( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです

266: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:00:27.87 ID:CJ3mk6P20
  
その日、モララーは深夜に勤務を追え、帰宅した。
そして小腹が空いたので、近くのコンビニまで食事を買いに行くことにしたのだ。
モララーが住んでいる宿舎は一等地にあり、立ち並ぶ豪邸を横目に見つつコンビニを目指した。

( ・∀・)「あー、疲れたな」

文字通り閑静な住宅街。
それも深夜のこの時間では、都会とは思えないほどの静けさがここにはある。

しかし、静寂を僅かに乱すその音をモララーは聞いてしまった。

( ・∀・)「……ん?」

その音の方向を見遣ると、ある邸宅の前に一台の車が停まっていた。
モララーにとってはただそれだけ。
何だろう、と思いつつ、その横を通り過ぎた。

その時だった。
背後に何かの気配を感じ取ったが、もう既に遅い。

(;・∀・)「ッ……!!」

声が声にならないほど、背後から首をロープできつく縛り上げられる。
息をしようと、喉が伸縮するも空気は一向に体内に取り入れられなかった。

十秒、もっと短かったのかもしれないが、モララーの意識は段々と薄れていく。

(;-∀・)「……」

そして最後に、薬剤の匂いを微かに感じた所でモララーの意識は完全に消えた。



269: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:01:59.22 ID:CJ3mk6P20
  

―――――――――――――――

次に目が覚めた時、モララーは状況を全く飲み込めていなかった。

ベッドから半身を起こし、自分の手に持っているロープと、
冷たくなっているそれを見比べては、段々と動悸が速くなるのを感じた。
同時に寝ぼけていた頭が急に覚醒してゆく。

(;・∀・)「……ん?」

ここはどこなのか、どうしてここにいるのか、今は何時なのか。なぜ隣に見知らぬ人間が寝ているのか。
考えるべきことは沢山あったが、それの優先付けをモララーの頭を行ってはくれなかった。
だが、職業柄ともいうべきか、モララーの手は横に寝ている人物の脈をとりに動いた。

