね?」

いろいろ聞き込みをした結果、多少の友人関係は理解していた。

( ・∀・)「そうです。僕たちは友達・・・、いや、親友でした」

ミ,,゚Д゚彡「二人のことを聞かせてもらっていいかな?」

( ・∀・)「ドクオは・・・、無愛想だけど中身は優しいいい奴でした。ツンはぶっきらぼうだけど他人を気遣える奴でした」

初めて聞く情報にペンを走らせる。

ミ,,゚Д゚彡「君はドクオ君を憎んでいるような人を知っているかい?」

( ・∀・)「いやぁ〜・・・、あいつは無愛想だけど決して人を傷つけるような奴ではないですから恨みを買うようなことをしているとは思えません」



8: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:16:06.16 ID:wmLQbrpF0
  
,,゚Д゚彡「二人の関係については?」

( ・∀・)「仲の良い親友だと思っていました。が、ツンが死んだ後、知人から聞いた話によるとドクオはどうやらツンのことが好きだったようです」

ミ,,゚Д゚彡「その知人というのは?」

( ・∀・)「ジョルジュです。ジョルジュはギコから聞いたと言っていました」

ジョルジュジョルジュ・・・。
ペラペラと手帳をめくる。

ミ,,゚Д゚彡(あった。同じ仲良し六人組の一人か)

そしてギコ。
ギコは同じクラスメイトの友達だった。



9: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:19:57.13 ID:wmLQbrpF0
  
ミ,,゚Д゚彡「ギコ君とドクオ君は仲がよかったのかな?」

( ・∀・)「仲はよかったと思います。二人とも中学からの友達だそうですから」

ミ,,゚Д゚彡「ギコ君とツンデレちゃんは?」

( ・∀・)「仲は良くはなかったですけど悪くもない。そんな関係でした」

ミ,,゚Д゚彡「ジョルジュ君からはいつその話を聞いたのかな?」

モララーはえ〜と・・・といいながら携帯を取り出し操作する。

( ・∀・)「三月二日の8時頃ですね」

ミ,,゚Д゚彡「君とギコ君の関係は?」

( ・∀・)「ツンと似たような感じです。仲は良くはないけど悪くもない・・・といった感じですね」

少しいきつまった。
おそらくそれほどギコのことは好きではないのだろう。
いや、むしろ嫌いに属する方に位置しているとみた。



13: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:22:33.67 ID:wmLQbrpF0
  
ミ,,゚Д゚彡「なるほど。君と仲のいい他の三人について話してもらってもいいかな?」

モララーは一瞬驚いていた。
そんな動きは一切していなかったが目がそう語っていた。
どこまで知っているんだ?というような目。
目は口以上に語るものがある。先人はそう言った。まさしくそうなのだろう。

( ・∀・)「ジョルジュは陽気で良くも悪くもトラブルメーカーです。クーは一見冷たそうですけど優しく、人を思いやれる人です。
      ブーンは僕らのムードメーカーで常にマイペースなおもしろい奴です」

