( ^ω^)ブーンは盗賊のようです

5:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:30:31.80 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「これは、絶対に渡さないお!」

彡 ^ω^)「そんな事を言ってられるのも今の内だぞ」

そういった男の手には一つの拳銃が握られている

(;^ω^)「…拳銃かお」

彡 ^ω^)「さぁ、それを渡せ。今度は逃げ場がないぞ」

( ^ω^)「拒否するお!!」

彡 ^ω^)「ならば…死ね!」

男は、そういうと躊躇する事無く
ブーンへ向けて引き金を引いた

ドォンッ!

( ^ω^)「僕がなんの対策もしてないと思ったら大間違いだお!!」

そういうとブーンは懐から何かを取り出し
それを、右手で持ち自分の真横に持った



7:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:32:22.90 ID:htLMaAjM0
  

彡 ^ω^)「それがなんだと言うのだ」

弾はブーンの真近くまで迫っていた
だがブーンの顔は冷や汗一つかいていない

( ^ω^)「もう一度言うお!僕がなんの対策もしてないと思ったら大間違いだおッ!!!」

そうブーンが言ったと思った次の瞬間
弾は、ブーンの顔面スレスレまで迫っていた
しかし、いきなり右に反れたのだ

彡;^ω^)「何!?」

弾は、先ほどブーンが真横に置いた
それに向かい飛んでいる
そして弾は、それに当たると大きな音を立てそれに引っ付いた



8:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:34:20.00 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「これはさっきニダーに借りた
      超強力の磁石だお。鉄で覆われているお前の弾は全て
      この磁石に飛んでいくお!」

彡;^ω^)「やるな…」

彡 ^ω^)「だが!」

男は再び銃を発砲した

( ^ω^)「さっきも言ったとおり銃は聞かな…い…?」

ブーンは思わず驚いた
男が撃ったのは、ブーンに対してではなく
ブーンから離れた、左側の何もない空間だったからだ

( ^ω^)「こいつ…狂ったのかお?」

彡 ^ω^)「いや…?狙い通りだ」

(;^ω^)「ハッ!」



9:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:36:15.42 ID:htLMaAjM0
  

ブーンは気づいた
そう。左側の空間を狙ったのは、わざとだ
弾は、当然磁力に引っ張られて、磁石へと曲がり飛んでいく
そしてその磁石と弾の丁度間にいるのが
その磁石を右手に持つブーンだ
左から右の磁石へと飛んでいく弾は
その間のブーンへと飛んでいく

(;^ω^)「マズイお!磁石を逸らさなきゃ!」

彡 ^ω^)「もう遅い!食らえ!」

ブーンは、それに寸前で気づき磁石を正面側に向けた
寸前まで迫っていた弾はブーンの肩をかすって
磁石へと曲がった

(;^ω^)「あ、危なかったお」

彡 ^ω^)「さすがの反射神経といったところか」



10:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:39:36.37 ID:htLMaAjM0
  

彡 ^ω^)「…わざわざ銃を使う必要もないな」

男はそういうと
何を思ったのか、銃を地面に落とすと
それをブーンに向けて蹴り飛ばした
カラカラという音を立て向かってきた
銃をブーンは手に持ち、男に銃口を向ける

( ^ω^)「銃を渡すとは…何を考えてるんだお」

彡 ^ω^)「簡単な事だ。私は銃を使う必要もなくお前を倒せるという事だ
      弾は残り4発。撃てるものなら撃ってみろ」

(#^ω^)「…人をおちょくるのも…」

(#^ω^)「大概にするお!!!!」

ドォンッ ドンッ ドンッ ドンッ!