しかし、それはやはり冷たく、更になんの鼓動も感じなかった。

(;・∀・)「……ちょ……えぇ…ちょ……おk、とりあえず落ち着け、僕」

深く一息し、頭の中を整理する。

( ・∀・)「まずこの…男性か。男性が死んでる、と……」

(;・∀・)「えぇぇぇぇっぇぇぇ!!!!」

まず、の時点でモララーの頭はフリーズした。



272: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:03:25.43 ID:CJ3mk6P20
  

(;・∀・)「…おk、落ち着け、僕。で、次に……」

なんとか自分を落ち着かせ、思考を開始させる。

男性の顔はあちらの方を向いていて、モララーからは見えなかった。
しかし、男性の首にある、何かロープのようなもので絞められた跡は薄暗い室内でもしっかり見えた。

絞殺か、とモララーは割りと冷静に把握し、自分の手に何かが握られていることを思い出す。

( ・∀・)「…絞殺。そしてこれは間違いなくロープ……」

どう見ても殺人だ。

(;・∀・)「ちょ……えぇぇぇええええぇええ!!」

モララーが再び叫び声を挙げたと同時に、外からもう一つけたたましい音が鳴り響く。
モララーも聞きなれた音のそれ。

(;・∀・)「……サイレン……?」



276: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:05:25.46 ID:CJ3mk6P20
  
そこに突如、下から玄関のインターホンの音が加わる。
それでここが二階以上だということが分かった。

(;・∀・)「う…うわぁぁぁぁあ!!!」

モララーは反射的にベッドから飛び降りた。

頭も身体もただ逃げる事しか考えていなかった。
無意識といえば無意識に、意識的といえば意識的に。

窓から見える光景で、この部屋が高い位置にあることは分かったが、それどころではない。
下からは、インターホンの音の感覚が随分短くなっていた。

(;・∀・)「違う…違うんだ…僕じゃない…」

誰にもともなくそう嘆き、窓を開けようとしたが、鍵が掛かっていることに気付き、また焦る。
鍵を外して、勢い良く窓を開け放ち、飛び出ようと身を乗り出した。

(;・∀・)「……ッ!!」

そこでモララーの身体は止まった。
そしてゆっくりと身を引っ込めると目を閉じて、そのまま床にぺたんとしゃがみ込んだ。

モララーの目に最期に映ったのは、家を取り囲む数台のパトカーと、数人の警察官だった……


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        『( ^ω^)の内藤小説 外伝前編 in ( ・∀・)』



279: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:07:22.48 ID:CJ3mk6P20
  
―――――――――――――

( ゚∀゚) 「よぅ、元気かー?wwww」

明らかに自分とは違うテンションの違うその声に、モララーは応える気にもなれず、
どうも、と一言だけで返した。

( ゚∀゚) 「しょぼくれてんなぁ。ほら、差し入れ」

( ・∀・)「……まだこの間のが残ってるのに」

( ゚∀゚) 「まぁそう言うな。備えあれば憂いなしっていうだろ?」

そう言うと、ジョルジュはソファーに腰掛けながら、大きな袋をテーブルの上に置いた。

( ・∀・)「過ぎたるは及ばざるが如しとも言いますよね」

( ゚∀゚) 「大は小を兼ねるってな」

( ・∀・)「……」

なんとなく違うように感じたが、モララーはあえて何も言わなかった。
くだらないやりとりよりも、気になることがあるのだ。

( ・∀・)「それより捜査の方は?」

( ゚∀゚) 「まぁ進んでるらしいな。どう転ぶかは分からんが」

( ・∀・)「そうですか……」



283: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:09:33.97 ID:CJ3mk6P20
  

まぁ、とジョルジュ。
その先は聞かなくても、モララーにはジョルジュが何と言うか分かっていた。

( ・∀・)「なんとかなる……ですか?」

( ゚∀゚) 「……そうだ」

(;・∀・)「本当にお願いしますよ?」

面倒臭そうにモララーの問いを無視して、
ジョルジュは自分が持って来た袋をがさがさと探り、幾つかおにぎりを取り出した。
そして、その内の一つをモララーに差し出す。

( ゚∀゚) 「食え食え。もったいねぇだろ」

( ・∀・)「……はい」

受け取ったそれを手順通り開け、口にする。
不味くはなかったが、かといっても美味しいとも思わなかった。

そんなモララーを尻目にジョルジュはさも美味しそうに幾つも平らげた。

それからは、ここ数日と同じく、モララーはジョルジュに思い出せる限りの事を話し、
ジョルジュはそれを真剣な表情で聞いていた。

そして、仕事に戻らなくてはならない時間になると
また来る、と言い残してジョルジュは部屋を後にした。



285: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:11:14.16 ID:CJ3mk6P20
  

ジョルジュが仕事に戻ると、部屋にはモララーだけになった。

( ・∀・)「……」

座ったまま、ため息をつく。
まさかこの部屋に自分が入ることになろうとは、とモララーは思う。

この部屋は公安が名を偽り、所有している建物の中の一室だ。

中にはソファーがあり、ベッドがあり、寝泊りが出来るようになっている。
食事は係りの者が時間になると運んでくる仕組みになっており、
テレビや、携帯電話等の通信機器がないこと以外は快適だとも言える。

