( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです
- 375: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 19:53:49.88 ID:JxlIAxi70
☆★☆★Aパート異世界編についての注意事項☆★☆★
1.この作品を見るときはディスプレイから離れ、必ず一人っきりでご覧下さい。
2.この作品には白ける場面が多数存在します、翌日に他人と会う予定のある方は閲覧をお控え下さい。
3.この作品は犯罪を助長するものではありません、あしからずお願いします。
4.この作品の登場人物、団体及び事件は実際のものとは一切関係ありません。
5.この作品は「ブーンの心が世界を左右するようです( ^ω^)」本編とは直接関連しておりません。
6.コピペミス、あるあるwww
7.ツッコミなくても負けないもん。
8.今作品は一世一代の大冒険のため、既にいつものテンションを捨てております、生温かい目で見守って下さい。
(*ノωノ)「以上、約束は絶対でお願いしますあぷー」
- 378: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 19:55:54.23 ID:JxlIAxi70
( ^ω^)エアーがクオリティを育てたようです
『 Aパート : 不信な心が葛藤する小説なようです 』
- 381: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 19:56:15.13 ID:JxlIAxi70
〜〜 ごめんなさい>>375自体がコピペミスです 〜〜
- 385: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 19:58:18.43 ID:JxlIAxi70
ちょうど良い、どこかへバカンスに行きたいと思っていたところだった。
今の季節は冬、だからこそ暖かい所が良いと思っていた、まさに望み通りじゃないか。
(;・∀・)「……いや、でもこれはおかしいな」
せっかくだし南半球にまで足を伸ばして、ギラギラの太陽の下、ビーチで日光浴をしながら水着の女性を追うくらいを考えていた。
猫の手がいくつあろうと足りない忙しい時期だ、そんな夢くらい見てもバチは当たるまい。
しかし冬に白昼夢を見るハメになるとは思わなかった。
(;・∀・)「……ビーチってレベルじゃないね」
顔を右に向けると、そこには一面に砂丘が広がっていた。
砂浜なんて温い表現ではなく、見渡す限りが砂なのだ。
地平線が見えるまでに広がったそれは、砂漠そのものだ。
(;・∀・)「砂で泳げとでも言うのかねぇ」
サラサラの砂は、一歩踏み入れれば足を掴むように纏わり着いた。
一歩が重い、どれだけ粒が細かく乾燥しているんだ。
とても十数分と歩ける気はせず、クルリとその砂漠に背を向けた。
- 387: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:00:51.87 ID:JxlIAxi70
- ( ・∀・)「つまるところ、これはオアシスか」
向いた先には背後の光景が嘘のように木々が生い茂っていた。
ツタがこれでもかと巻きつき、野太い幹を剥き出しにした大木が凛然と立ち並んでる。
規模が違う、上に行くほど幾重にも枝分かれし、空が見えないほどにまで生い茂っていた。
こちらは一歩足を踏み入れると地面が湿っているのが分かる。
もう三歩でも進めば真っ暗で太陽も見えなくなるのだろう、雑草の一つ一つをとっても自分の背丈ほどまで力強く生えている。
(;・∀・)「これは迂闊に動けないね、迷子になるのは必至だ」
オアシスといっても桃源郷のような素晴らしいものとは程遠く、
踏み込んでしまっては二度と帰って来れそうにない、終着駅ともいえる。
蛇やトカゲならまだしも、肉食の生き物だって普通に生息していそうだ。
嫌になりクルリと反転すれば、やはり一面の砂。
発ち上がる陽炎から、ムワッと不快な空気が流れてきたので顔を顰めた。
自分がどうしてここにいるのだろうかと疑問に思ったことだろう。
むしろ、誰か知っていたら教えて欲しい、どうして自分がこんな辺ぴな地ににいるのかを。
- 389: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:02:55.72 ID:JxlIAxi70
- 砂漠で干からびて死ぬか、密林で人知れず虚しく死ぬか。
いずれにしても悲惨な犬死にだろう、そんな二者択一に迫られようという時、砂漠にポツンと黒い影があった。
うん、どう見ても黒い。
無意識に胸元をまさぐって拳銃を探す自分がいた。
公安の時代だったなら既に発砲まで行っていたかもしれない、拳銃を持っていなかったのは不幸中の幸いだろう、
己の手で他人を殺さずに済んだのだから。
(;´_ゝ`)「おお、ようやく人がいた!」
黒い帽子に黒パーカー黒ズボン黒靴、二枚目とも三枚目ともつかない微妙な顔がなお、その男の不審さに拍車をかけていた。
