( ^ω^)雨は知っているようです

21: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:40:24.73 ID:wmLQbrpF0
  
――――第九話 三月六日 昼〜夕方 ブーン


また12時。
部屋が蒸していて寝巻きが汗で寝れている。気持ち悪い。
窓を開け、さわやかな風を入れる。

( ^ω^)「涼しいお〜〜〜〜」

視界に移るのはなにもない田舎町。
その光景をみながら昨日のことを思い出していた。
警察。ついに来てしまった。これ以上は大きな行動ができないだろう。

( ^ω^)「・・・疑われていないだろうか・・・」

何度も考えた。
しかし、最終的には自分に大丈夫、と念じるしかない。
そんな自分が女々しく、情けなかった。



23: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:43:47.16 ID:wmLQbrpF0
  
携帯をみるとメールが着ていた。
相手はモララー。短く遊びにこないか?という内容。
僕はすぐ返事を出す。OKだお、と。

( ^ω^)「久しぶりに普通の日常を満喫するかお」

そうだ、久しぶりの日常を満喫しようじゃないか。
このごろ精神的に煮詰まっていた。遊んで気分を晴らすのも良いかもしれない。

( ^ω^)「カーチャン、遊びに行ってくるお」

J( 'ー`)し「あんまり遅くならないようにね」

( ゚д゚ )「お友達に悪いからな」

( ^ω^)「わかったおカーチャン。あとトーチャンこっちみるな」

自転車で駅に行き、電車を待つ。
電車が来たのは30分後であった。
モララーが住んでいる所はやらないか村のやるお町。
ついでにクーも同じ所に住んでいる。



26: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:47:19.42 ID:wmLQbrpF0
  
ゴトゴトと心地よい振動に揺られながら数十分後。
やらないか駅についた。

( ^ω^)「え〜と・・・モララーはっと・・・・」

周りを見渡す。
そこにいたのは見知った顔。
モララーとクーであった。

( ・∀・)「ブーン、こっちだ」

川 ゚ -゚)「遅かったな」

(;^ω^)「ごめりんこ。電車が来るのが遅かったんだお」

他愛のない話をしながらモララー家へ向う。
そこで、モララーがふと寂しさを感じる口調で喋る。



28: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:50:14.68 ID:wmLQbrpF0
  
( ・∀・)「卒業式から・・・・いろいろあったな」

数秒間にわたる沈黙。
クーが切りだす。

川 ゚ -゚)「そうだな・・・いろいろあった」

( ^ω^)「・・・・・・」

( ・∀・)「ツンと、ドクオにはもう逢えないんだな・・・」

( ^ω^)「寂しいお・・・」

これは本当のことだった。
ドクオがツンを殺さなかったらどんなに楽しい日々を送れていただろう。
・・・やめよう。ありえない話をするのは。



30: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:52:33.29 ID:wmLQbrpF0
  
( ・∀・)「ついたぞ」

モララーが家の扉を開ける。

川 ゚ -゚)「おじゃまします」

( ^ω^)ノ「おいす〜!」

('、`*川「はいはい、あがってあがって。ブーンちゃんは久しぶりね〜。元気にしてた?」

( ^ω^)「僕はいつも元気だお!!」

( ・∀・)「母さん、あとで麦茶持ってきてくれないか?」

('、`*川「わかったわ」

モララーがそれを告げ僕たちは階段を登る。

( ^ω^)「いつきてもモララーの部屋は広いお」

ざっとみて僕の部屋の二倍はある。

川 ゚ -゚)「羨ましいかぎりだ」

( ・∀・)「まぁ〜狭いよりはいいだろうけどこれはこれで大変だぜ?家具を綺麗に置かないと寂れた部屋になるからな」

(;^ω^)「ぜ・・・贅沢な悩みだお・・・」



32: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:55:51.67 ID:wmLQbrpF0
  
( ・∀・)「そんなことより久しぶりにスマブラやろーぜスマブラ!!!」

川 ゚ -゚)「私のサムスは強いぞ」

( ^ω^)「僕はカービィだお!!」

( ・∀・)「カービィってブーンに似てるよな。良くも悪くも」

(;^ω^)「な・・・なにが言いたい」

( ・∀・)「さぁ〜てな。俺は無難にマリオだ」

モララーは強かった。
途中クーと組んでモララーにかかったけどダメだった。
しかも途中から仲間割れして、勝てるはずもなくモララーは優勝した。



33: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:57:54.53 ID:wmLQbrpF0
  
(#^ω^)「クー!!!なんでそこでスマッシュしないんだお!!って僕にあてんなぁあああぁぁああ!!」

川#゚ -゚)「うるさいッ!!この豚!!豚のくせに私に指図しようなんてちゃんちゃらおかしいわぁッ!!!」

( ;ω;)「・・・・・酷いお・・・」

川;゚ -゚)「悪かった・・・。飴玉あげるから機嫌直してくれ・・・」

( ;ω;)「・・・苺味じゃないとヤダ・・・」

川;゚ -゚)「わかったわかった!!ほれ!!」

( ^ω^)「わ〜い♪」

(;・∀・)「・・・・・・・」

途中、モララーママが麦茶を持ってきてくれて一時休戦。
身体の火照りを覚ましてくれた。



35: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 00:59:59.40 ID:wmLQbrpF0
  
