( ^ω^)ブーンが関西女に惚れたようです

42: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:34:26.33 ID:4NWQuAGT0
  
第拾八話 恋に勇気を

ゴールデンウィークのダブルデートから2ヶ月、僕たちは毎日楽しく過ごしていた。
〜昼休み〜
窓際の一番後ろが僕の席。
僕の前がドクオ、隣はツン、ドクオの隣の席には素直さんが。
どんなおぞましい手段を用いたかは知らないけど、素直さんは強引に席を替わってもらったらしい。
('A`)「あー今日も暑いなー」
川 ゚ -゚)「私もドクオのことを思うと下半身が熱くなってくる。」
(;'A`)(;^ω^)ξ;゚听)ξ「ちょwww」
あれからドクオと素直さんはめでたく付き合うことになった。
男子たちが羨望の言葉とアンパンを投げつけたりしたけど、ドクオは「大変なんだぜ…色々…」と言って遠い目をしていた。
机を合わせ、みんなで昼ご飯を食べる。
僕とツンはそれぞれの弁当、ドクオと素直さんは素直さんの愛情たっぷり手作り豪華弁当だ。
川 ゚ -゚)「ほら、あーんしろ、あーん。」
(;'A`)「……あーん」
最初の頃は抵抗していたドクオも、最近はすっかり諦めておとなしく従う。
川 ゚ -゚)「どうだ?」
(*'A`)「う━ま━い━ぞぉ━━━━━!!!」
川*゚ -゚)「ふふふ…今日のは自信作だからな…」
素直さんは不敵に笑う。



43: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:35:34.65 ID:4NWQuAGT0
  
ξ;゚听)ξ「毎日毎日、見せつけてくれるなぁー」
(;^ω^)「まったくだお…」
僕とツンはその光景に少し引きながらの昼食。
これが最近のデフォだ。
ξ ゚听)ξ「内藤、今日学校終わってから暇?」
(;^ω^)「ごめん忙しいお…でも6時くらいからは暇だお。」
ξ ゚听)ξ「うん、その時間でええよ。ちょっと買いもん付き合ってくれへん?」
(*^ω^)「つ、付き合う!?」
ξ*゚听)ξ「ちょっとなに勘違いしてるん!?買い物にやで!?ショッピング!」
(;^ω^)「なんだ…ショッピングかお…」
('A`)「デートか。」
川 ゚ -゚)「内藤くん、避妊はシッカリと…」
ξ#゚听)ξ「あんたらケンカ売ってるん?」
川;゚ -゚)「む…すまない…」
(;'A`)「わ、わりぃ…」
殺伐とした空気を残しつつ昼休みは過ぎていった。



44: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:36:49.05 ID:4NWQuAGT0
  
ツンとの約束の6時、待ち合わせは駅前の広場。
ξ*゚听)ξ「内藤ー!!」
私服姿のツンが僕を見つけて大声で呼びながら手を振る。
周囲の目がツンに吸い寄せられ、そして僕へと移る。
(;^ω^)「ちょ、ちょっとツン!恥ずかしいお!」
僕は慌てて彼女に駆け寄る。
ξ*゚听)ξ「…え?あ!!」
ようやく周囲の視線に気付いたようだ。
ξ*゚听)ξ「な、内藤が待たせたせいやで!あほ!」
(;^ω^)「待たせてたのかお。それはすまんかったお。でも僕は6時ぴったりに…」



45: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:37:48.75 ID:4NWQuAGT0
  
ξ*゚听)ξ「も、もうその話はええから行くで!」
ちょっとでも早く会いたいから30分前に着いてもーたとか言われへんわ…



46: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:38:57.28 ID:4NWQuAGT0
  
ツンはスカートをひらつかせながら早足で歩いていく。
僕は近くのデパートへ入っていく彼女を小走りで追いかける。
( ^ω^)「そういえば一回家に帰ったのかお?時間までドクオと素直さんと遊んでおくって言ってなかったかお?」
ξ ゚听)ξ「そのつもりやってんけど…」
何故か彼女は急に拳を握りしめる。
ξ#゚听)ξ「あー!思い出したらまた腹立ってきたわ!!」
(;^ω^)「何があったんだお?」
ξ#゚听)ξ「ほんまちょっと聞いてーや!あいつら、私もおるのに2人の世界に入ってるねんで!?」
(;^ω^)「kwsk」
ツンの愚痴を聞きながらエレベーターを呼ぶボタンを押す。
ξ#゚听)ξ「クーがドクオくんにひっついて、ず―――――っといちゃいちゃいちゃいちゃしてんねん!!」
(;^ω^)「それは災難だったお…」
ξ#゚听)ξ「ほんまやで!こっちは彼氏おらんねんからちょっとは気ぃ使えっちゅーねん!」
( ^ω^)「ツンは…彼氏欲し」
ξ#゚听)ξ「ほんでな、私が話しかけてもほとんど無視やで!?ドクオくんはまだ返事してくれるけど、クーはなんも聞こえてないみたいに(ry」
しゃ…喋れない…