ブーンは男に向け引き金を四回引いた
弾は空を裂き、男へと向かっていく



11:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:43:22.50 ID:htLMaAjM0
  

彡 ^ω^)「…ATフィールド!」

弾は男には届かなかった
四発全て、男の前のATフィールドで止まっていた

(;^ω^)「そ、それはダディさんの技!」

彡 ^ω^)「そして…」

男はブーンに向け手の平を向けた
するとそこから、巨大な火球が出現した

(;^ω^)「!」

ブーンはそれを寸前で避ける
火球は、ブーンの後ろの地面に当たると
爆発を起し炸裂した

(;^ω^)「…この力は…」



12:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:47:35.82 ID:htLMaAjM0
  

彡 ^ω^)「フフッこれがお前に勝てるといった証拠だ」

彡 ^ω^)「世界中から、強力な魔力を持つ者を集め
      その魔力を全て私に注いだ。
      ついでに拾った、あのダディとかいう男もな」

( ^ω^)「…しぃさんを攫ったのもやっぱりお前かおッ!」

彡 ^ω^)「さぁな。一々名前など覚えていない
      今言える事は、これでお前は私に勝てない。という事だ」

再び男の手の平に、巨大な火球が形成されていく

彡 ^ω^)「お前一人じゃ、この圧倒的魔力には勝てんという事だ!!」

(;^ω^)「くそおおおおお!!」

ブーンの目の前に火球が迫る
ブーンは、心の奥で既に諦めたのか
目を閉じた

     「だったら…」

火球はブーンの目の前で突然、凍りついた
そして、勢いに耐えられずその場で砕け散る

彡;^ω^)「何ッ!?」



13:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:50:06.48 ID:htLMaAjM0
  

( -ω-)「…」

( ^ω^)「…!生きてる」

     「ブーン、諦めるのは…」

('A`)「まだ早いぜ」

( ^ω^)「ドクオ!」

座り込んでいたブーンにドクオが手を差し伸べる
ドクオの手に支えられ再びブーンは立ち上がった

(´・ω・`)「火球は僕が止めさせてもらったよ」

( ゚∀゚)「諦めるなんて、お前らしくないぞ!」

< `∀´>「まだまだこれからニダ」

( ゚д゚ )「こっちは8人」

/ ,' 3「あんたは1人」

ξ゚听)ξ「さっき、あんたは言ったわね。一人じゃ勝てないって
      だけど、これだけの人数だったら…どうかしら?」



15:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:54:57.64 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「皆…!」

ブーンの後ろには、先ほどまで幹部と戦っていた
仲間達がいた

彡;^ω^)「バカな!幹部はどうした!?貴様らなどに負ける奴らではないハズだ!」

川 ゚ -゚)「その通り」

ジョルジュ達の後ろから幹部が顔を見せた

彡;^ω^)「!?何をやっている!戦え!そいつらを殺せ!」

(,,゚Д゚)「俺は、あんたからはあんたは
     愛する人を生き返らせるためだと聞いていたんだがな。
     だが、真の目的もこいつらから全部聞いたぞ
     世界を消すだ?自分を消させるために協力する奴なんかいないって事だよ」

( ・∀・)「そういう事だからな。僕もそんな事で総統に協力は出来ない」

彡;^ω^)「ぐ…く…貴様ら…!」

( ^ω^)「そういう事らしいお」

彡;^ω^)「!」

立ち上がったブーンと男は
その場で対峙する



16:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 21:58:06.49 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「孤独はつらいお。仲間がいないお前には、僕らには勝てないお
      さぁ、早く諦めて…」

彡 ゚ω゚)「ふざけるなぁああああああああああああ」

男は急に大きく叫び声を上げた
その声と共に体からは絶大な魔力が放出される
その魔力は地面を削り、空を切り裂く

彡 ゚ω゚)「仲間…?部下…?そんな…!」

彡 ゚ω゚)「くだらないものぉおお!!!」

暴走した魔力の塊が、男の上に形成されていく
その禍々しい気は、空間をもまげていく

(;^ω^)「な、何をする気だお!」

彡 ゚ω゚)「もう構わん。こうなったら、全てを破壊する。私もろともこの世界を消す!!」

魔力はどんどんと強くなっていく
回りにある軽い物は全てそこへと吸い込まれていく



17:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 22:02:48.40 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「ついに狂ったかお…ここまで来るともう哀れだお。トーチャン…」

