( ^ω^)ブーンが脱ヒキするようです

392:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 21:54:23.23 ID:4Z4yv3fMO
  
(;^ω^)「……はい…」

いつもより重い体を起こし、だらしない格好で玄関へ向かう。
そういえばもう自室の窓から家の前を覗くことはなくなっていた。
だらしない格好も気にせず、玄関まで歩き扉を開ける。

(´・ω・`)「おはー」

( ^ω^)「…ショボン?」

('A`)「俺もいるんだけど…」

ショボンの後ろからドクオも顔を出す。相変わらず眠そうな顔で。

( ^ω^)「な、何か用かお?」

玄関の扉を開けてから気づいたのだが、今は平日の朝だ。
嫌な予感がした



393:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 21:55:40.91 ID:4Z4yv3fMO
  
ブーンが聞くと、ショボンは少し遠慮がちにというか、言いにくそうな顔をした。
ブーンはこの時点で大体、話の予想はついていた。

('A`)「無理にとはいかないけど、そろそろ学校来たらどうよ?」

(´・ω・`)「そうそう、僕らもついてるしね」

ドクオが頭を掻きながら口を開き、それにショボンが続く形で話を切り出した。
ブーンもカーチャンの事や昨日の事を思い出すとそろそろはっきりしなければとは思っていた。
それに、休日の間でドクオ、ショボン、ツンとは以前の関係を少し取り戻せた気がしていたので、迷惑とは思ってもいない。

迷惑とは思っていない、が



394:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 21:57:04.47 ID:4Z4yv3fMO
  
( ^ω^)「…すまないお、まだ決心と…いうか…気持ちの整理がついてないお…」

ブーンははっきりと言った。
二人は黙って聞いてあと、少し残念そうな顔をした。

( ^ω^)「…すまないお」

(´・ω・`)「いや、いいんだ。気持ちの問題は僕らがどうこう言えないしね」

( ^ω^)「…うん…わざわざありがとうだお」

('A`)(……)


二人はブーンの家から離れ、学校に向かったみたいだ



397:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 22:05:55.16 ID:4Z4yv3fMO
  
ブーンの家から離れた二人は、そのまま学校へ向かっていた。
いつものような会話もなく、ただひたすらに足を運んだ。
校門に近づくごとに、足下に落ちているピンク色の花びらが増えていく。

(´・ω・`)「…やっぱ……まだ考えてんのかなあ」

ショボンがうつ向きながら口を開く。

('A`)「無理もないよ……あいつはもともと繊細な奴だし…」

途切れ途切れの会話をしているうちに、校門が見えてくる。

('A`)「全部一人で背負うんだからな、まったく」

ドクオは悲しげな表情をして早足で校舎に入った。
校門に置いてかれたショボンはただその背中を見つめていた。



401:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 22:26:55.90 ID:4Z4yv3fMO
  
ドサッ


二人を帰したブーンは汗で濡れた布団に再び倒れこんだ。そして天井を見上げて考える。
今日の夢。あれはもちろん現実だ。ジョルジュの顔を思い出すと自然と目には涙が浮かぶ。
あの頃からブーンは学校に行かなくなった。冬休みが始まる、少し前のことだ。

( ^ω^)「……」

冬休みにジョルジュとした約束全てを、破ってしまった。
あれだけ決めていた五人で過ごすスケジュール。その全てをブーンは寝て過ごした。

気力が体から抜けていくようだった。



402:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 22:28:09.81 ID:4Z4yv3fMO
  
葬式には行った

親族やクラスメイト含めいろんな人間が涙を流していた。
白黒の写真に写る、ジョルジュの元気な顔を見ても何も感じなかった。
ブーンはただ機械のように手を合わせた。涙も出ない。

式場の全員が自分を睨んでいるような気がした



403:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 22:29:37.57 ID:4Z4yv3fMO
  
次の日から冬休みまで残りわずかな学校だったが、ブーンは行かなかった。


「あいつが長岡を殺したんだ」


教室にいると、そんな声が聞こえてきそうで。怯えた。怖かった。
それ以来、他人に少し恐怖を覚える。完全に家で過ごすようになる。
唯一話せるカーチャンとも、あまり話をしなくなる。

ドクオやショボンが家にくることもあったが、全てカーチャンが対応する事になる。
二人の顔を見るのも怖かった。大好きなツンの顔さえも、だ



415:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:06:55.59 ID:4Z4yv3fMO
  
ジョルジュは今の自分を見たら何て言うのかな、などとよく考える。
恨んでるのかな。怒ってるのかな。呪ってるのかな。

( ^ω^)「笑ってくれるかな…」

こうして部屋の天井を見上げてれば、その答えは出るのだろうか。
出るわけもない。それでもブーンは体制を崩さずに天井を見つめていた。
そして、いつの間にか目を閉じて寝息をもらすのだった…



416:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:08:01.13 ID:4Z4yv3fMO
  
ξ゚听)ξ「……」

授業中、彼女には珍しく机に頭を乗せているツンは考え事をしていた。
ここ最近、というか休日の二日間で物凄く昔の事を思い出す。
久しぶりにブーンと顔を合わせたからだろうか。

ツンはもちろん、ドクオもショボンもブーンが外出を拒否する理由は分かっていた。
いや、拒否するというか出れなくなってしまったのだろう、ジョルジュのことで。

ツンはその日のことを思い出しはじめた。



417:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:08:51.48 ID:4Z4yv3fMO
  
その日、ツンはドクオを待つブーンとジョルジュを置いていき、ショボンと登校した。
道を歩く途中、ずっとドクオの遅刻癖の文句を愚痴っていた記憶がある。

ξ゚听)ξ「ったくあんなんだから彼女の一人もできないのよ!」

(´・ω・`)「まあまあ、あれがドクオなんだから仕方ないよ」

ショボンはそう笑って言うがツンはまだしかめっ面をしていた。
いつもの事といえばそうなのでショボンはまたクスリと笑って流す。

ξ゚听)ξ「笑うな!」

バシッ!

(´・ω・`)「痛っ!」


そしてショボンはまた笑う。
ツンは不愉快そうに顔を背ける。



418:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:09:35.13 ID:4Z4yv3fMO
  
ざわざわ……


(´・ω・`)「…?何か騒がしくないか?」

ショボンの呼び掛けにツンも周囲を見回す。気づけば後方には人だかりができていた。

ξ゚听)ξ「なんだろ、あれ…」

(´・ω・`)「…ちょっと見てくる」

ξ゚听)ξ「ちょ、ちょっとショボン…!」

駆けていくショボンの背中を見たあと、腕にはめた銀色の時計に目を落とす。
時間は学校が始まる10分前くらいだったので、呆れながらもツンも後を追った。



419:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:10:53.30 ID:4Z4yv3fMO
  

その人だかりは何か真ん中にあるものを囲む形でできていた。
ショボンも首を伸ばしてその「何か」を見ようとする。

(´・ω・`)「…ドクオじゃないか?」

人の壁から見えたドクオの顔。嫌な予感が走り、ショボンは人混みをかきわけ進んだ。

ξ゚听)ξ「ちょっとショボン!?……何なのよまったく…」

ため息をつき、またショボンを追う。
周囲の人間に体が当たり少し息苦しい。

ξ゚听)ξ「ぷはっ……ちょっとショボ……」

ショボンは目の前で凍りついたように立っていた。



422:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:18:19.47 ID:4Z4yv3fMO
  
('A`)「ジョルジュ!!おいジョルジュ大丈夫かよ!!」

( ゚∀゚)「……」

ジョルジュから赤黒いい液体が流れ出る。ドクオの呼び掛けに返事はなく、虫の息だ。
さらに横を見るとブーンが見える。が、こちらは怪我こそないものの放心状態だ。
ショボンはその光景を見て全てを理解すると同時に、言葉が出なくなった。

(#'A`)「お前らも見てねぇで救急車呼びやがれ!!!」

ドクオが人だかりの中にショボン、ツンを見つけ叫んだ。

(´・ω・`)「あ……あ…ジョ……ル」

ショボンはポケットから取り出した携帯をカランッと地面に落とした。
手に力が入らない。体中の血が引いて冷たくなっていくのがわかる。汗もひどい。


後に周りの人間が読んだ救急車が来たが、ジョルジュは助からなかった。

ブーンは病院で泣き叫んでいた



423:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:23:06.74 ID:4Z4yv3fMO
  
ブーンやツン、ショボン、それと駆け付けたジョルジュの両親のすすり泣く声の中。
ドクオは医者の胸ぐらを掴んでいた手を乱暴に離し、「クソッ」と小さく呟き涙を流した。

数時間後、泣き疲れて残ったのは沈黙だけだった。



430:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:58:50.33 ID:4Z4yv3fMO
  
ξ;;)ξ「……」

気づくとツンの机には涙が何滴か落ちていた。ふ、とジョルジュの机を見る。
自分とドクオとショボンが買った、紫色の、綺麗な花が花瓶の中に入っていた。

ブーンは今何をしているんだろう。また、楽しかった頃に戻りたい。
もうジョルジュはいないけど、また四人で、ジョルジュの分も楽しい時間を過ごしたい。
そう願うだけで、また胸が痛くなるのだった。



431:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/25(木) 23:59:53.03 ID:4Z4yv3fMO
  
( ^ω^)「ん…」


モゾモゾと寝返りをうち、布団の中で目を覚ます。起きたと同時に時計に目をやるのは癖みたいになっていた。
いつの間にか時間は過ぎ、夜の七時になっていたらしい。窓の外は暗くなっている。

( ^ω^)「…起きるお」

相変わらず遅い動作で、ブーンは布団から起き上がる。
起き上がって気づいたが布団は朝にかいた汗で湿ったままだ。
産まれてから家事の手伝いをしたことがないブーンにとって洗濯のしかたはよく分からなかった。

(;^ω^)「これは酷いお」

干からびたような布団をみて、呟く



432:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:00:39.03 ID:0mgR4072O
  
( ^ω^)「こうなったら…」

ブーンは早足でリビングに向かい、電話を手にとった。

プルルルルル…

プルルルルル…


( ^ω^)「…迷惑なんかじゃ、ないんだお」


プルルルルル…ガチャ

('A`)「もすもす」

( ^ω^)「ぼ、僕だお」

('A`)「おうブーンか!何か用か?」



433:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:01:31.25 ID:0mgR4072O
  
ピンポーン


ガチャ


('A`)「よお、大変みたいだな」

(;^ω^)「わざわざすまないお…洗濯なんてやったことないんだお…」

この後、ドクオが連絡してショボンとツンもブーンの家に来た。
ツンは家事をよく手伝い、ドクオは独り暮らしだけあって二人は慣れた手つきで洗濯を始めた。
ショボンは若干戸惑いながらも手伝いをし、ブーンもそれについていく感じだった。

ξ゚听)ξ「それにしてもすごい汗ねぇ」

(;^ω^)「あうあう…すまないお」

('A`)「高校3年で小便漏らしたのかと思ったぜ」

(;^ω^)「それはねーおww」

四人は談笑しながら洗濯を終えた



434:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:09:39.05 ID:0mgR4072O
  
事が終わるといつの間にか四人はお菓子の袋を開け、ブーンの家で遊んでいた。
ブーンが持っていた四人のパーティー型ゲームに電源を入れ、熱中し、時に騒ぐ。

(;^ω^)「アッー!ツン酷いお!!」

ξ゚听)ξ「あはははwwおっかしーwww」

ツンはまともに呼吸ができなくなる程、笑っていた。
四人は周りも気にせず夜中まで騒ぎ明かし、外を見ると真っ暗になっていた。

('A`)「んじゃ、そろそろ帰っかー」

(´・ω・`)「もう深夜の2時だ…さすがに遊び過ぎたね」

ショボンが小さく笑う

ξ゚ー゚)ξ「…じゃ、ブーン元気でね!」

三人は終始笑顔で家から去っていった。
ブーンもそれを見て小さく笑顔をつくり、扉を閉めた。



435:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:26:05.98 ID:0mgR4072OO
  
三人が帰った後のリビングはまた静かで寂しくなる。
外から聞こえる車の音と時計の針の音がやけに大きく聞こえた。

(;^ω^)「…しかし…完全に眠気が覚めてしまったお…」

眠くない夜は、ブーンには全くといっていいほどやる事が思いつかなかった。
ゲームをしたいとも思わないし、テレビも大して面白いものはやってないだろう。

ブーンはリビングの大きな窓の外にチラッと目を向けると、少し埃のかぶった黒い上着を手にとる。
そして袖を通し、上着を着る。もう一度時計に目をやると、玄関に向かい扉を開けた。

ガチャ


キィ…



437:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:27:43.16 ID:0mgR4072OO
  
一人家から出ると外の冷たい風に、上着を着て正解だったなと心の中で呟いた。
暗い路地、街灯がブーンを照らす。コンクリートの地面を踏みしめ、ブーンはどこを目指すでもなく歩く。

( ^ω^)「夜の散歩もいいもんだお」

恐怖はない、ただ風が気持ち良い。
途中で目に入った自動販売機でコーヒーを買い、口に含む。

どこかに座って飲みたいな。



438:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:33:22.21 ID:0mgR4072OO
  
( ^ω^)「…お!」

まるで探索するように街を歩いていると、小さいが公園を見つける。
確か小学生の頃、転校してきた時期にドクオやショボン、ツンと遊んでいた場所だ。
高校生になった今こそ行かなくなったが、あの頃のまま残っているのが懐かしく、嬉しくなったブーンは公園へと足を進めた。

