( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです

50: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:23:00.85 ID:m+0QWMY90
  
午前一時半・イワヤマトンネル

辺りは真っ暗、闇の空間だ。
蛍光灯の一つでも設置してくれれば……いや、今の時代はLEDだ。
しかしこのトンネルの暗さは異常。そりゃ事件も起きますよ。

(´・ω・`)「遅かったな兄者、ウォーリーに赤丸書いて図書館の人に怒られてたのか?」

(;´_ゝ`)「そんな非道な事するか。暫く腹痛で動けなかったんだよ。カレーの所為で。
      てか、今夜犯人が訪れるっていう確かな証拠はあるのか?」

(´・ω・`)「無いよ。それより聞いてくれ、第一の事件の被害者は女子高生、
     第二の事件では女子中学生がやられている。この事から推理すると、
     次の標的は恐らく――――――――女子小学生だ!!」

(;´_ゝ`)「今無いって……アレ?聞き間違いかな……
      もしかして犯人が現れる日まで、毎晩こうして待機するんじゃ……」

(´・ω・`)「その通り!」

( ´_ゝ`)「20番で」

(´・ω・`)「黒の兄者さん、20番に飛び込んだっ!(ポンポンポーン)
     あ〜これで一面真っ黒に染まりましたね〜、未来を暗示しているかのよう!
     優勝者の兄者さん、感想を一言」

( ´_ゝ`)「帰っていいすか?」



56: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:26:40.20 ID:m+0QWMY90
  
同時刻・ラブホテル「むじんはつでんしょ」

(´<_` )「いや、本当何もしないから。マジで」

('、`*川(こんな場所に連れてきて、何もしないなんてありえない……
     弟者君がいい人なのは知ってるけど……やっぱりこういうのは良くない……)

(´<_` )「何にもしないって本当!ここ料金タダだしね!
      いやマジ信じてよ伊藤さん、俺の眼を見てくれ!
      俺が無理矢理女性を襲うような男に見えるか!?
      己の欲求のために、他人を傷つけるような人間に思えるかい!?」

('、`*川「思います、見えます」

(´<_`;)「…………」

('、`*川「家で一人、妹が私の帰りを待ってるんです。それじゃ」

(´<_`;)(帰っちゃった……やはり俺の口説きテクニックが衰えたのか)

( ^ω^)「ちなみに説明しよう!
      このラブホテル「むじんはつでんしょ」は弟者の言った通り、
      無料の施設だお。セクロス最中にベッドがギシギシするのを、
      エネルギーとして電気を生み出す素晴らしい発電所だお!!
      実際にこんなホテル出来るといいNE!」

('、`*川(もぅ……何やってんだろあたし。しぃはもう寝てるよね……
     用意しといた夕飯食べたかな。もうすぐ家に着くからね……今日はごめんね)



59: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:28:40.00 ID:m+0QWMY90
  
一方こちらは伊藤さん宅。
幼いしぃちゃんがうとうとしながら待ってるよ。
よっぽどお姉ちゃんが好きなんだね。もうすぐ帰ってくるからね。

                    語り部 モナー先生 (´∀` )

(*゚ー゚)「ムニャ……お姉ちゃん遅いなぁ……」

ガチャガチャ……ピンポーン

(*゚ー゚)「お姉ちゃん!」

凄い勢いで跳ね上がり、一目散に玄関へ走り出したよ。
嬉しさの余り、何で姉が鍵を持っていないんだ?という疑問は浮かばなかったようだね。

                   語り部 モナー先生  (´Д`*)ハァハァ

(    )「おじちゃんと一緒に来てくれお……」

(*゚ー゚)「お姉ちゃんじゃ……ない!?」

ハンカチで口を塞がれると、そのまましぃちゃんは気を失ってしまったよ。
その薄れ行く意識の中で彼女は思ったんだ。
「本当に全身黒タイツの人間っていたんだ……」と。
男はそのまましぃちゃんをビニール袋に入れ、逃走したよ。
犯人は誰だろう、絶対に許せない!!

