( ^ω^)ブーンが運命に喧嘩を売るようです
- 764: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:12:34.36 ID:peTjNSpz0
- 第16話 「原子分解」
( ゚∀゚)「みんな!!助けに来てくれて感謝している!!」
( ゚∀゚)「今!我々に勝利の風が吹き始めている!!」
( ゚∀゚)「この風に乗り、私は!我々の悲願、アサピー打倒を果たす!!」
( ゚∀゚)「私と供に風に乗り、ついて来る者あらば、各々の得物を空高く掲げて欲しい!!」
周りの全員が自分達が持つ武器を掲げる。
勿論、僕も先程奪取した剣を掲げる。
( ゚∀゚)「よろしい!!全会一致と受け取った!!」
( ゚∀゚)「私が君達を風に乗せて空高く舞い上がらせよう!!」
( ゚∀゚)「勝利を手にするために!!!」
- 765: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:12:52.26 ID:peTjNSpz0
- そう言ってジョルジュも天を切り開くかのごとく、剣を掲げる。
男達の歓声が沸きあがる。勝利を確信したかのように。
…ジョルジュは紛れもない『リーダー』だった。
冷静を強いられる指導者や、力で押し付ける支配者ではなく。
皆の心に火を点ける。皆の心を引き寄せる。
紛れもない『リーダー』だった。
( ゚∀゚)「ではみんな!!行くぞぉ!!!」
そして進攻が開始された。
急に起こった現状に対応できていないのか、ラウンジの兵はかなりの少数で、
残存しているOPPAIの人数だけでも渡り合う事ができた。
僕もツンの手を引き、ジョルジュの下に追いつくために走った。
進攻は急に止められた。
僕達の先には一人の男が立っていた。
- 766: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:14:18.00 ID:peTjNSpz0
- (;゚∀゚)「…!しぶ…!」
( ,_ノ` )「人の名前は最後までちゃんと言ってもらおう。」
「…あれは。」「…『原子分解』の。」「…渋沢。
あたりが急にざわつき始める。
あれが…原子分解。二人で世界に匹敵する力を持つという…。
一見して、特に強そうとは思わなかった。
ダークグレーのスーツを着込み、笑っているような憮然としているようなよく分からない表情をしている。
しかし、ジョルジュが明らかに動揺しているのが目に入る。
(;゚∀゚)「…なんでまだここにいんだよ!?どっか別ん所に行けよ!!」
( ,_ノ` )「…勘違いしているようだが、俺はお前ら程度と争う趣味はない。」
(;゚∀゚)「だったらなんでここにいるんだって言ってんだろ!!」
( ,_ノ` )「人を待っているだけだ。こうでもしないと“奴”は出てこないからな…。」
( ,_ノ` )「…時にそこの少年。」
(;^ω^)「ぼ、僕かお?」
- 767: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:14:45.19 ID:peTjNSpz0
- いきなりコッチに振られ緊張する僕。ツンの手と繋いでいる手に自然、力が入る。
…ツンは危ない目には合わせはしない。
( ,_ノ` )「そこに立っているのは危険だな。もう二・三歩下がったほうがいい。」
(;^ω^)「?」
よく分からないが、危害を加えるつもりはなさそうだ。言われた通りに下がる。
( ,_ノ` )「そう、そう、そう。そこだ。そこでよし。」
(;゚∀゚)「さっきから何をいって……。」
僕がいた場所を背にしているジョルジュには分からないが、僕には何だか分かった。
僕がいた場所に高速で影が広がっていく。
着地、地響き、陥没、沈黙
(*゚∋゚)「………。」
筋肉…降臨!!
