( ^ω^)ブーンが空も飛べるようです

144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:26:31.17 ID:lmWyBZb20
  
(´・ω・`)「うーん、このあとどうしようか」

担当「そうですね、とりあえず安価なんてどうでしょう」

(´・ω・`)「安価か、それしかないかもしれないな」

>>145さん、1か2でお答えください。

1:全部夢だった
2:壊れる

145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:30:28.07 ID:lmWyBZb20
  
>>144
2だ!

146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:30:49.95 ID:lmWyBZb20
  
>>145
おkkwww把握したwwwwテンソン上げてこーぜwww

147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:31:15.92 ID:lmWyBZb20
  
>>146
だなwww寝起きはテンソン高くなるよなwwwwwwバーローww

148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:31:38.59 ID:lmWyBZb20
  
>>147
続き書くからお前だけ黙ってろwwwww

150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:35:37.24 ID:puVtcJiBO
  
自演乙www



151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:38:09.48 ID:lmWyBZb20
  
( ^ω^)「アー!」

ブーンの脳みそがバーストした。
ブーンは⊂二二二( ^ω^)二⊃しながら洋館中を走り回った。
すると二階の部屋から物音がした。

( ^ω^)「そこかー!バカー!」

ブーンはドアを蹴破って中に転がり込んだ。
そして立ち上がるとともに銃を抜いた。
この一連の動作は、ハードボイルドな洋画をイメージさせるほど完璧なものだった。
研究所で寝ているブーンの股間が濡れた。
夢精。まさに無声の夢精。
彼はいま天国にいた。心地よい風。脳内麻薬出まくりんぐな気持ちよさ。



152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:40:56.08 ID:lmWyBZb20
  
窓際に立つ男、150は驚きのあまり「あ」とか言っちゃった。
しかしブーンの耳には届かない。
ブーンは躊躇いもなく引き金を引いた。
しかし150は余裕でかわした。

( ^ω^)「なに?!」

150「甘いぜ、心から甘いぜボーイ」

ブーンは驚いた。彼女が出来るくらい驚いた。
なんと窓際に立っている男はあの日逃がした軍人だったのだ。

( ^ω^)「」

あまりの驚きように自分で驚くブーン。
それを満足そうに見つめながら、150は衝撃の事実をはなった。



153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:44:14.20 ID:lmWyBZb20
  
150「ショボンは俺の味方だ。そしてお前らは奴にハメられてこの世界に飛ばされた」

ΩΩΩ<ナンダッテー

( ^ω^)「な……まさか……」

ブーンの脳内にあの夜がフラッシュバックした。
薄暗い研究所のベッドの上、絡み合う体。
ブーンが処女を失ったあの日。
ショボンは言った。俺は一生お前以外愛さない。

( ^ω^)「まさかあの夜のことも……」

150「HAHAHA!当然YO!ショボンは俺の女だからなwwww」

ブーンは己を呪った。これが裏切りか。
そしてショボンを呪った。目の前でニヤニヤする150を呪った。
しかし次の瞬間には忘れた。



154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 11:47:07.89 ID:lmWyBZb20
  
( ^ω^)「幼い微熱をー下げられないまーまー」

150「なにを……うぎゃー!!!!!!1111」

150はブーンに抱きつかれた。
そして唇を奪われた。

150「なななな、なにを」

(*^ω^)「好きだお」

150はあの夜をこう語った。
最高だったと。
150はブーンに惚れた。彼のとびちる汗、醜く膨れている腹。
そのすべてに惚れた。そして一発で妊娠した。

その後、二人はいつまでも幸せに洋館で暮らしましたとさ。めでたしめでたし。



164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 13:04:10.63 ID:lmWyBZb20
  
( ^ω^)「あたーらしーいきせーつはー」

台所、腰をくねらせるブーン。むき出しの尻を見てニヤニヤする150。

( ^ω^)「あなた♪ごはんできたわよーw」

150「おお、すまねぇな。毎日仕事が忙しくて、なかなか相手してやれなくて」

(*^ω^)「もう、相手にしてくれるのは夜だけで充分よwww」

「こーいーつー」(150)σ)ω^*)「やん(はーと」

バタン!