モララーもジョルジュも今でこそ内閣調査室所属になっているが、前は公安の人間であった。
公安時代、ここで幾人もの人物の世話をしたこともある。

だが、今では全く逆の立場になってしまった。

この部屋に入れられる人物はごく一部の限られた人間だ。


重大犯罪を犯した可能性があり、刑務所には国家規模の理由で入るべきでない、特定の条件に該当する人物。



286: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:13:20.81 ID:CJ3mk6P20
  

内閣情報調査室、国際部門――――それがモララーが現在働いている職場だ。

モララーは元々公安の人間だったのだが、紆余曲折を経て現在に至る。

公安、そして内調、と聞くと人は何か謎めいた、ブラックなものを想像するが

公安や内調は列記とした国の機関の一つである。

日本国は昔から、「スパイ天国」と呼ばれるほど、国内の諜報活動に関しての規制が緩かった。

それは現在も尚、諸外国の日本に対する評価でもある。

だが、日本でも諜報活動そのもの、または諜報に関する体制の質は向上しており

それを牽引しているのが公安や、内調と言えるだろう。

アメリカのCIAや、ロシアのFSBのように過激ではないし、規模も比べ物にならないほど差があるが

それでも日本が比較的安全に保たれているのは、内調や公安の働きによるところが大きい。

これから諜報の面でも強化していくことは既に決められており、

同僚のジョルジュはもちろん、モララーもその一翼を担うことが期待されている。

―――はずだった。



288: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:15:59.21 ID:CJ3mk6P20
  

( ・∀・)「全く……ついてないね」

内閣調査室に所属して、まだ数ヶ月と立っていない。
ようやく仕事にも慣れてきて、いざこれからという時に、犯罪者のレッテルを貼られた。

それでもこうして特別な待遇を受けているのは、モララーが内閣調査室という機関に属しているからに他ならない。

しかし、それも時間の問題だろうとモララーは考えていた。
警察に捕まった時は動転したものの、状況から見てモララーが犯人だとは誰も思わない。

ただ、念のためだ。
モララーは半ば自分に言い聞かせるように心の中で思った。

( ・∀・)「……」

手を伸ばし、ジョルジュの差し入れを漁る。

( ・∀・)「あったあった」

カートンの包みを丁寧に剥がし、その中の一つを手に取った。
久しぶりだな、と思いながら、一本取り出し、備え付けのライターで火をつける。

食事などより遥かに旨かった。



293: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:17:35.29 ID:CJ3mk6P20
  
――――――――――――――


( ゚∀゚) 「はい。すいませんでした。失礼します」

踵を返し、多少の反発心を込めてドアを閉める。

( ゚∀゚) 「ったく……血も涙もねーな」

ドアの奥に居る上司にそう悪態をつくと、ジョルジュは自分の部署に戻った。
モララーの事件を独自に調査しているのを窘められ、そして仕事の追加。

( ゚∀゚) 「まぁいいか。モララーの方も片付きそうだし」

警察でも捜査は進んでおり、ホシの目星はついたと聞いた。
モララーが無事釈放されるのももうすぐだろう。

( ゚∀゚) 「ただ……」

一つ気になるのは当のモララーにいつもの元気がない事だ。

( ゚∀゚) 「どうせ。またくだんねー事でも考えてんだろ。
      ……仕事するか」

言って、ジョルジュは先にある会議の為の書類を作り出した。



298: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:19:25.83 ID:CJ3mk6P20
  

―――――――――――――

ジョルジュの言葉通り、モララーが釈放されたのはそれから三日後の事だった。

( ・∀・)「……」

結局、モララーがあの部屋に居たのは僅か一週間だった。
それでも外の空気はやはり旨いと感じ、少しだけ囚人の気持ちが分かるような気がした。

( ・∀・)「歩いていくか」

解放される時、公安の職員から事件の詳細を聞いた。
モララーの横で死んでいた男性は、ある大企業の元社長、現会長だった。

さすがに大邸宅に住んでいるわけだ、とモララーは納得した。
その会長は、数年前に妻を亡くし、子にも恵まれず、あの邸宅には実質一人で住んでいたらしい。


そして、犯人。
聞いた話だと、被害者が経営する会社の元男性社員らしい。


その人物にこれからモララーは会いに行こうとしていた。



300: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:21:23.09 ID:CJ3mk6P20
  

そのまま十数分歩いていくと、犯人が拘留されている警察へ着いた。
未だ、取調べは続けられているらしいが、それはあくまでも書類を埋める為の作業に過ぎない。
男はすぐに犯行を自供した。動機はまだ不明だが、社内でのいざこざだと見られている。

