( ^ω^)ブーンがリレー小説を企てているようです
- 611:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 18:35:55.25 ID:nym0P4Bo0
- ( ^ω^)「!!」
緞帳を切って落としたかのように、ブーンの目の前は真っ暗になる。
そして、淡い光の後にあの男の姿。
(*‘ω‘ *)「よう」
( ^ω^)「お前は……」
(*‘ω‘ *)「ここはお前の夢の中だ。俺は遠くからお前の夢に意識をもぐらせている」
( ^ω^)「何の用だお……ツンとの時間を邪魔するなお」
男はブーンに駆け寄り、頬を殴った。
(*‘ω‘ *)「過去にすがるな。前を見ろ。戻れない瞬間は誰にでもある。
逃げるな。お前が見てきたものはマヤカシなんかじゃぁない。
だが、そこに戻ろうとするな。進むしかお前に道はないんだよ」
男の言葉にブーンは呆然としていた。
( ^ω^)「でも……生き物は過去を引きずるんだお。忘れるなんて…」
(*‘ω‘ *)「忘れろとは言っていない。前を見ろと言っているんだ。ツンが悲しむぞ」
( ^ω^)「!!!!」
次の瞬間、又淡い光。
そして男の姿は、そこにはなく――――
- 616:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 19:25:14.73 ID:3Z08abTl0
- ( ^ω^)「…ぉ?」
…自分の部屋だった
どうやら目が覚めた様だ。
( ^ω^)「なんなんだおあいつ…」
でも、寝起きなのに不思議と眠気が無い
何故かすっきりしている。
ブーンは溜息を吐いて、困った表情を浮かべながら階段をドスドスと音を立てて降りて行く
今日もつまらん一日の幕開けだ、朝飯食って…そして一日の始まりだ。
…だが、そこで思わぬ事態が。
( ^ω^)「カーチャン、おはようだおー」
何時ものように母に朝の挨拶をする
こうしたあと、朝飯を食べるんだ。
…と言う何時ものサイクルは、母の放った一言によってぶっ潰された。
ル ^ω^リ「お前誰?」
- 624:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 19:38:27.24 ID:cB9N2oXr0
- ( ^ω^)「…え」
何を言ってるんだ僕の母親は
実の息子に対し、誰? と聞くなんて…。
頭おかしくなってんじゃないのか?
…そうだ、こうしちゃいられない、もう一度声をかけて確かめt・・・・
ル ^ω^リ「ワケワカランクソガキは帰ってください、それとも何か? 泥棒か? しばくぞ」
…何なんだ…? おいこれどうなってんだ…!?
なんで母は僕にこんな言葉を投げかけるんだ…!?
…まさか…あの男が何かやったのか…!?
ブーンが色々と考えているその時
頭の中で、昨日の男の声が響いた。
『勝手ながら、お前の存在自体をこの世から消去する事にした
過去に縛られてグズグズしてる奴が一番きらいなんでね
もうあの世にもこの世にもいけない、もうすぐこの世でお前は粒子化するよ
そうなった場合、あの世のツンとやらの記憶からも、お前と言う存在は消去される
治す方法は一つも無い、この呪いは俺からのプレゼント…って言うか罰だ』
『…過去にすがりつくばかりで、本当に悲しませることになったな?
あ、いや、お前の事は忘れ去られ、本当の消滅を味わうんだから悲しみもなにもない、か』
- 631:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 20:07:04.83 ID:Y4EBQFbW0
- (;^ω^)「う……うわあぁぁぁぁぁあ!!!!」
ブーンは半狂乱になって、自分の家を……いや、もはや自分の住む場所ではない家を飛び出した。
川 ・ -・)「きゃっ! あ、危ないわね、気をつけなさいよ!」
通りすがりの女性にぶつかりそうになって怒鳴られながらも、パニックに陥ったブーンは足を止めない。
その女性が誰かに似ていたとしても、気づく余裕すらなかっただろう。
だが。
(;^ω^)「ああああああ……っ?!」
川 ゚ -゚)「……っ!!」
次は『ぶつかりそう』ではなく『ぶつかった』だった。それも思いっきり。
お互い派手に転び、同時に顔を上げる。
(;^ω^)「……まさか?!」
川 ゚ -゚)「君は……」
嘘だ。
あの世界の人間が、こんなところにいるはずがない。
(;^ω^)「きっ、きききききっきききき君はクククククーさんかおっ?!」
自分に残された時間はあと一体どれくらいなのだろう。数時間、それとも数分?
