内藤小説
- 57: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:18:42.17 ID:MnzLK27RO
何の躊躇もなく男は同じヵ所に攻撃を加える。骨に当たっているようなそんな音がした。
(メ´ω`)「うっ!あぅうぅ…」
('A`)「ッ!ブーンッ!」
(メ´ω`)「ぅぅぅ…駄目だお…僕に…構うなお……」
(´<_` )「やり過ぎだ…」
(#´・ω・`)「…もういいだろう……レインズ」
レインズ「…そうだな。武器を床に置け」
全員言う通りにする。何の小細工もせず全ての武器を床に置き、そして手を挙げる。
- 58: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:20:25.99 ID:MnzLK27RO
レインズ「最近、私の部下もストレスが溜まってるらしくてな」
そう言うと、レインズは6、7人の黒服の男達を顎で促した。
( ゚∀゚)「…いたぶろうってか」
ジョルジュの言葉通りだった。
まず、一人の男がドクオの顔面を思い切りぶん殴った。重く骨に食い込むような音。ドクオが後ろによろめく。
(;'A`)「ぅ…」
レインズ「手を出したら、こいつの命はない。フハハハハハハハ!」
(メ´ω`)「…うぅ……駄目………駄目だお……僕に構っちゃ……」
一斉に男達が殴りかかってくる。
- 59: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:22:52.47 ID:MnzLK27RO
(;´・ω・`)「…ッ」
(;゚∀゚)「ガハッ…」
(;・∀・)「ブフッ…」
(´<_`;)「グッ…」
(メ´ω`)「ぅぅ……」
それからはやられ放題だった。殴られては倒れ、倒れては蹴られ、蹴られては起こされ…。
立つ気力も奪うほどに攻撃は執拗に続いた。その間、レインズは冷笑を浮かべ、荒巻は押し黙ったままだった。
(メ'A`)「…ク……ソが…」
うずくまったまま吐くように言い捨てるドクオを更に蹴り上げる。鼻血をだし、口の中は血だらけだ。
ドクオだけではない。ショボンもジョルジュもモララーも弟者も、全員が酷い有様だった。気付けば、捕らえられている内藤が一番軽傷に見える程だった。
(メ´ω`)「……ぅ」
- 60: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:26:18.94 ID:MnzLK27RO
朦朧とした意識の中で内藤は周りを見渡す。皆、寝そべっている。そして蹴られる。
まただ。また自分が足を引っ張った。自分が捕まらなければこんな事態にはならなかった。
誰もこんな傷を負うことはなかった。自分の為に皆は我慢している。血を流し、それでも我慢している。
レインズは余裕をこいて椅子に座って眺めている。荒巻は何を考えているのか、ずっとぼうっとしている。その間も彼らへの攻撃は止まらない。
(メ´ω`)「……ぅぅ…」
もういいだろ。
もう辞めてくれ。
(メ゚ω゚) 「うわああああああああああああああああああああ!!」
必死で男の腕を外そうとする。しかし、それは強靭な力で締め付けていてどうにも外れない。
(メ゚ω゚)「あああああああああああああああああああ!!!」
たまり兼ねた男がまた拳銃で内藤の頭部を殴打する。ガスッと擦れたような音が内藤の頭の中に響く。
(メ´ω`)「…あぅぅぅぅ…」
もう駄目だ。もう駄目だ。もう駄目だ。もう駄目だ。もう駄目だ。もう駄目だ。もうこのまま意識失えばいい。そうしたら楽になれるから。
内藤はそう思った。
- 61: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:28:52.74 ID:MnzLK27RO
内藤は薄れゆく意識の中で音を聞いた。それは微かな音だったか轟音だったか分からなかった。
そして、目の前が白く霞んでゆくこれは意識がなくなる前兆か。
そう思った瞬間、何か強い力で引っ張られるのを感じた。もう足には動く力もないが、引っ張っている主が支えてくれているのかまだ立っていられた。
また音が聞こえる。いや、これは声か。レインズの声か。ひどく怒鳴っている。
それから少しすると段々と視界が晴れてくる。白いもやもやは目の端に向かっていく。そして視界良好。
(メ´ω`)「…ぅぅ…」
そこには先ほどまで威勢が良かった男達が倒れていた。
- 62: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:30:22.87 ID:MnzLK27RO
そして逆に先ほどまで倒れていた仲間達が立っていた。
(#゚∀゚)「んなろ!よくもやりやがったな!この!このっ!」
(メ・∀・)「もう気を失ってますよ」
(´<_`メ)「やれやれ、遅いぞ兄者」