気付いたら手錠を探している自分がいた。
(;´_ゝ`)「扉を抜けるとそこは砂漠だった……どこでもドアもビックリです四次元世界ウマー。
それにしても一体何なんだ何処なんだこの砂漠は、全然歩けなくて疲れた疲れた……」
妙にフレンドリーなのが不審だ、疲れた素振りが不審だ、息をしている事が不審だ、生きている事自体が不審なのだこの男は。
公安を辞めてからも内閣調査室で様々な厄介ごとに首を突っ込んできたからこそ培われた本能が、危険を察知していた。
声を出せずに固まる自分の目線が気になったか、男は一歩引いて声を張り上げた。
(;´_ゝ`)「いや、俺は怪しいもんじゃないよ!?」
自覚していたのかと、少し安堵した。
- 391: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:04:49.66 ID:JxlIAxi70
- ( ・∀・)「……なるほどね、つまり僕と一緒で気付いたらこの場に……か」
( ´_ゝ`)「気付いたらって言うか、あからさまに怪しい扉に押し込められましたが。
ロッカーに押し込められたいじめられっ子の気分を直に味わったぜ。
いやぁそれにしても砂漠の真ん中で太陽光を吸収しすぎて死ぬかと思った」
そんな黒い恰好しているからだ、あえて突っ込むほど野暮な事もない。
( ´_ゝ`)「まだ名を名乗っていなかったな、俺は兄者だ」
( ・∀・)「僕はモララー、よろしく」
モララーは軽く言うと、また頭を働かせ現状把握に努めた。
これほど非現実な出来事が起きたのだ、口を尖らせて不可解さを露にする。
(;´_ゝ`)「えっと、俺手を差し出しているんだけど……握手……」
( ・∀・)「そうか、違いはあれど気付けばここにいた……何か法則性でもあるのだろうか、そもそもここは一体?」
(;´_ゝ`)「あの、どうして半歩距離をとるんですか正直ちょっと傷付いてるんですが。
もしかして無視ですか違いますよね考えに集中しているんですよね?」
( ・∀・)「!! ちょっと黙ってくれ」
(;´_ゝ`)「……はい」
(#・∀・)「うるさい!」
一寸先は闇というコトワザそのものだろう、深淵の暗澹が広がる密林の奥から人の話し声がする。
耳を済ませると鮮明に聞こえる、間違いなく人間の声だ。
- 394: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:06:52.13 ID:JxlIAxi70
- ( ・∀・)「どうやら僕ら以外にも人がいるようだね、兄者ちょっといいかい?」
返事を待つ事無く、モララーは背負ったリュックを下ろすと、中から丈夫な紐を取り出した。
その片端を自分の腰に巻き付ける。
そしてもう一端を兄者に差し出した。
( ・∀・)「ちょっとこの森の中に入ってくるよ。
ただあまりに暗すぎる、十歩も進めば出口がどこか分からなくなるだろう。
僕とて命知らずじゃないからね、命綱、君に任せるよ」
(;´_ゝ`)「え、えっとこの端をどうすれば……」
( ・∀・)「それじゃあ行って来る、不審だけど君の事を信用するよ、頼んだ」
(;´_ゝ`)「あ、どうすれば……ってか俺は不審じゃなぃ……」
モララーは兄者の言葉に耳を貸す事もなく、一人密林へと足を進めていった。
少し経てばもう姿は見えない、草木を分けて歩く音だけが暗闇から響いた。
(;´_ゝ`)「……オレの甲斐性ってなんだろう」
兄者は一人、涙目で呟いた。
- 398: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:10:54.81 ID:JxlIAxi70
見渡す限りの森林が行く手を遮った。
頭上を見上げた所で幾重にも重なった小枝と葉に妨害され、太陽の光が僅かに覗けるだけだ。
今時これほど暗い場所などそうは存在しない。
田舎の夜でも月が輝き、まだ周囲の状況をいくらか把握できるだろう。
(´・ω・`)「やれやれ、先客がいるとは意外だったよ」
暗闇の中を掻き分け進み、目ざとく光の差し込む広地を探り当て、到着したと思えばそこには人がいた。
呟く男の前で、眉間に皺を寄せ、泣きそうな表情の少女は顔を上げて問うた。
ξ゚听)ξ「……アンタ、人?」
(´・ω・`)「見ての通りさ、人道は外れているかもしれないけどね」
そんな皮肉を耳に入れる事無く、他人と会った途端少女は立ち上がると表情を強がって見せた。
頭上からの僅かな光が眩しい、木の葉の茂りが薄い部分からは、緑がかった光が針の様に小さく鋭く地へと降り注いでいた。
まぶたにチリチリと痛みを感じながら、男は質問を返す。
(´・ω・`)「ククク……君も人だね、人道を外れている」
ξ゚听)ξ「失礼な人がいたものね、初対面でそんな事を言うなんて気が知れないわ」
(´・ω・`)「否定はしないのかい?」
得意気に笑って見せる男に、少女は目を尖らせた。
- 401: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:12:59.30 ID:JxlIAxi70
- ξ゚听)ξ「どうでもいいわ、それよりもここはどこよ?