(;'A`)「だが、まずいな…あれを食らったら…」

(;゚д゚ )「それにこのままだと、私達はあの中に引きずり込まれるな」

( ゚∀゚)「このままだと、おしまいだな…」

(;^ω^)「どうするお?」

こう話し合っている間にも
魔力の塊はどんどんと大きくなっていく

(;^ω^)「お…ヤバいお…!!」

彡 ω )「おおおおお!」

川 ゚ -゚)「もはや、理性はふっとんだか」

/ ,' 3「ど、どうする?」



18:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 22:07:16.78 ID:htLMaAjM0
  

(´・ω・`)「大丈夫だよ。あんな強い魔力は人間一人が抱え込めるもんじゃない」

(,,゚Д゚)「体は魔力に耐えられなくなり」

( ^ω^)「……」

彡 ω )「―――!!!」

ショボン達の言うとおり
魔力の塊がその大きさを増していくたび
男の体は引き裂かれていく

( ^ω^)「トーチャン…それが、欲を増しすぎた人間の末路って事かお」

彡 ω )「――――……!!」

男は、最後の理性や感覚で
自分の体の危機を感じたのだろう
その魔力を抑えようとした
が、しかしもはや手遅れ。魔力の塊は
暴走を続け男の体を引き裂き続ける

彡 ω )「―…………!」

もはや男の叫びは声になってはいなかった



19:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 22:11:31.15 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「さよならだお」

彡 ω ;;..:,,,,.「……」

男の体は、魔力によってボロボロと崩れていく

彡 ;;..;... . . ,,.

;;.,.. .



やがて魔力は男の体を飲み込むと
それを操っていた男がいなくなった事で
バラバラに、飛び散った


( ^ω^)「…終わったのかお…?」

('A`)「呆気なかった…」

( ^ω^)「…僕がやった事は…よかったのかお?」



20:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 22:15:22.42 ID:htLMaAjM0
  

( ゚∀゚)「当たり前だろ。お前は世界を救ったんだぞ」

( ^ω^)「…トーチャン」

/ ,' 3「まだ終わりじゃないぞ。それを、この世から無くすんだろ」

荒巻の視線の先には
ブーンの持つ宝石があった

( ^ω^)「…祭壇」

ブーンはゆっくりとした足取りで
祭壇への階段を上っていく

(´・ω・`)「…己の欲に身を任せたら身を滅ぼす事になる…」

ξ゚听)ξ「自分の願いは自分の力で叶える」

('A`)「ブーン。お前はそれでどうするんだ?」

( ^ω^)「…僕は…」

ブーンが祭壇の前へとたどり着く



21:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 22:16:13.25 ID:htLMaAjM0
  

( ^ω^)「これがあれば、なんでも願いが叶えられるんだお
      カーチャンも…」

( ^ω^)「でもショボンの願いも、ツンの願いも、叶えてあげたいお」

ブーンの手が
祭壇の上に宝石を置いた
すると宝石は凄まじい光を放った

( ^ω^)「…!」

あまりの光にブーンは思わず目を閉じた
そしてゆっくりと目を開ける
そこは辺り全てが光に包まれた空間だった
後ろにいたはずの仲間達もいなくなり、ブーンだけがそこに立っていた

( ^ω^)「…あなたは誰だお」

ブーンは目の前に話しかけた
光が眩しくよく見えはしないがそこには、翼を持ち白いローブを纏い金色の輪を
頭の上に浮かべている人物がいた
その人物は、ブーンの声を受けるとそれに返事をするように喋った



22:◆63X1NcT632 :2006/07/21(金) 22:17:17.75 ID:htLMaAjM0
  

     「私は…神だ」

(*^ω^)「神様かお!凄いお!」

     「お前が、宝石を捧げた。お前の願いを叶えよう
      勿論、どんな事でも可能だ
      お前の母親を生き返らせる事もな」

     「そして、お前の父親がやろうとしたように世界を終わらせる事も出来る」

     「さぁ…お前の願いを…」

( ^ω^)「…」     

( ^ω^)「…願いは…もう決まったお」

( ^ω^)「僕の願いは―――」








ブーンは盗賊のようです    終わり



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