( ・∀・)「次はボンバーマンしよーぜ」

モララーはスーファミを引っ張り出し、電源をつける。

( ^ω^)「なつかしーお。僕強いおよ?」

川 ゚ -゚)「蹴散らしてくれるわ」

ボンバーマンでもモララーは鬼強かった。
僕とクーは結局モララーのことを一回も倒せなかった。

川 ゚ -゚)「お前強すぎだッ!!」

( ・∀・)「ふふふふふふふふふふふふ」

( ^ω^)「キモス」

時間をみると六時ごろだった。
僕はそろそろ帰ろうと思った瞬間、モララーが口を開く。

( ・∀・)「ブーン、ちょっとそこまで散歩しないか?」

( ^ω^)「・・・・・?いいけど・・・」

( ・∀・)「じゃ、行こう」

靴を履き、モララー邸を後にする。
近くの公園に行き、ベンチに座る。
二人とも沈黙しており、頭が疑問でいっぱいになったとき、モララーが静かに喋る。



36: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 01:02:48.11 ID:wmLQbrpF0
  
( ・∀・)「ブーン・・・自首しないか?」

( ^ω^)「・・・・・え?」

時間が止まり、視界がぐにゃあとねじれるような感覚が襲う。

(;^ω^)「な・・・何を言ってるんだお?」

つい、声を荒げてしまう。

( ・∀・)「君と昨日メールした時、当事者でしか知らないようなことを一つ、二つと語る君に僕はなにか違和感があった」

あ・・・あれほど注意していたのに僕は自分から・・・・・!!!
なんて・・・・馬鹿な話なんだお・・・・。

( ・∀・)「今日、その違和感を振り払おうと君を呼んだんだ」

(;^ω^)「な・・・・なにを言ってるんだお・・・・?」

( ・∀・)「僕は実際違和感を失くしかけていた。ナイフをみるまでは」

ポケットに感じる物。
それはまぎれもなくナイフであった。



38: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 01:05:31.22 ID:wmLQbrpF0
  
( ・∀・)「たしかドクオ殺しの犯人はナイフで殺したはず。僕はそれをみて確信してしまったんだ」

川;゚ -゚)「ほんとう・・・・なのか・・・・?ブーン」

(  ω )「・・・・・」

知られてしまった。
自分の馬鹿なミスで・・・。



41: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 01:07:26.22 ID:wmLQbrpF0
  



生  か  し  て  は  お  け  な  い  。



44: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 01:10:07.01 ID:wmLQbrpF0
  
無意識のうちにナイフを持っていた。
そしてそのまま近くにいるクーに振る。
しかし、当ったのはクーではなくモララーであった。

(メ・∀・)「っかっはッ!!!」

川 ゚ -゚)「モララー!!」

モララーからは血が次々と出ていた。

(  ω )「お前が悪いんだお・・・お前が」

(メ・∀・)「ブーン・・・」

(  ω )「なんだお?」

(メ・∀・)「俺は・・・死んでもいい・・・・でも・・・クーを殺したら許さないからな?」

かつての僕らのリーダー的存在の男が喋る。
その声は優しく、強い芯の通った声であった。



48: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 01:13:48.88 ID:wmLQbrpF0
  
(メ・∀・)「お前が・・・ドクオや・・・ツンに逢えなくて寂しいと言った時・・・俺は嬉しかったぞ・・・・」

モララーが自分の刺し傷を見る。
それをみて、助からないと思ったのか静かに口をあける。

(メ・∀・)「ブーン・・・クー・・・さよならだ」

その言葉を最後に、モララーは動かなかった。

川 ;-;)「ブーン!!モララーを・・・・・モララーをかえせぇええぇぇぇぇええ!!!!」

地鳴りのような叫び。
クーは僕の服を掴み、泣いていた。

川 ;-;)「お前はいつからそんな外道になったんだああああああああああああああああ!!!!」

(  ω )「・・・・・・・」

川 ;-;)「なんとか言えぇええぇ―――――――ッ!???」

僕のナイフは、クーの腹に喰いこんでいた。

( ;ω;)「モララー・・・クー・・・わかってくれお・・・!!僕はもう後には引き返せないんだお!!」

刺したナイフを時計回りに動かし、抜く。



51: 番組の途中ですが名無しです(岩手県) :2007/03/17(土) 01:16:42.60 ID:wmLQbrpF0
  
もう、辺りは暗くなっていた。
さぁ、帰ろう。家には暖かいご飯が待っている。
僕は二人を残し、公園を後にした。

僕はもう日常には戻れない。



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