47: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:40:04.43 ID:4NWQuAGT0
  
ツンの愚痴はエレベーターに乗っても続く。
ξ#゚听)ξ「せやのにクーはずっとドクオくんと腕組んでベタベタしてんねん!あーもー!私も彼氏ほしい!!」
彼女の心の叫びが2人きりのエレベーターに響く。
ようやく愚痴が終わり、僕は発言権を得る。
( ^ω^)「ツン、彼氏欲しいのかお?」
ξ*゚听)ξ「…え?う、うん…欲しい…」
( ^ω^)「どんな人がいいんだお?」
ξ*゚听)ξ「せやなぁ…優しくて、かっこ良くて、頼りになって…あと、家事も出来たら最高やな!」
(;^ω^)「結婚相手の条件みたいだお…」
ξ;゚听)ξ「あ、やっぱり?私、初めて付き合う人と結婚したいねん。」
お、重いなぁ…
でも、言うなら今しか無い。
こういう話の流れの時じゃないと僕は言えないだろう。
条件で満たせそうなのは優しさと家事くらいだけど…
( ^ω^)「ツン…」
ξ ゚听)ξ「なにー?」
彼女の顔を見る。
しかしそれがいけなかった。
(;^ω^)「ぼ…ぼぼぼぼく…」
ξ;゚听)ξ「え、なに、どしたん?だいじょーぶ?」
(;^ω^)「大丈夫だお!ぼぼぼぼくは、ツツツツンが…」
ξ;゚听)ξ「???」
お、落ち着け!
こういう時は素数を数えるのが良いとお婆ちゃんが言っていた…



48: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:41:04.66 ID:4NWQuAGT0
  
ポ―ン!
素数を43まで数えた所でエレベーターが53階の婦人服売り場に着いた。
あぁ…また言えなかった…
これでもう5回目だ…
そう、僕はツンへの告白をこれまで5回も失敗していた。
呼び出して告白する度胸なんて無いし、電話やメールで告白するより、やっぱり面と向かって告白したいし…
なんとか会話の流れから告白しようと思ってるんだけど…ことごとく失敗。
ちっくしょぅ…自分のヘタレさには吐き気がする。
(;^ω^)「うっ!おぇっ!」
ほんとにえづいた。
さすがに具は出てないけど。
ξ;゚听)ξ「ほんまにだいじょーぶ?ちょっとあそこで休もっか?」
ツンが心配そうに僕を覗き込み、階段の方に目をやる。
彼女の視線の先にはベンチがあった。
どうやら階段脇の喫煙コーナーみたいだ。
幸い今は無人で、少しの間ならゆっくり休めそうだった。



49: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:42:26.40 ID:4NWQuAGT0
  
内藤だいじょーぶかな?
もしかしてエレベーター酔い?
どんだけ乗りもんに弱いねんな。
ξ ゚听)ξ「しっかりしぃやー。あんま無理したらあかんでー。」
2人でベンチに座りながら休んでたら、突然内藤が立ち上がった。
(;^ω^)「うおぇっ!」
ξ;゚听)ξ「今無理したらあかん言うたばっかやん!」
だいじょーぶかいな…
あれ?
なんか内藤の顔がいつもと違うよーな…
ちょっとキリっとして男前やん。



50: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:44:12.50 ID:4NWQuAGT0
  
僕は覚悟を決めた。
話の流れとか関係無い!
そんなのに頼ってたらダメだ!
( ^ω^)「僕はツンが好きだお!!」
ξ ゚听)ξ「え…?」
言った…
遂に言ったぞ!
そして僕はベンチにドカッと腰を落とす。
何このやり遂げた感…
ツンはというと、何やら困惑した表情…
あぁ…ダメだったか…
でも後悔はしない…
し、しないんだからね!!



51: ◆mFWJzt/.Cs :2006/06/30(金) 02:45:20.24 ID:4NWQuAGT0
  
……………………………え?
今、好きって言われた?
まさか告白された?
うそん!?
めっちゃテンパってきた!!
ど、どないしょ!?
とりあえず早く返事せな!!
ξ*゚听)ξ「え、え、わた、わた、わた、わたしも!!」

( ;ω;)「…お?」
ξ*゚听)ξ「私も内藤のこと好き!!」
(*^ω^)「おぉ!?」
ξ////)ξ「ふ、ふつつかものですが…よろしくお願いします…」
こうして僕たちは付き合うことになった。

第拾八話 おわり



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