衝撃の逃走シーン→ ⊂二二二(    )二⊃ブーン

                    語り部 モナー先生 (´∀`) (´∀`) (´∀`)



61: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:29:49.35 ID:m+0QWMY90
  
( ´_ゝ`)「二時になったが……何も起きないな」

起きない事に越した事は無いが、睡眠時間を削ってまで待機しているのだから、
少し悔しいような気持ちもある。いや、勿論誰も殺されなくて済むのが一番なんですよ?

(´・ω・`)「おっ、これは?」

懐中電灯を振り回し遊ぶ、駄目警官が何か見つけたようだ。
側まで寄ってみると、何やら雑誌らしい。

(´・ω・`)「小学生のスク水姿やブルマ姿を隠し撮りした、ロリロリ倶楽部三月号だ……
     僕は全く興味無いが、兄者はこういうの好きだろう?よかったらやるよ」

( ´_ゝ`)「悪いね、俺はもうそういうの卒業したんだ」

偽りの無い本心。
以前の俺なら、真っ先に飛びついて、舐めるようにして見た事だろう。
しかし今は違う。そんな色気の欠片も無い子供を眺めて、
しこしこ頑張るのは馬鹿馬鹿しいと気付いたのだ。そう、あの時から――――

(;´・ω・`)「なっ……しょ、正気か兄者!?ロリが嫌いな不審者なんて認めないぞ。
      じゃあ何故、毎日のように小学生の通学路をウロウロしてるんだ!!」

( ´_ゝ`)「ありゃもう慣性に従って歩いてるだけだからな。
      食事睡眠と同じ、生活の一部になっちまった訳ですよ」

(;´・ω・`)「信じられない。作者が高校時代、英検三級に二回も落ちた事以上に信じられん」

本当に混乱している様子を見ると、俺のイメージって一体……っていう気分になる。



65: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:31:25.71 ID:m+0QWMY90
  
(´・ω・`)「いや待て、その雑誌よく見ると血が付いてるぞ!」

懐中電灯を当てる。
渇いて黒ずんでいるものの、それは確かに血液だと認識出来た。

( ´_ゝ`)「なんてこった……その持ち主は毎日毎日、血が出るまで抜いていたのか」

(´・ω・`)「ペロ……これは女子中学生の血!
     第二の殺人の被害者も中学生、それを考えると……
     犯人は被害者を殺し快楽に浸りながら、小学生を次の的に定めたという事だ」

なんという推理。間違いなくミステリーを馬鹿にしている。
しかし締め切りが近い事から、もうこの線で決定だろう。
だから一ヶ月前から書き始めていろと、言い聞かせていたではないか。

更にページを捲っていくと、俺達はとんでもない結論に辿り着く。

(´・ω・`)「この『突然の突風による奇跡のパンチラ!』のコーナー……
     左下の写真、兄者の家の近くじゃん。投稿者はお前か!?」

( ´_ゝ`)「悪い冗談はよせ、……ん?いやまさか……しかしこれは……!?」

その写真に載っていた人物。
考えたくは無かったが、自分がかつて恋をした小学生に酷似している。
顔にはモザイクが掛かっているが、必殺『兄者アイ』(眼を細くして見る)
により、しっかりと表情が判別出来た。

(*゚ー゚)

(;´_ゝ`)「あああああ――――ッ!!」



72: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:33:28.54 ID:m+0QWMY90
  
(;´・ω・`)「……いやぁ驚く咆哮だったね、まだ頭がガンガンするよ。
       それで、どこまで話をしたかな」

( ´_ゝ`)「盗撮の定義についてだ」

(´・ω・`)「してねーよ」

見ると、そのいたいけな少女を囲むように、血で輪を描いている。
考えたくはないが、近所だと知って次のターゲットをこの娘に定めたという事か。
だとしたら大変な事態だ。一時は友達以上の関係になった女が、
凶悪犯の手によってズンドコベロンチョされてしまうかもしれない。

(´・ω・`)「つまり無理矢理まとめると、
     一つ、犯人の次に狙っている獲物は、順序からして小学生。
     二つ、放置されていた雑誌を見て、あのしぃちゃんに目を付けた可能性がある。
     三つ、穴だらけの推測だけど、展開的にこうじゃないと困る。
     四つ、これ以上伸ばすとgdgdになるし、犯人は今日現れる!!」