焦るあまり、急いで喋ろうとしたブーンの言葉は噛みまくりで余計に時間がかかるありさまだった。
- 636:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 20:31:11.57 ID:8ErAL16B0
- 川 ゚ -゚)「バカだな・・・クーなんて存在はもうないよ。」
(;^ω^)「お?」
川 ゚ -゚)「まぁ私は死神みたいなもんだ。詳しくは言えないがクーという名の空席に入り込んでいるのさ」
(;^ω^)「さっきの奴の仲間かお?なら、助けてくれお」
川 ゚ -゚)「可能だが・・・良いのかい?やっと君の望みがかなうのに」
(;^ω^)「・・・は?」
ブーンには何を言っているのかわからなかったが、
その言葉には強く引かれた
川 ゚ -゚)「始祖が消えたことで内藤という人物がいた事は消えないしかし、君の想い・・・
君の顔や声どんな人物か誰も分からなくなるがね」
(;^ω^)「はっきり言うお!」
川 ゚ -゚)「この世界のことはわすれ、すべて君の思うがままになる。つまり君が始祖になるということさ」
- 646:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 20:50:56.50 ID:Y4EBQFbW0
- (;^ω^)「ブーンが始祖に……!!!」
しぃの禍々しい微笑が脳裏に浮かぶ。
あれだけ自分達を苦しめた存在に、この自分がなるだと……?
冗談じゃない、と即座に叫ぼうとした。
(;^ω^)(……で、でも)
川 ゚ -゚)「どうする? 選ばせてやるよ。狭間世界の支配者となるか、消滅するか」
(;^ω^)「うぅ……」
消滅する事への恐怖が、ブーンに重くのしかかる。
始祖になれば、記憶はなくなるが自分は存在していられる。が、断れば記憶どころか自分の存在がなくなってしまう。
誰の記憶にも残らないのだ。
親友のショボンやドクオ、そして、あの世界にいまだ存在している、ツンの記憶にも。
(;^ω^)(……そうだお、ツン……)
大切なことを忘れていた。
ツンは、あの世界にまだ存在しているのだ。
魂だけみたいなものだが、今もクーやセントジョーンズや流石兄弟達とともに、誰かに憑依したり、手助けをしたり。
笑ったり怒ったり泣いたりして過ごしている。
たとえ、自分がこの記憶をなくしてしまったとしても。
彼らが自分のことを忘れてしまったとしても。
無意識のうちに、ブーンの口からその言葉は滑り出た。
( ^ω^)「だが断る」
- 651:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 21:11:41.72 ID:jUkJyaPo0
- ( ^ω^)「やっぱり僕は過去を忘れられないお」
川 ゚ -゚) 「じゃあ始祖になるのか?」
( ^ω^)「違うお。過去があるから前を向けるんだお」
川 ゚ -゚) 「過去を受け止めて、未来に生きるのか」
( ^ω^)「そうだお。都合の悪い過去を忘れるなんてできない……いや、しちゃいけないんだお」
川 ゚ -゚) 「……わかった。君の判断は正しいかどうかはわからない」
( ^ω^)「そうだお。わからないけど……精一杯努力していくお」
川 ゚ ー゚)「それでいいんだ」
目の前が真っ暗になる
気がついたら、家のベットの上にいた
後でドクオとショボンに聞いたら、皆同じ体験をしたという
- 660:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 21:55:39.80 ID:8ErAL16B0
- (*‘ω‘ *)「やれやれ…必ずしぃみたいになるわけじゃないのに…何でアイツを助けたんだ?」
川 ゚ -゚)「…ドクオの親友だから…」
(*‘ω‘ *)「まだ残ってたのか…違う世界の人物の記憶はなくなっていくのに…」
川 ゚ -゚)「まだ…少しな」
クーがそういうとチンポッポがため息をつきながら答えた
(*‘ω‘ *)「そうか…だけどあの内藤って奴このまま自分の心に合わない世界にいればいずれ始祖になるぞ…」
川 ゚ -゚)「そのときまでは面倒を見切れん…死神になって少したった…もうすぐ記憶も全部失うしな」
(*‘ω‘ *)「やれやれ…あの世界リセットして魂をあの世に持っていたのだって俺なのに…仕事がどんどん増えていく」
川 ゚ -゚)「まぁ、ゆるしてくれ…あまりドクオとも話さないように努力したんだぞ…」
チンポッポとクーが闇の中を歩いていく…
その行き先は誰もわからない…
しかし…その後ろにはほかの人物が立っていた
::::::) 「……」
- 668:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 22:15:56.19 ID:mCpl1sbJ0
そして、その奇妙な事件から数日後。
( ^ω^)「wっうぇwっうぇwwwっうぇwwwプールテラタノシスwwwwうぇっうぇwっうぇえwwwおえぇっww」
内藤の住む町から少し離れた所にあるプール場に
内藤達3人の姿が在った。
そのはしゃいでいる内藤の姿は、とても楽しそうだった。
(;'A`)「うぉああああああ!! 飛び込み台のプールがこんな深いとは思わなかったァアア!