モララーが警察につくと、すぐに係りの者が案内をしてくれた。
面会の旨を申し出ると、十分という制約はあったが、すぐに取り計らってくれた。

「では十分だけ、ということで」

係りの者が、ドアを開けながらモララーに言う。

( ・∀・)「はい。すぐに終わりますよ」

その部屋は、モララーにもよく馴染みのある光景だった。
透明な板を挟んで、向こう側には心底憔悴している様子の男が居た。
俯いたままで、モララーの方を見ようともしない。

用意された椅子に座りながら、モララーは言う。

( ・∀・)「久しぶり……が正しいのかな。この場合は」

その言葉にようやく男が顔を上げると、少しだけ驚いた表情をした。

「あなたは……」

( ・∀・)「その節はどうも」



303: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:23:08.16 ID:CJ3mk6P20
  

「……申し訳ありませんでした。何とお詫びしたらいいか……」

その表情は全く悪人は見えず、むしろ善人のそれだった。

( ・∀・)「なぜ、あんな事をしたんです?」

ほんの少しだけ語気を強めて言うと、
男は一度目を伏せて、それからゆっくりと吐き出すように語りだした。

「…あの男を殺して、貴方を見た瞬間、私は初めて恐怖を感じました。
 あの男を殺した瞬間ではないのです。誰かに見られていると思った瞬間に初めて罪を意識しました」

( ・∀・)「……殺した事に後悔はないのですね?……いや、結構です。続けて下さい」

「……罪を意識したのは本当です。でも私には引けなかった。
 貴方を殺そうと思いました。しかし、途中で気が変わりました」

( ・∀・)「僕を犯人に仕立て上げようと?」

「そうです。今から思えば素人の自分にそんな事が出来るわけがなかったと思います。
 でも、その時は夢中だった。……罪から逃れようと」

( ・∀・)「……この際、僕を嵌めようとした事はどうでもいいです。
     貴方は被害者が会長を務めていた会社の元社員ですよね?
     そこで何かトラブルがあったのですか?」

言ってから、これではまるで取り調べじゃないかと、モララーは思った。



305: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:24:31.89 ID:CJ3mk6P20
  

「……」

男はそこで口ごもった。何か話したくないわけがあるのだろう。

( ・∀・)「…無理して話すことはありませんよ。第一僕は、警察官でもない」

「……いえ、迷惑を掛けた貴方には話すべきです。
 あの男がまだ専務だった頃の話です。私はあるプロジェクトに関わり、その途中であの男と対立したのです。
 その時、私は平の社員でした。相手が悪いと自分でも思いました。
 しかし……どうしても譲れなかった。自分の案にそれだけ自信があった」

話が進むにつれ、男の話し方が変わった。おそらく話していく内に昂ぶっているのだろう。
そしてモララーには事の顛末がなんとなく予想出来た。

( ・∀・)「……それで首を切られたと?」

「……えぇ。しかし、それだけではありませんでした。私は志半ばで首を切られた為、知りませんでしたが
 あの男はそのプロジェクトが完成を向かえた後、あっという間に昇進したのです」

( ・∀・)「……?」

「あの男は、私を首にした後、私の案を採用し、成功を収めていました。 ……許せませんでした。
 私の会社を辞めさせられた後の人生は散々で…… あの男が居なかったら――と何度も考えました。
 そして……あの男を殺しました」