なんてこった。
この男の頭脳はバーローや金田一の比ではなかった。
マジカル頭脳パワーの功績なのか。

そんな思いを巡らせていると、奥の方から僅かに声がした。
野太い男の声で間違いはない。現場に緊張が走る。

あの娘に何か起こるのだけは避けたいのだ。
そうじゃなくても自分が一度傷つけた。
周りは変態だらけ、そんな環境でも笑顔を絶やさなかった泥中の蓮。

こっちの世界で繰り広げられる戯曲に沿って踊るのは、変態だけでいいのだ。



76: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:36:02.95 ID:m+0QWMY90
  
イワヤマトンネル・奥の方にて

( ^ω^)「おいすー、今日も約束の娘を浚ってきたお」

(    )「ご苦労……いつも済まないね。しかし警察も動いてきている。
      この遊びも今日で最後になるかもね……」

( ^ω^)「じゃあ僕の仕事はここまでかお。
       では約束通り、月宮あゆ1/1スケールを……」

(    )「おらよ http://www.kajisoku.org/img03/img508_k89.jpg



82: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:37:28.93 ID:m+0QWMY90
  
( ゚ω゚)「ぐああああああああああ!!!!」

(    )「もうお前……用無しなんだよ。これが何だか見えるかい?」

( ゚ω゚)「ナ、ナイフかお!?冗談もいい加減にするお!!
      僕はお前の事なんてこれっぽっちも喋らないから……見逃してくれお!!」

(    )「地獄で会おう」

( ゚ω゚)「やm(*゚ー゚)「やめてえええええええ!!」

(    )「起きたかお嬢ちゃん。今からその男を殺し、次に君を壊す。
      焦らなくてもイインダヨー」

( ´_ゝ`)「グリーンダヨ!」

男が反応する前に俺はナイフを奪い取った。
殺すつもりは無いが、許すつもりだって毛頭ない。
ナイフを黒ウエストポーチに仕舞い込み、渾身の蹴りを腹部に当ててやった。

(´・ω・`)「兄者、ナイスだ!そのままひっ捕らえろ!」

それはアンタの仕事だろう。
と、言ってる場合でもないので、俺はすぐさま相手を押さえ込む。
両手もしっかり掴んだ。もう抵抗は出来まい。

(*゚ー゚)「兄者……さん?」

( ´_ゝ`)「………………!!」



85: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:39:03.08 ID:m+0QWMY90
  
(    )「ぐぐ……何故私が犯人だと分かった……」

( ´_ゝ`)「第一の殺人、被害者は女子高生。犯した後に脚を切断した。
      俺は最初、単なる狂った性癖で脚を切り落としたかと思った。
      しかし、それは違う。犯人……つまりお前には別の目的があったんだろう」

(´・ω・`)「本来の目的は女性の身体じゃない。鍵なのは脚さ、
     不審者本編を見直せばすぐ分かる……キーワードに当てはまる人間が」

不審者を最初から読んだ人はもうお分かりであろう。
この犯人の正体が。

( ´_ゝ`)「脚と言えば、アンタしか思いつかないんだよ……」

下に押さえつけている、その男の顔に電灯を当てた。
悪に歪んだその表情が露になった瞬間である。

( ´_ゝ`)「犯人はお前だ!!」

(*゚ー゚)「う、嘘でしょ!!?……なんで……なんで……」



88: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:41:02.26 ID:m+0QWMY90
  
(*゚ー゚)「モナー先生!!!」

(;´∀`)「ぐぐ……ばれたかモナ。まさか脚から私に繋げるとは……」

被害者の脚が切断されている。人気の無いトンネルでの犯行。
これらの事から、俺は一つの仮説を立てた。
今まで俺は、美少女の脚を狙った異常な性癖の持ち主が犯人だと思っていたが、
逆に考えるんだ。その脚が邪魔でしょうがないと考えるんだ。
つまり、犯人が本当に愛していたのは上半身の方だったのさ。……と考えたけど、
それは余りに無理矢理過ぎるので却下。

