( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです

104: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:45:16.93 ID:m+0QWMY90
  
(;´_ゝ`)「……って、ここ何処やねん……」

目が覚めると見知らぬ部屋。広くも狭くも感じない空間。
空気は非常に冷たく、天井の蛍光灯もやる気なさげなので薄暗い。
上も下も壁もコンクリートだと気付くのに時間はかからなかった。

(;´_ゝ`)「なーんでこんな事になったかなぁ……」

一人の警官が振るった警棒で、俺は意識を失った。
それから目覚めたのは病院のベットの上……ではなく現在地である。

1レスの間に何があったのか、と考えても結論は出ず。
扉は一つあったが、案の定開きません。これで外に出られた方が逆に不気味だけど。

「何をやってんだお前は……」

(;´_ゝ`)「あれ……俺以外に人が!?」

(´<_` )「俺だよ、さっきからずっと居たのに何故気付かないんだテメーは」

(;´_ゝ`)「弟者!?」

見知らぬ異国の地(?)にて我が弟を発見。
顔は青白く、生気を感じない。

(´<_` )「俺だけじゃないさ……」

周りを良く見渡すと、同じ様に負のオーラが漂う人間が座り込んでいた。
ひーふぅーみー……俺と弟者を含め、この部屋には四人。何か見た事のある面子だなー、
とか考えていると、設置されていたスピーカーから声が響いた。



