( ^ω^)ブーンが運命に喧嘩を売るようです

7: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:26:15.06 ID:sZAnWZyt0
  
第25話 「ショボン」


(;゚ー゚)「い、痛いよwふふw痛いよぉwwうふうふふww」
(;゚ー゚)「うふw助け、てw父様、とうwさまぁ。痛い、ょ?とう、さまぁw」

笑いながら悶え苦しむしぃ。腹の真ん中からダクダクと血が流れ続けている。
酷く苦しそうに笑い続ける。とても楽しそうに笑い続ける。
何だこれは?どんな展開だ?僕はどうすればいいんだ!?

靴音を鳴らしながらショボンが歩く。しぃに向かって歩く。
その手には小型の銃。人殺しの道具。

(;゚ー゚)「と、さまぁwまた、愛しwてくださ、いwwぎゅって、抱きwしめてくださwwい、」
(;゚ー゚)「むかwし、みたwwいに、いwまみた、いにwwあwいし、てw?」
(;゚ー゚)「い、たいwけどwwとwうさま?があwいし。てくwwれた、ら」
(;゚ー゚)「わwたし、はwwなん、、だwwってwしまwwすww」
(;゚ー゚)「だかwwら、、?ぁwwいし?て、、ww。ww」
(´・ω・`)「しぃ、愛してるからいい加減お休み?」
(*゚∀゚)「あはっwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」



8: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:26:48.95 ID:sZAnWZyt0
  
血飛沫が舞った。正確に頭を撃ち抜かれてしぃは絶命した。
…愛おしそうに見つめるショボンの顔が印象的だった。

(  ω )「なんで殺したんだお?」
(´・ω・`)「…君には感謝されるかと思ったんだけどね…。
      いや、やっぱりそれはただの逃避か…。」
(  ω )「…ちゃんと答えるお?」
(´・ω・`)「…僕と彼女では目的が異なった。
      彼女は僕の目的に邪魔だった。それだけだよ…。」
(  ω )「…それだけ…それで人を殺せるのかお?」
(# ゚ω゚)「何でそんな理由で人を殺せるんだお!?大体目的ってなんだお!?」
(´・ω・`)「…謝って許してもらおうとは思わない。僕が今やっている事は紛れもない罪なのだから。」
(;^ω^)「………。」

ショボンがあまりに素直なので、毒気を抜かれる。

(´・ω・`)「目的…だったね?いきなり言っても分からないだろうから順序だてて説明するよ。」



9: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:27:39.95 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「なぜ、彼女はこんなにも“人”に固執していたと思う?」
(;^ω^)「…父親との約束で“人”を絶やさないでほしいと言われたからかお?」
(´・ω・`)「半分正解。確かに彼女はもはや狂信としか言いようの無いほどに父親を慕っていた。」
(´・ω・`)「けれど、この世界の住民と子を残し、
      自分達の血を継がせても良かった。そう思わないかい?」
(;^ω^)「………。」

それは…無理なんだ。きっと出来ないんだ…だって…。

(´・ω・`)「もう気付いたようだね…。そう。僕らと彼らでは子を残す事はできない。」
(´・ω・`)「君も愛する人との子を残す事が出来ない。」
(;゚ω゚)「!」
(´・ω・`)「僕達は彼らとは決定的に違う“運命”の中を生きているんだよ。」

しぃとは違い、たんたんとたんたんと語り続けるショボン。

(´・ω・`)「知っての通り、僕達は殺すことも殺されるもできない。」
(´・ω・`)「…彼らとの命のやり取りは出来ないんだよ。『アカシャ』に綴られていないから。」
(´・ω・`)「…登場人物ではないから。」
(;゚ω゚)「…それで、あんたの目的は一体何なんだお!?」