そこで過去を振り返り、これまでの凶悪犯罪と照らし合わせてみた。
会長による『獣姦事件』。
ジョルジュ長岡による『スクールジャック事件』。
ちんぽっぽによる『不審者狩り&都市破壊事件』。

思えばスクールジャックの時、獲物にされたクラスの担任だった男がいた。
そいつは元・アメフト選手と地の文が言っていた。
アメフトといえば大事なのは脚だ。
ググったらモナーは現役の頃、最強の走者と称えられていたらしい。

( ´_ゝ`)「そう!アンタは自分の鍛え上げた脚に自信があった!
      だから自分以上の美脚を持つ女、またはそうなる素質を持った少女を、
      始末したという事だ!!」

(´・ω・`)「まぁそんな推理をベラベラ喋らなくても、刃物を人にちらつかせている時点で
     立派な犯罪だけどね。モナー先生、言い逃れは出来ますか?」


( ´∀`)「……すいまセーン……ボク嘘ついてマーシター……」



93: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:42:25.86 ID:m+0QWMY90
  
( ´∀`)「小学生とか……ヘドが出るほど嫌いデース。
     ボクのストライクゾーンによると2歳から5歳までしか興奮しまセーン」

( ´∀`)「スーツ……こんなスカスカした洋服いりまセーン……
     福島では、教育現場はジャージに短パンって決まってマース」

(;^ω^)(な……なんだお、この人!?)

( ´∀`)「このイシツブテとズバットだらけのイワヤマトンネルも気が滅入りマース。
     ワンリキーと共存?クソくらえデース。
     ボクの国では先に進みたかったら喉が渇いてる警備員を殺して進みマース」

( ´∀`)「あ、あと上に乗っかってる不審者、一つだけ推理間違ってマース」

( ´_ゝ`)「ほう」

( ´∀`)「自分以上の美脚を持つ女、またはそうなる素質を持った少女、
     と言いましたね……そんな奴いる訳ありまセーン。
     そこそこ綺麗な脚をもぎ取って、世界一美しい私の脚と比べて
     優越感に浸りたかっただけデース!!」

(;´_ゝ`)´・ω・`)*゚ー゚)^ω^) ´∀`)「な、なんだって――――――――!!!」



96: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:43:37.21 ID:m+0QWMY90
  
その時だ。無数の光が、暗闇を照らす。
俺からしても、犯人からしても、決してそれは希望の光ではなかった。

( ><)「お前らそこまでなんです!!」

( ´_ゝ`)「うおっ、まぶし!」

目の前に立ちはだかる警官の数……ざっと見て三十近くは固い。
スピーカーの大音量で喋るもんだから、つい振り向いてしまった。
指名手配の俺が完全に顔を見られた。しかし、今は凶悪犯を捕まえた英雄である。
ショボンが何とかフォローを入れてくれるはずだ。

(´・ω・`)「この光景をご覧頂きたい。どう見ても不審者と異常性癖者の極悪犯が、
     今からksmsを展開する場面だ!!」

(;´_ゝ`)「バカヤロwwww確かにそれっぽく見えるのが返ってタチ悪いわ!!」

( ><)「全国指名手配の兄者がいたんです!突撃――――!!」

「驚異的な大人数でハレ晴レユカイを踊るOFF」の警官登場シーンの如く逃げた。
だが、相手は毎日腹筋五万回を欠かさない警官隊。素人が振り切れるわけが無い。
俺がブ男に囲まれ、揉みくちゃにされていると、声を震わせた女性が現れた。

('、`*川「しぃ、良かった!家にいないから……本当に心配で……ごめんねごめんね」

(*゚ー゚)「お姉ちゃん……」

どうやら彼女が警察に妹の捜索依頼を出したのが全ての発端らしい。
少女は無事に保護、連続殺人犯も逮捕、逃走中の指名手配犯も逮捕となれば、
警察もさぞ鼻が高かろう。(デイビットだけに)そして俺は今――――――



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