107: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:47:42.26 ID:m+0QWMY90
  
『皆さんごきげんよう この放送は花王の提供で……』

(´<_` )「何だこれは。ふざけているのか?」

『ふざけてなどいないわ!!』

スピーカーからレーザーが飛び出し、弟者が爆発した。
多分生きていると俺は信じ、放送の続きを聞く事に専念した。

『君達にはゲームをしてもらう』

(ツトム)「それってもしかしてマリカ?」

どう頑張っても顔文字に見えない馬鹿が発言した。
しかし俺自信もそうであってくれと切に願った。てか、こいつツトムじゃねーか。

『君達は死刑を執行された変態であり、元々戸籍も無い人間だ。
 よって、君達には憲法が保障する基本的人権は適応されない……と思う」

(*‘ω‘ *)「なるほど、変態だから何をしても構わないと」

見るからに端正な顔立ちはしていない女性が立ち上がる。
コイツはどう見ても本編のラスボス・ちんぽっぽです。本当にありがとうございました。

てか俺戸籍ないんかい。ここにきて新事実発覚かよ。



111: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:48:37.57 ID:m+0QWMY90
  
『さて、ゲームのルールを説明しよう。君達のパンツの中に小型の機械が入っているよ』

確かに入っていた。微妙に白い毛が付いている所を見ると、ついに俺の珍毛もトシか。
サイズはたまごっちくらい、黒と白のボタンがあり、液晶画面には1と表示されている。

『その3という数字は君達のポイントだ。0になったらゲームオーバーを意味する』

(;´_ゝ`)「え??さん?俺の1って表示されてるんだけど!!?」

『運が悪かったな兄者。ドンマイ!』

(;´_ゝ`)「ちょwwwwwwwwww」

『君達にはその機械を用いてデスノ並の心理戦をして貰う。
 ルールは簡単、本家の死刑囚を見れば一発で把握出来る』

(´<_` )「面白いしな」

『禁止するのは直接的な暴力行為だ。もし暴力を働いた場合、
 行為者は、これから見る全てのブーン系小説がトマトに見えてくるという催眠をかける』

(*‘ω‘ *)「それはある意味恐ろしい」

(ツトム)「質問よ。レイプは直接的な暴力に含まれるの?」

何の心配をしているんだこのオカマは。
どちらかと言うと、我々がお前に狙われないかヒヤヒヤしているというのに。

『レイプはダメ、ゼッタイ』



118: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:50:26.64 ID:m+0QWMY90
  
(ツトム)「なぁんだ……残念」

『しかし、くそみそと見なされた場合は認知する。溜まってばかりじゃツライだろうし』

(ツトム)「わーいwwwwwww」

わーいじゃねええええええええええええええ。
ルールがおかしいだろうが。

『詳しいルールは本家死刑囚を見てくれ。尚、兄者に関しては
 どのスイッチを押そうとマイナス1となるから注意してくれ』

(´<_` )「なーる……こりゃ優勝すれば褒美はあるのかい?」

『高級エステのチケット三回分と、賞状が送られる』

(#´_ゝ`)「うはwwwwwwみwなwぎwっwてwきwたw」

『0になった者が出た場合、黒服ズがダンスと共に登場するから、
 パフォーマンスも是非楽しんでいってくれ。五人の頑張りを期待しているよ』

( ´_ゝ`)「うむ五人と言うと、俺と弟者とツトムとちんぽと……」

指折り数えても四人にしかならない。
疑問に思っていた矢先、開かずの扉が開き、黒服に抱きかかえられた男が五人目だと
説明された。

しかしその男……



121: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:51:38.84 ID:m+0QWMY90
  
( ゚∀゚)「だーだーwwwwwwっうぇwwwっうぇwww」

(;´_ゝ`)「て、店長……!?何故生きている!?」

黒服の優しい説明によると、店長は確かに一回死んだ。
しかし火葬寸前で復活。見事奇跡の生還を果たした。
だが脳の一部が破損、それにより幼児化してしまったとか。

そしてスクールジャックという罪も消える訳ではない。
店長の起こした事件は許しがたい物だ。そこでゆっくり、ぬっちょりとリハビリをし、
最低限の生活習慣、言語を学ばせてから罰としてゲームをやらせようと提案されたらしい。

( ゚∀゚)「あぶぶぶ……リョボット!リョボット!どがーん!!」

黒服「コ、コラ! その機械はロボットではありませんぞ!!」

( ゚∀゚)「ねぇ、あぬじゃー……あそぼ! あそぼ!」

(;´_ゝ`)「え……?」

確かにその名前を呼んだ。店長は俺を覚えている。
それが妙に嬉しくて、つい俺も機械をロボット代わりにして遊んでやった。
  _   ∩
( ゚∀゚)彡「おっぱいロボ!! おっぱいロボ!!」

( ゚∀゚)「おっぱいミサイル!」

そう叫ぶと店長は、機械の背中にあるミサイルボタンをカチッと押した。
機械の白黒スイッチが宙を舞う。それがやがて加速し、俺の機械にバキッと当たった。



124: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:52:30.19 ID:m+0QWMY90
  
( ´_ゝ`)「あ」

俺の機械がコンクリの床に落ちる。同時にカチッとした音。
どうやら落下の衝撃で、スイッチが押されたようだ。

『1ターン目終了、兄者ゲームオーバー』

(;´_ゝ`)「あれれれ!? もうこの機械、煙噴いて動きませんけど!?
      応えろぉぉぉっダイヴィッパァァァァァァ!!」

『兄者、それはダイヴィッパーではない。諦めろ』

たちまち黒服が登場し、フォークダンスが始まった。
せっかくなので俺達も混ぜて貰い、気が付いたら二時間が経過していたという事実。

パフォーマンスが終わり、暫くして黒服が俺に向かって手招きする。
まだ死にたくない。こんな所で、醜い最期なんて遂げたくない。
しかし無情にも黒服の腕が俺を引っ張っていく。
右腕を引っ張る黒服、左腕を引っ張る黒服……統一しろ、身体が張り裂けるわ。

そして悲しんだ様子も無い四人の顔が、妙に印象に残った。

(ツトム)「……弟者ちゃんは何でここに?」

(´<_` )「むじんはつでんしょの電気で携帯充電してたら、急に捕まった。
      そういうアンタは?大方、全裸で暴れたとかそんなんだろーけど」

(ツトム)「全裸でイラクを一周してたら……アッラー」



127: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:53:55.09 ID:m+0QWMY90
  

(^ω^)-┐「よく来てくれたね兄者」

連行されてきた場所は、フラスコの中に奇妙な液体が入ってる……
そんな想像をして貰うとありがたい、研究所のような場所。
白衣を身に着けた博士のような老人は、『ブーン2』と名乗った。
1の事もよく知らないのに、いきなり2が現れても困る。
声質からしてスピーカーの主と見てよさそうだ。