聞きなれない単語が出た。

ミ,,゚Д゚彡「ブーン・・・というのは?」

( ・∀・)「あぁ・・・すみません。内藤ホライゾンのあだ名です」

全ての情報を書き込み、モララーを開放する。

ミ,,゚Д゚彡「今日はありがとう、モララー君」

表情が一瞬暗くなる。

( ・∀・)「今日は・・・なんですね。ではまた」

それを告げると家の中に入っていった。



14: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:25:26.00 ID:wmLQbrpF0
  
( ^Д^)「怪しい・・・ですね・・・」

車に戻った俺にプギャーは言う。

ミ,,゚Д゚彡「ならばお前の警察手帳にそう書き込め」

(;^Д^)「・・・・はぁ」

プギャーは納得できない表情を浮かびながらアクセルを踏む。
その後もツンデレ・ドクオに関係ある者のところへ行き、話を聞いていた。

( ^Д^)「フサギコさん、もう遅いですしそろそろ署に戻りましょう」

その言葉でを聞き、時計を見る。
5時をさしていた。聞きこみをするのもこの時間帯じゃ相手に悪いであろう。
だが、どうしても今日中に行きたい奴がいた。

ミ,,゚Д゚彡「悪い、あと一人いっていいか?」

( ^Д^)「はぁ、僕はいいですけど・・・相手は誰なんです?」

ミ,,゚Д゚彡「内藤ホライゾンだ」

仲良し6人組の一人。
まだ彼には聞きこみをしていなかった。
どうしても今日話を聞きたい相手である。

( ^Д^)「了解っす」



15: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:28:19.52 ID:wmLQbrpF0
  
ちょうど先程はジョルジュ長岡に聞き込みをしていたので内藤家はここから近かった。
5分くらいで着く。

車を降り、チャイムを押す。
ピンポーン・・・。家の中を鳴り響き、階段をおりる音が聞こえる。

( ^ω^)「どちら様?」

そこにはニコニコ笑顔のホライゾンがいた。
皆が言うペースメイカーというのも頷ける気がした。

ミ,,゚Д゚彡「警察です。夜遅くですまないが話を聞いてもいいかい?」

親指で車の方を指す。

( ^ω^)「モララーから話は聞いていましたお。親友のために全面的に協力しますお」

話を聞いていたか。
話を聞いている相手から話を聞くのは蛇足と同じ。
少々うんざりしながらこれまでにしてきた質問と同じ質問をする。

ミ,,゚Д゚彡「貴重な話をありがとう。大丈夫、犯人は必ず私達が見つけ出すよ」

そういうとホライゾンは飛びっきりの笑顔で答えてくれた。

( ^ω^)「お仕事がんばってくださいお!!」

ホイゾンは家の中に入る。



16: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:30:45.37 ID:wmLQbrpF0
  
ミ,,゚Д゚彡「あぁ〜疲れた。じゃ、署に戻るか」

( ^Д^)「聞き込みした相手に犯人はいたんでしょうか?」

ミ,,゚Д゚彡「さぁ〜てな。だが今日あった奴は全員容疑者。そう考えとけ」

( ^Д^)「把握したっす」

ミ,,゚Д゚彡「もし、犯人がいたとしたら何かしらアクションを起こすはず。それに期待するしかないか」

( ^Д^)「難しい捜査になりそうですね」

ミ,,゚Д゚彡「だがこのご時世、罪を犯して逃げ切れる奴なんざそうそういないさ。必ず、捕まえる」

( ^Д^)「はやく捕まるといいですね」

ミ,,゚Д゚彡「その捕まえるのは俺達の仕事だ。今日はさしずめ挨拶といったとこか」

車が止まる。
そこは俺達の本拠地、ニュー速署。

自販機でコーヒーを買ってから自分の部署に戻る。



17: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:33:51.21 ID:wmLQbrpF0
  
( ><)「フサギコさん!ご苦労様なんです!」

ミ,,゚Д゚彡「おぅ。疲れちまったぜ」

( ><)「それでいきなりで悪いんですが昨日行方不明になったと連絡を受けた子供を調べたんですが・・・」

わかんないですは続ける。

( ><)「その子はドクオと友達の関係だったようです」

ミ,,゚Д゚彡「・・・そいつの名は?」

( ><)「ショボンっていうんです!!」

ここまできたら通り魔・愉快犯の可能性は薄くなる。
昨日の今日。次々と友達関係である者が消えていく。

そしてショボン。
明日聞きこみをしようと思っていた男。だが奴は2ch高校ではなかったはず。
ツンデレ、ドクオ、ショボン。こいつらを知っている奴は決して多くはない。
こいつの介入で調べるべき人間がぐっと少なくなる。

手帳をめくる。

ミ,,゚Д゚彡「ツンデレ、ドクオ、ショボン・・・この3人に関係ある者は・・・」

いた。
ただ一人。その名は

ミ,,゚Д゚彡「ギコ・・・か」



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