気付いたらこんなところにいてワケわかんないんだけど」
(´・ω・`)「さぁね、罰が当たったんじゃないかい?
他人を犠牲に自分を生かしてきた人間の末路かもね、地獄というやつか、クックック」
何が面白いのか、と少女が不機嫌を露にした。
どうしてこうも自分が見透かされているのだろう、その洞察力が気に入らなかった。
とりあえず話をして分かった、男もここがどこかを知らない。
だったらもう用はない、使えない不愉快な人間と係わるほど無駄な事はない。
ξ゚听)ξ「地獄なら一人でご自由にどうぞ、生憎私にはアナタと違って将来があるからまだ死ねないわ。
あなたは勝手に三途の川なりどこへでも行って頂戴」
(´・ω・`)「将来か、一体君はどれだけの人間を騙して過ごしていくんだろうねこの先」
ξ#゚听)ξ「……ッ!!」
怒って掴み掛かろうとする少女の手を振り払い、男は逆に首を掴み返した。
片手でその体を持ち上げると、顔を近づける。
ξ;゚听)ξ「くぅッ!!」
(´・ω・`)「自分以上の悪党を見るのは久しぶりだ、気に入らない事があればすぐに掴みかかる辺り小者だな、ククク」
手に力を込め、男は笑いを止めた。
(´・ω・`)「いけ好かないガキだ」
- 405: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:15:02.68 ID:JxlIAxi70
- そのまま一気に地面へと叩きつける。
強く鈍く頭を打つ音が響いた。
ξ ))ξ「ぅッ……!!」
(´・ω・`)「自分を信じて止まない、罪悪感もなく他人を使い犠牲にし、自分本位の行動。
君の罪の美学は理解出来そうにない」
ξ;凵G)ξ「うぇ、え……!」
少し覇気を込めると、すぐにも相手は折れた。
やはりそうだ、罪の意識なく自分のために周りは犠牲になるべきだと信じて疑わないタイプの悪だ。
最も興味の沸かない、下劣で愚鈍な犯罪者だ。
男は数言交わしただけでそれを見抜くと、ヤレヤレと首にあてがった手を離した。
(´・ω・`)「下衆が、己の罪も理解できない猪口才な人間が粋がるな」
言うと口元を綻ばせた。
説教して良い気分に浸ったというわけでない、勝ち誇ったわけではない。
惨めな相手に少し同情してしまった自分に対し、柄でもないなと期せずして笑みがこぼれたまでだ。
ξ;凵G)ξ「うええぇ、ええん!!」
(´・ω・`)「ほらみろ、煩く泣き喚くものだから誰か来たじゃないか」
男がそう言って振り向いた先で、背の高い草が僅かに動いた。
そして次の瞬間、腰に紐を巻いた人間が飛び出してきた。
- 406: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:17:01.41 ID:JxlIAxi70
- ( ・∀・)「……本当に人がいるとは驚いたな、そっちの女の子は怪我しちゃったのかな?」
(´・ω・`)「ああ、転んで泣いているだけだよ」
平然と言う男に、すぐさまモララーは怪訝な目を向けた。
当然だ、子供がすぐ横で泣いているのにそれを気にも留めずにいるのはどうかしている。
「転んだ」というのも方便にしか聞こえない。
( ・∀・)「さてと、とりあえずここがどこかについて理解できる人は……いないよね?」
(´・ω・`)「地獄でなければ心当たりはないね、ククク。
そちらのお二人さんもかい?」
( ・∀・)「お二人?」
モララーが振り向いた先には、腰に巻いた紐の一端を持った兄者が立ち尽くしていた。
( ・∀・)「……」
(;´_ゝ`)「あれ? 何これ、まるでオレがいちゃいけないみたいなふいんき何これ?