トンッ

( ^ω^)「やっと座れたお」

少しぬるくなったコーヒーを飲み、一息。

改めて暗い公園を見回すと、昔の自分が目の前に蘇るようだった。
いじめられててドクオ達に助けられたのも、ここだった。



439:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:37:53.80 ID:0mgR4072O
  
懐かしさのあまり一人微笑んだ後、ブーンは腕にはめてきた時計を見た。
2時半。三人がブーンの家から帰ってからあまり時間はたっていない。

( ^ω^)「よしっ!」

ブーンは何かを決めたように公園から去り、歩き出した。
その歩きはさっきまでとは違い目的地を決めたような、しっかりとした足取りだった。

この街のこの時間帯、車の音も聞こえなくなってくる。
辺りは家を出た時よりも静かになっていた



441:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:45:37.13 ID:0mgR4072O
  
(;^ω^)「懐かしいお…懐かしすぎてあんまり覚えてないお…」

ブーンが訪れたのは、今の四人が出会い仲良くなった小学校。
ブーンにとって一番の思い出の場所ともいえたが、その記憶は曖昧だ。
ちなみに、街自体あまり広くはないので自宅からはわりと近い。
黒い校門は固く閉ざされているが、もちろんまだ学校は続いている。

( ^ω^)「皆と出会った場所だお」

目に焼き付けるように数分間見つめると、視線を反らしブーンはまた歩き出す。



442:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 00:52:45.17 ID:0mgR4072O
  
そして次は卒業した中学校に訪れる。
案外鮮明に覚えている。たまに喧嘩もあったけど、相変わらず仲の良かった四人。
先程訪れた小学校から、この中学へ沢山の生徒が入学するのが普通だ。

( ^ω^)「こりゃ懐かしくお。修学旅行を思い出すお」

当たり前の如く四人でグループを組んだ修学旅行。楽しかったなあ。
帰ってきてから買う写真を皆で選んだのも良い思い出だ。

( ^ω^)「小学校、中学校ときたら残るは…」



443:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 01:03:10.28 ID:0mgR4072O
  
暗闇でよくは見えないが、この前学校に忍びこんだ時も見たピンク色の木々。
何度見ても「綺麗だ」と呟いてしまう、今もまたやっぱり声に出してしまった。

( ^ω^)「綺麗だお…」

高校、だ。今もブーンが通う…いや、実際に通ってはいないが。
ブーンはただ、首を上げ桜を見上げる。ずっと見ていたい、そう思えた。

ブーンが時計に目をやると、既に時は4時になろうとしていた。
まったく、自分はこんな時間まで何をしているんだ。心で呟き、苦笑する。
手にもったコーヒーは半分以上残っているが、もう完全に冷めている。

そろそろ帰るか もう少しこの綺麗なピンク色を見てから



444:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 01:12:56.89 ID:0mgR4072O
  
「ほんっと、綺麗だよなあ」


後ろから懐かしい声が聞こえた気がする。
が、ブーンは振り返らずに「まったくだお」と呟いた。

( ゚∀゚)「前は葉っぱもついてなかったのになあ…」

( ^ω^)「…もう春なんだから、当たり前といえば当たり前だお」

後ろから聞こえてた声の主はブーンの横まで歩き座って、改めて桜に見惚れているようだった。
声の主を見ようともせず、相変わらず首を上に向けたまま、ブーンも校門の前で座る。

( ゚∀゚)「そっかあ、もう春なのか…」

彼は懐かしむような口調で呟いた



445:1 ◆uqMngwBgZo :2006/05/26(金) 01:23:49.58 ID:0mgR4072O
  
それから会話もなく、お花見のように二人は桜の木を見上げる。
彼の横に座ってると、懐かしいような、温かいような、ブーンは何か心地良く感じた。

まったく、自分はこんな時間に校門の前で何をしているのだろう。
外はもう、少しずつ明るくなっていた。

( ゚∀゚)「こんな綺麗な景色を毎日見れる奴は幸せだな」


ザアアァッ…


早朝の風に桜の木が揺れ、花びらを一枚ブーンの掌に落とした。
横にいたはずの彼はいつの間にか消えていた。

( ^ω^)「うん…きっと、幸せだと思うお」

ブーンは立ち上がり、掌に落ちた花びらを手にその場から離れた。

そして少し微笑みながら、家への帰り道を進んでいった



戻る第3話