( ^ω^)ブーンがGANTZに選ばれたようです

1:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:47:10.71 ID:K1Ik+Evm0
#01-1

それは、雨の強いある秋の日だった

( ^ω^)「ぬお〜〜〜!!雨振るだなんて聞いてないお!!」
カバンを頭の上にかざし、なんとか雨をしのぎながら少年は家路を急いだ。
彼の名は内藤ホライズン……何処にでもいるような、普通の高校生である。
今朝、珍しく余裕を持って家を出た時は雲ひとつない快晴だった。
少ないが、気のいい友人たちとうだうだ喋った昼休みも空は晴れていた。
ようやく学校という名の拘束から解かれた途端に、この大雨である。
( ^ω^)「とっとと帰ってゲームの続きでもするお!」
高校の正門を飛び出し、最短距離のルートを選び、全速力で駆け抜ける。
ふと、曲がり角を曲がった途端に誰かとぶつかった。
( '∀')「キャッ!」
( ^ω^)「ぶべッ!」
内藤は、一人の少女とぶつかった。この辺りでは見覚えの無い少女だった。
(;^ω^)「ケガは無いかお?」
( '∀')「だ、大丈夫です……」
( ^ω^)「それなら良かったお、それじゃ!」
もし、今日が大雨の日ではなく、そして大急ぎで家路に着くような場合で無いのなら
「フラグktkr!!」とでも思っていただろう。しかし、場合が場合だ。内藤は構わず再び駆け出した。
(;゚ω゚)(あーーー!!今のフラグじゃなかったかお!!)
前言撤回。恐らく、彼はどの様なケースであれフラグに気付かなかっただろう。
しかし、既にフラグは立っていたのだった。



2:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:48:07.17 ID:K1Ik+Evm0
  
( ^ω^)「よし、家まで後少s
突然、彼の正面にトラックが突っ込んできた。運転手は居眠りをしているようだ。
(;^ω^)「ちょwwwwwwwおまwwwwwwwww」
スピードをゆるめる事なく突っ込んできたトラックは
内藤の身体をいとも容易く吹き飛ばした。
すべてが、スローモーションだった。
宙を舞う自分の身体。吹き出た血液。迫るアスファルトの地面。
地へと落ちた内藤の身体は、グシャグシャだった。
薄れ往く意識の中で、彼は視界の遠くに先程の少女を見つけた。
そのまま、彼の世界は真っ黒にフェードアウトしていった。
そう、あの時彼の死亡フラグは成立していたのだ。



4:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:48:33.76 ID:K1Ik+Evm0
  
(;゚ω゚)「ぶわッ!?」
突然、彼の世界が再び開けた。そこは、何も無いマンションの一室と、見知らぬ人間たちだった。
いや、何も無いというのは大嘘だ。部屋の真ん中には、黒い大きな球体が鎮座していた。
( ´∀`)「あんたも死んだのかモナ?」
初老の男は、内藤にそう話掛けた。
( ^ω^)(死んだ?僕が?そうだ、僕は確かにトラックに轢かれて……)
そう、彼は死んだはずだった。もし生きていたとしても、大怪我を負っていたはずだった。
しかし、今の彼の身体には怪我のひとつも無かったし制服だって破れた形跡は無い。
何より、その制服もカバンも、ビシャビシャに濡れていた。状況は、先程と全く同じのはずだった。
('A`) 「ブーン……?ブーンだよな!?」
彼の小学校からのあだ名で彼を呼んだのは、ドクオだった。
( ^ω^)「ドクオ!?」
('A`) 「お前も、来ちまったのかよ……」
ブーンの知るドクオは、小さくて、ガリガリで、気の弱い少年だった。
しかし、今のドクオは背はブーンよりもずっと大きくて、痩せてはいるが随分と筋肉質だった。
( ^ω^)「ドクオ、一体ここは何なんだお?」
('A`) 「……ちょっと、説明しずらいけどさ」
ドクオは一呼吸置き、ブーンの目を真っ直ぐ見つめて言った。
('A`) 「お前は死んだ。けど、まだ生きていて、これから死ぬかもしれない」



5:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:49:24.12 ID:K1Ik+Evm0
  
(;^ω^)「? 言ってる事がよく分からないお?」
('A`) 「これから、戦いが始まるんだ。勝てば帰れる。けど、死んだらお終いだ」
(;^ω^)「ドクオ……変なクスリでもやっちまったのかお?」
(´・ω・`)「まぁ、すぐには信じられないだろう」
川゚−゚)レ「しかし、すぐに答えがわかる」
困惑するブーンに、しょぼくれた顔の、恐らくブーンより幾らか年上の男と
髪を肩まで伸ばした女……中々の美人が、追い討ちをかけるように話掛けた。
(;^ω^)「お前等、一体何なんだお?」
ブーンが彼等にそう問いただそうとする。しかし、突如として黒い球体から赤、緑、青と3色の光線が発せられた。
光線は目まぐるしく動きまわり、そこから何か得体の知れない……肉の様なものが現れた。
(;^ω^)「ちょwwwwwwwww何だおこれwwwwwwww」
肉はやがて足の指となり、それが脛、太腿、下半身となり、どんどん人の形が形成されていった。
( ^ω^)「まさか、僕もこうなって出てきたのかお?」
( ゚∀゚)「っと……」
そして、光線は男の頭頂部までを描ききった。男は部屋を見回し、呟いた。
( ゚∀゚)「『新入り』が1、2、3、4……5人か」
(´・ω・`)「やぁ、ジョルジュ」
川゚−゚)レ「これで、『生き残り』は全員だな」



7:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:50:40.73 ID:K1Ik+Evm0
  
新入り?生き残り?何の事だろう。ブーンはひたすら今まで得た情報を整理した。
これから、始まるのは戦いで、生き残れば帰れる。死ねばお終い。
そして、生き残ったのは……このジョルジュとかいう男やドクオ等の事だろう。
新入りというのは自分やその他の連中の事だろうか?……何がなんだかさっぱりだ。
( ^ω^)(ちょっと、様子を伺ってみるお……)
この部屋にいるのは全部で9人。ドクオ等の他には……ここに来た途端に声を掛けてきた
初老の男、分厚い眼鏡を掛けたサラリーマン風の男、まだ幼い女の子に、
格闘家か何かだろうか、随分大きな白人男性だ。
( ^ω^)(こいつら、みんな死んだ奴だっていうのかお?)
その時、突如黒い球体から音楽が流れ出した。

I wanna be a VIP STAR
君をもっと夢中にそれなんてエロゲ?
テラワロス VIP STAR 腕を広げ
ブーンをさせてあげよう君だけに〜♪

(;^ω^)「な、なんだおこの歌!?」
(´・ω・`)「これで全員か……」
全員。しょぼくれた男はそう言った。これで全員なのだろう。
やがて、球体の表面にヴィジョンが浮かび上がった。



8:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:51:18.51 ID:K1Ik+Evm0
  
てめえ達の命は、無くなりました。新しい命を
どう使おうと 私の勝手です。という理屈なわけだす
てめえ達は今から この方をヤッつけに行ってくだちい

(;><)
こうですか星人
特徴:つよい しろうと
好きなもの:ちんぽっぽ
口癖:わかりません!

球体の表面には、変に間違った日本語の文と、奇妙な化け物の顔と特徴が表示されていた。
(;^ω^)「……なんだおコレ?」
そして、次の瞬間
(;゚ω゚)「だふゅッ!?」
ちょうど、球体の真横からヴィジョンを覗き込む形だったブーンの腹に衝撃が走った。
球体の両サイドが展開し、そこからは白いアタッシュケースと黒い銃のようなものが飛び出していた。



9:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:52:08.38 ID:K1Ik+Evm0
  
(;^ω^)「な、な、なんだおコレ!?」
('A`) 「みんな、俺の話を聞いてくれ!」
ブーンが腹を抑えうろたえていると、ドクオが大声で、全員に話しかけた。
('A`) 「これから、戦いがはじまる。こうですか星人との、命を掛けた、本当の戦いだ。」
('A`) 「勝てば元の生活に戻れる。けれど、死んだら二度と戻れない……」
('A`) 「全員で生き残りたいんだ。だから、このスーツを着て銃を装備してくれ!」
ドクオ達『生き残り』は、既に衣服の下にその黒く、随分タイトなスーツを纏っていた。
( ^ω^)「コスプレみたいだおwwwwwwっうぇwwwwwキモスwwwwwww」
思わず吹き出してしまったブーンだが、次の瞬間その顔は驚愕で塗り替えられる。
(;゚ω゚)「ぎゅむ!?」
しょぼくれた顔の男が、ブーンの首を掴み、片腕で軽々と持ち上げていた。
(´・ω・`)「このスーツを着ると、このように人並み外れた力を出せるんだ」
('A`) 「おい、ショボン!何してるんだよ!!」
(´・ω・`)「実際にその目で見てもらうのが早いと思ってね」
ショボンはそういうと、腕を下ろしブーンの首を離した。
('A`) 「ブーン!!大丈夫か!?」
( ^ω^)「ゲホッ、ゲホッ……だ、大丈夫だお……」
(´・ω・`)「悪い事をしたね。とにかく、そのスーツを着て欲しいんだ」
( ^ω^)「わかったお……」
ブーンは嫌々その黒いスーツを着込んだ。ピザな体型が強調されて、何とも嫌な感じだった。



10:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:52:41.81 ID:K1Ik+Evm0
  
結局、『新入り』でスーツを着たのはブーンだけだった。
他のメンバーは信じていないようで、馬鹿馬鹿しい、帰りたいなど口々に言っていた。
('A`) 「おい!早く着ないと、転送が始まるぞ!?」
( ゚∀゚)「放っておけ。言っても無駄だろ」
(´・ω・`)「守りながら、上手い事片付けるしかないか」
川゚−゚)レ「ん。ショボン、転送が始まってるぞ」
(´・ω・`)「え?あ、本当だ」
ジョルジュが現れた時の調度逆再生のように、ショボンは頭頂部から消えていった。
( ^ω^)「何が起きてるんだお?」
川゚−゚)レ「転送が始まった。……ふむ、私の転送も始まったようだ」
女もまた、頭頂部から光となって消えていった。
そうして、続々部屋から人間が消えていく。
( ^ω^)「うわ!?」
そして、ブーンの身体も消え始めた。
('A`) 「ブーン!絶対、着いた場所から動くなよ!全員が転送されるまで待ってるんだ!」



12:1@再放送でお送りします ◆DcS0KIr23w:2006/04/23(日) 22:53:24.81 ID:K1Ik+Evm0
  
ブーンの目に飛び込んだのは、あの部屋に行く前、トラックに轢かれた直後まで見えていた町の景色だった。
( ^ω^)「あれ……?これ、めっちゃ近所じゃないかお!!」
そこは、自宅まで徒歩で3分もかからない交差点だった。
雨はすっかり止み、空にはこの辺りでは珍しいほど綺麗な星が浮かんでいた。
('A`) 「……住宅街か、やっかいだな」
( ゚∀゚)「迅速に、ピンポイントで始末しなくちゃな」
気付けば、まだ部屋にいたドクオとジョルジュの転送も終わっていた。
川゚−゚)レ「カウントダウンがはじまった…・・・。早急に片付けよう」

そうして、ブーンは生まれてはじめての、命を賭けた戦いに身を投じる事となった。

1st stage こうですか星人

Staring...
( ^ω^) ブーン
('A`)  ドクオ
(´・ω・`) ショボン
川゚−゚)レ クー
( ゚∀゚) ジョルジュ
( ´∀`) モナー
( @∀@) アサピー
J*'-') ょぅι゛ょ
( ゚д゚ ) ミルナコッチ

Ready Go.



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