( ´_ゝ`)「お久しぶりです。ジョセフおじさん」


(^ω^)-┐「いや、初対面だろう。
       あと殺したり、野蛮な事はしないから安心汁」

む? じゃあゲームオーバーとは何だ?
明らかに死に直結しているような言い回しをしておいて、逝く事では無いという。


(^ω^)-┐「人生のゲームオーバーには変わりないかも知れんが……」

博士はにやけながら、手前のレバーを引く。
その瞬間、白い煙と共に地面からドアが現れた。


(^ω^)-┐「おめでとう、君はパラレルワールド行きに選ばれた。
       そこのドアを開き、足を踏み入れるがよい」

よくありませんよ。きちんと説明して下さい。
その上で検討しますから。九分九厘逃げると思うけど。



129: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:54:51.14 ID:m+0QWMY90
  

(^ω^)-┐「時空の歪み……というかのぉ、私は偶然この世界の入り口を見つけた。
       止まらない好奇心……私はパラレルワールドと名付け、是非探険したいと
       思った。しかしワシはもうジジイ!」

ジジイでもいいだろう。向こうの世界で骨を埋めればいいんだから。


(^ω^)-┐「最近足腰が弱って……夢は若者達に託したいと願った……」

だが、と老いぼれは続ける。
もう聞いてられない。帰りたい。帰って爆ボンやりたい。


(^ω^)-┐「今の若者はセクロスのやり方しか知らない腑抜けばかり!
       そこで考案したのが、死刑になるようなアホを強制的に
       入れさせて、戻って来れるか実験しよう!という物じゃお。
       ゲームに負けるようなアホくらいが丁度いいしNE!」

(;´_ゝ`)「……って事は俺が始めてじゃないんだな!!?
      ちゃんと成功例があって……その上で俺を行かせるんだな!?」


(^ω^)-┐「うんにゃ、お前が二人目である。一人目のモルモットは、
       まだ帰ってこないのぅ……」

( ´_ゝ`)「ふ、ふざけるな!親から貰った大切な命……簡単に捨てられるか!!」

逃げ出そうと、博士に背を向けた瞬間。
マジックハンドでまんまと捕まれ、俺は御用となった。ゴヨーダ君っていたな。



134: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:56:11.13 ID:m+0QWMY90
  
ドアノブが捻られ、その世界が映る。
虹色が渦を巻いた不気味な空間が、目と鼻の先に出現した。


(^ω^)-┐「さぁレッツ&ゴー!!」

(;´_ゝ`)「ぐあああああ!!!」

強烈な飛び蹴りで俺はパラレルワールドへ潜り込まされた。
足腰メッチャ元気やん。

歪みに呑みこまれ、俺はそのまま視界が真っ暗になった。


(^ω^)-┐(しかし……本当にあの一人目帰ってこないお……
       出発前は『黄色ブリーフと虹色マントさえあれば他に何もいらないぜ!
       不審者に不可能は無い! HAHAHAHA……』とか宣言していたのに……)












チュン……チュン……



137: 声優(福島県) :2007/04/10(火) 21:57:21.32 ID:m+0QWMY90
  
晴れ晴れとした朝、小学生は元気に通学。
警察は元気にパトロール……そんな元気な時間帯。

(*゚ー゚)「おまわりさん、おはようございます!」

(´・ω・`)「ああおはよう、怖い夢とか見なかった?」

(*゚ー゚)「見ましたwでも兄者さんが最後に助けてくれました。
     夢の中でも助けてくれるなんて……きちんとお礼したかったけど、
     兄者さん、何か私を見る眼が冷たくなったような気がしてならないんです」

(´・ω・`)「……兄者はどうやら、君を一度傷つけた時から、
     君のような小さな子を愛する心を失ってしまったようなんだ。
     表面はそうでもないけど、内心、かなりショックが大きかったようでね……」

(*゚ー゚)「そうですか……でも、今度会った時に必ずありがとうって言いたいです!
     じゃあ学校に遅れるんで!」

(´・ω・`)ノシ「うん、行ってらっしゃい!」

(´・ω・`)(兄者……かつてのロリコンに懸ける情熱は何処にいったんだい……?
     誰か、兄者の閉じた心を開いてくれる子が現れればいいが……)

学校へ向かい走る、赤いランドセルを見て、ふとそんな事を考えた警官がいた。

(´・ω・`)(あとサブタイのボクって誰だよ……)

もこみち。

『( ´_ゝ`)兄者は果てしなく不審者のようです 外伝前編』 糸冬



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