ショボンは全く表情を変えずに言葉を紡ぐ。



10: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:28:24.69 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「それはもう少し後だよ。今度は僕の無駄な足掻きを教えてあげるよ。」
(;^ω^)「無駄な…足掻き?」
(´・ω・`)「…僕もこの世界に来た当初はしぃと同じような考えをしていた。」
(´・ω・`)「ただし、そのアプローチの仕方はまるで違ったのだけどね。」
(;^ω^)「どんな、方法だお?」

ショボンはしぃに目をやる。その一瞬だけ、瞳に悲しみの色が宿ったように見えたが、
すぐに元の表情に戻る。…ただの勘違いだったのかもしれない。

(´・ω・`)「僕は彼らを“成長”させようとしたんだよ。」
(;^ω^)「“成長”?」
(´・ω・`)「彼らは僕らとは違うが、その基本構造は僕らをモデルとして作られている。
      そこで、彼らを“成長”させ、『アカシャ』の運命から解放させるつもりだった。」
(´・ω・`)「『アカシャ』から解放されれば、彼らとの命のやり取りは可能。そう思ったんだ。」
(;^ω^)「…なんで諦めてしまったんだお?素晴らしい考えだと思うお?」

本当にそう思う。少なくともしぃがやろうとしていた事より遥かに素晴らしい。

(´・ω・`)「…足りなかったんだよ。」
(;^ω^)「えっ?」
(´・ω・`)「時間が圧倒的に不足していた。通常進化というものは何代も経て、
      偶然が重なり合って発生するものなんだ。」
(´・ω・`)「所詮僕一代の寿命程度では…不可能だったんだよ。」
(;^ω^)「そんな…。」



11: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:29:20.73 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「そこで僕は当初の目的に戻る事になる。」
(;^ω^)「…当初の目的?」

…ここからが…本題か。自然と体が強張る。

(´・ω・`)「…僕も父と共にこのプロジェクトに参加していた…これは前に言ったね?」
(;^ω^)「………。」

肯定の意を表して首肯する。

(´・ω・`)「僕もこの地に旅立つ前に父と約束をしていたんだ。」
(´・ω・`)「彼らを私達の位にまで引き上げ、『アカシャ』から解放してやってくれ。
      …もしそれが叶わぬ時は……。」
(;^ω^)「………。」

叶わぬ…時は?

(´・ω・`)「『アカシャ』の全プログラムを停止させ、
                全てを消せ
                 ショボン。それがこの研究に携わったものの最後の責務だ。」
(;゚ω゚)「!!!」
(´・ω・`)「…おまえが最後の希望なんだ…。それが最後の言葉だったよ。」
(;゚ω゚)「消す…消すって…。」
(´・ω・`)「そのままの意味さ。この世界をリセットする。」

消すとかリセットとか、何を言ってるんだこいつは!?
意味が解らないというよりも、理解が出来ない。



12: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:29:50.52 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「ブーン。この世界はね、全てが全て『アカシャ』によって定められているんだよ。」
(´・ω・`)「そして定められた歴史はほとんど全てが“戦争”しかない。」
(´・ω・`)「遍く総ての人が何らかの形で戦争に関与する。」
(´・ω・`)「更に最悪なのがこのシナリオに終わりが無い事さ。」
(´・ω・`)「『アカシャ』は大筋のプロットを入力したら、後は勝手に物語を作り続けるんだよ。」
(´・ω・`)「…永遠にね。」

息継ぎなどしていないのではないかと思うくらいに、連続して
喋るショボン。その指は器用に掌の銃を回している。

(;゚ω゚)「そんな…。」
(;^ω^)「でも…それこそ『アカシャ』で変えればいいんじゃないのかお?」
(´・ω・`)「…こいつはそんなに万能ではないんだよ。」
(´・ω・`)「僕達ができる事といったら、運命を覗き見するか。特定の誰かを消すこと。」
(´・ω・`)「細かな変更は矛盾が生じるから出来ない。1か0しか出来ないのさ。」
(´・ω・`)「…つまり…このまま放置か?全てを0に戻すか?」

それで選んだのが…0に戻すってのか?