(´・ω・`)「あなた、私とは遊びだったのね?」

150「ちょ、おま、なんでここに……」

( ^ω^)「どういうことなのアナタ。浮気をしていたの?」

150「いや、ちょ」

(´・ω・`)「浮気じゃないわよ、ブーンとが浮気なのよ!」

(#^ω^)「きぃー!」



165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 13:09:24.58 ID:lmWyBZb20
  
158「結婚してください」

( ^ω^)「だが断る」

卒業式のあと、桜の木下で突然喋ったこともない女性に告白された。
僕は恥ずかしくて、つい断ってしまった。
その二年後、

(´・ω・`)「ブーン、父さん結婚することになったからな」

( ^ω^)「そうかお。勝手にするお」

(´・ω・`)「うん。それでな、明日ファミレスで向こうの家族に会うことになってるんだ」

( ^ω^)「まーじーかーよー」

(´・ω・`)「すまない。ここは俺の顔を立てると思って、ぜひ参加してくれないか?」

( ^ω^)「まーしかたねーし?俺とかまじD☆Q☆Nだから向こうビビるかもしんねーけどなwww」

そして当日。



167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 13:12:39.68 ID:lmWyBZb20
  
俺はなにも言えないまま下を向いていた。
まさかあの日告ってきた女性の母親と親父が結婚だと?
ってことは、もしかして俺と158は兄弟になるわけ?

( ^ω^)(まさかまさかまさか)

(*゚ー゚)「どうかしましたかブーンさん」

(;^ω^)「あうあう、なんでもないお」

(´・ω・`)「こいつは照れ屋でねwwちょっと緊張してるんでしょう」

158「……」

(*゚ー゚)「うちの子もよく喋るんですけどね。今日はどうしたのかしら」

(´・ω・`)「はっはっは、おたがい緊張してるということで」

( ^ω^)(この馬鹿親父……)

俺は心の中で親父を罵った。
それにしても158は可愛い。まさかこんなに可愛くなっているなんて。

( ^ω^)(もったないことしたかな……)



169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 13:16:28.97 ID:lmWyBZb20
  
ファミレスから出た。
親父は新しい義母と仲良く手をつないで先を歩いていく。

( ^ω^)「……・・・」

俺と158は無言で桜の舞い散る遊歩道を歩いた。
何を話そう。っていうか、まだ俺のこと覚えているんだろうか。
その疑問が頭を覆う。俺はこらえきれず、口を開いた。

( ^ω^)「あの日のこと……覚えているかお?」

158が恥らうように下を向く。
確信した。こいつはまだ俺のことが好きなんだ。俺は勇気を出していった。

( ^ω^)「も、もしよかったら付き合ってくれないかお?」

158「だが断る」

俺は笑った。158も笑った。



174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:31:22.05 ID:OahaaejO0
  

( ^ω^)「日差しがまぶしいお」

ここはアパートの屋上。人生に疲れたブーンは、
小さいころの夢だった『空を飛ぶこと』を実現することにした。

( ^ω^)「僕の人生バイバイだお」

しかし彼はビビリのため、二階建てのアパートを選んだ。

(;^ω^)「……」



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:31:53.07 ID:OahaaejO0
  

(;^ω^)「ちょwwwww結構高いおwwww空飛ぶとかムリスwwwwwwww」

夢を早々に断念したブーンは踵を返し屋上から立ち去ろうとしたが

( ^ω^)「!!」

向かいの部屋から覗き見える、女子高生の生着替えに釘付けになり

(lli゚ω゚)「!!」

足を滑らせた。



176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:32:24.44 ID:OahaaejO0
  

(lli゚ω゚)「ふおおおおおおおおおお!?」

空中で手足をバタつかせてみるが、空なんて飛べやしなかった。
というより、彼には試行錯誤の暇さえなかった。

(lli゚ω゚)「ふんが!!」

鈍い音と共に彼はなんとか両足で着地した。
足のつま先から頭の天辺まで衝撃が突き抜ける。

(;^ω^)「……お?」

……と思ったが、衝撃は大したことなかった。
予想外の出来事に自分の足をまさぐってみる。



177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:32:43.81 ID:OahaaejO0
  

(;^ω^)「……なんだおコレ……」

足は骨折どころか、自分のモノとは思えない程『黒かった』。

(;^ω^)「ちょwwww内出血しすぎwwwwwwww」

シミのようなものが足全体を覆っている。
不思議に痛くもなんともない。
それどころか、今なら空だって飛べそうな……。



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:52:49.40 ID:OahaaejO0
  

( ^ω^)「ねーよwwwwwwwww」

シミは恐ろしく硬かった。
そして異様に冷たい。

鉄のような感触に、ブーンは自分がロボコップになったような錯覚を覚えた。

( ^ω^)「ねーよwwwwwwwww」



181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:53:09.66 ID:OahaaejO0
  

不自然な程のどす黒さに普通なら慌てようものだが、ブーンは阿保なので気にせず家に帰った。

( ^ω^)「うるせーよwwwwww」

階段を上る。
そこでブーンはようやく自分の体の異変に気づいた。

( ^ω^)「なんか簡単に上れるような……」

ピザな彼は家の階段ですら息が上がるほどだった。
ところが今は、足を酷使するのに何も疲れを感じない。

( ^ω^)「?」

さすがに足の事が頭から離れなくなったブーンは、夜中にこっそり家を出た。

( ^ω^)「まだ黒いお……」



182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 14:53:50.71 ID:OahaaejO0
  