(メ'A`)「そう言うな。助かったぜ、兄者」
(*´_ゝ`)「フフフ、流石だろう?」
(メ´ω`)「……ぉ…?」
その時ようやく内藤は自分を支えてくれたのが兄者だと分かった。
( ´_ゝ`)「大丈夫か、丸いの」
(メ´ω`)「……生きてるのかお?」
( ´_ゝ`)「おぉ、随分 酷くやられたな、丸いの」
- 64: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:32:36.27 ID:MnzLK27RO
(メ´ω`)「…皆に比べればたいした事ないお…」
( ´_ゝ`)「はっはっは、丸いのは強いな。流石だ」
(メ´ω`)「…強い…?」
( ´_ゝ`)「そうだ。丸いのが暴れてくれたお陰でやりやすかったぞ」
(メ´ω`)「……僕なんて…」
(メ'A`)「駄目なんだお………だろ?www」
(メ´ω`)「…ドクオ」
(メ'A`)「んな、しょぼくれた顔すんなよ。そんな顔でツンを助けるつもりか?」
(メ´ω`)「…」
(メ'A`)「今やるべき事はなんなのか、どうすべきなのか…分かるだろ?」
そうだった。
今こんな凹んでも何の解決にもならないのだ。ツンを助ける。その為にはもたもたしていられない。
それに…
- 65: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:33:49.85 ID:MnzLK27RO
(メ^ω^)「……悪かったお」
(メ'A`)「……あほ」
これで、形勢は逆転。相手はもうレインズと荒巻だけだ。
レインズ「くっそぉぉおおお!!」
レインズが懐に手を入れる。拳銃を持っているらしい。
(メ´・ω・`)「…させないよ」
ショボンはレインズが座っている椅子の後ろにいた。
レインズ「グッ…」
(メ´・ω・`)「往生際が悪いよね」
レインズの手を捻り上げる。荒巻は顔色を変えずおとなしくしている。
(メ゚∀゚)「さて…。まさか一気に二人共捕まえられるとはな。どうするんだ?」
- 66: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:36:00.34 ID:MnzLK27RO
(メ'A`)「とにかくここから連れ出した方がいいな。これ以上の長居はまずい」
(´<_`メ) 「そうだな」
「ドクオッ!」
弟者の声と被るように声が聞こえる。その声のする方へドクオが振り返る。
(メ'A`)「……ハマー…か?」
ドクオの視線の先には黒のスーツに身を纏ったハマーの姿があった。
ハマー「無事だったのか…」
(メ'A`)「あ、あぁ。だがなぜここに…?」
ドクオは思わぬ人物の登場に面食らった。
- 67: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:38:33.25 ID:MnzLK27RO
ハマー「いや、お前が日本に飛んだと聞いてな。実はツンの事で分かった事があったんだ」
(メ'A`)「それでわざわざ…か?」
(メ^ω^)「ツンの事ってなんだお!?」
ハマー「君が内藤だな。無事で何よりだ。その前に、事態がよく飲み込めないが、あの二人は?」
(メ'A`)「あの二人が、この事件の黒幕なんだ。これからアジトに連れて行く。話は向こうに着いてから聞こう」
ハマー「……そうか。それにしても酷い怪我だな。なんなら、俺があの二人を運んでやろうか?」
(メ'A`)「……そうだな。じゃあ…」
- 68: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:40:11.36 ID:MnzLK27RO
(メ´・ω・`)「そういうわけにはいかないね」
(メ'A`)「ん?」
(メ´・ω・`)「ハマーさん、貴方はライブテンファンド社に雇われてるんでしょう?違いますか?」
ハマー「何を言いだすんだ?」
(メ'A`)「おいおい…」
(メ´・ω・`)「カーターさんを殺したのも貴方でしょう?」
ハマー「…馬鹿な」
(メ´・ω・`)「向こうでちょっと調べさせてもらいましたよ」
ハマー「……」
(メ´・ω・`)「弾痕がね、CIAが支給しているのとは違うんですよ。カーターさんを殺したのはジュディさんじゃない」
ハマー「…くだらん」
(メ´・ω・`)「まぁじっくり調査すれば分かる事ですよ」
- 69: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:44:19.81 ID:MnzLK27RO
ハマー「……」
(メ'A`)「…ハマー。そうなのか……?」
ドクオとしては信じたくない事実だった。しかし、これまでショボンがここまで断言して、間違っていた事はない。。
ハマー「…HAHAHA!HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」