(# ゚ω゚)「そんな事許されるわけ無いお!あんたがやってる事は間違ってるお!」
(´・ω・`)「誰に許されようとも思わない。僕は僕の行動を咎めない。」
(´・ω・`)「…考えてごらん?彼らはこの先戦い続ける事しかしないんだよ?」
(´・ω・`)「ずっとずっとずっと、永遠に永遠に永遠に…。」
(´・ω・`)「滅び続けていくのに滅べない。」
(´・ω・`)「…終わりの無い最悪の物語だと…僕はそう思う。君はどうだい?」
(;゚ω゚)「そんなの…そんなの…。」

そんなの…そんなの…そんなの…そんなの…そんなの…

(# ゚ω゚)「僕が変えてやるお!!!!!」



13: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:30:19.53 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「…話はお終いだ。君には死んでもらう。」
(# ゚ω゚)「………。」

ショボンはそう言って僕に銃口を向ける。しぃの命を奪った凶器を僕に向ける。

(´・ω・`)「君が死んだ後、世界を消し、僕もその命を閉じよう。」
(# ゚ω゚)「………。」
(´・ω・`)「…先程まではそう思っていたんだけどね。君の熱弁に心を打たれた。」
(´・ω・`)「一つチャンスをあげるよ。」
(# ゚ω゚)「……?」

僕に向けていた銃口を下ろし、ショボンは何やら銃を弄っている。
カラカラッと銃から何かが落ちる。アレは…弾?

(´・ω・`)「これから僕達は命をベットしたギャンブルをしてもらう。」
(;゚ω゚)「命を賭ける?」
(´・ω・`)「この銃は六発装填可能だけど、今は一発しか入っていない。」

弾の入っている所を回転させる。シャーっと勢いよく回した後で、
カシャンとはめ込んだ。

(´・ω・`)「これで何発目に弾が発射されるか分からなくなった。」
(;^ω^)「それで…どうするんだお?」
(´・ω・`)「自分のこめかみに銃口をあて、引き金を引く。それを二人で交互に行っていく。」
(;^ω^)「それじゃ…最終的には…。」
(´・ω・`)「…どちらかが確実に死ぬよ。」



14: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:30:57.26 ID:sZAnWZyt0
  
それは…自分で自分の命を…断てと?
そんなの…自殺と変わりないじゃないか!?

(´・ω・`)「選択権は君に預けるよ。…ただ。」
(´・ω・`)「君がやらないと言うのであれば、僕は君を殺し、世界を消去するよ。」
(;^ω^)「……それは選択権を与えていないと同じことだお。」
(´・ω・`)「…では、やるということでいいのかな?」
(  ω )「……ああ。」
( ^ω^)「やってやるお。僕は生き残ってツンの下に帰るんだお。」
(´・ω・`)「…そうかい。」

ショボンは自分のこめかみに銃身をあてる。
…自分で自分を殺そうとする行為。

(´・ω・`)「…撃つ前に一つ決めてもいいかな?」
( ^ω^)「何をだお?」
(´・ω・`)「撃って、生き延びたほうが相手に一つ質問する権利を得る。どうだい?」
( ^ω^)「…問題ないお。」

本当は問題ない所ではない。僕はまだまだ聞きたい事があった。

(´・ω・`)「…それじゃ、馬鹿なゲームを開始しようか…。」



15: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:31:31.01 ID:sZAnWZyt0
  

カシィッ

(´・ω・`)「…どうやら僕は生きているようだね?」
(;^ω^)「………。」

ショボンは顔色一つ変えず、自分に向かって引き金を引いた。
…普通の神経じゃない。

(´・ω・`)「それじゃ質問だ。」
(´・ω・`)「君は…僕の話を聞いてどう思ったんだい?」
(;^ω^)「どうって…。」
(´・ω・`)「終わり続ける彼らの話さ。このままでいいと思ったかい?」
(;^ω^)「そんな!?いいはずないお!」
(´・ω・`)「だけど、僕達にはどうする事もできない…だろ?」
(;^ω^)「…そんなはず…ないお。きっと何かできる事があるはずだお。」
(´・ω・`)「何かって具体的には何だい?」
(;^ω^)「…それは…。」
(´・ω・`)「…質問が多すぎた。すまない。さっ、次は君の番だ。」