- 768: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:15:34.69 ID:peTjNSpz0
- ( ,_ノ` )「クックッww相変わらず派手好きな奴だ。」
(*゚∋゚)「………。」
僕を含めたほぼ全員が動揺している中、渋沢は一人楽しそうに笑う。
それにしても…あの二台の鉄の塊から生き残ったのか…。
ξ゚听)ξ「クックル!!」
( ゚∀゚)「クックルさん!!」
ん?ジョルジュも筋肉のことを知ってるのか?意外と顔の広いやつだ。
( ,_ノ` )「感動の再会に水を差すようで心苦しいが、さっさとアサピーでも追っていってくれないか?」
( ゚∀゚)「………。」
( ,_ノ` )「これからここは“戦場”になる。邪魔だから消えてもらいたい。」
( ゚∀゚)「……みんな!このまま進むぞ!」
ジョルジュの号令に従い、皆が走り出す。
ツンはクックルに何か言いたそうにしていたが、僕は彼女を引っ張っていった。
- 769: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:16:26.71 ID:peTjNSpz0
場は先程までの喧騒が嘘のように静けさが漂い。
その場に筋肉と渋沢のみを残して、他には誰もいなくなっていた。
( ,_ノ` )「クックッww随分久しぶりじゃないか。」
(*゚∋゚)「……貴様こそ、変わりは無い様だな。」
( ,_ノ` )「変わりが無いとは随分じゃないかw俺達は常に自分を研鑽し続けなければ生きていけない、そんな生物だぞ?」
(*゚∋゚)「そのひねた言い回しが変わりが無いと言っている。」
( ,_ノ` )「お前の派手好きも変わらんがなw」
(*゚∋゚)「フンww」
( ,_ノ` )「クックッww」
『原子分解』達は笑い合う。ようやく対峙できたこの時に感謝するように。
仲が良い訳ではない、悪い訳でもない。ただお互いが強者を求めるが故の対立だった。
( ,_ノ` )「やっとお前と戦えるんだ。久しぶりにアレでもやらないか?」
(*゚∋゚)「フンwいいだろう。付き合ってやる。」
では と渋沢が小さく言い、息を吸い込む。
- 770: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:16:54.86 ID:peTjNSpz0
( ,_ノ` )「“戦闘狂団レギオン戦詞”。」
(*゚∋゚)「“戦いを尊べ。力を着けよ”。」
( ,_ノ` )「“戦場こそが我らの花道”。」
(*゚∋゚)「“情熱のワルツを踊れ。パートナーは死神だ”。」
( ,_ノ` )「“血染めのブーケを奴らに渡せ”。」
(*゚∋゚)「“命はチャンスだ。存分に使え”。」
( ,_ノ` )「“死を恐れるな敗戦を恐れよ”。」
(*゚∋゚)「“強敵は友だ。友は強敵だ”。」
( ,_ノ` )「“敵は己だ。己は敵だ”。」
(*゚∋゚)「“次の戦いのために今を戦え”。」
( ,_ノ` )「“今を戦うために力を磨け”。」
(*゚∋゚)「“奴は彼の地で待っている”。」
( ,_ノ` )「“我はこの地で待っている”。」
(*゚∋゚)( ,_ノ` )「“いざ!戦場へ!”」
戦争が始まった!!
- 771: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:18:02.58 ID:peTjNSpz0
- 僕達はアサピーを追って城の中へと向かった。
城の中にはまだ大勢の兵が残っており、突破は困難を極めた。
( ゚∀゚)「何人か俺の周りに来い!!一点集中で突破する!!」
( ゚∀゚)「ブーン!お前は俺と来い!!」
( ^ω^)「了解だお!!」
( ゚∀゚)「それとそこの壌ちゃん!!」
ξ゚听)ξ「わ、私!?」
(*゚∀゚)「…いいおっぱいだ…。」
(# ^ω^)「………。」
ξ#゚听)ξ「………。」
(;゚∀゚)「……行くぞー!!」
逃げやがった!!
ジョルジュの馬鹿な言動は置いて、僕達の作戦は成功し、遂にアサピーの前までやってきた。
しかし、アサピーの気配が先程までと違う。
それにこの空気…なにか違和感がある。
(-@∀@)「KUAAA…。ようこそお前等!何のヨウカナ?カナァァ!?」
( ゚∀゚)「決まってんだろ。てめぇがこの世からバイバイする手伝いにわざわざ来てやったんだ。」
(-@∀@)「うひっwバイバイwwうひっうひっwwバイwバイww」
- 772: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:18:37.33 ID:peTjNSpz0
- 明らかにおかしいアサピーの言動。何があったのだろうか?
それとは別に、違和感の正体に気が付く。
…血の臭いだ。
そういえば先程から兵の姿が見えない。これは…
(;^ω^)「…ここの兵達をどうしたんだお?」
(-@∀@)「ww兵!兵兵兵兵兵!HEY!HEY!HEY!HEY!HEY!HEYwww
くったァ
喰った喰った喰った喰ったwwあひゃひゃひゃひゃww」
(;^ω^)「なっ!?」
ξ゚听)ξ「喰った…って!?」
意味不明。喰ったって。文字通り喰ったってことなのか?本当にどうしたんだ?
(-@∀@)「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャhyahyahyahyahyawww」
(-@∀@)「生意気な奴はみんな喰ったww従わない奴はみんな喰ったww尊敬しない奴はみんな喰ったwww」
(-@∀@)「お前等も食ってやるww喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰って喰ってww」
(-@∀@)「みーーんな喰ってやるwwHIIIYYYAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!」
第16話 「原子分解」 終
- 773: ◆y7/jBFQ5SY :2006/06/29(木) 19:19:41.56 ID:peTjNSpz0
- おまけ
『戦闘狂団レギオン戦詞』
戦いを尊べ。力を着けよ
戦場こそが我らの花道
情熱のワルツを踊れ。パートナーは死神だ
血染めのブーケを奴らに渡せ
命はチャンスだ。存分に使え
死を恐れるな敗戦を恐れよ
強敵は友だ。友は強敵だ
敵は己だ。己は敵だ
次の戦いのために今を戦え
今を戦うために力を磨け
奴は彼の地で待っている
我はこの地で待っている
いざ!戦場へ!
勢いで創った。反省はしない!
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