助けてくれえええ!!!」
プールの水深が3メートルあるとは知らず、好奇心によって飛び込んだドクオが監視員に助けられるなど
なんとも平和な光景だ。
(´・ω・`)「レッツksms」
(;´∀`)「アッー!」
ショボンも他の男のアナルを犯し、快感に溺れている。
これが、未来に向かって一直線に突き進む、内藤達の姿だろうか。
- 673:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 22:41:05.72 ID:NGrL8skT0
- そんなプールの向かい側に、同じく三人の男がいた。
(`・ω・´)「……で? 今更あの三人に何の用で来たんだい?」
('∀`)「奴等を始祖にさせてオレが乗っ取って……みたいな事考えていたんだがな。しらけたな」
( (●)ω(●))「そんな事どうでもいいおwww勝手に言ってろおww
それよりツンとかいう女に騙された傷が痛むんだおwwwww」
三人はゆっくりと別世界の自分たちを見ながら言葉を繋げた。
そしてため息を吐いた。
(`・ω・´)「帰るか」
( (●)ω(●))「何しにきたんだおwwwww無駄足乙wwww」
('∀`)「まったくだ、あいつらは始祖の器じゃねぇよ」
(;><)「おや、帰られるんですか?」
(`・ω・´)「ああ、オレ達のいるべき世界に帰るよ、扉を準備してくれ」
(*‘ω‘ *)「私も帰ろうかね、思い悩む事も無く遊べている、もう満足だよ」
川 ゚ -゚)「……」
(*‘ω‘ *)「君は……どうするんだい?」
- 682:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/03(日) 23:18:19.06 ID:IL2wGv4yO
ちんぽっぽの声に、クーは何も答えなかった。
ただ、口の端を一瞬くっと緩ませ、笑いながら寂しそうな顔を一瞬だけ見せていた。
クーは直ぐに表情をいつもの様に固くしたが、目はいつまでも寂しげだった。
(*'ω'*)「さて、難しいのが残ったな…ツン出て来い」
ちんぽっぽが言った。
静かな重みのある声だった。
ξ゚听)ξ「…なに」
ツンは無感情を装っていた。
だが、悲痛な程に感情を押し殺せない声が、細い、喉から漏れていた。
ちんぽっぽは何も言わなかった。
突然、ツンの目が潤み、粒となり、流れる。
途端、堰を切ったようにツンの目からは泪が零れていた。
ξ;;)ξ「ブーン…このままじゃ嫌」
誰にも叶わぬ彼女の願いが、無情に夏の空に木霊していた。
- 697:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/04(月) 00:35:40.40 ID:z+X1Rkga0
- (*‘ω‘ *)「辛くてもすぐに楽になるよ。まぁ彼が始祖にならなかったのは君との思いを全て忘れたからだね。」
ξ;凵G)ξ 「ううっ・・・」
(*‘ω‘ *)「君との楽しかった思い出が消えたから現実を楽しめるようになったわけだ。」
川 ゚ -゚)「さあ・・・行こう」
クーがそう言いチンポッポ達とツンは去っていった。
ξ;凵G)ξ「さようなら・・・ブーン」
( ^ω^)「うはwwwwwwwおもすれーwwwwwww」
おそらく、ブーン達はもう二度とツンやクー達のことを思い出すことはないだろう。
(*‘ω‘ *)「全て忘れることこそが幸せ。これがハッピーエンドってやつさ」
完
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