そう言ってショボンは僕に銃を渡す。…重い。予想以上の重さが僕の手に乗る。
…簡単に命を奪える道具が僕の手に乗る。



16: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:32:32.08 ID:sZAnWZyt0
  
(;^ω^)「………。」

ショボンの真似をして、こめかみに銃身をあてる。
…今まで感じた事のないような恐怖心が湧き上がってくる。
怖い…怖い…怖い…怖い…けど。
僕が逃げたら…。

(´・ω・`)「…怖いかい?」
(;^ω^)「………。」
(´・ω・`)「無理はしなくてもいいんだよ?誰だって自分の命を絶つのは怖いさ。」
(;^ω^)「…あんたは全然怖がってなかったお。」
(´・ω・`)「僕はどちらにしろ、死ぬ事が決まっている。…別に怖くはないさ。」
(;^ω^)「………。」

僕は、口を開いたら弱気が顔を出す。そんな気がして何も喋らなかった。
…指先に、力を…籠める!!



17: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:32:59.14 ID:sZAnWZyt0
  

カシィッ

指が、手が、全身が震えている。僕は今生きているか?

(´・ω・`)「…質問をどうぞ。」
(;^ω^)「………。」

一度呼吸を整える。このままじゃ無呼吸状態で死んでしまう。

(;^ω^)「…ふぅ。それじゃあ質問だお。」
(´・ω・`)「どうぞ。」
(;^ω^)「…ショボンは何でプロジェクトに参加したんだお?」
(´・ω・`)「父が参加していたから…これじゃダメかい?」
(;^ω^)「………。」

そんな答えじゃ納得いかない。

(´・ω・`)「納得いかないみたいだね。でもしょうがない、これが真実なんだから、そのかわり。」
(´・ω・`)「この研究を発足させた人々の、それをついで来た人達の考えを話すよ。」
(;^ω^)「…神になるためじゃないのかお?」



18: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:34:10.42 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「…彼らは…自分達を取り巻く“運命”を変えたかったんだと思う。」
(;^ω^)「運命を?」
(´・ω・`)「そう。だから、この地で生きる人達に、本心では『アカシャ』を
      “運命”を乗り越え、変えてもらいたかったんだ。」
(´・ω・`)「だけど、結局運命は変わらないことが証明された。
      僕達の世界が崩壊する事でね。」
(´・ω・`)「ある有名な人が“青かった”と称した世界は僕が見る前に
      朱に染まって滅んで消えた…。」

言い終わり、僕の下にまで近づいて来て手を差し出す。
僕は少し躊躇った後、ショボンの掌に銃を置く。

(´・ω・`)「さて、まだ大丈夫かな?」

事も無げに引き金を引くショボン。



19: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:34:42.19 ID:sZAnWZyt0
  

カシィッ

平然と銃身を下ろし、僕の方を見直す。

(´・ω・`)「君は…もし、このまま生き残ってそれからどうするつもりだい?」
(;^ω^)「どうする、とは?」
(´・ω・`)「君は運命を変えるつもりだと言った。確かに、僕らは世界の流れを変える力を持っている。」
(´・ω・`)「だが…所詮一人で運命は変えられないよ。
      次代に命を繋ぐ事ができない僕らは、既に種として終わってるんだよ。」
(;^ω^)「………。」