ハマーが狂ったように笑い出す。あの陽気な笑い方ではなく、ネジが一本抜けたような感じだ。顔にはギョロっとした目に怪しげな光が宿っている。
ハマー「その通りだよ。俺がカーターを殺した」
ハマーがあっさりと白状する。ショボン以外の全員が唖然として、展開の早さについていけない。
(メ'A`)「……お前……なんで……」
ハマー「敵だったからだ。ライブテンファンド社に雇われた俺にとってはな。まぁ俺への依頼はこそこそ動いていたカーターを始末する事だけだったが」
(メ'A`)「…お前とカーターは親友じゃなかったのかよ」
ハマー「…敵でない限りはな」
- 71: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:47:52.36 ID:MnzLK27RO
(メ^ω^)「…よく分からんけど、お前も友達を殺したのかお…」
狂ってる。
一体これはなんだ。こいつもレインズ達も…なぜこうも簡単に人を殺せるんだ。ましてや、友達を…親友を。
レインズ「…私は貴様など雇った覚えはないぞ」
ハマー「あんたの部下に雇われた。あんたに報告がいかなかっただけだろう。もし、あんたが俺を正規に雇ってたらこいつらなんてまとめて捕まえれたがな」
(メ´・ω・`)「僕らに手を貸したのもまとめて捕まえる為だったんだろう?そうしたら、ライブテンファンド社から莫大の金を取れたからね」
ハマー「よく分かってるじゃないか」
これにはドクオも唖然とする。人間とはここまで変われるものだろうか。
- 72: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:49:37.50 ID:MnzLK27RO
(メ´・ω・`)「それでどうするつもりだい?」
ハマー「そうだな…。とりあえず全員手を挙げろ」
ハマーの手には拳銃が握られている。
(;゚∀゚)「…こうなるのか。…次から次へと」
こっちの武器は先程、全て取り上げられて回収していなかった。
ハマー「少しでも妙な動きをしたら殺す。…そこの二人は公安だな。それから…流石兄弟か。何をやっているのやら…」
ハマー「まぁいい。余計な奴には死んでもらおう」
(メ゚∀゚)「!」
表情一つ変えず、眉一つ動かさずハマーは拳銃の引き金を引く。
- 73: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:51:49.64 ID:MnzLK27RO
(メ・∀・)「ウッ…」
モララーの身体が大きな衝撃を受け、後ろによろける。
(メ・∀・)「……ん?…………うわあああああああああああああ!」
モララーが右肩を抑えてその場にうずくまる。右肩ん抑えてる左手の指の隙間からはもう血が流れていた。
(メ゚∀゚)「モララー!!」
ハマー「む…外したか。やはりブランクがあるな…」
(メ・∀・)「あぁ…ぁ…」
(メ゚∀゚)「大丈夫だ!急所は外れている!気をしっかり持て!」
- 74: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:53:36.63 ID:MnzLK27RO
ハマー「次は外さん」
低い声でハマーが呟く。
(メ^ω^)「…いい加減にしろお」
ハマー「黙れ。お前には何も出来ん」
ハマーが再び照準をモララーに合わせる。
(メ^ω^)「…やめろお」
ハマーはそれには応えず、引き金に指をかける。
(#^ω^)「やめろおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
怒声と共に内藤がハマー目掛けて走り出す。
(メ'A`)「ブーンッ!」
ハマー「馬鹿が…」
ハマーが銃口をモララーから内藤に合わせる。
- 76: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:55:37.91 ID:MnzLK27RO
(´<_`;)「兄者っ!!」
(;´_ゝ`)「分かってるッ!!」
唯一、武器を隠し持っていた兄者が手に隠していたナイフを素早くハマー目掛けて投げ付ける。
ハマー「ッ!!」
ハマーはそれを寸手の所で避ける。
僅か数秒。しかし、内藤がハマーの元にたどり着くには充分すぎる時間だった。
(#^ω^)「おぉぉぉぉぉおぉぉぉぉおおお!!」
ハマー「ッ…!」
内藤がハマーに頭突きをするような形で突っ込み。二人はもみ合いながら倒れた。
(メ'A`)「ショボン!!」
(メ´・ω・`)「わかってるよ!!」
- 77: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 01:58:25.70 ID:MnzLK27RO
ハマーの全身から力が抜け、死んだようにグッタリとなった。
(メ'A`)「ブーンッ!」
(メ´ω`)「……あぅあぅ…」
(メ´・ω・`)「…足を見せてごらん」