いや、ちゃんと手渡された紐は持ってきたよ、ほら」
その場は一気に静寂と化した。
- 410: すずめ(dion軍) [BGMお願いします] :2007/04/11(水) 20:20:27.97 ID:JxlIAxi70
空からの僅かな光が差し込むそこで、4人は向かって座り込んでいた。
無言の嫌な空気が漂う、言わずもがな互いへの疑心と不安が交錯していた。
( ・∀・)「とりあえず、自己紹介をしようか?」
( ´_ゝ`)「いえーい! ドンドンパフパフ!」
えてしてどの世界にも空気を読めない男と言うのはいるものだ。
(;´_ゝ`)「なんていうかゴメンなさい」
( ・∀・)「僕からいこうか、モララーと言うんだ、よろしく」
(;´_ゝ`)(むしろ俺空気!?)
( ・∀・)「以前は公安だったけど、ワケあって辞めて今は内閣調査室と言う場所で地味な作業をこなす毎日だよ」
(´・ω・`)「ほう、公安か……」
( ・∀・)「元だけどね、まぁ紆余曲折あったんだ。
さあ、次はあなたにお願いできますか?」
「公安」というワードに食いついた事を理由にパスを出され、男は「ククク……」と笑って口を開いた。
(´・ω・`)「ショボンと言うよ、よろしくしなくても良いけどね。
警視庁爆発事件を知っているかな?」
ショボンと言う名前はどこかで聞き覚えがあった、そう思った矢先の質問に絶句した。
事件と名前が繋がり、その場は一瞬で空気が張り詰める。息苦しさすら感じた。
- 412: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:22:22.15 ID:JxlIAxi70
(;・∀・)(なるほどね……どうりで初見から嫌な感じがしたわけだよ)
(;´_ゝ`)「えっと、ショボンさん、そのもしかして……」
(´・ω・`)「疎いね、あえて言うまでも無いだろうこれ以上。
ちなみにもう僕は捕まった身だよ、元公安さんも安心してくれ」
ξ゚听)ξ「随分たいそうな過去をお持ちのようで。
そのくせよく私のほうが悪党だなんて言えたものね、尊敬のあまり開いた口が塞がらないわ」
(´・ω・`)「逆に口を閉じておいて貰いたいね、ガキの戯言は不快だ。
次はそっちのアンタにお願いしたいね」
ξ#゚听)ξ「……ッ!」
ショボンの言葉を受けて、兄者が頷く。
(;´_ゝ`)(大量殺人犯と一緒か……下手な事言えないな、ここは無難に自己紹介して係わらないようにしよう)
( ´_ゝ`)「俺は兄者、ごく普通の25歳ニート独身童貞、好きな色は黒です」
(´・ω・`)「ほう、黒が好きだからそんなに不審ななりをしているのかい?」
(;´_ゝ`)(フィーーーッシュ!! マジ喰いついてくんなって勘弁してくれって!!)
兄者は今まで様々なタイプの人間と接してきた。
マシンガントーク変態の店長、虹色変態で今は亡き会長、人として堕落した変態弟、バックの処女を奪い奪われた変態恋人つとむちゃん。
……あれ、ろくなヤツいなくね? オレの人生かなり間違ってね?
- 414: すずめ(dion軍) :2007/04/11(水) 20:24:17.43 ID:JxlIAxi70
- そうそう、その前述の会長が幾度と警官に捕まっていた。
いやしかし、自分が会ってきた犯罪者は猥褻物陳列罪とかそういうちょっと茶目っ気のある奴らばかりだった、
モノホンの犯罪者は勘弁して下さい、何ですかこのオーラはいやほんと。
( ´_ゝ`)「はい、黒は大好きでついつい着るもの全て統一しちゃうんですよねHAHAHA」
(´・ω・`)「君は……僕と同じ匂いがするよ、人を殺した事もあるくちだろう?」
(;´_ゝ`)(え゙え゙え゙ーーー係わらないとかいうレヴェルじゃねーぞオイ!!
気に入られているどころかメッチャ親近感沸かれているんですが何このドッキリ!?)
(;´_ゝ`)「いや、その別に俺は……」
(´・ω・`)「警察にお世話になったことも幾度とあるんだろう?」
(;´_ゝ`)「確かに何度とありますが、それはその一方的というか……」
否定しきれない自分が悲しかった。
暗闇を歩いていて不審だったから補導されたとか、本当に「お世話」になったものだから言葉遊びにしては笑えない。
(´・ω・`)「やっぱりね、洞察力には少々自信があってね、そんな気がしたんだ。
詳しくは聞かないよ、話したくないなら無理強いはしないさ」
(;´_ゝ`)「え、いやその……」
(;・∀・)「なるほどね、君からも不審な感じがしていたんだ……まったくとんだメンバーだよ」
モララーの溜息が一際大きく響き、兄者を逃げられない者と決定付ける事となった。
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