話し終えると、男はまた目を閉じ、俯いた。
どこか達観したような、そんな様子だった。

―――――――――――



310: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:26:09.14 ID:CJ3mk6P20
  

警察を後にし、モララーは一人、公園のベンチに座っていた。

( ・∀・)「……」

これだけ寒いにも関わらず、公園には子供達が遊び騒いでいた。
だが、耳に木霊するのは子供の声ではなく、あの犯人の言葉。

( ・∀・)「……組織……か」

結局、あの犯人は組織という枠組みの中で排除された存在なのだ。
それが、殺人という恐ろしい犯罪さえ引き起こす。

許されるべきではない事だ。

だが、モララーにはなんとなく犯人の気持ちが分かるような気がした。
この世には、不条理が嫌という程存在している。

( ・∀・)「……自分が変われないのなら諦めるしか……ない」

組織というのは存在そのものが、合理的であるが故に不条理だ。
それが嫌なら、組織から抜けるしか選択はない。

それがモララーの考え方だ。いやそう考えるしかなかった。

( ・∀・)「……僕は逃げたのか?」

本当はそんな事などとうに分かっているはずだったのかもしれない。

公安を辞めた時から。



314: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:27:43.54 ID:CJ3mk6P20
  

( ゚∀゚) 「おっ! こんなとこにいたのか。
      探したんだぞwww」

( ・∀・)「あ、ジョルジュさん」

( ゚∀゚) 「無事に出れて良かったなww
      どうだ? シャバの空気はうまいか?www」

言いながら、缶コーヒーをポケットから出すと
ジョルジュはモララーの隣に座った。

( ・∀・)「空気か。ちょっと前までは旨いと感じてたんですがねぇ」

( ゚∀゚) 「……あぁ、そうだ。
      お前、明日から一週間の休暇だぞ」

(;・∀・)「ちょ……えぇえええ? やっぱり謹慎ですか?」

寝耳に水とはまさにこの事。

( ゚∀゚) 「いやいや、有給休暇だな」

(;・∀・)「出してないですけど」

( ゚∀゚) 「俺が出したwwwwwwwwwww
      まさか通るとは思わなんだwwwwwwうめえええwwww
      じゃあ俺仕事あるからwwwwじゃあなwwww」



318: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:29:37.37 ID:CJ3mk6P20
  

(;・∀・)「ちょ……」

モララーの呼びかけも空しく、ジョルジュはすたすたと去っていった。

(;・∀・)「せっかく貯めてたのに……」

まぁ仕方ないか、とジョルジュが残していった缶コーヒーを手に取る。

(;・∀・)「うわぁ、ぬるっ……」

もしかしたら、大分探してくれてたんだろうかとモララーは思う。
温い事もあってか、すぐにそれを飲み干した。

( ・∀・)「さて、……って何もすることないな」

どこかへ行こうかと考える。

まだ昼間だ。呑みにいくのは早いし、かといって他にはこれといって行きたい所もない。

( ・∀・)「……せっかくだから、南の島でバカンスでも楽しむかwww」

そう、一人で軽い冗談を口にする。
と、足元にサッカーボールが転がってきた。



323: 短大生(兵庫県) :2007/04/10(火) 23:31:24.04 ID:CJ3mk6P20
  
「すいませーん! とってくださーいwww」

小学校の低学年、もっと小さいかもしれない男の子が遠くからそう叫ぶ。

( ・∀・)「はいはい。蹴るよー?」

モララーが立ち上がり、ボールを蹴ろうとした時だった。


「はーいwww……って、あれ?……」

その後ろから、もう一人の男の子が声を掛ける。

「なにしてんの? ボールは?」

「うん。……今あそこに人いたよね?」

「みてない」

「そっか。まぁ、いいやwwww取ってくるから待っててww」

そう言って男の子は、ボールを取りに走り、再びボール遊びを始めた。


ベンチには空の缶コーヒーと、煙草だけが残されていた……。


 ( ^ω^)エアーがクオリティを育てるようです

  『( ^ω^)の内藤小説 外伝前編 in ( ・∀・)』 おわり



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