(メ´ω`)「…ぉ…撃たれた…お……血が…血が止まらないんだ…お」
(メ´・ω・`)「…これは…」
左足の膝の少し上のあたり、大腿部からとめどなく流れる血。内藤は必死で傷口を手で覆って血を止めようとしていたが、手を真っ赤に染める程出血していた。
(;'A`)「……ヤバイな」
(メ´・ω・`)「うん。…モララーの方は?」
倒れている内藤の側にひざまずいたまま振り返り、尋ねる。
- 78: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 02:00:35.32 ID:MnzLK27RO
(メ゚∀゚)「なんとか大丈夫だ。出血は止まった」
(メ・∀・)「…思ったよりも大丈夫そうですよ…」
言葉と裏腹にモララーの顔色は優れなかった。
(´<_`メ)「それでも早く治療しないと手遅れになる」
( ´_ゝ`)「あぁ、早い所逃げるぞ」
(メ'A`)「あぁ、ブーンは俺がおぶって行く。流石兄弟はレインズと荒巻を………」
そこまで言った所でドクオの顔が強張る。
(メ゚∀゚)「どうした?」
(メ'A`)「………荒巻とレインズはどこだ………?」
(メ゚∀゚)「え?………」
ジョルジュが部屋を見回す。
(;゚∀゚)「居ない…」
- 79: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 02:02:22.64 ID:MnzLK27RO
(メ´_ゝ`)「!」
(´<_`メ)「!」
さっきまで居た所に荒巻とレインズの姿はなかった。かと言って、この部屋には隠れるような所もない。
出入口はドア一つだけだ。しかし、そこから逃げたとしたら流石に気付かないはずがない。
(メ´・ω・`)「この部屋のどこかに裏道があるとしか考えられないね」
内藤の傷の応急処置をしながらショボンが言う。彼の手もまた血で真っ赤に濡れている。
(メ゚∀゚)「よし!じゃあ手分けして捜そう!」
ジョルジュが敢えて元気な声を出す。
(メ'A`)「………」
ドクオは迷っていた。荒巻達の行方を追うべきなのか、それともここで撤退すべきなのか。
もし撤退したら、二度と荒巻達を捕まえる機会は訪れないだろう。それどころか自分達への追っ手も送ってくるに違いない。
しかし、内藤とモララーの怪我を考えると一刻も早くここを抜け出し、治療を受けさせなければならない。
ここが引き時か…。
- 80: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 02:04:48.36 ID:MnzLK27RO
ドクオがそう思った時だった。
(メ´ω`)「…ぉ…ドクオ…何してるんだお。…早く…あいつらを捕まえるんだお…」
(メ'A`)「……ブーン」
内藤が顔を上げる。
(メ^ω^)「…僕なら大丈夫だお。このチャンスを逃したら、ツンも助けられないお」
(メ'A`)「…分かった。その代わり死んだりすんなよ!」
(メ^ω^)「…おっ!童貞のまま死ねるわけないお!」
(メ・∀・)「僕は童貞じゃないけど、それでも死ねないね」
内藤とモララーがそう言うと、ドクオ、ジョルジュ、流石兄弟は部屋を隈なく調べ始めた。
ショボンは相変わらず、内藤の応急処置に忙しい。
(メ´・ω・`)「…痛くないかい?」
(メ^ω^)「痛くないお」
- 81: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 02:07:00.98 ID:MnzLK27RO
(メ´・ω・`)「……嘘つき」
(;^ω^)「…嘘じゃないお」
(メ´・ω・`)「君は知らないと思うけど、昔から君は嘘をついた時には鼻が濡れるんだよ」
(;^ω^)「…今頃言うなお…そんな事お」
(メ´・ω・`)「そんな面白い事をばらすわけないじゃないか」
(メ^ω^)「……そんな事より、怪我はどうだお?あとどのくらい持つお?」
(メ´・ω・`)「何とも言えないけど、出血は大分止まったからしばらくは大丈夫。ただあまり長い時間このままだとは…」
(メ^ω^)「分かったお。…ありがとお、ショボン」
- 82: ◆P.U/.TojTc :2006/11/12(日) 02:08:10.99 ID:MnzLK27RO
(メ´・ω・`)「…彼女に会いたいかい?」
(メ^ω^)「なんだお、突然。………会いたいに決まってるお」
(メ´・ω・`)「だったら生きて帰ろう、ここから」
(メ^ω^)「おっお!当然だお!ツンに会うまでは何がなんでも死ねないお!」
そうだね、とショボンは言うと部屋の裏道を捜すのに加わった。
内藤の足は布で止血し、なんとか出血を抑えている。しかし、先程巻いた布には既に朱い血が染みていた。
ショボンはそれが少し気掛かりだった。
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