('A`)「……」

( ^ω^)「おっ、ドクオハケーンwwwwwww」

ニート友達のドクオが百メートル向こうを歩いている。
おそらくコンビニでも行くのだろう。

( ^ω^)「おーいドク……!?」

小走りのつもりだった。
しかし彼のスピードは隣の車を追い越してしまった。

( ^ω^)「ちょwwwwwwwww」

('A`)「??」

( ^ω^)「!! まず……っ」

ドクオに見られることを急に後ろめたく感じたブーンは、思いっきり地面を蹴った。

(;^ω^)「ふおおおおおおおおおおお!?」

そうすることで、家を飛び越すほどの大ジャンプが出来るとは思ってもみなかった。



183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 15:04:47.76 ID:OahaaejO0
  

(*^ω^)「うっひょおおおおおおおおお!!」

その日の出来事から、ブーンは夜な夜な住宅街を跳ね回っていた。
体の使い方は大分覚えてきた。
今では十階建てのマンションも飛び越せるほどになっていた。

(*^ω^)「うひょひょひょひょひょ!!」

調子に乗って走り回っていたら、一度車にはねられたことがあった。
しかし何事もなかったかのように立ち上がり、夜の闇に消えていくブーンを見て、
運転手は狐につままれた思いをしたことだろう。



191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 15:49:38.76 ID:lmWyBZb20
  
本屋でバイトを始めたブーンの前に新たな敵が現れた。

ξ゚听)ξ「あのー、ハリーポッターの原作ありますか?」

(*^ω^)「いらったいませだお。少々お待ちくだたいだお」

しかしどこをどう探しても原作はなかった。

(*^ω^)「ごめんらたいお。原作はないみたいだお」

ξ*゚д゚*)ξ「ああ?てめぇこんだけ時間かけてなんばいいよると?!」

(*^ω^)「あうあう……申し訳ありまてんお。許してくだたいお」

ξ*゚д゚*)ξ「ケツの穴貸せやー」

(*^ω^)「らめぇ、僕白いミルクでちゃうおーあうあうー」





193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 15:53:45.98 ID:lmWyBZb20
  
紆余曲折を経て、ブーンは順調に、外国人犯罪者を捕らえていった。
そして……

158「結婚してください」

卒業式のあと、桜の木下で突然喋ったこともない女性に告白された。
あの時、僕は恥ずかしさのあまり本当の気持ちを伝えることが出来なかった。
恥ずかしそうに俯く158。僕の顔も真っ赤になっているだろうな。
そんなことを考えながら、なかなか返事をすることができなかった。

そしてそんなブーンを桜の木の上から見守るツンとショボン。

ξ゚听)ξ「早く告白すればいいのにねー」

(´・ω・`)「まあまあ、ここは落ち着いて様子を見よう」



196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 16:03:10.61 ID:lmWyBZb20
  
外国人犯罪率が低下し、V.I.P.が必要とされなくなった日。
政府は隊員にひとつだけ望みをかなえることを誓った。
ショボンやツンはあれこれ悩んでいたが、ブーンは真っ先に手を上げていった。

( ^ω^)ノ「あの桜の木の下でもう一度告白されたいお」

そうしてブーンはタイムマシンでもう一度だけあの木の下に戻ることを許された。

( ^ω^)「こんどこそ、後悔のしない返事がしたいお」



198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/06/16(金) 16:07:40.76 ID:lmWyBZb20
  
ブーンは158を見つめた。
そして思い切って口を開いた。

( ^ω^)「喜んで」

158「嬉しいwwwや ら な い か」

(;^ω^)「ちょwwwww」

158は男だった。ブーンは押し倒されて穴を塞がれた。

ξ゚听)ξ「これが……青春なのね」

(´・ω・`)「そうだね。それより、僕の望みも叶うかな?」

ξ///)ξ「バカ」

桜の葉が優しい風に揺られながら、辺り一面をピンク一色に染め上げる。
その中で抱きあう二組のカップルたち。
彼らは平和となったこの国で、死ぬまで幸せに暮らすのだろう。


( ^ω^)ブーンが空も飛べるようです:完



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