僕は答えない。答えがわからないから答えられない。

(´・ω・`)「無理に答えなくてもいいさ。君には黙秘権がある。」
(´・ω・`)「安心していい。僕はちゃんと答えるから。」
(;^ω^)「………。」
(´・ω・`)「さてと…はい。君の番だよ。」



20: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:35:50.28 ID:sZAnWZyt0
  
僕の手元に銃が帰ってくる。
汗がふき出して来る。手が滑って落としそうになる。
大丈夫だ大丈夫だ大丈夫だ…。
確立は三分の一。弾が出ないほうが確立は高いんだ。
大丈夫だ大丈夫だ大丈夫だ…。
僕は生きて帰るんだ。外ではツンが待ってる。
大丈夫だ大丈夫だ大丈夫だ…。
生きて、生きて、生きて。
僕は生きるんだ。生き残るんだ!

(´・ω・`)「さぁ、撃ちな?撃たなきゃ道は開かれないよ?」
(;゚ω゚)「………。」

汗がふき出して来る。手が滑って落としそうになる。
大丈夫だ大丈夫だ大丈夫だ…。
確立は三分の一。弾が出ないほうが確立は高いんだ。
大丈夫だ大丈夫だ大丈夫だ…。
僕は生きて帰るんだ。外ではツンが待ってる。
大丈夫だ大丈夫だ大丈夫だ…。
生きて、生きて、生きて。
僕は生きるんだ。生き残るんだ!



21: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:36:21.22 ID:sZAnWZyt0
  

カシィッ

全身の毛が逆立ち、心臓が止まった。
心臓は止まったけど、僕は生きていた。

(´・ω・`)「…強運だね。」
(;゚ω゚)「はっ、はっ、はっ、はっ。」

嫌な汗がとめどもなく流れる。視界が歪む。口の中が乾いて引っ付く。

(´・ω・`)「…質問は?」
(;゚ω゚)「はっ、はっ…んぐっ。…。」
(;^ω^)「…ショ、ボンは、何で…。」
(´・ω・`)「ん?」
(;^ω^)「ショボンは何で、自分を殺してまで世界を消そうとするんだお?」
(´・ω・`)「…父との約束だからさ。」
(;^ω^)「本当に、それだけかお?ショボンは何も思う所はないのかお?」
(´・ω・`)「…かわいそうだから。」
(;^ω^)「……?」
(´・ω・`)「かわいそうだから止めてあげるんだよ。このまま永遠に壊れ続けるなんて
      見ていられないほどにかわいそうだ。だから…。」
(;^ω^)「全てを消す…?」
(´・ω・`)「そういうことさ。」



22: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:37:25.26 ID:sZAnWZyt0
  
(´・ω・`)「…僕の番だね。」

先程のように僕に近づき、手を差し出す。
僕も同じように…今度は躊躇わずに銃を渡す。

(´・ω・`)「さて…解ってるとは思うけど一応言っておこう。」
(´・ω・`)「次に僕が引き金を引いたらもう紛れはなく、どちらかの死が決する。」
(´・ω・`)「そして、僕が生き残ったら、君は出ると分かってる銃を自分で撃たなければならない。」
(´・ω・`)「自殺を図らなければいけない。いいね?」
(;^ω^)「……分かってるお。」
(´・ω・`)「…そうかい。それじゃ。」

こめかみに銃口を付けるショボン。その表情に変化はない。
確立は半々。なのに、全くの余裕でショボンはその場に立っている。
僕はあんなに震えていたのに、あんなに恐怖していたのに。なんでこんなに余裕なんだ?
亡霊…ショボンの言葉を思い出す。
既に死んでいるから死が怖くない?そんな馬鹿な!
僕は生まれて初めて。

人の死を祈った。

ショボンが引き金を引く



23: ◆y7/jBFQ5SY :2006/07/06(木) 16:38:06.80 ID:sZAnWZyt0
  











(´・ω・`)「…さぁ、君の番だ。」



第25話 「ショボン」  終



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